映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は若松孝二監督の「11.25自決の日三島由紀夫と若者たち」です。
1970年に市谷駐屯地で割腹自決を遂げた三島由紀夫と盾の会の事件にいたる経過を描いた作品です。
三島由紀夫には、若松組の若手、井浦新が演じ、自決を共にした森田必勝には、満島ひかりの弟で、梅ちゃん先生では、医学生を演じ人気を博した満島真之介が演じています。
左翼学生による全共闘時代に、右翼の民族派の学生と盾の会を結成した三島が、駐屯地に立てこもり憲法改正と自衛隊員の決起を促しながら志を達成できず、自決するまでの三島の心の揺れと彼に心酔していった盾の会の青年たちの姿を、数々の資料を紐解きながら詳細に描かれていました。
以前、動画で見たことがある全共闘の学生と三島の討論や市谷の演説などが、忠実に再現されていてドキュメンタリ映像を観る様でした。
最後の割腹自殺のシーンで最初は、森田必勝が介錯をするシーンは、森田のためらいにより居合いにたけた古賀が介錯をするのすが、森田自身は、三重の海星高校出身で、カトリックの学校で受けた教育の影響がありためらったようです。
自決の手段はともあれ、自らの信じる道を従順した三島と若者たちの姿には、この時代の若者の潔さと息吹を感じました。