65オヤジのスタイルブック

DVD ナチス第三の男

画像1

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ヒトラー、ヒムラーに続く第三の男にまで上りつめナチス高官として唯一暗殺されたハイドリヒと暗殺者たちを描いた「ナチス第三の男」です。

今回の作品は、前年に公開された「ハイドリヒを撃て!」のハイドリヒ暗殺計画に加えて、本屋大賞の対訳本で話題となったローラン・ビネの原作を基に映画された作品です。前作のハイドリヒを撃て!まだ視聴していないので、比較検討はしませんが、本作は、ハイドリヒがいかにしてナチス高官になったのか?また、なぜ暗殺計画が実行されたのかを知るうえで非常にいい作品です。

物語は、ハイドリヒ暗殺実行シーンから始まり、フィードバックして野心家で攻撃的な性格を持つエリート軍人だったハイドリヒが素行の悪さから除隊となり、ナチ党員であった婚約者の誘いで入党。結婚を機にヒムラーの信認を得て、内外で党の背く輩を次々と排除し、ユダヤ人のみならず、ナチスに逆らう民衆までも容赦なく惨殺していくハイドリヒの残虐な姿をこれでもかと描いていきます。そこから、チェコスロバキアの亡命政府の命で、ハイドリヒを暗殺するエンスラポイド作戦を実行した青年兵士と関係者の姿を克明に描いてます。

作品の特徴は、悪と正義を徹底的に比較しながら描ききり、正義を盾に戦いながら悲惨な結末をたどった人々の運命と絶対的な権力を持ったハイドリヒの死が引き金となり、さらに人々を地獄へと追いやっていく戦争悪を徹底して描いているところに、この映画の恐ろしいほどの凄みを感じました。

戦争には、勝者も敗者も間違いなく希望を見出すことができない。二度と起こしてはいけない所業であると。この作品は雄弁に語っています。

画像2

 

映画レビューランキング


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【映画・ドラマ・演劇】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事