監督 ロベール・アンリコ
音楽 フランソワ・ド・ルーベ
出演 アラン・ドロン
リノ・ヴァンチュラ
ジョアンナ・シムカス 1967年フランス
全てのラブトライアングル映画の元祖とでも言うべき映画じゃないでしょうか。
『グランブルー』を見てから、名作との噂を聞いていたこの映画を見ました。
なるほど、海葬の場面などが同じです。
リック・ベッソン監督はこの『冒険者』から影響を受けて『グランブルー』を撮ったのですね。
二人の冒険野郎と女神のように美しい女性レティシアの物語です。
血気盛んな青年、アラン・ドロンと、渋くて包容力を感じさせるリノ・ヴァンチュラはレティシアを連れて海底の宝探しに出ます。
海、冒険、友情、愛、男たちは夢を追って、爽やかな風を感じさせてくれます。
35年以上も前の映画なのに、今見ても古さを感じさせないのが名作の所以かな。
『冒険者たち』この題名が素敵だと思いませんか。
さあ、レティシアが愛したのはどちらの男だったでしょう。
彼らが最後ギャングたちと戦った、あの海の城砦はどこだったのでしょう。
今も残っているのだろうか。
ここからはネタバレです。
アラン・ドロンがギャングとの戦いで撃たれた時、友のリノ・ヴァンチュラが言います。
「彼女はお前を愛していた。」
微笑みながらドロンは息絶えます。
彼はそれが嘘である事を知っていたでしょうが。
フランス映画って粋ですよね。完敗です。
エンディングに流れるアラン・ドロンがしっとりと歌う「レティシア」を聞きながら、しばし余韻に浸りました。