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●アベ《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金には約2400万円もの政党交付金が含まれている…原資は国民の血税》

2024年01月20日 00時00分03秒 | Weblog

[↑ 日刊ゲンダイ【救い難いチャラさ 昭恵夫人「蔵王温泉スキー」満喫の厚顔】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/200802)]


(2023年12月15日[金])
閣議決定「私人」は《政党助成金の国庫返納もなく無税で政治資金を相続」》。

   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》だけ
     《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
   『●安倍昭恵氏に羞恥心があれば補欠選に立候補しないし、羞恥心あれば
     山口4区の自公支持者の皆さんも安倍昭恵氏には投票しないでしょ?
   『●「私人」の《首相夫人…安倍晋三首相の妻昭恵さんが、国有地の破格
      売却を受けた森友学園の名誉校長…「桜を見る会」の参加者推薦…》
   『●「私人」のアベ様元首相夫人・昭恵氏が今度は《政治資金の私物化》…
     《政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承》していいのか?

 閣議決定で「私人」とされた安倍昭恵氏が《政治資金の私物化》。アベ様といい、一体どうなってんのかね? (リテラ)《昭恵氏に安倍元首相そっくりの“私物化”疑惑が持ち上がった》《安倍元首相亡きあともつづく、昭恵氏の反省なき政治・公金の私物化──。》
 《公私混同の「桜を見る会」事件》や前夜祭事件も《まだ終わっていない》というのに。アベ様の大好きだった閣議決定によって決めた《「首相の公務の遂行を補助」する「私人」》…様々な〝種〟を撒きまくる「私人」のアベ昭恵様だったが…(さすがに厚顔にも自身が出馬することはなかったが)補選でも大活躍だった。《私人を理由に昭恵さんの説明責任が果たされなかった》というのに。そして、今度は、《政治資金の私物化》。それを擁護する方々が居るそうだ。カルトとヅボヅボだったアベ様に魔法でも掛けられてんのかね? 《まったくトンチンカンだ》(日刊ゲンダイ)。《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金には約2400万円もの政党交付金が含まれているという。言うまでもなく、政党交付金の原資は国民の血税だ》(リテラ)。さらには、《故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていた》(こちら特報部)。アホウ素淮会方式を見てもらうと分かるが、お金に色は付いていないので、しっかりと税金が「晋和会」にも還流されている。アホウ》元財務相の大好きな「会合費」などの名の下に、好き勝手に使われる訳だ。



[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]




 腹立たしいことに、企業献金というワイロをもらっておきながら、さらに政党助成金という二重取りの詐欺ガネ…それを私物化。さらには、パー券キックバック・裏金大疑獄。二重取りどころか、三重取り

 何故にもっと大騒ぎされないのか、不思議で仕方がない。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党の、特にアベ様派の醜態が明らかになり、「アベノリンリ」の申し子たちの実態が明らかになった。閣議決定で「私人」とされた安倍昭恵氏による《政治資金の私物化》にもっと批判の声が上がるべき。
 安藤恭子山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/安倍晋三元首相の政治資金をゴッソリ継承…これが許される「世襲優遇」の仕組み 国会で問われた岸田首相は】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/295464?rct=tokuhou)によると、《故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていたことが分かった問題。政党交付金の国庫返納もなく無税で政治資金を相続」した格好となり、国会でも「封建時代の領主」(枝野幸男立民前代表)と批判を浴びた。親族間の政治資金継承は一度、自民も旧民主も禁止とする改革案を出したが実現せずに、今回の夫婦継承問題に至った。このままでいいのか。(安藤恭子山田祐一郎)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/295464?rct=tokuhou

こちら特報部
安倍晋三元首相の政治資金をゴッソリ継承…これが許される「世襲優遇」の仕組み 国会で問われた岸田首相は
2023年12月12日 12時00分

 故安倍晋三元首相の妻・昭恵氏が、夫の政治団体「晋和会」を継承し、元首相の5政治団体から計約2億1000万円を集めていたことが分かった問題。政党交付金の国庫返納もなく無税で政治資金を相続」した格好となり、国会でも「封建時代の領主」(枝野幸男立民前代表)と批判を浴びた。親族間の政治資金継承は一度、自民も旧民主も禁止とする改革案を出したが実現せずに、今回の夫婦継承問題に至った。このままでいいのか。(安藤恭子山田祐一郎


