大学に入ると、数学が二つに分かれて、「解析」ってのと「線形代数」ってのがあった…と思う…(いまいち自信なし)
←大学での数学がなにやってるかわからなかった人にはこの本マジお奨め。
私にガツンと門前払いを食わせたイプシロンデルタは「解析」のほうで、いやとにかく手の打ちようがなかった。
でも、「線形代数」のほうはもうちょっとは、ほんのちょっとだけだけど、とっつきようがあるような気がしたんだけどね…
なんか最初あたりは二行二列の行列とかでてきて、操作的なことも多少説明あったから、なんとかなるんじゃないの、というか、
それに科目タイトルがねぇ、なにしろ「線形」っていうんだから、なんとかなりそうな雰囲気を醸し出しているじゃないですか。
「線形性がある」とか「ない」とかいうのは、まぁだいたい日常用語(日本語)と認めてあげてもいい(よね?)
中学受験で取り上げる理科の計算問題とかいったらともかく「線形性」があるような話ばっかりで、
ばねに10g、20g、30gの重りをぶら下げたらそれぞれ伸びは1cm、2cm、3cmになるとか、
それでちょっとびろーんって伸ばしすぎたら、いまいちうまく戻らなかったりして(非線形)って話まではでてこない。
ほんとは日常生活、特に生物がらみの話になったら非線形ばっかりなのかもしれないけど、
そんなややこしく考えなくても、そんなに厳密に考えなくても、ざっくり「線形」とみなして推測すれば足りるようなこともいっぱいある。
小学生向けの理科でまず「比例」の考え方を徹底的に身に着けるってのは非常に理にかなってるよね。いかに数学苦手を自認する私だって、そこらへんまでは自信持って考えられるじゃないですか?
それで、「そっから先はどうせ非線形だからさぁ、考えても無駄だからやめとこ」とかいってればいいわけですよ。
だから、なんとなく…いやー、あくまで、なんとなく、なんだけど、「線形代数」ってんだから、そんなに難しくないでしょ?? 「線形」っていうんだからさぁ、とか思わなくもなかったんだけど、これがまたさっぱり日本語扱いの下手な先生で、結局何やってるかわからないというか、私の知ってる日常用語の「線形」と、「線形代数」がどういう関連にあるかもよくわかんないまま終わってしまった。
別のクラスの先生で、高校の数学みたいに計算練習から入っていってぼちぼち説明をした人がいたらしい。その話をしてくれた人(数学はそんなに得意でない理系で、化学に進んだ)は、解析はともかく線形代数はまぁまぁわかったといっていたけれど。
まぁどういうやり方がいいのか知らないけど(中身を知らないんだからわかるわけがないけど)、とにかく大学の(当時の)数学の先生ときたら。人にものを教えるとか説明するとか、そういうことをまじめに考えたことがないのかしら?? 確かに、高校までの先生と違って「教え方」についてきちんと習う機会はなかった人たちなのかもしれないけど、それにしたってねー、教えることだって給料のうちなハズなのに、その自覚があるようには見えなかった。
数学の先生以外はそこまでひどくなかったと思う。浮世離れの程度が。
でも、「プロの数学」の松野陽一郎先生は説明がうまいですね。特に、一般人が、数学畑の人の話しぶり、説明ぶりを見て「えぇーー」「誰得!?」と思わず白い目を向けてしまうポイントがどこかということをよくわかっているようなのだ。これはすごい。
この本は、四部に分かれているけれどその二つ目が「線形性とは」。ここで、私が謎とカオスのまま終わらせてしまった「『線形代数』の線形って?」という疑問にまるっと答えてくれているだけでなく、基底とか固有値とか、直感的(図形的)な理解からもうちょっとちゃんと式をこねくり回す理解まで、ずいぶん要領よく、読みやすく書いてくれてます。
