[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
(2022年10月10日[月])
自民党政権がもたらしたニッポンの最高学府の凋落、目を覆いたくなる。自民党政権のおかげで、この20年間、《日本の科学研究力は先細る一方》。基礎研究、文系の研究なんて、カネ儲けの埒外で、不要だとでも思ってるんでしょ。
中國新聞の社説【科学力さらに低下 政府は失策認め改めよ】(https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/224248)によると、《これでは、行く末を案じて博士課程への進学をためらう人が増えるのも無理はあるまい。研究資金が潤沢でポストも安定している中国に引き抜かれたり、自ら移ったりする研究者が出るのを、国が後押ししているようなものではないか。》
《国立大の常勤の研究者は6万人余りと、この20年で少し増えた。しかし内訳を見ると、非正規が急増した分、正規雇用が2万人分減っているという》…ここでも、非正規雇用へのシフト。アベ様やカースーオジサンによる学術会議問題なんて、放置されたまま。
『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減』
「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」
『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね』
『●『機会不平等』《教育格差を取り上げた時にインタビューした江崎玲於奈
氏は「これからの教育には遺伝子検査による選別すらありうる」》』
『●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」
へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)』
《稼げる大学》!? ニッポンの教育界・最高学府…世も末だね。軍事費も倍増するそうだから、軍事研究でもやって、カネ《稼げ》とでも?
『●佐高信さん《井手正敬…松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の
3人組」…私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった》』
「《分割・民営化の過程で200人以上の国鉄労働者が自死に
追いやられた》。《卑(ミーン)》な権力者。佐高信さんの言う通り、
《これは断じて「改革」ではなかった》。さらに、《北海道の
ある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、
消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは
廃止された。公共の足が失われ、過疎はさらに進行した。
そういう公共の観念が井手には欠落している》。
『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)―――
是非、読んでほしいなあ。」
国鉄解体にも近いね。消防署に銭稼げと? 《北海道のある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは廃止された。公共の足が失われ、過疎はさらに進行した。そういう公共の観念が井手には欠落している》。
(中國新聞)《この20年間、研究力を細らせてきた政策の失敗を認めて改めるべきだ。研究の厚みや多様性、裾野の広さが完全に失われてしまう前に、引き返す勇気を持たなければならない》。《しかし新たに打ち出した10兆円規模の大学ファンド(基金)は「焼け石に水」でしかない。一部に予算を集中させる「選択と集中」という従来の手法自体を変えない限りは、同じ失敗を繰り返すだけだろう》…その《10兆円》も、竹中平蔵氏らに中抜きされてドブガネに終わるのではないか?
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【https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/224248】
科学力さらに低下 政府は失策認め改めよ
社説 2022/10/8(最終更新: 12:58)
2017、20年に続き、今年も自然科学3分野のノーベル賞に日本からは選ばれなかった。00年以降だと20人が受賞しており、今世紀に限れば、米国に次いで2番目に多い。期待外れに終わったと言えよう。
朗報は来年以降に持ち越された、とも言える。昨年、物理学賞を受賞した米国プリンストン大の上席研究員の真鍋淑郎氏をはじめ、自然科学系の受賞者は30代での研究が評価されることが多いからだ。各分野には候補者が複数おり、今後も日本から受賞者が出る可能性は高い。ただ、過去の研究成果が評価されたに過ぎないことは、忘れないようにしたい。
とはいえ、このままでは受賞者はおろか、候補者さえ日本からは出なくなる日が来るかもしれない。そんな不安に駆られるほど、ここ20年、日本の科学研究力は先細る一方だ。数々のデータが示している。
例えば数多く引用される注目論文の数。過去3年間に発表された自然科学22分野の論文をまとめたランキングで、20年ほど前は世界4位だった。論文の質の高さを表しており、日本の国際的地位も高かった。
しかし、その後の転落ぶりは目を覆いたくなる。昨年は、過去最低の10位まで落ちて衝撃が広がった。今年はさらにスペインと韓国に抜かれて12位まで下落し、ベスト10から初めて外れた。回復するどころか、下落傾向が加速している。1、2位を争う米国と中国からは大きく水をあけられてしまった。
背景には、若手研究者の減少がある。屋台骨を支えるはずの博士号取得者は、06年度をピークに減少傾向にある。最近20年で倍増している韓国や中国、米国とは雲泥の差だ。
政策の失敗で、国立大の人材育成機能がズタズタにされたのが原因だと言えよう。政府は04年、国立大を法人化した。それを機に、大学の経営基盤を支えていた運営費交付金を圧縮し始める。この20年で1割以上も減らした。大学は人件費を削減し、有望な若手研究者でも、ほとんどが任期付きの職しか得られず、研究を諦める人が多い。
国立大の常勤の研究者は6万人余りと、この20年で少し増えた。しかし内訳を見ると、非正規が急増した分、正規雇用が2万人分減っているという。
これでは、行く末を案じて博士課程への進学をためらう人が増えるのも無理はあるまい。研究資金が潤沢でポストも安定している中国に引き抜かれたり、自ら移ったりする研究者が出るのを、国が後押ししているようなものではないか。
岸田文雄首相は研究水準の低迷に関し「深刻な事態だという認識は持っている」と国会で述べている。しかし新たに打ち出した10兆円規模の大学ファンド(基金)は「焼け石に水」でしかない。一部に予算を集中させる「選択と集中」という従来の手法自体を変えない限りは、同じ失敗を繰り返すだけだろう。
資源の乏しい日本にとって科学技術力は死活的に重要だ。百年の計をもって、科学技術立国を立て直す必要がある。
この20年間、研究力を細らせてきた政策の失敗を認めて改めるべきだ。研究の厚みや多様性、裾野の広さが完全に失われてしまう前に、引き返す勇気を持たなければならない。
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【地方の現場から 安倍政権7年を問う】国立大、交付金減の苦境 「...
