路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《社説①》:きょう沖縄慰霊の日 国は対話通じ痛み共有を

2024-06-23 02:01:50 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

《社説①》:きょう沖縄慰霊の日 国は対話通じ痛み共有を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:きょう沖縄慰霊の日 国は対話通じ痛み共有を

 沖縄はきょう、慰霊の日を迎えた。太平洋戦争末期に戦場となった島には、今も米軍基地の負担がのしかかる。国はその現実を重く受け止めるべきだ。

 79年前のこの日、沖縄戦で組織的な戦闘が終結した。日米合わせて約20万人が犠牲になり、一般住民の死者は約9万4000人に上った。

 米国統治を経て1972年に日本に復帰したが、なお在日米軍専用施設の7割が集中している。中国の海洋進出を念頭に、防衛力の強化も進む。この数年で与那国島や石垣島など離島に陸上自衛隊の駐屯地が相次いで開設された。

 抑止力強化のためとはいえ、過重な負担を押し付けているのが実態だ。有事の際、攻撃対象になるかもしれないとの不安を抱く住民も多い。

 にもかかわらず、国は県と真摯(しんし)に向き合おうとする姿勢を欠いている。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡っては昨年12月、大きな転機があった。軟弱地盤を改良する設計変更を、国が県の代わりに承認する「代執行」に踏み切った。地方自治法に規定があるとはいえ、県の反対を封じる「強権発動」だった。

 かつては沖縄の基地問題に真正面から取り組む政治家がいた。故橋本龍太郎氏、故小渕恵三氏らは地元の声に耳を傾け、信頼関係の構築に努めた。本土防衛のための「捨て石」となった沖縄への特別な思いがあったのではないか。

 しかし、そうしたパイプは細くなっている。辺野古移設に反対する故翁長雄志氏や玉城デニー氏が知事となってからは、とりわけ対話を軽視する国の姿勢が際立つ。

 代執行という強権的な手段に出たことで、対立は一層深刻さを増した。こうした対応を続けていては、今後の安全保障政策にも影響が及びかねない。

 先の県議選では、玉城知事を支える県政与党が大敗した。だが、争点は基地問題だけではなく、県民が国の施策やその進め方にお墨付きを与えたとは言えない。

 安全保障を理由に沖縄に犠牲を強いる現状を変えなければ、国と県の溝は深まるばかりだ。上から押し付ける姿勢を改め、誠実な対話に取り組まなければならない。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年06月23日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説②》:鹿児島県警の捜査 報道の自由脅かす手法だ

2024-06-23 02:01:40 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

《社説②》:鹿児島県警の捜査 報道の自由脅かす手法だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②》:鹿児島県警の捜査 報道の自由脅かす手法だ

 警察にとって不都合な報道の情報源を探るための強制捜査だったのではないか。そうだとすれば、報道の自由が脅かされる事態だ。

 福岡市に拠点を置くインターネットメディア「ハンター」の記者宅が4月、鹿児島県警の家宅捜索を受けた。内部情報を漏らしたとして県警巡査長が地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕された事件の関連だった。

 ハンターは2023年から県警の不祥事を追及し、関連する内部文書を入手して自社サイトに掲載してきた。巡査長の容疑はこれらの文書を流出させたことだった。

 押収されたパソコンには、県警の本田尚志(たかし)・前生活安全部長が、ハンターに寄稿しているフリー記者へ匿名で送った内部文書の画像が入っていた。ストーカー事件に関する記録などが含まれていた。 

 その後、本田前部長は逮捕され、国家公務員法(守秘義務)違反で起訴された。ハンター記者宅の捜索が端緒だったとみられる。

 本田前部長は記者への情報提供について、警察官によるストーカー行為などの不祥事を「県警本部長が隠蔽(いんぺい)しようとしたことが許せなかった」と話している。

 ハンターは昨年、捜査書類の速やかな廃棄を促す内部文書の存在も報じた。再審請求などで県警に不利になる捜査書類を残さないためだ。内部告発だったとハンターは主張している。

 報道にとって取材源の秘匿は死活的に重要だ。危険を冒して情報提供する人がいるからこそ、組織の不正を報じることができる。国民の知る権利に応え、公正な社会の実現という公益につながる。

 最高裁は取材源の秘匿について「重要な社会的価値を有する」との判断を示している。

 捜査当局もニュースソースの特定には抑制的だった。法務省は「報道の自由と取材源の秘匿は最大限尊重する」との趣旨の国会答弁を繰り返してきた。

 鹿児島県警の捜査手法は、積み重ねられてきた共通認識と相いれない。家宅捜索を許可した裁判所の判断にも疑問がある。

 インターネットの普及でメディアが多様化している今、報道を担うのは新聞やテレビだけではない。県警には捜索の経緯を丁寧に説明する責任がある。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年06月23日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【余禄】:沖縄慰霊の日を前に…

2024-06-23 02:01:30 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【余禄】:沖縄慰霊の日を前に…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【余禄】:沖縄慰霊の日を前に…

