通勤電車で「人生晴れたり曇ったり」

“通勤電車”は、人生という線路を迷走中。
自分の選んだ道だから“晴れても曇っても”自分の足跡をブログに残していきたい。

土用丑の日 うなぎの値段はある町が基準

2007年07月29日 | 気になるニュース
おはようございます。
今日も晴れ、暑くなりそうです。

暑気払いにはウナギとトマトが良いと、みのさんが言ったとかで、ウナギを買わなければ、と母が言っていますが、夏バテ防止の定番に暗雲が漂っています。

「土用の丑の日」を30日に控え、ウナギの売り上げが伸び悩んでいるからです。
中国産のかば焼きから抗菌剤が検出された騒動で、中国産を店頭から撤去する動きが広がっただけでなく、国産品までが敬遠されているいう。
安全性をアピールしつつ、百貨店が高級色を打ち出す一方、コンビニ店などは安さを強調し、価格も二極化している。

「中国産が毒ウナギや発がんウナギといわれ始めた。今年の丑の商戦は終わったも同然だ」と関係者は肩を落とす。
ウナギの年間消費量約10万トンのうち、中国産は約6万トンを占めるが、7月の販売量は例年の1-2割にとどまっている。

発端は先月末、アメリカが輸入した中国産ウナギから、発がん性物質との指摘もある使用禁止の抗菌剤が検出されたこと。
中国製品全般への不信感も影響し、日本でも中国産の販売量は半分まで激減した。

「日本向けの中国産は世界一安全」とアピールしたが、13日になって群馬県内のスーパーから同じ抗菌剤が使われた中国産ウナギが見つかった。
冷凍食品大手も基準を上回る大腸菌が検出されたウナギを中国企業から輸入していたと発表した。

こうした影響を受け、デパートでは中国産ウナギの取り扱いを相次ぎ中止。
売り場に「国産品」の看板を立てて安全をアピールしているが、国産ウナギも昨年に比べ売り上げが10%近く落ちたという。

今月になって中国産の販売を中止したデパートでは、従業員は「不安感が国産にも広がり、売れ行きは前年より若干へこんでいる」。
1日で1万本以上を売り上げる丑の日に期待している。


もう一つ疑問に思うことがある。
それは、どうして国産うなぎの中での値段の差がないのか。

例えば“ブランド化している浜名湖のうなぎは高くて、あまり知られていない産地のうなぎは安い”なんてことがあってもおかしくないのに、実際はそうでもない。

どうしてなんだろうか。うなぎ組合に聞いた。
「うなぎの価格は、愛知県一色町という小さな町の値段が基準になっています。それで、産地関係なく日本全国すべて同じになるんです」
つまり浜名湖産の価格も、ノーブランドな産地の価格も、一色町という町で決められた価格にならったものだというのだ。

一色うなぎ漁業協同組合に問い合わせると、さらに詳しい話が聞けた。
「日本全国、組合などの地域単位で池揚げ価格(組合や問屋などが養殖業者から買い取る値段)を統一させているんですね。例えばAの養殖業者からもBの養殖業者からも、同じ地域なら同じ価格で買い取るんです。それが一色町でも行われ、生産量の多い一色町の価格が、他の地域の目安になっているようです」

愛知県一色町は、市町村単位でのうなぎ生産高が日本一の町。人口2万5千人という小さな町にもかかわらず、1983年から連続でトップの座を守り続けている。そうしたことから、一色町の価格が、全国の基準値になっているようだ。
価格の決め方は、需要と供給のバランス。さらに中国モノや台湾モノの値段も参考にして、漁協と販売組合が話し合って決めている。
ただあくまでもこれは“池揚げ価格”。僕らの手元に届くまでに問屋や業者を経由しているから、そこで価格が大きく上がったり、産地によって差が出ることもある。

でもどうして、値段を統一させる必要があるんだろうか?
「昔はうなぎが獲れないとき、1匹3千円など、業者によってはとんでもない高値で売ることがあったんです。でもそれだと消費者はうなぎを買えなくなり、うなぎ離れの危険が出てきます。そこで、安定した価格で消費者に提供するため、だいたいの価格を決めるようになったんです」

高騰しがちな価格を抑えるため、消費者を守りつつ、うなぎ業界を守るために行われている地域内での価格統一。
さらに日本では一色町が基準になり、全国の価格が「一色」になっている。

なかなか知られることのない、うなぎの値段のカラクリ。
これからうなぎの値段が上下したら、「話し合いが行われたんだな」と思ってください。

へー、初めて知った。
それでは、行ってきます。