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【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え/真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280)
(2021年08月29日[日])
アサヒコムの4つの記事【大阪市立木川南小学校・久保校長の「提言」全文】(https://www.asahi.com/articles/ASP5N6KWMP5NPTIL00R.html)、
【「学校は混乱極めた」 現職校長、実名で大阪市長を批判】(https://www.asahi.com/articles/ASP5N6HGBP5NPTIL00F.html?iref=pc_rellink_01)、
宮崎亮記者に記事【松井市長に提言書、小学校長を文書訓告 大阪市教委】(https://www.asahi.com/articles/ASP8N5F2YP8NPTIL00K.html?iref=pc_ss_date_article)、
【勇気ある怒りの校長「僕は大阪市長よりも自分に怒った」】(https://www.asahi.com/articles/ASP8T7R8JP85UPQJ007.html)。
《松井市長は20日、「公務日程なし」として登庁していない。朝日新聞は市教委を通じコメントを求めたが、担当者は「市長が次に登庁した時に確認してほしい」と話した。松井市長は5月20日、久保校長について報道陣に「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」などと述べ、6月2日には「ルールを破れば処分の対象」と述べた。その一方で「校長の文章に対して、一般的に違うというところについては否定しただけで、彼を処分するなんて一言も言っておりません」とも話していた。(宮崎亮)》。
『●ト知事たちのハタとウタ』
『●パンダの方が働いているとは!』
《いまや破綻寸前の新銀行東京に1400億円を投入。
150億円を使って招致失敗に終わっても、懲りずに五輪招致基金を
4000億円も積んでいます。移転ゴリ押しで大モメの
築地市場移転の総事業費は、
4316億円に達する見込みです。
これだけでも計1兆円のムダづかいです》
《都民にすれば石原に払ってきた報酬の方が、よほど高くついている》
(大阪にはコロナ禍はないのでしょうか?)「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」「ルールを破れば処分の対象」ねぇ?
かつて、《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事も働かないことで大変に有名でした。パンダの方がよっぽど働いていました。その割には、「10・23通達」など、「ト」教委を使って、教師の内心をかき乱すようにハタやウタを強制することに夢中でした。初代大阪「ト」知事も、ウタの強制に夢中でした。たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令を校長に出し、音圧計でも持ち出しそうな勢いでした。
『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話』
『●音圧計でも持ち出しそうな勢い、
たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令…アホらしい』
『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
そして自民党も同じ穴のムジナ』
大阪「ト」知事三代…一体誰が支持しているんでしょねぇ。大阪や関西以外、傍から見ていて理解不能。
『●「広域行政一元化」なんて言い始めた《大阪の3バカが活動拠点を
国政に移せば、日本は目も当てられなくなるだろう》(適菜収さん)』
『●リコール対象はコチラなのでは? 大阪市廃止「ト」構想の《関連経費
として投入された公金は100億円を超える》、さらに公明党と密約』
『●大阪「ト」知事三代が大阪破壊 … 「身体が痛いおばあさんに手術を
待ってもらう知事が、先の万博を胸にぶら下げてる…」(坂本篤紀氏)』
『●組織的な署名不正など無く公正な条件下でリコールされるべきはお維
――― 吉村洋文大阪「ト」知事「厳正に処罰されるべきだ」と宣う』
『●大阪「ト」知事三代の重大な責任 ——— 大阪市廃止大阪「ト」構想、
カジノ、万博、お維関係者の数多の問題、そして、リコール不正署名』
『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代』
『●《「中等症以下は自宅療養」の方針。…そんななかこれを「菅首相の
大英断」と褒め称えた人物がいる。橋下徹・元大阪市長だ》(リテラ)』
木川南小校長とお維大阪「ト」知事三代・大阪市教委と、どちらが子供や教育のことを真剣に考えておられるでしょうか? 《大阪市教育行政への提言 豊かな学校文化を取り戻し、学び合う学校にするために》を読んで、判断してみるといい。
前川喜平さんのつぶやき:
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【https://twitter.com/brahmslover/status/1429019119328796680】
前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover
大阪市の教育行政を批判する提言書を出した木川南小の久保校長に対し、大阪市教委が信用失墜行為を理由に訓告処分。いったい久保校長のどの発言がどのような信用を失墜させたというのか。不当な処分だ。
午後6:54 2021年8月21日
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『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減』
「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」
『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね』
『●佐高信さん《井手正敬…松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の
3人組」…私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった》』
『●『機会不平等』《教育格差を取り上げた時にインタビューした
江崎玲於奈氏は「これからの教育には遺伝子検査による選別すらありうる」》』
『●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」
へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)』
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【https://www.asahi.com/articles/ASP5N6KWMP5NPTIL00R.html】
大阪市立木川南小学校・久保校長の「提言」全文
2021年5月20日 21時30分
大阪市淀川区の市立木川南小学校(児童数140人)の久保敬校長が、市の教育行政への「提言書」を松井一郎市長(57)に実名で送った。全文は以下の通り(原文ママ)。
(「学校は混乱極めた」 現職校長、実名で大阪市長を批判)
◇
大阪市長 松井一郎 様
大阪市教育行政への提言
豊かな学校文化を取り戻し、学び合う学校にするために
子どもたちが豊かな未来を幸せに生きていくために、公教育はどうあるべきか真剣に考える時が来ている。