章の冒頭に取り上げられている入試問題は
------
xy平面上の一次変換fが次の3条件をみたすとする。
(1) 点(1,0)はfにより第4限の内部にうつる。
(2) 点(0,1)はfにより第2象限の内部にうつる。
(3) 点(1,1)はfにより第1象限の内部にうつる。
このときfには逆変換が存在することを示せ。また、点Pの像f(P)が第1象限の内部にあれば、点Pも第1象限の内部にあることを示せ。
------ 1988年東大理系
というもの。ずいぶんシンプルな問題で、たぶん私が入試のときにこれに出会ったら、なんか解けそうな問題があってよかった(←零点回避)と喜び、fを表す行列をa,b,c,dでおいて式を書いて…とか思うけど、この本では、これが一次変換の図形的な意味(方眼紙の変形)からいって当たり前の話であること、それをきちんと説明するにはどうしたらいいかも平易に説明してあって感動した。
もちろん大学での数学はその先から始まるんだけど。でも、うまく「誰得」とか「意味」や「操作」を交えて説明してくれれば私だってわかってやらんでもない(←上から目線でいってみた)、この本とか見れば「やればできるじゃん!!」。もっとがんばりなさいよ数学の先生。と思うのであった。
それでもし、私が大学に入ってからの数学もある程度理解して活用できるようになってたら何か人生変わったかというと…ねぇ。よくわからないんだけれども、生活のうるおいというか、ものの見方というか、まぁ少なくともプラスではあると思うんだ。やっぱりわからないよりわかるほうが、人生ちょびっとおもしろくなるもんだよ。
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「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社
←またろうがイラストを描いた本(^^)

「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)

私にガツンと門前払いを食わせたイプシロンデルタは「解析」のほうで、いやとにかく手の打ちようがなかった。
でも、「線形代数」のほうはもうちょっとは、ほんのちょっとだけだけど、とっつきようがあるような気がしたんだけどね…
なんか最初あたりは二行二列の行列とかでてきて、操作的なことも多少説明あったから、なんとかなるんじゃないの、というか、
それに科目タイトルがねぇ、なにしろ「線形」っていうんだから、なんとかなりそうな雰囲気を醸し出しているじゃないですか。
「線形性がある」とか「ない」とかいうのは、まぁだいたい日常用語(日本語)と認めてあげてもいい(よね?)
中学受験で取り上げる理科の計算問題とかいったらともかく「線形性」があるような話ばっかりで、
ばねに10g、20g、30gの重りをぶら下げたらそれぞれ伸びは1cm、2cm、3cmになるとか、
それでちょっとびろーんって伸ばしすぎたら、いまいちうまく戻らなかったりして(非線形)って話まではでてこない。
ほんとは日常生活、特に生物がらみの話になったら非線形ばっかりなのかもしれないけど、
そんなややこしく考えなくても、そんなに厳密に考えなくても、ざっくり「線形」とみなして推測すれば足りるようなこともいっぱいある。
小学生向けの理科でまず「比例」の考え方を徹底的に身に着けるってのは非常に理にかなってるよね。いかに数学苦手を自認する私だって、そこらへんまでは自信持って考えられるじゃないですか?
