前衛芸術の先駆者として国際的に活躍する草間彌生の展覧会「草間彌生・永遠の永遠の永遠」を観賞に松坂屋美術館に。
現代アートが全盛の日本で、その先駆者として若い世代にも影響をもたらしているのは岡本太郎でしょう。そして、最近その生き方が支持されている芸術家は草間彌生だと思います。
草間の作品は、意味不明な作品に見えても、水玉を中心に視覚的な感動を呼ぶ不思議な魅力にあふれています。今回の作品は、愛をテーマにした2009年からのキャンバス作品50点以上が壁面を覆い隠すように埋められ、その色彩表現や造形は今までに経験したことのない世界が広がっています。
また、2004年から3年間の作品は、モノクロ―ムやトーンを抑えた作品で具象的なメルヘン世界で草間のルーツを知る上でも貴重な作品といえます。
草間彌生は、前衛芸術家として新しい芸術表現に挑んだ数少ないアーティストです。近年の作品でファンになった人たちには、今回の展覧会を通して草間の内面をもっと深く知ってもらえることがアートに携わる者としても大きな喜びでもあります。
85歳にして未だそ芸術家としてのパワーを拡充している草間彌生。観る人が生命力を享受して明日への活力になる展覧会となるでしょう。
水玉作品やカボチャ作品は撮影が可能になっています。またグッズも豊富でアートを身近に感じる格好の美術展となっています。