学校は、グローバル経済を支える人材という「商品」を作り出す工場と化している。そこでは、子どもたちは、テストの点によって選別される「競争」に晒(さら)される。そして、教職員は、子どもの成長にかかわる教育の本質に根ざした働きができず、喜びのない何のためかわからないような仕事に追われ、疲弊していく。さらには、やりがいや使命感を奪われ、働くことへの意欲さえ失いつつある。
今、価値の転換を図らなければ、教育の世界に未来はないのではないかとの思いが胸をよぎる。持続可能な学校にするために、本当に大切なことだけを行う必要がある。特別な事業は要らない。学校の規模や状況に応じて均等に予算と人を分配すればよい。特別なことをやめれば、評価のための評価や、効果検証のための報告書やアンケートも必要なくなるはずだ。全国学力・学習状況調査も学力経年調査もその結果を分析した膨大な資料も要らない。それぞれの子どもたちが自ら「学び」に向かうためにどのような支援をすればいいかは、毎日、一緒に学習していればわかる話である。
現在の「運営に関する計画」も、学校協議会も手続き的なことに時間と労力がかかるばかりで、学校教育をよりよくしていくために、大きな効果をもたらすものではない。地域や保護者と共に教育を進めていくもっとよりよい形があるはずだ。目標管理シートによる人事評価制度も、教職員のやる気を喚起し、教育を活性化するものとしては機能していない。
また、コロナ禍により前倒しになったGIGAスクール構想に伴う一人一台端末の配備についても、通信環境の整備等十分に練られることないまま場当たり的な計画で進められており、学校現場では今後の進展に危惧していた。3回目の緊急事態宣言発出に伴って、大阪市長が全小中学校でオンライン授業を行うとしたことを発端に、そのお粗末な状況が露呈したわけだが、その結果、学校現場は混乱を極め、何より保護者や児童生徒に大きな負担がかかっている。結局、子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出していることに、胸をかきむしられる思いである。
つまり、本当に子どもの幸せな成長を願って、子どもの人権を尊重し「最善の利益」を考えた社会ではないことが、コロナ禍になってはっきりと可視化されてきたと言えるのではないだろうか。社会の課題のしわ寄せが、どんどん子どもや学校に襲いかかっている。虐待も不登校もいじめも増えるばかりである。10代の自殺も増えており、コロナ禍の現在、中高生の女子の自殺は急増している。これほどまでに、子どもたちを生き辛(づら)くさせているものは、何であるのか。私たち大人は、そのことに真剣に向き合わなければならない。グローバル化により激変する予測困難な社会を生き抜く力をつけなければならないと言うが、そんな社会自体が間違っているのではないのか。過度な競争を強いて、競争に打ち勝った者だけが「がんばった人間」として評価される、そんな理不尽な社会であっていいのか。誰もが幸せに生きる権利を持っており、社会は自由で公正・公平でなければならないはずだ。
「生き抜く」世の中ではなく、「生き合う」世の中でなくてはならない。そうでなければ、このコロナ禍にも、地球温暖化にも対応することができないにちがいない。世界の人々が連帯して、この地球規模の危機を乗り越えるために必要な力は、学力経年調査の平均点を1点あげることとは無関係である。全市共通目標が、いかに虚(むな)しく、わたしたちの教育への情熱を萎(な)えさせるものか、想像していただきたい。
子どもたちと一緒に学んだり、遊んだりする時間を楽しみたい。子どもたちに直接かかわる仕事がしたいのだ。子どもたちに働きかけた結果は、数値による効果検証などではなく、子どもの反応として、直接肌で感じたいのだ。1点・2点を追い求めるのではなく、子どもたちの5年先、10年先を見据えて、今という時間を共に過ごしたいのだ。テストの点数というエビデンスはそれほど正しいものなのか。
あらゆるものを数値化して評価することで、人と人との信頼や信用をズタズタにし、温かなつながりを奪っただけではないのか。
間違いなく、教職員、学校は疲弊しているし、教育の質は低下している。誰もそんなことを望んではいないはずだ。誰もが一生懸命働き、人の役に立って、幸せな人生を送りたいと願っている。その当たり前の願いを育み、自己実現できるよう支援していくのが学校でなければならない。
「競争」ではなく「協働」の社会でなければ、持続可能な社会にはならない。
コロナ禍の今、本当に子どもたちの安心・安全と学びをどのように保障していくかは、難しい問題である。オンライン学習などICT機器を使った学習も教育の手段としては有効なものであるだろう。しかし、それが子どもの「いのち」(人権)に光が当たっていなければ、結局は子どもたちをさらに追い詰め、苦しめることになるのではないだろうか。今回のオンライン授業に関する現場の混乱は、大人の都合による勝手な判断によるものである。
根本的な教育の在り方、いや政治や社会の在り方を見直し、子どもたちの未来に明るい光を見出したいと切に願うものである。これは、子どもの問題ではなく、まさしく大人の問題であり、政治的権力を持つ立場にある人にはその大きな責任が課せられているのではないだろうか。
令和3(2021)年5月17日
大阪市立木川南小学校
校 長 久保 敬
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【https://www.asahi.com/articles/ASP5N6HGBP5NPTIL00F.html?iref=pc_rellink_01】
「学校は混乱極めた」 現職校長、実名で大阪市長を批判
宮崎亮、加藤あず佐 2021年5月20日 21時30分
(大阪市の松井一郎市長に「提言」を送った市立木川南小学校の
久保敬校長。取材中はマスクをし、記者との間についたてを置いた
=2021年5月18日、大阪市淀川区木川東1丁目、宮崎亮撮影)
大阪市立小学校の校長が、市の教育行政への「提言書」を松井一郎市長(57)に実名で送った。今回の緊急事態宣言中、市立小中学校の学習を「自宅オンラインが基本」と決めた判断について「学校現場は混乱を極めた」と訴える内容。全国学力調査や教員評価制度などにも触れ、子どもが過度な競争に晒(さら)され教師は疲弊していると訴えた。松井市長は20日、報道陣に「子どもの命を守ることを最優先にコロナ対応の手段としてオンラインを活用した」と反論した。(宮崎亮、加藤あず佐)
現職の校長が実名で市長を批判するのは異例だ。提言書の筆者は大阪市淀川区の市立木川南(きかわみなみ)小学校(児童数140人)の久保敬(たかし)校長(59)。17日朝、松井市長宛てに封書で郵送し、山本晋次・市教育長にも同じ内容を送った。
提言は、オンライン学習を基本とした松井市長の判断を「子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出している」と批判している。久保校長自身はSNSに投稿していないが、内容を聞いた知人が本人の許可を得て投稿し、広がっている。
松井市長がこの判断を報道陣に表明したのは、府内で新型コロナウイルスの感染者が増えていた4月19日。これを受け市教育委員会は市立小では3限または4限から給食までを「登校時間」と決めた。家庭の要望がある場合、それ以外の時間も児童生徒を校内で預かることも求めた。今月17日、松井市長は宣言下で子どもが重症化した例がないとして、24日に通常授業を再開すると発表した。
一方で小中学校の現場は、オンライン学習への対応や児童ごとに異なる登校時間の把握に追われた。保護者にも不安が広がっていた。久保校長の提言は「通信環境の整備など十分に練られること(が)ないまま場当たり的な計画で進められ」「保護者や児童生徒に大きな負担がかかっている」と書いた。
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久保校長の「提言」を読んだ大阪市・松井一郎市長は「言いたいことは言ってもいい」としつつ、「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」などと述べました。記事後半で詳報します。
