65オヤジのスタイルブック

若冲人気に見るアートの今

生誕300年を迎える伊藤若冲。現在東京都美術館で開催されている連日大盛況の賑わいです。

今や日本人にとって北斎をしのぐ人気を誇る伊藤若冲。伊藤若冲に関する美術展は常に満員御礼で、日本人の画家でこれほどまでの人気を誇る人は今まで存在しなかった思います。

今回その人気の秘密をの一端を紐解くことが出来る番組が昨日(再放送4月27日0時10分)放映されたNHKスペシャル「若冲 天才絵師の謎に迫る」だった。

番組では、多彩な画法で知られる若冲の細密描写にスポットをあてて、X線による科学的分析により、その超絶的な技法と卓越的な色彩感覚が明らかになっていました。

当時の主流であった絵画技法の輪郭線を用いず描いた白孔雀は、羽の細密な線描のみで表現され、その正確無比な技術により、余白が輪郭線となる表現や葉や花などの濃淡を当時の主流であったべた塗りではなく、異なる色の重ね塗りや和紙や絹地のの基底部の裏から彩色を施こす裏彩色にミリ単位で肉眼では判別できない色を施すことにより鑑賞者の思考にまでにも踏み入る当時の人気絵師をも超える超絶技法を用いています。また、遠近法や印象派の特徴である光の表現も、その技法により再現されていることに、だれもが驚愕します。

私の絵は千年後に理解されると言う言葉を残した若冲。様々な画風や卓越した技法により、今日の材料の進化により技術革新がもたらす、アートの様々な領域に彼の作品の共通項があり、現在の人気の秘密があるように感じています。

若冲から、まだまだ目が離せません。


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