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新野洋/西澤伊智朗展 ヤマザキマザック美術館

 


 

先日、新栄にあるヤマザキマザック美術館と横山美術館を訪れましたので、現在開催中の二館の企画展をご紹介します。

先ずは、ヤマザキマザック美術館で開催中の新野洋と西澤伊智朗の現代工芸作家による展覧会レビューです。新野洋は京都在住の現代美術作家でシリコーンゴムで型どりして合成樹脂を流し込み作られた部品を組み合わせて未知なる生物を作り出し、会場全体に設置された透明感のある結晶体のような造形物は今までに見たことのない不思議な生命体を感じます。

一方で制作活動の基礎となっている草木や昆虫はリアリティあふれる水彩画作品も展示され、原画と立体造形物が同居することで未開の森を訪れたような感覚になります。

西澤伊智朗の土肌の風合いを生かした現代陶芸作品で、草木や冬虫夏草など年月を重ねて朽ち果てながら大地と同居する古代の遺産物のようなオブジェで、薄暗く木を生かした室内区間に根をはるように存在しています。アールヌーボ期の調度品や家具が常設されている室内に展示された西澤の作品は、風化する自然物と人の手によって組み込まれ生まれ変わる木々のコントラストが目を惹きます。

ヤマザキマザック美術館のひとつ上の階ではロココから20世紀に至る西洋絵画のコレクションが常設展示されていますので、異空間を楽しんだ後の安らぎの時間を味わえることと思います。

会期は8月28日まで、落ち着きのある都会の美術館にぜひ足を運んでみてください。


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