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久保校長の木川南小学校は独………
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【https://www.asahi.com/articles/ASP8N5F2YP8NPTIL00K.html?iref=pc_ss_date_article】
松井市長に提言書、小学校長を文書訓告 大阪市教委
宮崎亮 2021年8月20日 16時28分
(大阪市の松井一郎市長らに提言書を送った
市立木川南小学校の久保敬校長=2021年5月18日、
大阪市淀川区木川東1丁目、宮崎亮撮影)
「オンラインが基本」とした松井一郎市長らに実名で提言書を送った市立木川南(きかわみなみ)小学校の久保敬校長(59)について、市教育委員会は20日、文書訓告とした。市教委は「他校の状況等を斟酌(しんしゃく)することなく、独自の意見に基づき、本市の学校現場全体でお粗末な状況が露呈し、混乱を極め、子どもの安心・安全が保障されない状況を作り出していると断じた」としている。
市教委によると文書訓告は地方公務員法に基づく懲戒処分ではなく、口頭注意と同じく慣例的な「行政措置」にあたる。久保校長は5月、松井市長と山本晋次教育長に提言書を送り、オンライン学習を基本とした判断を「子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況をつくり出している」などと批判した。市教委はこれが地方公務員法が定める「信用失墜行為の禁止」にあたると判断。「子どもの安心・安全に関する教育委員会の対応に懸念を生じさせた」とも記している。久保校長の知人が本人の許可を得て提言書をSNSに投稿したことについては「提言を、知人らに提供したことなどにより拡散させた」とした。
久保校長は「他校の状況を知らなかったわけではなく、私も(オンラインでの)双方向通信学習の練習をするなど対応に苦慮した校長の一人。みなさんが不安に思っていたことを私が意見したと思っている」と話した。
松井市長は20日、「公務日程なし」として登庁していない。朝日新聞は市教委を通じコメントを求めたが、担当者は「市長が次に登庁した時に確認してほしい」と話した。松井市長は5月20日、久保校長について報道陣に「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」などと述べ、6月2日には「ルールを破れば処分の対象」と述べた。その一方で「校長の文章に対して、一般的に違うというところについては否定しただけで、彼を処分するなんて一言も言っておりません」とも話していた。(宮崎亮)
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【https://www.asahi.com/articles/ASP8T7R8JP85UPQJ007.html】
勇気ある怒りの校長「僕は大阪市長よりも自分に怒った」
聞き手・田中聡子 2021年8月26日 21時10分
(久保敬さん=大阪府吹田市、滝沢美穂子撮影)
今年5月、「公教育はどうあるべきか真剣に考える時が来ている」という文章から始まる、ある提言がSNSで全国に広がった。書いたのは、大阪市立木川南小学校の久保敬校長。今月、市教育委員会から文書訓告を受けた。教員生活37年のベテランがなぜ、なにに怒ったのか。それは「勇気がなかった自分への怒り」だったという。
――松井一郎市長宛てに、実名で提言を出そう、と考えたきっかけは何だったのですか。
「新型コロナで、子どもたちの権利が軽視されていると感じたことです。昨年は、一斉休校の遅れを取り戻すために夏休みが短縮されました。感染予防のために学校生活を制約されながらも、詰め込まれたカリキュラムを必死にこなしているけなげな子どもから、これ以上余裕を奪ってはいけない、と僕は思っていました」
「そこに今年4月、市長が突然、オンライン学習へ切り替えるという方針を出した。通信環境や保護者のサポートの差など課題が多いのは明らかでした。『市民の声』という制度で意見も出しましたが、何も変わらない。憤りに背中を押される思いで、子どもを生きづらくしているいまの社会や教育への批判も含めて文書を書き、市長に直接、郵送しました。先輩3人に『こんなん送りました』とメールしたのがきっかけで、SNSにあげる人も出てきて、全国的に知られることになりました」
――ひとりの校長の発言が、なぜここまで広がったのでしょう。
「できもしない方針を出す市の態度に、多くの保護者や市民が疑問を抱いたことが一番の要因だったのではないでしょうか。政治のやり方を批判すると『反日教育』と言われかねない怖さを感じている教員も少なくない。そういう人が自分の気持ちを代弁してくれた、と受け止めたのかもしれません。全国どこでも、教育の独立性が損なわれていることの表れとも感じます」
文句は「退職まではやめとこ」と思っていたが
――「市長への怒りの提言」だと話題になりました。
「ええ。でも、僕が怒っていた相手は市長ではなくて、自分だったんです」
――どういうことですか。
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記事後半では、久保校長の提言は「理想論では?」と問いかける記者に対し、教育者として忘れられない一つの出来事を答えられます。クラスで頼りにしていたしっかり者の女の子からの「えこひいきや」という痛烈な一言がありました。また、大阪市教委から文書訓告を受けたことへの思い、松井市長からの「提言は社会の現場を知らない」という反発についても語られます。
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「なんだか学校がおかしいこ………
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[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]
※カースーオジサンは総裁選に出馬しないそうです。
東京新聞の記事【菅首相が辞意固める 「コロナ対策に専念したい、総裁選に出馬しない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/128670)によると、2021年09月03日(金)、《菅義偉首相は3日、辞任する意向を固めた。自民党臨時役員会で「新型コロナウイルス対策に専念したいので総裁選に出馬しない。任期は全うする」と述べた。関係者が明らかにした。(共同)》…そうだ。アベ様に続き、政権放り投げ。どこまでも無責任。
一方、東京新聞の記事【消費税減税、原発ゼロを追求 4野党、衆院選へ共通政策合意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129603?rct=politics)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党党首は8日、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き、消費税減税や、原発のない脱炭素社会の追求などを盛り込んだ次期衆院選に向けた事実上の共通政策に合意した。合意後、立民の枝野幸男代表は「次期衆院選で共通の政策を掲げ戦えば、必ず政権交代できる。国民の命と暮らしを守る政権をつくる」と語った。共産党の志位和夫委員長も「共通の旗印が立った。選挙に勝利し、政策を実行する政権をつくりたい」と強調した。立民、共産両党は、これを契機に衆院選小選挙区の候補者一本化に向けた調整を加速させる構えだ》そうだ。
テレビや新聞は、自民党内のあれこればかりを流し続ける。バッカじゃなかろうか。アベ様・カースージさんの8年8カ月に及ぶ《メディアコントロール》の故か、あまりに情けない。自民党の広報機関になり下がる。憲法53条に反し、違憲にも、国会を開こうとしないことをなぜに追求しないのか? なぜに野党4党について、同程度に報じないのか?
