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アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

またろうの作り方: 初めての小学校・学童日記より(37)

2013年08月21日 | 小学生活
兄弟比べるなってよくいわれるけど、比べるなっていわれてもあまり違いが際立つからやっぱりつい比べちゃう、というかこちらはこうであちらはあぁなのねって。やっぱり比べて違いを理解してそこから出発ってことはある。どこへ出発するのかって? 「親のせいではないでしょう(こうも違うんだから)」経由「傾向と対策」行きですかね、やっぱり。

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* * *

2000年5月31日(水):医者通い(こじろうの場合)

こじろうのセキの薬が今朝切れたので、また連れていかなきゃいけない。4時半にお迎えしてそのまま診療所に行くとして、5時までに帰れるとは思えないので「お手紙とおやつ」をセットする。

保育園で、「今日はお医者さんいくからタクシー呼ぶよ」といって支度をさせながらPHSでタクシー会社にTEL。こじろうはタクシーと聞いただけでもう幸せな気分、かたはしから先生をつかまえては「タクシーのってくんだよ!」「え、タクシーで帰るの??」

横から「お医者さんに行くんですよー」と言い訳してそそくさと外へ出る。乗ってからは、「あかいタクシー早いんだよ」「あかでーす。とまってください」「はい、あおになりましたーしゅっぱーつ」「つぎ、まがりまーす、びゅー」など、仕切りまくり。運転手さんの失笑を買う。

お医者さんもなじみなので引き続きごきげん。お腹も背中も、のどの「あーん」も自主的に協力してスムーズに診察終了。帰りもタクシーだからさらにハイになる。

子どもを連れてお医者さんにいくなんてちっともうれしかないが、これだけ本人がうれしそうなら気は楽だ。またろうと違って叱る場面もほとんどないしね。

さて、今日は雨模様が幸いして診療所が激空きだったのであっという間にすんだ。家に着いてみると5時ちょっと過ぎくらい。またろうの帰宅はまだ。置手紙を回収。

ほどなくまたろうが帰宅。少ししてかざっちくんがやってきた。しばらくいっしょに遊んで、6時に帰る。

遊びタイムが済んだところでまずは明日の支度。ポポロクロイスでつられているのでやはりスムーズ。このまま、「まずは支度」を定着させたいものだ。

今日は、「れんらくちょうだす(昨日、大事な話を書いたのに出し忘れたのだ)」「しゅうきんだす」「くすりのむ」というメモを作ってランドセルの裏に貼っておいたのでその3つはクリア。しかし学童の連絡帳を出した形跡がない。「学童の連絡帳は毎日出すんだよ。いい?」と念を押すが…。毎日同じなんだからなにも考えることはないし、メモらなくていいだろうってのが甘いのか?

* * *

…甘いです。毎日同じことを、毎日同じようにやればいいのに、何度声かけしても定着するということがないのが、またろうクオリティー。このころはまだよくわかってなかったのね(遠い目)。

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またろうの作り方: 初めての小学校・学童日記より(36)

2013年08月19日 | 小学生活

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2000年5月29日(月):学童後の遊び

学童が終わってからお友達と遊ぶ、というのが目下の関心事らしい。なんと、うちが5時帰りになるのに合わせてかざっちくんが5時帰りに変更してくれたのだ(かざっちくんちはお兄ちゃんがいるのでそれでもなんとかなるらしい)。今日はかざっちくんが、家にかばんをおくなりうちに迎えに来て、「またろうくんとこじろうくんいっしょに遊びに来て」というのでありがたく二人まとめて派遣した。6時まで平和なひととき。

小学校でも学童でもいっしょなのだけど河岸を変えてまた遊びたいんですね。そういえば学童始まってすぐのころは逆に、土曜日にまで「(家でじゃなくて)学童にいってかざっちくんと遊びたい」といっていました。

昨日遊びに来た子(小2)がうちのプレステで「ポポロクロイス」をやってたのをみてすっかりはまってしまったまたろう。今朝目覚めたときの第一声は「ピエトロ(主人公の名前)、、」でした(^^;;

