★7月11日、参院選挙の翌日、立憲民主党代表・泉健太は幹事長・西村智奈美を伴い、連合本部にすっ飛んでいった。その後の会見で泉は「厳しい環境の中で全力を尽くして戦った。国民生活をより助けていくために、互いに努力をしていこう」と話したとし、「選挙結果について何か話したということはなかった」とした。選挙の翌日、いの一番に連合会長・芳野友子のところにはせ参じた泉が「選挙結果について話さなかった」など噴飯ものだ。党内から厳しい声が出る前の保身というところだろうといわれた。

 ★改選23議席を割り込む17議席の敗北。背景には連合今回参院選の基本方針に立憲民主党、国民民主党とも支援政党として明記せず、自民党シフトした結果だ。党が出した「参院選総括(素案)と5日の改訂版も含めて言い訳の限りがちりばめられている。いろいろやろうとしたが時間がなかったというが参院選挙は衆院と違い3年前から今夏に選挙があることはわかっていた。時間がないのは執行部、ことに無能であることの証明落選した候補者含め、多くが同じ気持ちだろう」(党中堅議員)。

 ★ところが泉擁護論もある。「ここで引きずり降ろせば民主党以来のお家騒動の繰り返しで、国民にあきれられる」とベテラン議員が言えば、ポスト泉に強い意欲を見せていた国対委員長・馬淵澄夫はだんまりを決め込んでいる。党内では幹事長ポストの密約が泉と出来ているのではないかとまで勘繰られている。選対委員長・大西健介は何もできなかったがいまだに何も言わない。国葬の閉会中審査はなんと議院運営委員会で行う。泉が中止させた野党合同ヒアリングは他党からも敬遠され中途半端だ。当事者意識に欠ける立憲民主党は一体何をやろうとしているのか。泉が今後、どういった辣腕(らつわん)を振るうかのビジョンはあるのか。大敗した責任者自覚のない限り党勢拡大はない。(K)※敬称略