◆「全部で3.4億円」でも「相続税の課税は生じない」

 今月8日、岸田文雄首相が出席した参院予算委員会。安倍元首相が死去した昨年7月8日付で安倍氏の資金管理団体だった「晋和会」の代表が妻の昭恵氏に変更されて政治資金も引き継いだとして、蓮舫議員(立憲民主)が「全部で3.4億円これ、非課税ですか」と問うた。

     (衆院予算委で、立民の枝野氏(左手前)の質問に
      答弁する岸田首相(右)=8日、国会で)

 総務省の担当者が「相続税の課税は生じない」と答えると、蓮舫氏は「総理これね、変えませんか、この制度」と畳みかけた。

 安倍元首相が代表を務めていた「自由民主党山口県第4選挙区支部」の代表も、同日付で昭恵氏に変更されたが、昭恵氏は森友学園問題などで閣議決定により私人と定義された経緯がある。

 8日の衆院予算委で枝野幸男議員(同)は「なぜ亡くなった日に、私人であった配偶者が自民党の支部長になるんですか」と追及。これに対し岸田首相は「政治団体が代表を誰にするのか、資金をどうするのか、これは団体において判断する課題と考える」と述べて、問題視はしなかった

 枝野氏は「自民党の政治って古いと思っていたが、いやいや江戸時代、封建時代領主さまが亡くなったら身内が引き継ぐ自民党の支部ってそういうもんなんですか」と批判した。


◆継承した政治団体に、政党支部などから「寄付」

 億単位の政治資金の夫婦継承」は、どのように行われたのか。

     (北朝鮮による拉致問題解決を願う日韓合同コンサート会場を
      訪れた安倍昭恵さん=11月9日、東京都港区の韓国大使公邸で)

 総務省や山口県が公開した政治資金収支報告書によると、安倍元首相が亡くなった後の昨年7月〜今年1月、晋和会に五つの関連政治団体から総額計約2億1470万円が寄付の形で移され、このうち1億6434万円は5回にわたり、税金を原資とする政党交付金を受ける第4支部から受けていた

 このほか安倍元首相が生前に開いた政治資金パーティー収入や前年度からの繰越金を含め、蓮舫氏が「相続」とみなしたのが計約3億4200万円。晋和会は、安倍元首相の資金管理団体から通常の政治団体に衣替えし、4支部は今年1月に解散。同支部の政党交付金使途等報告書によると、昨年も700万円の交付金を受けていたが、前年の倍以上にあたる2131万円の人件費などを支出し、全額を使い切っていた


◆「政治資金の私物化と言える」

 現行の政治資金規正法では政治資金は非課税扱いで、政治団体の代表者が議員から親族に交代しても相続税や贈与税はかからない。政治団体が別の政治団体に寄付の形で資金を移した場合も、税金はかからない

 元国税調査官でフリーライターの大村大次郎氏は「相続税法は金銭的な価値があれば、すべて相続税の対象と定める。お金をかけて政治家の『地盤』をつくってきた政治団体にも本来、相続税はかかるはず。法律上認められても社会的には認めがたく、倫理的に問題がある」と指摘する。

     (2019年4月、「桜を見る会」で招待客と記念写真に納まる
      安倍晋三首相(当時、中央左)と妻の昭恵さんら
      =東京・新宿御苑で)

 昭恵氏のような政治能力の未知数な親族が政治団体を引き継ぐことについて「悪弊だが、法律の抜け道として政界で繰り返されてきた」と述べ、こう続ける。「これは自分の財産を政治団体として管理しているだけ公的な団体にふさわしい監査やチェックが働いておらず、政治資金の私物化』と言える」


◆「脱税」批判に激しく反論していた晋三氏

 そもそも「晋和会」の「相続」は2度目。晋三氏が父親の晋太郎元外相が亡くなった1991年に継承したのが1度目だ。第1次安倍政権時代末期の2007年には「週刊現代」が、晋太郎氏が晋和会などに個人献金した6億円以上の資金をそのまま晋三氏が引き継いだことを問題視。既に時効を迎えているとした上で、相続税が3億円に上るとし脱税疑惑」と報じた。

 第2次安倍政権時代の14年11月、参院予算委員会で社民党の吉田忠智党首(当時)がこの報道を取り上げると、晋三氏は「いまの質問は見逃すことはできない重大な名誉毀損(きそん)週刊誌の記事だけで私を誹謗(ひぼう)中傷するのは、議員として恥ずかしいことだこれは全くの捏造(ねつぞう)と激しく反論した。