しかし、ポポロは画面にセリフやメニューが漢字で出てくるし振り仮名もふってないのでいちいち読んでやらねばならず、ひどーくめんどくさい。昨日、「寝る前ご本は何にする?」といったらといったら迷わずポポロの解説パンフを持ってこられて「マジカルシール。精霊の力を秘めたお札。魔法防御力がアップする」などとえんえん読むはめになり、これはこちらにとってはたいへんつまらない。

今日、かざっちくんと遊んだ後帰ってきて早速「ポポロクロイスやりたい」、、あぁ、やっぱり。始め少し付き合って読み上げ係をやっていたがあまりつまらないので「もうあとは一人でやって。できなそうなら今日はここでおしまい」と宣言したら、ほんとに後は一人でやっていた。

平仮名のところしか読めないので伏字だらけの文章を読んでいるようなもので、傍で聞いていると当たったり当たらなかったりがなんかおもしろい。なにせメニューも「移動」「魔法」「攻撃」などとあって読むところがない(平仮名部分がない)のでさすがにわからなくてすぐ止めるだろうと思ったのに、なんだかけっこうゲームが進行して(つまり、ちゃんと「攻撃」したり「魔法」を使ったりアイテムを集めたりして)いてぜんぜん止める気配はない。

と、書いてるそばからモンスターを倒して「レベルアップ」した音、、ほんとに、ゲームにハメるのなんて簡単だねぇ。これからどうしよう。。



2000年5月30日(火):ごほうびにつられる

今日はまた耳鼻科にいく日。「土曜日はがんばって一度も怒られなかったんだよね。今日もがんばってね!」というと、本人もいちおうやる気。手をお尻に敷いたり、背中に回したりして、器具に触らないで切りぬけた。頭の中には「マクドナルド」がちらついている模様。

「上手に診察してもらえたね」と、またろうにはチーズバーガー、こじろうにはポテトのSを買ってやって帰る。わかりやすい「ごほうび」があれが今後もなんとかなるかもしれない、、しかしこんなことでいいんだろうか。

帰ってから、バーガー+おかずというごはんが済むと早速「ポポロクロイスしたーい」。最初うっかりつけてしまったが、こじろうが手を出してまたろうが泣いたのを機に消して、「ゲームついてるとケンカしちゃうんだったらつけないよ」「やること先にやっとかないとつけないよ」の2点を確認。

またろうは断続的に「ふぇーん」と泣きを入れながら、それでもまたろうらしくないスピードで時間割を揃え、名札をはずしてしまい、薬を飲み、歯を磨いて無事ふたたびポポロクロイスにありついた。わかりやすい「ごほうび」があれが今後もなんとかなるかもしれない、、しかしこんなことでいいんだろうか。

* * *

…「ごほうび」でなんとかなるんならしちゃえばいいんじゃないだろうか。と今では思う。しかし「ごほうび」もまた一時力(いっときぢから)であることを今ではよーく知っている。

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またろうの作り方: 初めての小学校・学童日記より(35)

2013年08月15日 | 小学生活
今回はようやくイイ話(^^)
耳鼻科で器具に触らずにいることができました。またろう本人が画期的な方法を開発したのだ!!

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2000年5月27日(土):耳鼻科&ジクソーパズル

今日は学校のない土曜日だが、またろうは鼻ズル、こじろうは咳コンコンなので二手に分かれて医者通い。またろうはパパといっしょに耳鼻科へ。

毎回、「医療器具を触ってしまう」問題で頭が痛かったのだが、なんと今日は一度も触らず、パパも先生も怒らないですんだそうだ(o_o)

またろうは自分でも、どうにも押さえられずパッと触ってしまうことを理解していたらしく、自分から「おててしまっとく」ということでお尻の下に手を敷いて座った。治療椅子に座ってから5分近く、まだ前の人の診察をしていて実際には始まらなかったのだけど、その間もじっとその姿勢でいた。

「おててほかほかになっちゃったー」といって手をパパのほっぺたにあててうひゃうひゃ笑い、その後は手を頭の後ろにして診察を受けた。鼻や咽にぐっとつっこまれたときに先生の手を払いのけそうになったけど直前でこらえてすべて無事終了。

