昨日(2月18日)
久しぶりに書店に行きました。
私は昔から
推理小説が好きでよく読んでいましたが
最近はめっきり減ってしまいました。
しかし、昨日は
新刊を並べている所に行き
何か面白い小説はないかと
探していましたら
本の帯解説に表記している言葉に
思わず引き寄せられました。
その言葉とは
「 ラスト20ページ、世界は一変する 」 と
書かれていたのです。
その本とは
著者「秋吉理香子」さんの「聖母」でした。
しかし
失礼な話ですが
私はこの著者の「秋吉理香子」さんについて
この日まで知りませんでした。
なので
「聖母」の横に並べていた「暗黒女子」も手にして
概説などを少し読みました。
そして
私はこの本を読もうと思い
レジに行って1、512円を支払いました。
でも、私は今まで
あまり新刊の書籍を購入することは
あまりありませんでした。
それは何故か
新刊は高いからです。
よって、書店で買う新刊書は
年間で10冊ぐらいです。
ただ、今はカメラの月間雑誌など
毎月3冊ほど購入しています。
昔、仕事をしている時
企業再生などもしていた時期もあったので
私は年間約500冊ぐらいの本を読んでいました。
ほとんどがビジネス等の専門書でしたが
その本の購入はすべて
ブックオフだったのです。
そして
値段がすべて100円の本でした。
つまりブックオフで買うと
定価が3、000円しているような本でも
100円で買えたからです。
たとえどんなに良い書籍が
ブックオフの棚にあったとしても
100円の本だけでした。
100円以上の本は絶対に買わないという
考え方だったからです。
そして
1度に約10冊ほど買っていたのです。
そのような買い方をしていたので
家には軽く1万冊以上の専門書等がありましたが
今はその本のすべて
友人にあげたり
インターネットカフェに無償で提供しました。
ということなので
私としては久しぶりに大金をはたいて
新刊書を買ったことになるのです。
そして
自宅に帰り
早速
この本を読むことにしました。
読み始めると
面白く
262頁を一気に読み通しました。
帯の解説どおり
驚愕の長編サスペンスミステリーでした。
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幼稚園男児が遺体で見つかり
猟奇的な手口に町は震撼する。
そして
同じ町にいるある母は
「 この子を、娘を、守ってみせる。
そのためなら何でもする 」
と異常なぐらいの事件に反応し
そこに剣道部所属の高校生、真琴が登場する。
そして
44ページで真琴が犯人だと明らかにされる。
そこから、この作品は
3つの視点で物語が進んでいきます。
◆ 一人娘を愛する母親の保奈美
◆ 剣道部所属の高校生、真琴
◆ 事件を捜査する本警視庁捜査一課の坂口と谷崎
この3視点が
絶妙なタイミングで切り替えながら
読者を物語に引き込んでいく。
そして
物語はラスト20ページへ
そして
世界は一変する。
まさに読み応えのあった
長編サスペンス・ミステリーでした。
でも
何点か不満な部分もありました。
◆ 読者に対してアンフェアーな箇所がいくつかある。
よって、伏線の巧妙さは少し疑問が・・。
◆ 性的暴行の点が未解決であるし
指の切断の件も同様。
◆ その他・・・
しかし
どんでん返しの切れ味は鋭く
アンフェアーを補う以上の魅力に溢れた作品で
「聖母」というタイトルに込められた想いが
それが十分に感じられました。
すなわち
サスペンスの醍醐味を存分に味わえる作品であったので
皆さんも機会がありましたら
是非
読んで頂ければと思います。
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「 この子を、娘を、守ってみせる
そのためなら何でもする 」
という母の言葉に隠された
本当の意味がわかる時
本当の意味がわかる時
読者は
背筋が凍りつくのです。
背筋が凍りつくのです。
この この子を、娘を、 という言葉が
区切られている所に大きな意味があり
作者の思惑が秘められているのです。
完全に裏をかかれるのです。
凄い ・・・
こんな簡単な言葉に
筋書きの巧妙さを潜めていた。
やはり、この作者は
ただ者ではない。
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私はこの作品でこの作者を知り
是非、これからこの方の他の作品も
読みたいと思っています。
そして、私は最近
「米澤穂信」さんという作家の作品を
何冊か読みました。
その中の「満願」という作品も良かったです。
そして
「伊坂幸太郎」さんの「死神の精度」という作品は
一風変わった作品でした。
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私は書店に週の2、3回は行きますが
行く度にいつも思う事ですが
書店では
いつも素晴らしい出会いがあるのです。
素晴らしい作者と素晴らしい作品
そんな出会いに出会うだびに
お金では買えない
貴重な価値を知ることになるのです。
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明日
まず図書館に行き
「秋吉理香子」さんの作品である
「暗黒女子」を探してみよう。
そして
図書館になければ書店に行って
「暗黒女子」を買おう。
なんてケチぐさい考え方なんだ という
声も聞こえてきそうですが
庶民の一人としては当然の選択だと思います。
また
地域に密着している図書館を利用するのも
市民の大切な役割でもあります。(笑)
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でも、作家さんって
凄い才能ですよね。
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「 二人の母親は薫を真ん中にして
まるで合わせ鏡のように
慈愛に満ちた神々しい微笑を浮かべて
向かい合っていた。
玄関先でチャイムが鳴る。
・・・ ・・・
薫を抱きしめたまま
客人を迎える為に
ドアへと向かった。 」
これでこの物語は終わります。
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この作品って一体
ハッピーエンドなのか
それとも ・・・・?
それぞれの読者に答えがゆだねられている。
小説といえども何故か
気になります。
さて、あなたの結末は ・・・。
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では、皆さん
今日も素敵な一日で
ありますように
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