◆継承規制の話はたびたび持ち上がっても実現せず

 ただ、政治団体「相続」の制限を求める声は、かねてから浮上している。

 政権交代を目指した09年、旧民主党は「世襲政治からの脱却」を掲げ、国会議員が死亡または引退した場合、配偶者や3親等以内の親族が政治団体を引き継ぐことを禁止▽その政治団体が親族らに寄付することも禁止、とする政治資金規正法改正案を国会提出した。だが成立しなかったばかりか、政権交代前後には、鳩山由紀夫首相(当時)の資金管理団体を巡る偽装献金問題の捜査で、実母からの巨額の資金提供が発覚し沙汰やみになった

 一方、自民党も同時期に党改革実行本部が党内ルールとして世襲制限を示し、その素案には資金管理団体や政党支部など国会議員がかかわる政治団体の継承の禁止を明記した。だが、最終的には「世襲を特別扱いしない」と抽象的な形の提言に終わった


◆「本来は国庫に戻されるべき資金」

 当時を知る政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「政権奪取後の民主党は公務員改革を優先し、政治家の身を正す改革は後回しにされた。自民党も世襲が問題視される一方で、(09年8月の総選挙で初当選する)小泉進次郎氏の人気が高く、及び腰だった」と話す。

     (山口県下関市にあった安倍晋三事務所。安倍氏の死去の後、
      閉鎖された=2019年撮影、一部画像処理)

 「いま批判を集めているパーティーによる政治資金集めについては今後、法改正が行われるかもしれない」とする一方、こう強調する。「政治家は、政治団体を『抜け道』として利用して相続税や贈与税を免れてきた一番の問題は、名義を変えるだけで、子どもに組織や資金を残せるというロンダリングの仕組みを政治家が残していることだ

 日本大の岩井奉信名誉教授(政治学)は「中選挙区制時代から続く後援会型の個人地盤が、小選挙区制になってもそのまま続いている政治家の都合のいい制度になっているのは間違いない」と政治団体がブラックボックス化する現行制度を批判する。「今回は特に政党支部の資金が移されていることに違和感を覚える。本来は党本部に帰属し、国庫に戻されるべき資金で個人が相続できるものではない


◆「世襲議員全体のあり方を見直すべき」

 政治家が引退したり、死亡したりした際の資産の継承について、岩井氏は早急なルール作りを求める。

 立憲民主党は、今の臨時国会に、旧民主党と同様の政治資金規正法改正案を提出。岡田克也幹事長は会見で「何億もの金が政治団体に残されて、そのまま親族に代表者が代わって選挙に出るということになると、これはあまりにも一般の立候補者と比べてバランスがおかしい。しっかり法律で禁じる必要がある」と理由を説明した。

 岩井氏はこう語る。「世襲議員だから悪いというわけではないが、スタート時に資金面で有利となるのは確か。全くルールがない中では、新たな人材を生み出すという意味で政党自体の活力がなくなる。お金の問題だけではなく、世襲議員全体のあり方を見直すべき時期にきている」


◆デスクメモ

 政治家が亡くなった後、その政治団体の残金はどう処理されるか。実は政治資金規正法には何も規定がない。当然予想される事態なのに、なぜ尻抜けを放置するのか。だが、岸田首相をはじめ世襲議員があふれる自民を見るに、その答えはすぐ浮かぶ穴はわざとあけてあるのだろう。(歩)


【関連記事】パーティー券で「裏金」つくる自民党のやり方…5派閥の過少記載問題
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【関連記事】国葬の会場演出は「桜を見る会」受注業者が落札 謎多き費用の全体像
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●「私人」のアベ様元首相夫人・昭恵氏が今度は《政治資金の私物化》…《政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承》していいのか?