がんばったごほうびに、マックに行って「ダブルチーズバーガー」を半分こで食べ、大喜び(*^-^*)

* * *

またろうが昨日、なぜか突然「パズルやりたい」と言い出したので、唯一手元にあった500ピースのジクソーパズルを出してやった。

これまで、ほんとに子供向きの数十ピースのものしかやったことがなかったのでまたろうは「えー、こんな細かいのできないよー」。

そこで、「はじっこのピースだけ集めてごらん」「この英語の字のあるやつだけ集めると合うかもよ」などとわかりやすそうなところから誘っていくと、けっこう特徴を見てぱっぱとはめていく。そうなるとその感触がたまらないらしくてすっかりはまってしまった。

はまったときの集中力なら、またろうはまったく問題ない。けっこう長い時間、飽きもせずにパズルを続けている。もっともさすがに500ピースはなかなか終わらないので、だいたい私がいっしょについてパズルを進めていた。すると、ピースの形の微妙な違いをみてはめていくのは私の方がずっと上手だけど、絵の特徴をみて探すのはまたろうの方が早かったりすることがわかった。

今日になってからは、私はほとんどやらなかったけど、代わってよしぞうがジクソーに熱中し、そんなにガバガバ大人がやっちゃってどーするんだというようなペースで進めたので、もういきなり完成したぞ。

完成直前、残りが青い空ばかりになっちゃっとき、またろう得意の「絵の特徴で探す」ができなくなって「こんなのできないよ!わからないよ!」とかんしゃくを起こし半泣き状態。でもそこからわりとすぐ立ち直って、残りのピースから総当りではめていく作業にもくもくと取り組んだ。ちょっとこれはびっくり。いつものまたろうらしくない!?

またろうはパズルにいっしょうけんめいになっても、身の回りに注意が行き届かないので、もう出来たところや、分類して並べたところを踏んでけちらしちゃったりしてしょっちゅうよしぞうに怒られていました(^^;;やっぱりまたろうだねぇ。

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またろうの作り方: 初めての小学校・学童日記より(34)

2013年08月12日 | 小学生活
今回のは、なかなか読むのがつらいお話(-_-;;

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2000年5月28日(金):音楽教室ブッチ事件

先週は、バスカードを初めて使うということでいっしょについていったが、今日は5時から6時まで保育園の保護者会総会があり(私は書記)、ひとりで行ってもらうことになる。

5時帰りといっても例によってゆっくり学童を出てくることが多いので、まぁそれでも19分のバスには乗れて5時半のレッスンに間に合うだろうという寸法。もちろん朝には音楽教室用の荷物も持たせてバスカードも確認し、「直接いくように」説明してあった。

ところが、総会が始まって少ししたところで(5時10分)電話があった。
ま「マーマー、今どこー?」
私「保育園だよ。それよりまたろうくん、どうしたの?家にいるの?」
ま「うん。お友達と遊んでもいい?」
私「え、音楽教室行かないの?直接行ってね、っていったでしょう。」
ま「カバン置きにきたの」
私「じゃ、それはいいけど。今すぐ出てバス停にいけば間に合うから。鍵閉めて出てね」
ま「あのね、お友達と遊んでからいきたい」
私「、、音楽教室の時間は決まってるんだよ。今から遊んでたら終わっちゃうよ。すぐ出てバスに乗ってね」
ま「うん」

電話を切って、ちょっとすごく不安、、しかし総会をほっていくわけにもいかず、そのまま参加。それからは電話もないまま、総会が終わってこじろうをお迎えして帰宅。ちゃんと鍵も閉まっている。よしよし。