それで、「そっから先はどうせ非線形だからさぁ、考えても無駄だからやめとこ」とかいってればいいわけですよ。
だから、なんとなく…いやー、あくまで、なんとなく、なんだけど、「線形代数」ってんだから、そんなに難しくないでしょ?? 「線形」っていうんだからさぁ、とか思わなくもなかったんだけど、これがまたさっぱり日本語扱いの下手な先生で、結局何やってるかわからないというか、私の知ってる日常用語の「線形」と、「線形代数」がどういう関連にあるかもよくわかんないまま終わってしまった。
別のクラスの先生で、高校の数学みたいに計算練習から入っていってぼちぼち説明をした人がいたらしい。その話をしてくれた人(数学はそんなに得意でない理系で、化学に進んだ)は、解析はともかく線形代数はまぁまぁわかったといっていたけれど。
まぁどういうやり方がいいのか知らないけど(中身を知らないんだからわかるわけがないけど)、とにかく大学の(当時の)数学の先生ときたら。人にものを教えるとか説明するとか、そういうことをまじめに考えたことがないのかしら?? 確かに、高校までの先生と違って「教え方」についてきちんと習う機会はなかった人たちなのかもしれないけど、それにしたってねー、教えることだって給料のうちなハズなのに、その自覚があるようには見えなかった。
数学の先生以外はそこまでひどくなかったと思う。浮世離れの程度が。
でも、「プロの数学」の松野陽一郎先生は説明がうまいですね。特に、一般人が、数学畑の人の話しぶり、説明ぶりを見て「えぇーー」「誰得!?」と思わず白い目を向けてしまうポイントがどこかということをよくわかっているようなのだ。これはすごい。
この本は、四部に分かれているけれどその二つ目が「線形性とは」。ここで、私が謎とカオスのまま終わらせてしまった「『線形代数』の線形って?」という疑問にまるっと答えてくれているだけでなく、基底とか固有値とか、直感的(図形的)な理解からもうちょっとちゃんと式をこねくり回す理解まで、ずいぶん要領よく、読みやすく書いてくれてます。
章の冒頭に取り上げられている入試問題は
------
xy平面上の一次変換fが次の3条件をみたすとする。
(1) 点(1,0)はfにより第4限の内部にうつる。
(2) 点(0,1)はfにより第2象限の内部にうつる。
(3) 点(1,1)はfにより第1象限の内部にうつる。
このときfには逆変換が存在することを示せ。また、点Pの像f(P)が第1象限の内部にあれば、点Pも第1象限の内部にあることを示せ。
------ 1988年東大理系
というもの。ずいぶんシンプルな問題で、たぶん私が入試のときにこれに出会ったら、なんか解けそうな問題があってよかった(←零点回避)と喜び、fを表す行列をa,b,c,dでおいて式を書いて…とか思うけど、この本では、これが一次変換の図形的な意味(方眼紙の変形)からいって当たり前の話であること、それをきちんと説明するにはどうしたらいいかも平易に説明してあって感動した。
もちろん大学での数学はその先から始まるんだけど。でも、うまく「誰得」とか「意味」や「操作」を交えて説明してくれれば私だってわかってやらんでもない(←上から目線でいってみた)、この本とか見れば「やればできるじゃん!!」。もっとがんばりなさいよ数学の先生。と思うのであった。
それでもし、私が大学に入ってからの数学もある程度理解して活用できるようになってたら何か人生変わったかというと…ねぇ。よくわからないんだけれども、生活のうるおいというか、ものの見方というか、まぁ少なくともプラスではあると思うんだ。やっぱりわからないよりわかるほうが、人生ちょびっとおもしろくなるもんだよ。
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「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社

「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
つか中学生の頃からそんなんばっかやってたな(汗)
確かに大学の数学の授業はすさまじいものがありましたね^^;
線形代数の先生は、そもそも字がまったく読めなかったので、
授業の後に「これはなんて読むんですか?」と質問したら、
「これはですね・・・ここがサンズイで、ここがカタカナの・・・」って、
ご丁寧に説明してくれました(笑)
試験問題も手書きで出題されるから、授業出てない人は、
問題文が読めずに撃沈(汗)
それはさておき、誰得かという話ですが・・・
多少、物理をやっている立場からすると、
ε-δは僕のように厳密な証明がないと気持ち悪いという損な体質でなければ(笑)、
数学専攻以外にはさしてメリットはないような気がします。
ただ、線形代数は、物理においてはめちゃくちゃ重要ですね!
