映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は2012年に公開されたロマン・ポランスキー監督作品「おとなのけんか」です。
ニューヨーク・ブルックリンに住む二組の夫婦が、子供同士のけんかの後、話し合いに集まり、平和的な話し合いのはずが、御互いの発言や行動で大喧嘩に発展する様を描いたもの。
ジョディ・フォスターとジョン・C・ライリーが、リベラルな妻と母親思いの日用品店を営む夫を演じ、ケイト・ウィンスレットとクリストフ・ヴァルツ、投資ブローカーと弁護士と言うキャリア夫婦を演じてます。
ジョディー演じるリベラルな作家は、被害者の息子を思いながらも、穏便にことを解決しようとしますが、クリストフ演じる弁護士の携帯電話でのやりとりをきっかけに、感情的な流れに進み、子供の喧嘩をきっかけに、お互いの主張を終始する大人の喧嘩へと発展していきます。
解決なきままに進む大人の喧嘩ですが、それぞれの主張には一理あり、納得してしまうのですが、感情が先走ると、その主張さえも無意味なものに思えてしまいます。
多種多彩な作品を生み出すポランスキー監督。今回の作品は、愚かな大人の喧嘩をコミカルに描きながら、最初と最後にスクリプトを交えた子供の喧嘩の発端と顛末を対比していて、二組の夫婦の喧嘩の滑稽さを浮き彫りにして楽しい作品でした。