6時20分くらいになり、「そろそろまたろうが帰る頃だけど」と思っていると電話。出ると、
ま「マーマー、、今ね、音楽教室に着いたよ」

なんだなんだ??一瞬頭がまっしろになった。

私「今着いたの?ママに電話してからどうしたの?」
ま「、、バスに乗ってね、来たの」
私「バスに乗るまで、何してたの?」
ま「、、お友達と遊んでた」
私「すぐ行かなきゃ間に合わないよっていったでしょ。もうとっくにまたろうの時間終わっちゃってるよ。なんでお友達と遊んでたの?」
ま「ちょっとだけね、遊んでから音楽教室いけばいいかな、って思った」
私「ママが『すぐ』行かなきゃ間に合わないよ、っていったらほんとに『すぐ』なの!まったくもぅ!(-_-##、、大人の人に代わって」

教室の受付の人に代わってもらい、ともかくお詫びをいって、そのまま帰していいですからと伝える。するとその人は「今、先生は次の方のレッスンをしているのですが。それが終わったらまたろうくんにお話ししてもらいますから」。(結局、ちょっとだけレッスンをしてくださったそうだ)

今は日が長い時季だけれど、そうこうしているうちに暗くなり始めてしまう。またろうが教室を出るときに電話してもらい、家の最寄のバス停までは迎えにいくことにする。

またろうは教室を出てすぐバスに乗って、「ピンポン」も正しく押したようで、予想したバスの中で降りようとしているまたろうが見えた。しかしバスカードがどこにあるかわからなくなったらしくもたもたしている。外から入っていって100円を渡して救出。

いいたいことがたくさんあるのだがとりあえずバスカード探し、、すると、レッスンバッグのポケット(カードを入れる場所として決めたところ)でなく、学童カバンの大きいところにガサッとつっこまれていたことがわかった。「決まった場所にいれとかないとさっと出てこないよ」、、いや、その話をしてる場合じゃなくて。

私「またろう、音楽教室の時間は決まってるの。またろうが決まった時間にいかないんなら即刻辞める。二度目はないよ!先生に失礼だよ!」
ま「ごめんなさい」
私「先生にちゃんとごめんなさいした?」
ま「、、、」

答えないってことは向こうでは謝らなかったのかな?(あとで、受付の人経由で、「『**くんと、**くんと遊んでしまいました。ごめんなさい。ごめんなさい』ってしきりに繰り返してましたよ」と聞いた)

そうこうしている間に、バス停までごきげんで来たのにバスに乗れなかったこじろうが大暴れを始めた。「あかいばすにのりたいのーかえらないのー」の一点張りでテコでも動かん。説得にてこずるうちにどんどん暗くなっていく。

ようやっと歩き出したとき、またろうが、「遅かったよー。またろう足が痛くなって疲れちゃった。」私はブチ切れて「誰のせいだと思ってるの!またろうのせいでしょ!!時間通り行かなくて、先生に心配と迷惑かけて、暗くなるからママが迎えに来なきゃいけなくて、バス停まで来て乗れなかったこじろうが泣いてるんじゃないの!」。それからは3人無言で家に向かう。

* * *

んー
今の私だったら、またろうがいくらやりたいといったからといって、ただでさえややこしい生活の中に、本人がバスに乗っていかなきゃいけないような音楽教室を足すことはしないと思う。難易度高すぎる。なんかバランス悪いんだよなー…といっても過去の自分には届きませんが(-_-;;

けど、今のまたろうのことを思えば、音楽の楽しみというのはまたろうを支えるひとつの柱なのかなと。ということはこのときはこのときでやってみてよかった、のかもしれないけど。うーむ難しい。

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またろうの作り方: 初めての小学校・学童日記より(33)

2013年08月10日 | 小学生活
下記、「こじろうの外遊び」だけだと短いし、次の「個人面談」まで入れると超長かった(^^;; どうしようかと思ったけどいっちゃいました。長いけど、またろう族の育て方としてはけっこう肝のところなんで、心してドゾー。

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* * *

2000年5月24日(水):こじろうの外遊び

今日はパパがまたろうを連れて耳鼻科へ。別に行った先は楽しいところじゃないが(^^;;お兄ちゃんがどっかいっちゃったには違いないので、やっぱり外へ遊びに行きたいとゴネるこじろう。

「もう5時過ぎてるから一人では遊びに行けないよ。ママといっしょならその辺ぐるっとお散歩できるよ」というとしばらく「ママといかないの。ひとりでいけるの」と抵抗していたが「それはダメです」と突っぱねているとしぶしぶ同行のお許しがでました。