2023年07月23日 00時00分50秒 | Weblog

 (2023年07月08日[土])
閣議決定で「私人」とされた安倍昭恵氏が《政治資金の私物化》。アベ様といい、一体どうなってんのかね? (リテラ)《昭恵氏に安倍元首相そっくりの“私物化”疑惑が持ち上がった》《安倍元首相亡きあともつづく、昭恵氏の反省なき政治・公金の私物化──。》
 《公私混同の「桜を見る会」事件》も《まだ終わっていない》というのに。アベ様の大好きだった閣議決定によって決めた《「首相の公務の遂行を補助」する「私人」》…様々な〝種〟を撒きまくる「私人」のアベ昭恵様だったが…補選では大活躍だった。《私人を理由に昭恵さんの説明責任が果たされなかった》というのに。そして、今度は、《政治資金の私物化》。それを擁護する方々がいるそうだ。カルトとヅボヅボだったアベ様に魔法でも掛けられてんのかね? 《まったくトンチンカンだ》(日刊ゲンダイ)。《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金には約2400万円もの政党交付金が含まれているという。言うまでもなく、政党交付金の原資は国民の血税だ》(リテラ)。企業献金というワイロをもらっておきながら、さらに政党助成金という二重取りの詐欺ガネ…それを私物化。

   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》だけ
     《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
   『●安倍昭恵氏に羞恥心があれば補欠選に立候補しないし、羞恥心あれば
     山口4区の自公支持者の皆さんも安倍昭恵氏には投票しないでしょ?
   『●「私人」の《首相夫人…安倍晋三首相の妻昭恵さんが、国有地の破格
      売却を受けた森友学園の名誉校長…「桜を見る会」の参加者推薦…》

 日刊ゲンダイの記事【安倍元首相の巨額政治資金を妻・昭恵氏が継承 擁護派「何がいけない?」のトンチンカン】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/325303)によると、《参院選応援演説中の昨年7月に銃撃事件で亡くなった安倍晋三元首相の主要な政治団体を、妻である昭恵氏が継承していたことを28日付の「しんぶん赤旗」が報じた問題。同紙は、政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承するのは「政治資金の私物化につながりかねない」──と問題提起しているわけだが、ネット上でみられるのは「何がいけないのか」という擁護論だ》。
 リテラの記事【安倍元首相の政治団体が政治家でない「昭恵夫人」に変更され2億数千万円が非課税で夫人の裁量に!「安倍晋三記念館」にも公金投入か】(https://lite-ra.com/2023/06/post-6285.html)によると、《安倍晋三・元首相が銃撃され死亡した事件からもうすぐ1年を迎えるが、そんななか、昭恵氏に安倍元首相そっくりの“私物化”疑惑が持ち上がった。というのも、安倍元首相が代表を務めていた資金管理団体「晋和会」と政党支部「自由民主党山口県第4選挙区支部」を、妻の昭恵氏が継承していたと、しんぶん赤旗が報道。このふたつの団体には2021年末の時点で合計約2億4400万円の政治資金が残されていたため、昭恵氏による政治資金の私物化問題が浮上したのだ》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/325303

安倍元首相の巨額政治資金を妻・昭恵氏が継承 擁護派「何がいけない?」のトンチンカン
公開日:2023/06/30 06:00 更新日:2023/06/30 06:00

     (安倍元首相の主要な政治団体を、
      昭恵氏が継承(C)日刊ゲンダイ)

 参院選応援演説中の昨年7月に銃撃事件で亡くなった安倍晋三元首相の主要な政治団体を、妻である昭恵氏が継承していたことを28日付の「しんぶん赤旗」が報じた問題。同紙は、政治団体が持つ巨額のカネをそのまま非課税で継承するのは「政治資金の私物化につながりかねない」──と問題提起しているわけだが、ネット上でみられるのは「何がいけないのか」という擁護論だ。

 一般的に言って、死亡した人の「財産」を相続や遺贈(死因贈与を含む)によって取得した場合、その取得した財産には相続税がかかる。国税庁のホームページによると、この場合の「財産」とは<現金、預貯金、有価証券、宝石、土地、家屋などのほか貸付金、特許権、著作権など金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのもの>と指す。相続を経験した人は分かるだろうが、この相続財産、納税額をめぐっては税理士との緊密なやり取りや、税務署の厳しいチェックを受けるのが流れだ。

 本来であれば、安倍氏という代表者が亡くなった政治団体のカネにも“相続税”が当然、発生するのではないかと考えても不思議ではないだろう。

 ちなみに「日刊ゲンダイDIGITAL」は22年9月28日、<安倍晋三氏の“権力の源泉”は誰が引き継ぐ? 衆院山口4区補選の注目は4億円超のカネの行方>と題した記事を配信。この中で、安倍氏の政治団体(当時)が資金管理団体「晋和会」のほか、「東京政経研究会」、「山口晋友会」、「自由民主党山口県第4選挙区支部」、「安倍晋三後援会」、「山口政経研究会」の6つあること。これらの団体の収支報告書が提出された21年5月時点で、少なくとも計4億円余りの繰越金があったことを報じている。


