人生論:「生涯発展途上」を目指して

消化器内科医になった起業家・弁護士・会計士、岡本武士による人生論や新たな視点の提供、身の回りの出来事に対するコメント等。

先見性

2006-03-28 23:37:00 | 人生論・閃き
私の母方の祖父は私が生まれる前にガンで倒れたらしいのですが、とても先見性があった人だと母から聞かされていました。1950年あたりにはすでに高速道路が全国をつなぐことになることを予想し、母には当時はおそらく存在しなかった女性弁護士になってほしかったらしいです。

確かに戦後60年で社会は複雑化してきましたが、これを加味したとしてもこのような予測ができる人はあまりいないのではないでしょうか。たとえば、下記のどれが50年後の常識になっているかを予測できますか?

① 我々はクローン人間と共存し、クローン人間平等法が制定されている。性直能力がないことも解決されて、クローンとの結婚も認められる。
② 人間クローンは臓器移植などにしか使われない。
③ クローンは奴隷となっている。もしくは、ブラックマーケットで取引されている。
④ キリスト教、もしくは動物保護団体などの勝利によって「クローンを作ったら極刑」、などという法律が世界的にできている。
⑤ 望めば脳移植・再生医療などを通じて「自分」という無形物(今では「魂」?「カーマ」?記憶があれば尚可、なのですが)をそれを包含する認識・思考を持つ器となる有形物(身体)を取り替えることにより実質「永遠の命」を得ることになる。(ただし、一回につき5億円。)私もあなたも実はクローン?
⑥ というか、とっくに月に引っ越してるでしょ。クローンは生来的に高所・閉所恐怖症だからこっちに来れないのよ。

予測できる人はすごいですよね。意外と⑤が非現実的ではないと思うのは私だけでしょうか・・・。

とにかく、先見性とはすごいスキルなのですが、自分の人生においてはやっぱり「自分が○○年後どうなっているのか」というのは気になりますよね。昔なら、5年目の社員が「25年後は30年目のベテラン社員なんだろうなぁ。」と思えたかも知れませんが、今ではこの可能性は低くなってきています。

「自分だったらこういう行動を採るだろう」と考えて先を予測するわけですが、これが意外と大変なのです。人の心理は変化するからです。

「自分だったらある出来事(結婚、など)によってこう変わるだろう」と予測し、「その出来事によって変わった自分は、こういう行動をとって、この新しい出来事(子供ができた、など)によってこう変わるだろう」と予測していかなければなりません。しかも、未来の出来事は大体順序を予測できず(上記結婚・子供についてはこの順番で願いたいのですが)、順序によっても当然影響が変わってきます。更に、この世の変化も考慮しなくてはいけません。大変ですね。

皆さんも是非未来の予測をしてみてください。タイムカプセルを作る気持ちで。今回は夢ではなく、予測なのでお間違いなく。

50年後本当に人の魂(と認識されているもの)が「永遠の命」を得ていたら、私を先見性のある人だと思ってくださいね。新しい身体の中で喜んでおりますので。