デジカメだけもってぶらぶらと団地内を散歩。こじろうの足の向くままついていくと、寄り道しながらもいつもの登園コースを歩いていって、隣の団地との境目に出た。その辺で、小学生のお姉さんたちが遊んでいたのにつられてぐるぐると遊び始める。私がデジカメでこじろうを何度か撮ると、「つぎはこじろうくんのばーん」とデジカメを奪いに来る。デジカメを渡すと何枚も私を撮影してくれる。。しょーもない写真がたくさん撮れても腹の立たないところがデジカメの利点。

いつもの学童帰り集団(しおちゃんやけいぼう)が通りすぎてしばらくして、かざっち(これも一年生)が一人で通りかかる。こじろうがデジカメを持っているのを見て、「木登りするから撮ってー」とランドセルをベンチに置く。そのあとは「ランドセルしょったとこも撮ってー」などと数ショットを撮らせて、「ぼくもう帰らなくちゃ」と去っていった。

こじろうはこの珍妙な撮影会でけっこう満足したらしい。「じゃ、おうちにかえろっか」と自分から言い出した。



2000年5月25日(木):個人面談

今日は、特別に時期を前倒ししてもらった個人面談。まずは、私の方からこれまでの様子、親の目からみたまたろうの特徴を話しました。

またろうの扱いにくいところ
・ダメといわれても止められない
・話が耳に入らない
・支度ができない

箇条書き部分はメモにして渡し、口では具体例も混ぜて詳しく話しました。

「外食したとき机にのっている調味料入れとか、お医者さんにいったときの医療器具とか、そそるものがあるともうすかさず触っちゃって、絶対ダメってきつくいっても、あー怒られてるーってしょぼくれながら同時に手は触りつづけてるって感じなんです。唯一止める方法が、頭をがつーんってなぐって、痛いって頭抑えた隙に押さえて触らせないことぐらい」

「都合の悪いことが耳に入らないだけなら大人でもあるでしょうけど、またろうの場合例えば『牛乳ちょうだい』というので牛乳を注ぎながら『またろうくん、あったかいのと冷たいのとどっちがいい』と聞くと、もう返事がなくって、まったく聞こえてないんです。その間、数秒なのに!」

つまり私がいいたかったことは、またろうがただ逆らっているとか怠けているということじゃなくて、何か本人にもどうしようもない部分があるらしいということです。

まろたうのよいところ
・人間が好き、やさしい
・(気が向いたときにのみ見せる)集中力、理解力
・ブロック、工作などが上手

個人面談のたびに(4年間)いわれてきたこと
・マイペース
・「またろうくんは、やればできるのに」

「この言葉は、先生が変わっても場面がかわっても必ず出てきました」といったらT先生、大ウケだった(我が意を得たらしい)。

そして、私は、
・またろうの性質はここ4年くらい変化がないこと。
・親や先生があの手この手を試し、本人なりの努力があっても大勢に影響なかったこと。
・環境や生活が激変するといつもの「扱いにくさ」が悪化すること。
・本人も先生も慣れてつかめてきた保育園生活終盤はかなり落ちついていたこと。

ということを話しました。要するに「やればできるのに」っていってみても始まらなくてまさに「やれば(がんばれば)」というのが難しいという性質を持っていることを強調したつもり。

そして、参観日での様子にふれて、「自分の小さいころを考えても、別に毎日毎時間完璧に授業を聞いていたとかいうつもりはないけど、参観日に親にいいところを見せようとしたらその日だけ『きちんと』しますよね。またろうもはりきっていて、親にいいところを見せようとしていたのに、手を挙げて発言することや、体操を元気にやることはがんばっても、授業中他のことをしないとか、立ち歩かないとか、支度をするとか、そういうことにはまったく結びついていないんだなということがわかりました」といいました。

しかし先生は、「そうじゃないんです。あの日またろうくんは本当にがんばっていましたよ。ほめてあげていいんじゃないでしょうか」とおっしゃいます。そして明らかにされる数々の事実…

