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DVD 孤独なふりした世界で

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ピーター・ディンクレイジとエル・ファニング共演のSFミステリー「孤独なふりした世界で」です。

今回の作品は、日本ではフィルムフェスティバルでの公開で、一般公開はありませんが2018年のサンダンス映画祭で審査員賞を受賞しています。主演は小人症ながら、数多くの映画でその個性を発揮しているピーター・ディングレイジに子役時代から、キュートさと不思議さを兼ね備えているエル・ファニングが共演しています。

物語は、多くの人類が滅亡した世界。ある町で一人残ったデルは、家々を回りながら遺体を埋葬し、遺品を整理しながら弔いの日々を送ってます。そこに、突然もう一人の生存者の少女グレースが現れます。人との関わりを拒絶しようとするデルと彼に興味を持ち積極的に関わろうとするグレース。たった二人の奇妙な共同生活が始まります。ある日、突然二人の前に科学者の夫婦が訪れます。二人はグレースの両親を名乗り、生き残った人類が住む町に彼女を連れ出してしまいます。

親類滅亡後の過去と現在の中で一人弔いの作業を行うデルの行為が、グレースの存在により少しずつ明かされる様と二人の陰と陽の対比が、とても面白く、遺体を弔い、死者の思い出の写真を図書館で保管、記録する姿にデルの死者への思いを感じます。そして、グレースと科学者との関係が明らかになるとグレースが町を出た真実が解き明かされることで、デルとグレースの共通した思いがラストでお互いの思いへと結実していきます

人類滅亡をテーマにし、ファンタジックなSF世界が展開しますが、そにあるテーマは災害により失った過去への記憶への選択と共通するところがあり、とてもよくできたSF作品だと思います。

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