自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある。
(2021年08月28日[土])
時事通信の記事【「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正】(https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol)。
《政府は26日、総合科学技術・イノベーション会議(議長・菅義偉首相)を首相官邸で開き、世界トップレベルの研究開発を目指す大学の経営力向上を図るため、産業界や公的機関などの外部人材を入れた意思決定機関を各大学に設置する方針を決めた。年内にメンバー構成などの詳細を取りまとめ、来年の通常国会で必要な法改正を行う考えだ。政府は今年度中に10兆円規模の「大学ファンド」の運用開始を予定している。合議体の設置は、その運用益を活用した重点的な支援を受ける際の条件となる。首相は「いまだ世界の大学とは経営改革や資金獲得の面で大きな差がある。世界に伍(ご)する大学をつくるため改革を進める」と強調した》。
『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減』
「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」
『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね』
『●『機会不平等』《教育格差を取り上げた時にインタビューした江崎玲於奈氏は
「これからの教育には遺伝子検査による選別すらありうる」》』
《稼げる大学》!? ニッポンの教育界・最高学府…世も末だね。軍事研究でもやって、カネ《稼げ》とでも?
『●佐高信さん《井手正敬…松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の
3人組」…私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった》』
「《分割・民営化の過程で200人以上の国鉄労働者が自死に
追いやられた》。《卑(ミーン)》な権力者。佐高信さんの言う通り、
《これは断じて「改革」ではなかった》。さらに、《北海道の
ある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、
消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは
廃止された。公共の足が失われ、過疎はさらに進行した。
そういう公共の観念が井手には欠落している》。
『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)―――
是非、読んでほしいなあ。」
国鉄解体にも近いね。消防署に銭稼げと? 《北海道のある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは廃止された。公共の足が失われ、過疎はさらに進行した。そういう公共の観念が井手には欠落している》。
『●「コンセッション方式であろうが、他の形態であろうが、
民営化では水道事業の公共性を守る事はできない」』
『●「世界各国では水道民営化による問題が噴出し、悲劇…
いまは民営化をやめて公営に戻す流れが主流」』
《町山智浩氏…日本の水道局っていうのは優秀なんですよ。やっぱりその国が、
企業ではなくて、金儲けではなくて、ちゃんとしたお役所として水道局を
運営して、安い、タダ同然のお金でみんなに水をあげて、しかも、
その水道局自体の水を綺麗に管理するというのは、国がやることだから
徹底的に管理して綺麗にすればいいんだけれども、企業がやっちゃうと、
まず、水質の管理ができなくなっちゃう。だって、会社だから。
で、金が儲からないとわかると、どんどん手を抜くからどんどん水が汚くなる。
しかも、高く売るっていう、最悪の状況になるんですよ》
『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』から再び…
水道民営化・私企業化により水男爵がコモンズでカネ儲け』
『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集』
水道で稼げも同じ。私企業化してどうするつもりなの? 教育というコモンズで銭稼いでどうする?
能川元一さんのつぶやき:
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【https://twitter.com/nogawam/status/1431156761403133953】
能川元一@nogawam
つーか、まずは「産業界や公的機関など」が「稼げる大学」をみごとつくってみせろよ。成果を出した人間だけ他の大学も受け入れればいい。/「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正:時事ドットコム https://jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol
……
午後4:28 2021年8月27日
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中島岳志さんのつぶやき:
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【https://twitter.com/nakajima1975/status/1430883786544218118】
中島岳志@nakajima1975
こういうことをやればやるほど、大学教員は時間を奪われ、振り回され、疲弊して、研究力を低下させていく。
「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正:時事ドットコム https://jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol
……
午後10:24 · 2021年8月26日
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ゆりかりん氏のつぶやき:
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【https://twitter.com/yurikalin/status/1431075039978262535】
ゆりかりん@yurikalin
「稼げる大学」???
大学は人を育み、その才能を生かすためにある。金儲けの場所じゃない。
…というか、これって丸っきり『竹中の策略』なんだけど?
どうせその大学ファンドの10兆円は、竹中の懐に大方納まる計算なんだろ?
断固反対する!
https://jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol
午前11:04 2021年8月27日
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// (2021年05月02日[日])
日刊ゲンダイのコラム【佐高信「この国の会社」/脱線事故は「個人の責任」と言ったJR西日本の井手正敬】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/287681)。
《そこに「JR西の天皇」といわれた井手正敬(元会長)のインタビューが出てくる。井手は松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の3人組」と呼ばれた。いわゆる国鉄の分割・民営化だが、私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった》。
《卑(ミーン)》な風見鶏氏・中曽根康弘元首相の《罪》ばかりが思い出される。国葬にするような「功」など無し。私的には、特に、国鉄の解体である。《中曾根(中曽根)内閣時代の国鉄分割・民営化の際、国労組合員に対して行われたとんでもない横暴・差別》。《分割・民営化の過程で200人以上の国鉄労働者が自死に追いやられた》。《卑(ミーン)》な権力者。佐高信さんの言う通り、《これは断じて「改革」ではなかった》。さらに、《北海道のある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは廃止された。公共の足が失われ、過疎はさらに進行した。そういう公共の観念が井手には欠落している》。
『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)――― 是非、読んでほしいなあ。
以前も引用。マガジン9のコラム【鈴木耕 言葉の海へ 第60回:卑しい人たちがいる……】(https://maga9.jp/190123-6/)から。《卑怯、卑劣、卑猥、野卑、卑屈、卑小、卑下、卑賤、卑俗……。どんな熟語を並べても、ろくな意味はない。とにかく「卑しい」のだ。そういえば『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)という本があったな。反骨の経済人と呼ばれた石田礼助氏の伝記だ。意味は「粗野な人間ではあるが、卑しい心は持っていない」といったところか。ぼくが腹を立てているのは、石田氏とは正反対に、その「卑しさ」をツイッター上に臆面もなく書き散らす連中のことだ》。
《卑(ミーン)》ではない石田禮助氏。《石田は代議士たちを前に自己紹介した。「粗にして野だが卑ではないつもり」…「国鉄が今日のような状態になったのは、諸君たちにも責任がある」》。なかなか言えるものではない。
『●『「粗にして野だが卑ではない」――石田禮助の生涯』読了(1/2)』
「「国鉄は昼も夜も休みなく、年間五十億の命を預かって運ぶ」
「仕事の質が違う」「仕事の匂いがちがう」―――。」
「優待パスをすべて返上した。/モラルあってのソロバンである。
正々堂々と働き、正々堂々と生きよ」
「「パブリック・サービス」を生きがいとする人々が、グリーン車にただ
乗りして、心に卑しさを感じないものなのか」」
「「わしがそんな卑(ミーン)なことをすると思うのか」」
『●『「粗にして野だが卑ではない」――石田禮助の生涯』読了(2/2)』
「「閥をつくらぬし、あんなに敬愛できる人はいない。総裁を天職と信じ、
生き方に自信があった。人間のスケールが違っていた」」
「…石田にとっての何よりの勲章として…これこそ、「マンキー」
にふさわしい勲章。「死後、政府から勲一等叙勲の申し出があったが、
これも未亡人つゆが頑として受けなかった。…」
「石田は吐きすてるように、/「おれはマンキーだよ。マンキーが勲章を
下げた姿が見られるか。見られやせんよ、キミ」/…ただし、ただの
マンキーではない。/国鉄総裁になり、はじめて国会へ呼ばれたとき、
石田は代議士たちを前に自己紹介した。/
「粗にして野だが卑ではないつもり」…「国鉄が今日のような状態に
なったのは、諸君たちにも責任がある」」
『●JR: 安全は二の次?、民営化の果てに…
~石田禮助氏は何を想う?~』
『●「露骨な企業優遇、労働者いじめ」
『週刊金曜日』(10月11日、963号)についてのつぶやき』
「取材班【「存亡の危機」に立たされたJR北海道 国鉄
「分割・民営化」のツケが回ってきた】、「国労破壊攻撃の爪あと」。
民営化したら夢のような鉄道会社になるんじゃなかったのか?