・これまで立ち歩きがとても多かったこと。参観日はほとんど座れていた。
・個別に声かけをしてもどうしても着替えができず、途中まで着替えさせてあとはひっぱるだけの状態になるまで援助したりということが必要だった。参観日はともかく自分で着られた。
・休み時間終了のチャイムがなっても戻ってこないことが3回あった。

ぇえー、、そこまでだったのか(o_o);;

帰りのしたくについては、始めのうち個別について「じゃぁ次は何をするの」という感じで援助していたそうなのだが、あるとき先生方が全員用事があって、もう行かなくてはいけなかったので、「これとこれをするんだよね」と確認だけしていなくなったら、そのあと一人でできていたということがあった。それからは、なるべく手を出さないで見るようにしているとか。

「でも、入学したてから比べるとものすごくよくなってきているんです。参観日のあとまたぐっと変わったんですよ。お家でお話ししていただいたりしたのが効いていると思います。

お母様がおっしゃった通り、またろうくんのいいところ、『人が好き、やさしい』というのはほんとうにそうですね。ぺたーっと、くっついて甘えて来たりするときの笑顔とか、、にこにこーって、とてもかわいいんですよ。それと、工作が得意とか、その気になったときの理解力集中力というのも私もそう思います。自分でこういうことがしたいというのがちゃんとあって、それに取り組めるというのは非常に大事なことですよね。

ただ、小学校は、チャイムがなったら集まって、自分で必要なものを用意して、一対多での話を聞いて、ということが前提に学習が成り立っていますので、つまりは生活する力がないとその土台の上に勉強を乗せていけないのです。その生活の力というのは、さらには『人が好き』ということが土台になっています。そこはまたろうくん十分ですね。

今はとても大切な時期なのです。これからの学習が成り立つかどうか、、悲観する必要は無いんですよ。まだ、またろうくんに限らず、一年生みんな、この生活の力の部分はばらつきが大きくて、まだまだの子も多いです。今気付いていただければ必ず間に合うと思います。」

ちょっと待て。またろうの問題なら私は4年前から気がついているんだけどね。

「例えばお家でお手伝いをさせるとか、着替えがスムーズにできるようにしていくとか、、『できることを増やす』ということで、学校の様子もすごく違ってくると思うんですよ。」
「そうですねぇ、、『できること』ということでいうと、この4月はとても増えましたね。私が産休に入るまでの一ヶ月ほど、学童のあと一人で留守番をさせていたこともあって、
・自分で鍵を開けて家に入って鍵を中から閉める
・親に電話をかける
・困ったら近所に助けを求める
など、いろんなことができるようになりました。
それと、帰ったら『お帰りなさい』手紙とおやつがあるようにしてあったので、こんなふうに(ファイルを見せる)、またろうからも返事の手紙があったりして、読んだり書いたりをするようになりましたし」
「あぁ、これは素敵ですねぇ、、(「ひょうしょうじょう」をみて)これはうれしいでしょうね」
「私も、4月当初は鍵の問題とか、ともかく無事にすごすことにしか頭がいってなくて、またろうが学校で問題なくこなせるようにということにはあまり気が回っていませんでした。産休、育休の半年をかけて、いろいろサポートしていって生活を軌道に乗せたいと思いますけど」

なにしろこういう話をするときは、親がいっしょうけんめい子供のことを考えているという姿勢をアピールすることはなにより大事だ。そこに不信感を持たれると話が変な方へ転がる一方になってしまう。

ただ、もう面談もなんと一時間に達しようとしていて、保育園のお迎え時間が迫っていた。「やればできるのに」を崩すには至らないまま終わらせるしかない。とりあえず先生の
「またろうくんと丁寧に向き合っていらっしゃる様子がよくわかりました」
の言葉を引き出し、そそくさと園に向かった。

* * *

この先生はとてもあたたかい先生で、指導力もあり、丁寧にサポートしてもらっていた。感謝してもしきれないくらいなんだけど、でもその一方で、何かとても重要なポイントが伝わっていないというか…難しい。

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