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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

『ルポ 大阪・関西万博の深層』迷走する維新政治 ①「開催まで2カ月を切ったのに…巨額の公費をつぎこんだ大阪万博が盛り上がりに欠けるワケ」

2025-08-22 07:58:10 | 【偽政者の愚策、国民にバラマキ・官民ファンド、マイナカード、大阪・関西万博】

『ルポ 大阪・関西万博の深層』迷走する維新政治 ①「開催まで2カ月を切ったのに…巨額の公費をつぎこんだ大阪万博が盛り上がりに欠けるワケ」 ■「負の遺産」への万博誘致を推し進めた大阪維新の会

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:『ルポ 大阪・関西万博の深層』迷走する維新政治 ①「開催まで2カ月を切ったのに…巨額の公費をつぎこんだ大阪万博が盛り上がりに欠けるワケ」■「負の遺産」への万博誘致を推し進めた大阪維新の会

 ※本稿は、朝日新聞取材班『ルポ 大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治』(朝日新書)の一部を再編集したものです。

 大阪・関西万博が2025年4月13日、ついに開幕する。『ルポ 大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治』(朝日新書)の執筆を担った朝日新聞記者の箱谷真司さんは「大阪への注目が高まるのは嬉しいことだが、巨額の公費をつぎ込んだからには成果は厳しく問われるべきだ」という――。

 ◆シンボルは344億円の「世界一高い日傘」

 海風の心地よさをかき消すような、強い日差しが注いでいた。数分歩くとシャツに汗がにじみ、秋の訪れはまだ感じられない。

 2024年10月11日午後3時。大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲ゆめしま(大阪市此花区)では、開幕が約半年後に迫った大阪・関西万博の会場建設が急ピッチで進んでいた。

 目を引いたのが、万博のシンボル・大屋根リング。1周2キロ(直径675メートル)で、高さは12〜20メートル。世界最大級の木造建築物とされ、会場中心部を取り囲むように建つ。建設費は344億円に上り、野党の国会議員が「世界一高い日傘」と批判するなど、物議をかもした。

 リングの75段の階段を上がり、来場者が歩ける空中歩廊に着いた。すでに1周はつながり、芝生を張る作業が続いていた。そこから会場中心部を見渡すと、「万博の華」と言われる各国のパビリオン(展示館)を建てる現場が見えた。

 完成した海外パビリオンはなく、大半は鉄筋の足場が組まれていた。数十のクレーンが立ち並び、重機の鈍いエンジン音や「カンカンカン」と金属をたたく音が響く。長袖・長ズボン姿の作業員らは、木製の板を運んだり、施設の外装をチェックしたりしていた。

パビリオンなどの建設が進む大阪・関西万博の会場=2025年2月12日、大阪市此花区の夢洲
写真=共同通信社
パビリオンなどの建設が進む大阪・関西万博の会場=2025年2月12日、大阪市此花区の夢洲
 ◆万博開催への相次ぐ疑問と批判

 空気が変わったと感じたのは、2023年7月だった。

 各国が独自に建てるパビリオンの建設遅れが表面化し、国民から大きな批判を招いた。さらにその後、公費が3分の2を占める会場建設費の2回目の上ぶれが決まり、当初想定の2倍に近い最大2350億円に膨らんだ。建設の現場では爆発火災が起きた。

朝日新聞取材班『ルポ 大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治』(朝日新書)
朝日新聞取材班『ルポ 大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治』(朝日新書)

 細胞(赤色)と水(青色)をモチーフにした公式キャラクター「ミャクミャク」が腕を突き上げるポスターは街中にどんどん増えたが、開催に向けた機運はなかなか高まらなかった。

 大阪で強い地盤を誇る維新も、万博への批判が一因となって低迷する。

 府内の首長選などでは、公認した候補が相次いで敗れた。大阪維新の会を母体とする国政政党・日本維新の会は一時、野党第1党をうかがう勢いだったが、立憲民主党や国民民主党が躍進した24年10月の衆院選で、議席を減らした。

 ◆巨額の公費をつぎ込んだ成果のゆくえ

 大阪・関西万博は2025年4月13日、ついに開幕する。

 有名歌手のコンサート、大相撲、花火大会……。パビリオンでの展示以外にもさまざまな催しがあり、「明るいニュース」を見聞きする機会も増えると思う。関西出身の私にとっても、大阪への注目が高まるのは嬉しいことだ。

 一方で、巨額の公費をつぎ込んだからには、成果は厳しく問われる。人口減が急速に進むなか、お金や人材といった限られた資源の使い道は、これまで以上に真剣に考えないといけない時代だ。東京五輪をめぐる談合事件を受け、巨大イベントの開催に厳しい視線が注がれている状況でもある。

 万博が終われば、主催側は「成功」をしきりにアピールするだろう。だがそれを額面通りに受け取って良いのか、公費に見合うイベントだったのか、貴重な機会を十分に生かし切れたのかは、一人ひとりが考えるしかない。

 
 元稿:ビジネス誌「プレジデント社」 主要出版物 PRESIDENTOnline 政治・経済・社会 【話題・『ルポ・大阪・関西万博の深層 迷走する維新政治』】  2025年02月20日  09:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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