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映画 ルース・エドガー

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、アフリカからアメリカ人夫婦に養子として迎えられた優等生高校生の心の闇を描いた問題作「ルース・エドガー」です。

アメリカンドリームを求め、今なお不法な入国が絶えない自由の国アメリカ。今回の作品は、アフリカ人移民の少年がアメリカ人夫婦に引き取られ、学校一の優等生となったルースの起こした事件を通じてアメリカ社会の本質を抉り出す衝撃的な作品です。

養父母の愛情の下で、文武両道に優れたエリート高校生となったルース。幼き頃に戦火のアフリカで過酷な経験を持ち実はその過去がトラウトなっています。ルースはアフリカ系の女性担任教師のウイルソンと対立し、ウイルソンは彼に疑念を抱き、ある証拠を見つけ出します。ウイルソンとの対立の中で謎の事件が起こりウイルソンは窮地に陥ります。

この作品を観てから思い出したのは、3年B組金八先生の風間俊介演じる優等生がいじめのリーダー格だった話。金八先生では、彼のイジメはおかれた環境が原因ですが、その闇が暴かれることで更生の道が開かれる展開でした。

しかし、今回の作品は最後までウイルソンに降りかかる悲劇がルースの犯行としての決定的な証拠が出てきません。ルースの闇は晴らされることなく結末を迎えてしまいます。アメリカの正義や良心は、果たしてルースにとって必要であったのか、トランプ政権により再燃した白人と黒人の対立が重なるような社会問題を提示した内容となっています。

決して気持ちの良い映画ではありませんが、アメリカ社会がルースという高校生を生み出したことも厳然とした事実だと思います。


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