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6120fbd19dc066e60812ba5c8085a2f7)」
『●国労組合員恣意的不採用問題、一歩前進』
「中曾根(中曽根)内閣時代の国鉄分割・民営化の際、国労組合員に
対して行われたとんでもない横暴・差別。…20年以上経過し、
漸く一歩前進でしょうか。どこまで実行性があるのかは疑問ですが…。
「鎌田慧著『国鉄処分 ~JRの内幕~』(講談社文庫)」…城山三郎著
『粗にして野だが卑ではない――石田禮助の生涯』」
『●風見鶏氏・中曽根康弘元首相《左派労働運動(総評)をつぶし、
社会党をつぶすことまで意図していたとあけすけに…》』
「何か《功》があり、そればかりが死者に手向けられているようですが…。
《卑(ミーン)》な元総理の《罪》ばかりが思い出される。特に、
国鉄の解体である。《中曾根(中曽根)内閣時代の国鉄分割・民営化の際、
国労組合員に対して行われたとんでもない横暴・差別》。
《分割・民営化の過程で200人以上の国鉄労働者が自死に追いやられた》」
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/287681】
佐高信 評論家
1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。
佐高信「この国の会社」
脱線事故は「個人の責任」と言ったJR西日本の井手正敬
公開日:2021/04/12 06:00 更新日:2021/04/12 06:00
(事故当時に振替え輸送を伝えるJR尼崎駅(2005年)
/(C)日刊ゲンダイ)
4月1日に新潮文庫に入った松本創著『軌道』はJR西日本の福知山線脱線事故を追ったものである。
そこに「JR西の天皇」といわれた井手正敬(元会長)のインタビューが出てくる。井手は松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の3人組」と呼ばれた。いわゆる国鉄の分割・民営化だが、私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった。
残念ながら、『軌道』にはこの視点が弱く、井手の主張に根底から反論できていない。あの事故は「民営化」ならぬ「会社化」が招いたものであり、天皇の井手に重大な責任がある。しかし、歴代総理の指南番とかいわれた安岡正篤信者の井手はまったくそれを自覚せず、JR西日本の広報室では記者に『マスメディアを通した井手正敬小史』なるものを渡していた。
「函カバー入りのA4判、暗緑色の布張りに金箔押しの文字という仰々しい表紙」だというから、当時から井手は正気ではなかったのである。
「事故において会社の責任、組織の責任なんていうものはない。そんなのはまやかしです。組織的に事故を防ぐと言ったって無理です。個人の責任を追及するしかないんですよ」
井手はこう言ったというが、最後の「個人の責任を追及するしかない」にだけ賛成して私は井手の責任を追及する。しかし、安岡教信者の井手は自分に責任があるとは毛頭考えない。「井手商会」と呼ばれたJR西の体質は変わったのか。
北海道のある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、消防署が赤字だと言うか」と反論した。
国鉄は民営化という名で会社になって、過疎地の赤字路線などは廃止された。公共の足が失われ、過疎はさらに進行した。
そういう公共の観念が井手には欠落している。脱井手がこの会社の課題である。(敬称略)
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日刊ゲンダイの記事【政府が公金で債務保証 日本の原発輸出に英国現地の反応は】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220921)。
リテラの記事【また! 日立原発輸出を公金支援のトンデモ政策は“アベ友優遇”だ! 安倍ベッタリの中西会長は経団連次期会長に】(http://lite-ra.com/2018/01/post-3730.html)。
日刊ゲンダイの記事【高野孟 永田町の裏を読む/またアベ友…経団連会長人事は安倍政権の新スキャンダル】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/224612)。
《日立製作所が英国で進めている「原発新設プロジェクト」で、政府が債務保証すると報じられた問題。三菱東京UFJ、三井住友、みずほの国内金融機関3行と、国際協力銀行(JBIC)が英国での原発事業費の半額にあたる約1.5兆円の融資を行う予定というが、貸し倒れのリスクに備えて、政府全額出資の日本貿易保険(NEXI)が3行の債務保証をする。さらに政府系の日本政策投資銀行が出資するため、国が抱えるリスクは莫大だ》。
《東芝の失敗を顧みることもなく、安倍首相がとんでもない原発政策をぶちあげた。日立製作所がイギリス・アングルシー島で進めている原発輸出にかんし、政府系の日本政策投資銀行などが出資、三菱東京UFJ、三井住友、みずほ銀行の3大メガバンクなども総額1.5兆円規模の融資をおこない、そのメガバンクの融資全額を政府が債務保証するというのだ…しかも、こうした政府による公的資金を使った優遇を受ける日立の中西宏明会長は、安倍首相と極めて距離が近い財界人として有名だ》。
《日立製作所の中西宏明会長が日本経団連の次期会長に内定したというのは、それ自体、安倍政権の新しいスキャンダルである。中西は安倍のお友達。…日立は本来、偉大なる田舎企業で、経団連に副会長は出しても、会長を出したことはないし、政治とのニアミスを侵したこともなく、それがある意味、健全さの証しであった。ところが、…――という、あからさまにベッタベタの官民人事交流に染まっていって…》。
核発電「麻薬」中毒患者達は彼の地域を「原状回復」したのか?
