人生論:「生涯発展途上」を目指して

消化器内科医になった起業家・弁護士・会計士、岡本武士による人生論や新たな視点の提供、身の回りの出来事に対するコメント等。

Format Wars

2009-09-13 00:20:39 | 人生論・閃き
ベータかVHSか。プレステかWiiかXboxか。
昔から形式を争うformat wars(形式合戦?)がありました。

これは技術以外にでも当てはまることであり、たとえば最近は別の用途で日記を書いているためブログが疎かになってしまっています。

高齢者が変化を好まないのも、変化自体を望まないのではなく形式の変化を嫌うケースも多いと思います。変化を感じさせないためにはWindowsなどで見られる互換性(backward compatibility)がありますが、これが難しい場合もあります。当然、形式が変わることによるコストや非効率性もあります。

そこで、人生における「形式」って何だろう、と考えてみました。目的としては、「形式の変化を拒むことにより可能性を逃してないか」ということと、「形式の変化を繰り返すことにより無駄が生じてないか」ということの2つ。

まず、「仕事モード」「遊びモード」などのモードなのかもと考えてみました。しかし「形式」とは土台をなすものなので、これではゲームでいうと戦闘シーンとストーリーシーンの差の程度だと思います。

逆に、広く考えると、人間の価値観を「レベル」で考えるアプローチがあります。神経言語プログラミングで学んだものです。生存のみを考えるのがレベル1、集団形成がレベル2・・・と進み、レベル5に「実利主義」があります。個人的には、子供のころからここに到達し、競争に身を投じ、次の平和な、利他的な、社会主義的なレベル6にゆっくり移行していくのだと思います。レベル7はブッダみたいなイメージですが・・・。

これでは形式の枠を超えています。正直、人生を考える上であまり役に立たないと思います(NLPトレーナーが言うべきことではないかもしれませんが。一般論としては良いと思います。)。もう少し細かい分け方、そして個人にカスタマイズされるような考え方が必要です。

思うに、小6から中1に、中3から高1に上がるときに何かが変わります。職場が変わるときも、引っ越すときも、結婚するときも何かが変わります。その「何か」が形式に近いものなのではないでしょうか。逆に、ハワイ旅行では原則として形式は変わりません(きっかけにはなりえます。以下ご参照。)。

そして、小6から中1に上がるのと異なり、社会に出れば自分で形式転換を決めることになります。楽しくも恐ろしくもあることです。もっとも、小6から中1に上がることが形式転換か否かも個人によります。「形式」と「環境」は区別しておきたいところです。

私の場合は、「形式」を上記よりもう少し広く捉えています。いままで形式転換が2度しかなかったと思っています。いずれも環境が変わったわけではなく、どちらかというと形式転換してから環境を自分で変えていきました。そして、いずれにもきっかけはありました。

1回目のきっかけは、水泳をやめたこと。プール内の孤独な自問自答が他人とのコミュニケーションに変わりました。ひとつのことで95%から99%になることがすべてでなく、同じ時間で5つのことで90%に達することができることがわかりました。もともと決して不幸ではありませんでしたが、本当の意味で人生とその多様性を楽しむことを学びました。

2回目のきっかけは、さきほど触れましたがNLPの勉強をしたこと。簡単に言うとヒトには無限の可能性があること、「遅すぎる」ということはないということ、世間が考えるエリートという枠を目指すことも維持することも必要ないこと、「できない」理由の99%は言い訳とあきらめであることに気付きました。

史上一人も達成できなかったことを、迷わず目指している若手アスリートが世界で何百万といます(世界記録)。これは他の分野でもあてはまるはず、と思いました。自分なりの史上初を迷わず目指せるようになったのが、この時期です。夢は子供の専売特許じゃない、と。

結局、私にとって形式転換とは、大きい意味での世界観、いわば「メタ世界観」が変わったということです。

より多くの形式転換を経た方も多いかと思いますが、意図的に形式を変えれる人はどれだけいるのでしょうか。あなたのなかのformat warsに、民主党に勝ち目はあるのでしょうか。政治は与党が息詰まるまで変わりませんが、個人としては成長している間にもさらなる活性剤がほしいものですね。

さて、3回目のきっかけは、結婚であってほしいと考えています。個人を超えた何か、それが自分にとっての次のステップではないかと。こればかりは努力で何とかなることではありませんが、最後にはどの分野でもartとscienceが融合するように、それもいとをかし。