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近代日本画と工芸展・メナード美術館

メナード美術館では開館25周年記念としてコレクション名作展を開催しています。今回はその第3弾、色にほれた、形にほれた、近代日本画と工芸の名品が展示されています。

陶器、磁器、漆器などの近代工芸を代表する巨匠の名品は、まさに形にほれる意匠の美で、現代アートにも通ずるモダンなデザインを感じます。河守田章二や富本憲吉、黒田辰秋などの作品にそのテーマを強く感じました。

日本画と言えば、伝統的な絵画のイメージが一般的には強いと思います。しかしながら、今回の近代日本画の名品は、写実、具象的な作品であっても、筆致や構図、また形、色において、むしろ革新的です。

特に特筆すべきは、村上華岳や速水御舟の作品に注目するとより理解しやすいと思います。速水においては、短い生涯の中で、つねに革新を求め時代とともに画風を変化させていきました。

個人的には速水御舟の「黍の図」に注目しました。闇の中で燃え上がる炎に舞う蛾を描いた重要文化財の「炎舞」と対比するような夕日に染まる黍の姿が妖艶さを漂わせ、別の生物の様な存在に感じました。

日本の近代日本画と工芸の世界を新しい視点で観賞してみると新しい発見があると思います。


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