■「安倍家の事実上の私財」である政治資金

 これらの巨額なカネが今後どう流れるのか。果たして適正に処理されるのかを注目していたわけだが、まさか妻が代表の座に就き、そのままカネも継承する展開になるとは想像すら出来なかった。SNS上でも今回の件に怒りの声が上がる一方、《社長が変わるたびに相続税を払う会社なんてあるのかよ 立憲民主は泉代表になったときに、いくら相続税を払ったの?》《政治団体は収支報告書を作成して各選挙管理委員会に提出している。不自然なことじゃない》といった声も少なくない。

 政治資金とはいえ、「安倍家の事実上の私財」とも言っていい巨額のカネに対し、相続税がかからない状況を不公平、不公正だと思わないのだろうか。まったくトンチンカンだ。「収支報告書が作成される」との投稿も見受けられるが、収支報告書の作成については、税務署の「厳しいチェック」は入らない。収支報告書の未記載や記載漏れといった問題がしょっちゅう起きているのも、このためだ。

 いずれにしても、「しんぶん赤旗」が指摘した問題は、政治団体であれば億を超える巨額のカネをそのまま次世代や関係者に“繰り越せる”ことにつながりかねない。大手新聞、テレビはまったく取り上げていないが、国会議員に月100万円が支給されている「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)の問題と同様、何らかの制度改革が必要ではないのか。
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https://lite-ra.com/2023/06/post-6285.html

安倍元首相の政治団体が政治家でない「昭恵夫人」に変更され2億数千万円が非課税で夫人の裁量に!「安倍晋三記念館」にも公金投入か
2023.06.30 05:50

     (安倍晋三公式サイトより)

 安倍晋三・元首相が銃撃され死亡した事件からもうすぐ1年を迎えるが、そんななか、昭恵氏に安倍元首相そっくりの“私物化”疑惑が持ち上がった。

 というのも、安倍元首相が代表を務めていた資金管理団体「晋和会」と政党支部「自由民主党山口県第4選挙区支部」を、妻の昭恵氏が継承していたと、しんぶん赤旗が報道。このふたつの団体には2021年末の時点で合計約2億4400万円の政治資金が残されていたため、昭恵氏による政治資金の私物化問題が浮上したのだ。

 そもそも資金管理団体とは、政治家やその候補者が、自身が代表となっている政治団体のなかから「自らのために政治資金の拠出を受けるべき政治団体」として指定したもので、残された金は安倍元首相の「政治活動のために集めた金」にほかならない

 さらに政党支部にいたっては、本来、公職の候補者が代表に就任するものである上、政党支部は政党本部から政党交付金を受けており、昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金には約2400万円もの政党交付金が含まれているという。言うまでもなく、政党交付金の原資は国民の血税だ

 その上、政治家の親族が政治団体の新たな代表者となっても、相続税は課されることはない。つまり、政治家でも候補者でもない「私人」の昭恵氏が、相続税を課されることもなく、巨額の政治資金を自由にできる立場に就いていたのである。


■私人・昭恵氏が引き継いだ政治資金には国民の血税である政党交付金も! 資金の行方がブラックボックスに…

 政治団体の代表者が死亡した際の残金については、法的な規定がなく、〈後継者が政治団体の新たな代表者となってそのまま資金を使うことも、別の団体に資金を移すことも、ずっと残しておくことも、遺族などが資金を受け取ることもできる〉ことになっている(朝日新聞2019年2月21日付)。しかも、個人が受け取る場合は所得税の対象にはなるが、相続税や贈与税はかからない。ネット上では、「昭恵氏のどこが問題?」「違法性はない」などといった声も見られるが、このように政治資金を非課税で引き継げる仕組みこそが、次々と世襲議員を生み出す原因にもなっているのだ

 そもそも、繰り返すが昭恵氏は公職の候補者にすらなっていない。自民党の場合、政党支部の代表は〈その選挙区の議員か候補者が、党本部の承認を得て就任〉するというが(しんぶん赤旗6月28日付)、血税も流れている政党支部の代表に「私人」の昭恵氏を就かせるという特例を、なぜ自民党は認めたのか