そもそも量子力学が線形代数そのものなので、
(量子力学=線形代数といってもいいぐらい)
原子の周りを電子がまわっているとかいうような描像を
もう少し正確に知りたくなったら、必須になります。
科学以外で役に立つかどうかは分かりませんが・・・
やはり、生活のうるおいぐらいでしょうか?^^;
長々と失礼しました。
高校でも微分積分はやってきているので、「微分積分学」という名前は「線形代数学」以上にとっつきやすそうな雰囲気を醸し出しているわけですが、どうにもならなかったのは前エントリーのコメントに書いたとおり(^_^;)
修士の研究や就職後の仕事で使ったのは線形代数の方が多かったですね。
量子力学もそうですが、流体力学も偏微分方程式を解かないといけなくて(偏微分方程式の時点では微分積分学のほうになるわけですが)、それを数値計算で解こうとすると行列計算になるので、結局は線形代数。
就職してからは制御工学の仕事だったんですが、こちらも線形代数を使いまくりました。
現代人の日常生活で、流体力学や制御工学の成果を利用しない日はないので、私達の生活は線形代数学に支えられている!と言っても過言ではない(?)のですが、生活する上でそれを意識する必要はないので、やっぱりメリットとしては生活のうるおいぐらいでしょうか…?
図形的に考えれば当たり前の事実と言うのもその通り。
でも、問題設定としては明らかに成分表示を想定しているでしょう。特に逆変換が存在することを一旦示させるのは、ヒントと言うか成分を使って考えさせるための準備のように思えます。
図形的に説明するならば、示すべき命題の対偶を示すのがよさそうです。今たまたま手元に東京出版(「大学への数学」の出版社)の解答があった(98年の東大10年の軌跡にギリ入っていた)んだけど、別解(図形的な証明)はややミスリーディングでした。舌足らずと言うか、素直に読むと示すべき命題の逆を示しているように読めてしまう(注:もちろん逆は成り立たない)。解答が短すぎて、解答者が理解しているのだか誤解してるのだかが伝わってこない、危ない解答です。だから図形的な証明は細心の注意を払って解答しないと減点されますね。
唯一受けた私大は、理学部物理学科でしたし。
大学数学は完全にこけた・・と思ってましたが、当時の教科書が残っていて 「理工系の微分積分学」の方は結構楽しそうにやってた形跡がありました。
わけがわからなかったのは線形代数の方だったのかな~
気に入らない教科書は捨てたんで証拠が残っていないんですが。
”物理数学の直観的方法 理工系で学ぶ数学 「難所突破」の特効薬” ・・・はわかりやすいんだけど、何せ微分積分 きれいさっぱり忘れてしまっているんでどうにもこうにも。。
高校数学以前に遡らないとって感じですね。
ちなみに私の外の仕事は九九さえ出来ればバッチリです!
そんなこんなで私のプチ数学ブームは、ゲーム理論、行動経済学、中受算数(毎週新聞に掲載されるの)やらに脱線中でございます。
帰宅してこの本を読み直してみると、幾何的な解法は「プロの数学」の方が大数のより分かりやすかったと思います。作問の発想は幾何的なものと想像できますが、あまりそっちにこだわり過ぎると実戦的には失敗します。ま、この本は入試問題の賢い解き方を論じているのではないのでいいんですけど。
っつかヘンな中学生…
大学の数学の先生って、字が下手なだけじゃなくて、なんか
字は人に読んでもらってなんぼ
話は人に聞いてもらってなんぼ
という気持ちが少なかったような。
数学はちゃんと、実用のものだったんですよね。
ってことがわからないで卒業するのは
理系大卒生の風上にも置けない、
ですね…(-_-;;
> それを数値計算で解こうとすると行列計算になるので、結局は線形代数。
なるほど~
> 流体力学や制御工学の成果を利用しない日はないので、
> 私達の生活は線形代数学に支えられている!と言っても過言ではない(?)
生活上で、意識してる人はほとんどいないでしょうね(^^;;
意識すると、モノの見方が変わるかも!? あるいは、変わらないかも!?(笑)