 沖縄慰霊の日を前に、県内の多くの学校では平和学習が行われる。恩納(おんな)村立安富祖(あふそ)小学校では10日、高学年生が地元にある慰霊碑「第二護郷隊(ごきょうたい)之碑」などを訪ねた

「第二護郷隊之碑」で行われた平和学習=2024年6月10日(沖縄県恩納村立安富祖小学校提供)

 ▲「護郷隊」は戦時中に陸軍が編成した二つのゲリラ部隊で、10代半ばの本島中北部の少年を中心に召集された。第二隊の拠点は恩納岳に置かれ、69人が落命した。戦闘で負傷し、息絶える少年たちは「アンマー(お母さん)、アンマー」と口にしたという。野戦病院では、歩けなくなった少年兵が軍医に銃殺されたとの証言もある(川満彰著「陸軍中野学校と沖縄戦」)

 ▲地上戦があった沖縄でも、体験をどう語り伝えていくかが課題になっている。児童たちの説明役を務めた恩納村史編さん係の瀬戸隆博さん(56)は「二度と沖縄を戦場にしないために、身近なところから戦争の構造を学ぶ。地域での取り組みが一層、重要になります」と語る

 ▲動員された女子生徒らが亡くなった「ひめゆり学徒隊」の悲劇を伝える「ひめゆり平和祈念資料館」は、高校生らが友人などに「伝える側」になるためのワークショップを実施している。展示を見るだけでなく、意見交換を通じて生徒らが平和への意識を高めることを期待している

 ▲「どれだけの人が苦しんだか。まだ知らない人に教えていきたい」。護郷隊の碑を訪れた後に児童が記した感想である

 ▲米軍基地問題の根源には沖縄戦の惨禍がある。体験と記憶をどのように継承していくか。沖縄だけでなく、国民全体が共有すべき課題だ。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余禄】  2024年06月23日  02:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【松尾貴史のちょっと違和感】:桂ざこばさん逝く 「兄弟船」を3回聞いた夜

2024-06-23 02:01:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【松尾貴史のちょっと違和感】:桂ざこばさん逝く 「兄弟船」を3回聞いた夜

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【松尾貴史のちょっと違和感】:桂ざこばさん逝く 「兄弟船」を3回聞いた夜  

 大好きな桂ざこばさんが亡くなった。

 暴れん坊のような印象がありながら、彼ほど愛嬌(あいきょう)があって親しみやすい大先輩はなかなかいない。頻繁にお目にかかるわけではなかったけれども、私の中ではずっとそばにいたい人だった。

 
<picture>松尾貴史さん作</picture>
松尾貴史さん作

 私が最初に所属した大阪の芸能事務所は、社長1人と社員1人という小さなところ。放っておいても仕事の発注が来るような事務所ではなく、頻繁に社長とあいさつ回りをしていた、というよりもさせられていた。ある時関西テレビへ行ったところ、ロビーで「大滝ちゃん(当時の社長の名)、何してんねんな」と声をかけてきたのが、ざこば(当時の桂朝丸)さんだった。旧知の仲らしい。「今こんなん売り込んでますねん」「へえ、ちょっと座ろ(お茶を飲もう)か」と、向かいの雑居ビルにある喫茶店に3人で入った。

 「自分(君)、何がしたいねん」と、いきなり面接のような状態になった。「何でもやりたいです」「そんなんあかんで。ひとつに決めんと。言うといたるわ、自分、絶対売れへんわ」と、右も左もわからない私には途方に暮れるような宣告が下りてきた。「頑張ります……」と言うのが精いっぱいだった。

 ※:この記事は有料記事です。残り1084文字(全文1571文字) ■全ての有料記事が読み放題 ご登録から1カ月間は99円!! 

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【松尾貴史のちょっと違和感】  2024年06月23日  02:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年06月21日 今日は?】:将棋の最年少棋士、藤井聡太四段が公式戦連勝記録タイとなる28連勝

2024-06-23 00:00:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2024年06月21日 今日は?】:将棋の最年少棋士、藤井聡太四段が公式戦連勝記録タイとなる28連勝

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年06月21日 今日は?】:将棋の最年少棋士、藤井聡太四段が公式戦連勝記録タイとなる28連勝

 ◆6月21日=今日はどんな日

  夏至

 ◆出来事

  ▼ユネスコ総会が日本の加盟承認。戦後の国際社会復帰第1号(1951)▼将棋の最年少棋士、藤井聡太四段が公式戦連勝記録タイとなる28連勝(2017)▼宮里藍が日本人として初の女子ゴルフ世界ランキング1位に(2010)

スタートセレモニーで写真に納まる、左から岩井明、岩井千、宮里アンバサダー、山下(撮影・上山淳一)© 日刊スポーツ新聞社

 ◆誕生日

  ▼秋元順子(47年=歌手)▼長谷川初範(55年=俳優)▼長谷部徹(63年=ミュージシャン)▼松本伊代(65年=タレント)▼関暁夫(75年=芸人)▼笛木優子(79年=女優)▼高城れに(93年=ももいろクローバーZ)▼馬場ふみか(95年=女優)

  元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年06月21日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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