 さらに問題なのは、巨額の政治資金の行方だ。

 昭恵氏は、安倍氏の後継として衆院補選に当選した“ネトウヨ元下関市議”である吉田真次衆院議員に肩入れしており、今月11日には吉田氏の後援会長に就任したばかり。しかし、赤旗によると、昭恵氏は「自民党山口県第4選挙区支部」を吉田氏には引き継ぐことなく、今年1月31日付で解散させているという。

 解散時の収支報告書はまだ公表されていないため、選挙区支部の残金の行方は現時点では不明だが、一方でキナ臭い動きも見られる。というのも、安倍元首相関連の政治団体「山口政経研究会」は、昨年末の解散直前に残金34万円を「晋和会」に寄付の名目で移動させているからだ。これと同じように選挙区支部の残金も「晋和会」に移動させていれば、まさに公党の支部の“私物化”にほかならないだろう。ちなみに、政治団体の解散後は、政党交付金を除いて残金があっても収支報告をおこなう必要はない。完全にブラックボックスになってしまう可能性もあるのだ

 しかも、故・安倍元首相をめぐる公金の“私物化”問題は、これだけではない。

 安倍元首相の死後、長門市や下関市の自宅に安倍元首相の記念館をつくりたがっているという話が持ち上がってきた。だが、この「安倍晋三記念館」計画がいま下関市の公金を使うかたちで進行しているのではないかと見られているのだ。


■下関市が4億円で購入目指す土地に“安倍晋三記念館”設立の噂も…市長は安倍晋三の元秘書

 下関市議会では今年3月、三菱重工業が所有する約1万6000平方メートルの敷地内に和・洋建築や庭園を擁する施設「長府苑」を4億円で買い取るための予算が可決されたのだが、じつはこの土地に「安倍晋三記念館」が建てられるのではないかと噂されているのだ。

 この問題を取り上げた「週刊現代」(講談社)4月15・22日合併号では、地元関係者がこうコメントしている。

「下関市の丘陵地にある安倍邸を記念館にするという話もありましたが、閑静な住宅街のため断念。昭恵さんは市の予算で土地を用意できないか前田晋太郎市長や安倍派市議に頼み込んでいました」

 前田市長といえば、2003年に安倍晋三事務所の秘書となり、安倍氏と昭恵氏の支援を受けて2017年に市長に初当選した“安倍直系”の人物だ。そんな前田市長が昭恵氏の頼みを断わるとは到底考えられないが、4億円もの税金を使って土地を取得するとなれば、“第2の森友”とも言える政治の私物化問題に違いない

 実際、「長府苑」土地取得について下関市は「城下町長府の風情ある街並みの保存と将来の整備・活用のため」などと説明しているものの、経緯を示す文書を「存在しない」としたり、土地の鑑定評価額さえも明らかにされていない(朝日新聞6月24日付)。そのため、23日におこなわれた本会議では、経緯や事務処理が不透明だとして市議会の9議員が百条委員会の設置を提案。だが、これも自民党系会派の反対により否決されてしまった。

 安倍元首相亡きあともつづく、昭恵氏の反省なき政治・公金の私物化──。いっそのこと、昭恵氏には安倍元首相の後継として公職の候補者となり、公の場で批判を真正面から受け止めていただきたいものだが……。

(編集部)
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●配川博之元公設秘書《費用を補塡すれば違法な「寄付」になりかねず、「後援会の収支報告書に載せることはできない」と…当初から認識》

2022年05月13日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2022051[])
小沢慧一記者による、東京新聞の記事【安倍元首相の元秘書、違法性を当初から認識 「桜を見る会」夕食会補填問題で供述 本紙請求に開示】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/173889)。
リテラの記事【安倍晋三「桜前夜祭」事件で秘書たちが「違法性を認識していた」と供述していたことが判明! なのになぜ不起訴に? 安倍元首相の関与は…】(https://lite-ra.com/2022/04/post-6186.html)。
東京新聞の【<社説>桜を見る会 安倍氏にも政治責任が】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/174158)。

