【閣議決定】:「ほぼ救われない」 旧統一教会巡る救済法の政府案、問われる実効性
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【閣議決定】:「ほぼ救われない」 旧統一教会巡る救済法の政府案、問われる実効性
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を受けた被害者救済のための新法案が1日、閣議決定された。政府・与党は勧誘をする際に配慮義務を設けるなど、当初方針から修正を加えたものの、野党や有識者からは「内容が不十分で救済につながらない可能性がある」と批判の声が上がる。政府・与党は5日にも審議入りする構えで、本格的な論戦の場は与野党協議から国会に移る。
◆被害救済の弁護士「実効性低い」
今回の法案は、個人の自由意思を抑圧しないなどとする「配慮義務」が盛り込まれるなど、政府が11月18日に示した概要段階から修正を加えた形になった。しかし、救済に尽力してきた弁護士らの評価は依然として厳しい。
被害救済に取り組んできた全国霊感商法対策弁護士連絡会の阿部克臣弁護士は「このままの法案では、被害者救済のためには使いづらい。今後の国会議論で、実効性につながる調整をしてほしい」と望む。
阿部氏は配慮義務について「(自由意思を抑圧しないように、などは)既に判例で示されている。被害の認定に役立つ面はかなり限られる」と指摘。これまでも度々、罰則付きの「禁止規定」にすべきだと求めてきた。
「養育費など扶養に関する財産を保全させる仕組みも入ったが、未成年の子は信者である親の同意が必要になるなど、実効性は低い。今回法案が成立しても、次期国会で本当に家族が救済されるための特別補助のような制度を正面から議論してほしい」と話す。
◆元2世信者「政府、被害者理解していない」
…、残り1582文字(全文2204文字)
※この記事は有料記事です。「ご登録日から1カ月間は99円」 いますぐ登録して、続きをお読み下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます