たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2008年『フェルメール展』より-「デルフトの爆発」(2)

2021年10月17日 22時41分17秒 | 美術館めぐり
2008年『フェルメール展』より-「デルフトの爆発」
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/e3e766b50c12261329c2666053c916cd

エフベルト・ファン・デル・プール《デルフトの爆発》
1654年頃 
個人蔵、
油彩・パネル
33.6× 49.2㎝

(公式カタログより)

「彼がこのテーマを繰り返し取り上げたのは一種の自己療法の行為だったという説は、時代錯誤の見方としてしりぞけて差し支えない。それは、近代的なショックや悲しみを物語っているのであって、画家が生きていた頃の感性ではないからだ。爆発後の情景を描いた絵画には、他の有名な災難を描写した絵がそうであったように、買い手がいたと見て間違いない。にもかかわらず、ファン・デル・プールが後にしばしば夜の大火の様子を描き、そこに自分たちの家を破壊する火と戦う人々、あるいは焼け落ちる村を略奪する兵士を添えたりしたことに触れておかねばならない。夜の情景、花火の情景を描いて評判になった彼ではあるが、心ひかれたのは悲劇のドラマチックなイメージだったようだ。彼は、本作品に見られるテーマと構図は繰り返し取り上げたが、そのなかでも本作品、及びロンドンのナショナル・ギャラリーにあるよく似た作品は、出来上がりが最も優れていて、成功した構想に基づいている。おそらくは描かれた一連の作品のなかでも最初の作品の一つなのであろう。

 本作品の来歴には興味深いものがある。最も古くまでたどれるのはヴィンクラー・コレクションである。おそらくはライブツィッヒの銀行家でコレクターであったゴットフリート・ヴィンクラーのことだろう。続いてフランソワ・デュヴァルからシャルル・オーギュストの手に渡った。やがてモルニー公になった人物だが、後に皇帝となるナポレオン3世の義理の兄弟にあたる。彼は熱心なコレクターだったが、1840年代に集めた作品の多くを売るはめになった。そのなかには1年も経たない前にひとまとめにして購入したデュヴァル・コレクションが丸ごと含まれていた。同コレクションには、ヤン・ファン・デル・ヘイデンの≪西教会の眺め≫や、アントワーヌ・ワトーの≪ジルと彼の家族≫(両作品とも、現在は、ロンドンのウォーレス・コレクションの所蔵となっている)が含まれていた。モルニー公は後に、レンブラントの≪エウローペの略奪≫(ゲッティ美術館)、≪ヘルマン・ドーメルの肖像≫(ニューヨーク、メトロポリタン美術館)など、他の注目すべきいにしえの巨匠の作品も手に入れた。その後、名高いコレクターのベリア・ボットフィールドが、本作品をロングリートに住むバス公爵家に遺贈した。」

*この作品は、保存状態の悪化により展示が見送られることになりました。






「イベルメクチン、中旬から治験へ 興和、軽症患者対象」

2021年10月17日 15時45分33秒 | 気になるニュースあれこれ
2021年10月9日付中日新聞Webサイトより

「医薬品製造などを手がける興和(名古屋市)は十月中旬から、寄生虫駆除薬「イベルメクチン」の新型コロナウイルス感染症に対する治療効果を確認する治験を始めると発表した。」

https://www.chunichi.co.jp/amp/article/344515