映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、イタール・イオセリアーニ監督の自伝的作品「汽車はふたたび故郷へ」です。
旧ソ連体制のグルジアで映画監督のを目指した青年の栄光と挫折、社会との葛藤を描いた作品です。
物語は、映画監督を目指すニコの少年時代から映画監督になった青年が、旧ソ連の体制化で上映禁止を受けて、フランスに渡り映画製作に取り組む中、商業主義に波に呑まれ、挫折を味わいふたたび故郷へ帰ると言う内容です。
作品としては、いささか難解な作品です。理想と現実の中で、故郷に帰ってしまうので、作品を観る限り、自分の信念を貫いきながら、監督としては受容れられない結果は、すっきりしない感じがあります。
湖で二度出会う人魚だけが、彼の行く末を導いてくれる存在だったのかと、少ない脳みそを使いながら考えてみました。
グルジア人である監督は後にフランスに移住して成功を収めるのですが、映画監督として自らの信念を貫いた結果、商業主義の時代を乗り越えて、巨匠としての地位を確立したことが証になると思います。