『●室井佑月さん、「責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ。
そこまでできて、やっと次の段階に…」』
『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…
人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?』
『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の
救い様の無さと、アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」』
『●東電原発人災…《「失敗の本質」とその責任を問》うた上で、
核発電「麻薬」中毒患者に「原状回復」させよ』
『●「怒りの塊…袋の数は九百万超。黒い袋がそこかしこに
墳墓のごとく積み上げられている異様さ」(筆洗)』
『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」』
アベ様や電力会社、原子力「寄生」委員会…止まらぬ核発電「麻薬」中毒。
そして「死の商人」な日本経団連の会長《財界総理》に、核発電メーカー「日立製作所」中西宏明会長が就任するそうだ。露骨。
『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!』
《経団連の榊原現会長は昨年の衆院選後に「国民の痛みを伴う思い切った改革」を安倍首相に求めたが、中西会長の就任によってそうした大企業優遇策が強化され、さらに庶民の暮らしや労働環境が悪化していくのは目に見えている。日立の原発輸出への血税投入は、その序章にすぎない》…そして核発電所再稼働の推進と核発電輸出。自公政権、根幹から腐っている。
『●原発推進のために何でもする人たち』
《「民間提言」に経産省が関与 原発の再稼働や輸出求める…
電力会社や原発メーカーのトップらでつくる「エネルギー・原子力政策懇談会」
(会長・有馬朗人元文部相)…提言は「責任ある原子力政策の再構築」と題し、
有馬会長を発起人とする有志名で出した。有志に電力会社トップはいないが、
日立製作所など原発メーカーや大手商社のトップ、元経産次官の
望月晴文氏(日立製作所社外取締役)ら29人が名を連ねる》
『●政治献金という名の「賄賂」: アベ様達は原発産業と「ズブズブ」の関係』
《原発産業9社から自民党に献金100億円、“安倍隊長”のもとで進む原発推進、
消費増税、法人減税…三宅勝久…自民党の資金団体「国民政治協会」に
1977年以降17億円もの政治献金を行なった原発メーカー「日立製作所」。
原発の監督機能を骨抜きにした「原子力安全保安院」生みの親といわれる
望月晴文・元経産事務次官は、震災後に役員待遇で天下った》
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220921】
政府が公金で債務保証 日本の原発輸出に英国現地の反応は
2018年1月10日
(都内で開かれたFoE Japanの会合(C)日刊ゲンダイ)
日立製作所が英国で進めている「原発新設プロジェクト」で、政府が債務保証すると報じられた問題。三菱東京UFJ、三井住友、みずほの国内金融機関3行と、国際協力銀行(JBIC)が英国での原発事業費の半額にあたる約1.5兆円の融資を行う予定というが、貸し倒れのリスクに備えて、政府全額出資の日本貿易保険(NEXI)が3行の債務保証をする。さらに政府系の日本政策投資銀行が出資するため、国が抱えるリスクは莫大だ。
言うまでもなく、万が一に事故が起きた場合、大損害を被るのは国民だ。そんな英国の原発輸出問題について、9日、国際環境NGO「FoE Japan」が都内で会合を開き、「日立によるイギリス・ウィルヴァ原発建設は実現するのか」と題して昨年11月の現地調査について発表した。
「イギリスでは1995年以降、原発新設はありません。フランス電力が
イギリスで建設予定のヒンクリー・ポイント原発は2017年に
稼働開始予定でしたが、26年稼働に延期され、30年までに建設予定の
イギリス国内の原発12基は、いまだにひとつも完成していません。
(日立が計画する)ウィルヴァ原発は19年の着工を目指していますが、
これから一体いくらの事業費がかかるのかは不明なのです」
(FoE Japanの深草亜悠美氏)
日立の原子力事業子会社(ホライズン・ニュークリア・パワー)が英国で開発を進めるのは、福島第1原発と同型の「沸騰水型」である。
「建設予定地のアングルシー島(英国ウェールズ)では、新設の原発が
福島原発と同型という理由で、反対する声がある。雇用創出の点で
建設賛成派が多いですが、人口約7万人の島に安価な労働力が
流入することや環境破壊を懸念する声も出ています」(深草氏)
原発が「安全」なら、わざわざ政府が税金で民間事業者の“ケツを持つ”必要はない。福島原発事故後の事故処理もままならない中で、なぜ、海外に原発を輸出するのか理解不能だ。
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【http://lite-ra.com/2018/01/post-3730.html】
また! 日立原発輸出を公金支援のトンデモ政策は“アベ友優遇”だ! 安倍ベッタリの中西会長は経団連次期会長に
2018.01.11
(日立製作所HPより)
東芝の失敗を顧みることもなく、安倍首相がとんでもない原発政策をぶちあげた。日立製作所がイギリス・アングルシー島で進めている原発輸出にかんし、政府系の日本政策投資銀行などが出資、三菱東京UFJ、三井住友、みずほ銀行の3大メガバンクなども総額1.5兆円規模の融資をおこない、そのメガバンクの融資全額を政府が債務保証するというのだ。
福島第一原発の事故以降、安全規制の強化から世界的に建設コストは高騰。2016年には日本が原発建設を受注していたベトナムが白紙撤回したように、原発はリスクが高い上に採算に合わないものという認識が広がっている。にもかかわらず、安倍首相はそうした流れに逆行し、国内での成長が期待できなくなった原発の利権を海外に舞台を移そうと原発建設を必至にセールス。さらに、東芝が国策として進めていたアメリカの原発事業で巨額の損失を出したことが日本経済を揺るがす大問題に発展したというのに、安倍首相は「儲からない」原発輸出に国民の血税を投入してバックアップするというのである。
しかも、こうした政府による公的資金を使った優遇を受ける日立の中西宏明会長は、安倍首相と極めて距離が近い財界人として有名だ。
