あいりのCinema cafe

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花とアリス

2004-10-20 11:38:38 | 邦画 (69)
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監督・脚本・音楽: 岩井俊二
出演 鈴木杏/花 蒼井優/アリス 郭智博/雅志
   相田翔子/アリスの母 平泉成/アリスの父 
   大沢たかお 広末涼子 ルー大柴 1994年

映画館では見ることができず、ビデオで見た。
『スワローテール』『LOVE LETTER』の監督の映画であり期待もあったが、今回は高校生の世界を描いて可愛い童話のような映画だった。

花とアリスは幼馴染で親友、仲良くバレエを習っている。
なぜ花とアリスという名前なのかは見てのお楽しみです。笑
花のほうが見たところ活発に見え、恋とは縁遠い感じ。
でも、意外に繊細であることが後に或る事実で分かる。

アリスは普段はとても明るい少女だが、離婚した両親の間で彼女も心を痛めている。
アリスと父親のデートの場面が素敵でホロリとします。
花が通学電車の中で、恋をしたらしい。
それから彼女がついた嘘から花、アリス、雅志の関係はこんがらがっていく。

険悪になりそうな状況なのに、花とアリスは純粋で優しさを失わない。
彼女たちが仲良しなのも或る理由があるから。笑
涙と笑いの中で、春の桜、夏の緑、雨が美しい。
バレエの衣装、チュチュ姿の少女たちは白い蝶の精みたいです。
岩井監督らしく映像はピカイチ。
韓国映画にも負けてはいない。笑 うっかりすると負かされそうだけど。。
監督自身が作曲した(驚きました)ピアノ曲が心に軽やかに響く。

何といっても、圧巻はアリスのバレエのシーンでしょうか。
背景が真っ白で、なぜかコーヒーに浮かんだ白い生クリームが目に浮かびました。
仕事に追われる辣腕のカメラマン(大沢たかお)がフと穏やかな顔になる、アリスの瑞々しいこと!
蒼井優さん良いですねえ。

岩井監督さんってほんとに繊細な優しい人なんだなあ。
若い人にはおススメです。
高校生をもう何十年も前に卒業した私も、見終わって清清しい気持ちになれる映画でした。



風と共に去りぬ・Gone with the wind

2004-10-20 10:01:11 | アメリカ映画 (40)

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製作 デビッド・O・セルズニック
監督 ビクター・フレミング
原作 マーガレット・ミッチェル
音楽 マックス・スタイナー
出演 ヴィヴィアン・リー(スカーレット・オハラ)
   クラーク・ゲーブル(レット・バトラー)
   オリビア・デ・ハビランド(メラニー・ハミルトン)
   レスリー・ハワード(アシュレイ・ウィルクス)
   ハッティ・マクダニエル
   トーマス・ミッチェル
   バーバラ・オニール   1939年、アメリカ
私の年代の女性は一度はこの映画を見ているのではないかな。
初めてこの映画を見たのは、私は高校生だっただろうか。
母と一緒に見た。

それから、何度見ても結末には胸が締め付けられる。
もう一度、スカーレットとバトラーに幸せになって欲しいなんて本気で考えた。
彼らがそれからがどうなったのか知りたいと渇望したものだ。
私と同じ気持ちの人が多いから、続編も作られたのでしょう。

プライドが高く一途で自分中心と欠点の多いスカーレットを自分の中に見る。
私はとてもじゃないけど、メラニーではない。
ただ、欠点が多いほうが人間らしいと思うけれど。

人はそれを失った時に、その人がかけがえのない人だったと知る。
しとやかなメラニーはいつも静かにスカーレットの後ろで彼女を守っていたのだ。
最後にスカーレットが、自分が本当に愛していたのはバトラーであることに気づく。
バトラーの台詞。
「君は謝れば何でもそれでですむと思っているが、そうではないんだよ」決定的に二人の間が壊れたと知れる悲しい台詞でした。

人生には取り返しのつかないことがあるのに。
今も私はそれを学ばず、愚かにも繰り返している。

原作も読んだが、壮大な歴史小説でもあった。
原作の一節をよく覚えている。
「スカーレットがアシュレイをもっと理解していたら、彼を愛さなかっただろう。
レットをもっと理解していたら、彼を愛したであろう」

恋愛や人生についててまだ無知だった私の頭の中に、この言葉が鐘の音のように響いたことを覚えている。

人生の折り返し点で、まだ大人になりきれていない自分がいる。

アメリカはこの映画を第2次世界大戦中に製作したという事は後で知った。。