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レオナルドダヴィンチとアンギリアー二の戦い展 名古屋市博物館



京都展でも鑑賞したレオナルドダヴィンチとアンギリアー二の戦い展が名古屋で開催中で、再度出かけて来ました。

今回の展覧会の特色は、幻の壁画をめぐるミステリー的な展観であること。ダヴィンチとミケランジェロのルネサンス二大巨匠が戦闘画で競演するという大イベントは、ダヴィンチがアンギリアーニの戦いをミケランジェロはカッシナの戦いを宮殿の壁画に描く夢のような事件で、アンギリアーニの戦いは、未完のまま終わり新たな壁画に覆われてしまいます。また、カッシナの戦いも、下絵の模写でしか現存していない。まさに芸術史におけるミステリアスな事件といえます。

そんな中で、壁画の中心部をなす戦闘場面を東京富士美術館により入手され、イタリアのウフィツイ美術館に寄贈されます。その絵画が今回日本初公開されている「タヴォラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)」です。部分的な剥落はあるものの重なり合うように描かれた騎士たちの軍旗争奪のシーンは鬼気迫る戦闘シーンで、平面の絵画が立体的な動きを感じます。

ルネサンスの画家たちが競い合うように描いた名画をめぐる数々の模写作品と比較しても、タヴォラ・ドーリアが群を抜いていることがわかります。もしダヴィンチの作品が現存していたら、誰もがその創造の粋を超えていると思われます。

本展は、東京富士美術館とウフィツィ美術館のタヴォラドーリアによる友好関係による2015年から2年間にわたる長期展示が実現しています。イタリアの至宝が日本中を巡ること事体が奇跡的です。残すところ25日までの名古屋展に、4月6日から6月3日までの福岡展があり、おそらくは本展がタヴォラ・ドーリアと出会える最後となるでしょう。

ダヴィンチとミケランジェロ、二大巨匠が競演した障壁画のミステリーの世界の一端を目撃してみてください。

 

 


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