中西会長は、「安倍首相の後見人」とも呼ばれるJR東海の葛西敬之代表取締役名誉会長が主催する、安倍首相を後押しする経済人による「四季の会」および、その流れを汲む「さくらの会」の一員。安倍首相と葛西氏は親米保守という思想面でもがっちり結びついており、第一次安倍政権時には葛西氏が国家公安委員や教育再生会議委員を歴任するなど昵懇の関係だ。中西会長は、この葛西氏を媒介にするかたちで安倍首相に接近。現に、首相動静を確認すると、葛西氏や、葛西氏と同様に安倍首相とベッタリの関係にある古森重隆・富士フイルムホールディングス会長らと安倍首相が会食する際には、中西会長が同席していることも多い。
日立原発バックアップは、加計問題、リニア公金投入と同じ“お友だち優遇”
このように安倍首相との距離を縮めてきた中西会長だが、一方の安倍首相も中西会長を目にかけてきた。実際、中西氏は2013年に安倍首相が議長の「総合科学技術・イノベーション会議」の有識者議員に選ばれ、現在もやはり安倍首相が議長の「未来投資会議」の議員を務めている。
安倍首相は自分の味方である「お友だち」を身のまわりに固めて政治をおこなってきただけではなく、加計学園問題でも露呈したようにお友だちには権力を使って優遇してきた。事実、不正入札事件が大きな問題となっているリニア中央新幹線にしても、リニア計画は葛西氏の悲願の事業であり、当初は自己資金でおこなう予定だったこの事業に安倍首相は2016年の参院選公約で官民合わせて“5年で30兆円の資金を財政投融資する”と宣言。実際に昨年7月までに3兆円が貸し出されている。
つまり、今回のイギリスへの原発輸出も、「国策」としての側面に加え、お友だちの中西会長を務める日立への優遇、という見方もできるのだ。
そして、今後こうした優遇はさらに強まっていくだろう。というのも、9日、中西会長は日立出身者としてははじめて経団連の次期会長となることが正式に発表されたからだ。無論、中西会長が経団連の次期会長に決定した最大の理由は、中西会長が安倍首相と強いパイプをもつことだった。
しかも、経団連の現会長の榊原定征氏は東レ出身だが、東レとは違い日立は原発や新幹線といったインフラ輸出に直接関わる企業であるため、さらに密着度が高まることは確実。たとえば、2016年5月に安倍首相がイギリスを訪問した際には、当時のキャメロン首相とともにロンドン近郊にある日立の鉄道車両整備施設を視察、その場には中西会長が立ち会っている。このように安倍首相の外交に中西会長は同行してきたが、今後は経団連会長として密着関係が強固となり、日立を利するかたちの国策事業の展開が待っているだろう。
安倍政権と経団連が進める庶民切り捨て大企業優遇政策がますます強化へ
いや、問題は日立への優遇だけではない。安倍首相と距離の近い中西会長が「財界総理」となることで、安倍政権による大企業優遇政策がこれまで以上に加速するはずだ。
安倍政権はこれまで法人税率を下げつづけ、2018年度には29.74%にまで下げることを決定しているが、これも経団連が求めている25%まで引き下げられることが考えられる。また、22日に召集される見通しの通常国会では「働き方改革関連法案」が提出される予定だが、高収入の一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、経団連は以前「年収400万円以上を対象」と主張。法案が通れば、今後この要件は引き下げられていくだろう。
経団連の榊原現会長は昨年の衆院選後に「国民の痛みを伴う思い切った改革」を安倍首相に求めたが、中西会長の就任によってそうした大企業優遇策が強化され、さらに庶民の暮らしや労働環境が悪化していくのは目に見えている。日立の原発輸出への血税投入は、その序章にすぎない。
(編集部)
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/224612】
高野孟
永田町の裏を読む
またアベ友…経団連会長人事は安倍政権の新スキャンダル
2018年3月8日
(日本経団連の次期会長に内定した
日立製作所・中西宏明会長(C)日刊ゲンダイ)
日立製作所の中西宏明会長が日本経団連の次期会長に内定したというのは、それ自体、安倍政権の新しいスキャンダルである。
中西は安倍のお友達。葛西敬之JR東海名誉会長や古森重隆富士フイルム会長らと共に「さくら会」というインナーサークルに入って、銀座で会食をするなどしてきた。
日立は本来、偉大なる田舎企業で、経団連に副会長は出しても、会長を出したことはないし、政治とのニアミスを侵したこともなく、それがある意味、健全さの証しであった。
ところが、中西が社長・会長を務めた2010年代前半からおかしくなった。①古川一夫元社長が経産省主管の「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」の理事長に②入れ替わるように、経産省の原子力マフィアの望月晴文元次官が日立の社外取締役に③川村隆元社長が経産省のたっての頼みで東京電力の会長に――という、あからさまにベッタベタの官民人事交流に染まっていって、その揚げ句がこの経団連会長内定である。
裏側で働いているのは、安倍晋三首相が最も信頼する側近の今井尚哉総理秘書官を管制塔とする「原発を何としても生き残らせよう」という陰険な戦略である。
今井ら経産省の原発ルネッサンス派の官僚は、東芝には米ウェスチングハウス社の買収をけしかけて、結果的に東芝滅亡の原因をつくったのだが、同じ時期、日立に対しては英ホライズン社を買収して英国での原発ビジネスに参入するよう促していた。ビジネス的には成り立たないことが分かっていても、「日英両政府が官民で3兆円を投融資し、日立は実質1500億円の負担で済むからやってくれ」という国賊的なプランを描いたのは今井だといわれている。
なぜこんなバカバカしい話がまかり通ったのかといえば、今井らは、3・11にもかかわらず原発推進路線は間違っておらず、その証拠に日本の原発技術は、こんなに世界各国に歓迎されていて巨大な利益を生む可能性があるのだという「幻覚」を日本国民に植え付けたかったからに違いない。
理論的にも現実的にも先行きがないことが分かり切っている原発ビジネスに、東芝はダメでも日立をのめり込ませようというこの今井路線は一体何なのかと、某参院議員に問うと「役人は国が滅んでも企業が潰れても自分のメンツだけは救いたいという下劣なやつらです」と、にべもない答えだった。
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