 《安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会前日に主催した夕食会を巡り、2020年12月に政治資金規正法違反罪で罰金100万円の略式命令を受けた配川博之元公設第1秘書(62)=山口県下関市=の刑事確定記録が25日、本紙の請求により開示された。配川氏は、費用を補塡すれば違法な「寄付」になりかねず、「後援会の収支報告書に載せることはできない」と2013年当初から認識秘書同士で責任を押し付け合った結果、収支報告書に記載しないまま放置していたずさんな会計処理が明らかになった。(小沢慧一)》
 《ロシアによるウクライナ侵略以降、核共有だの防衛予算増額だの火事場泥棒的発言を連発している安倍晋三・元首相だが、ここにきて、あの問題で重大な事実が判明した。「桜を見る会」前夜祭の費用補填問題で、東京地検が作成した供述調書といった刑事確定記録が一部開示され、なんと安倍氏の秘書や事務所関係者らが当初からその「違法性」を認識していたことがわかったからだ》。
 《だが、安倍氏にも道義的責任はあり、その政治責任は厳しく問われるべきだ。二〇年に罰金刑を受けた当時の公設第一秘書は後援会代表でもあった。夕食会は後援会が主催した。支援者の会費は五千円としたが、会費だけでは費用が賄えないのは明らかだった安倍氏側が費用を補填(ほてん)すれば公職選挙法上の違法な寄付になりうるため、「後援会の収支報告書に載せることはできないとし、政治資金収支報告書に記載しないまま放置した。言語道断である。…安倍氏の責任は、秘書の監督はもちろん、国会での説明責任もある。だが、安倍氏はこの問題で百十八回も虚偽答弁を繰り返したことが衆院調査局の調査で判明している。…森友学園問題でも政府答弁が百三十九回も事実と異なっていた安倍氏が臨時国会を長期にわたり開かなかったこととも併せ、議会政治への冒とくに対するけじめはつけなければならない》。

   『●アベ様には一体何枚の舌? 「118回」息吐く様にウソをつき
     国会がコケにされたのに、無《責任政党》から誰一人声を上げない…
   『●《総理大臣経験者が検察に任意聴取されるのは異例中の異例だ》…刑事
      責任を問えない? ならば、アベ様を国会で証人喚問して政治責任を

 《完全に横領》の配川博之氏、そして、アベ様は政治資金規正法違反でしょ?

   『●アベ様のポケットマネーを《前首相に断りもなく秘書が勝手に流用
     …それは完全に横領》なはずなのに、配川博之氏が私設秘書に復帰?
    「野尻民夫氏による、リテラの記事【「桜前夜祭」問題で辞職した
     安倍事務所の配川秘書が密かに復職か! 安倍前首相が切れない理由は
     …河井案里の不正選挙にも関与】…《そもそも、安倍前首相は
     重鎮ヅラして政治活動する資格はない。その前に責任をとるべきことが
     いくつもあるだろう。その一つが「桜を見る会」問題だ。なかでも
     「桜を見る会」前夜祭会費補填問題は、政治資金規正法違反も
     疑われている。…ところがここにきて、案の定、その配川氏が、
     また安倍事務所で秘書として働いている疑いが浮上したのだ》。」

   『●《完全に横領》なはずの配川博之氏復職…《つまり、復職させている=
      安倍前首相もやはり共謀していたと思われても仕方ないのではないか》

 《国民を舐めている》。数多のアベ様案件、その一つでも解決し、アベ様はその一つでも責任をとったのか? そして、《その配川氏が、また安倍事務所で秘書として働いている疑いが浮上》。舐めてるでしょ? さんざん国会をコケにし、主権者に息吐く様にウソをつき続けておいて。元公設秘書の横領を告発もせず、わずか3カ月で、私設秘書に。《前夜祭の補填について安倍氏が把握していた、あるいは安倍氏の指示のもと補填が行われたことの決定的な証明》。
 《むしろ、公選法違反になることを理解しながら費用補填をおこない、さらには収支報告書に記載しないという違反行為まで働いたのは、安倍氏自身が前夜祭を開くことに固執し、違法性を認識しながらもGOサインを出したということではないのか》《当初から前夜祭の費用を事務所側が負担することの違法性を理解しながら、費用の補填をおこない、政治資金収支報告書に記載しないことで問題の発覚を防ごうという「確信犯」だったことがはっきりとした》。それでもまだ支持者がいて、未だに国会議員で居るのだから、壊れているよニッポン。《118回も虚偽答弁をおこなったような人物がいまだに国会議員を辞職もせず、ロシアのウクライナ侵略に乗じて軍拡を叫んでいること自体が異常なのだが、そんな主張を繰り広げるより前に、政治の私物化と腐敗を象徴する「桜を見る会」前夜祭問題における安倍元首相の責任について、あらためて検証と追及が必要だ》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/173889

安倍元首相の元秘書、違法性を当初から認識 「桜を見る会」夕食会補填問題で供述 本紙請求に開示
2022年4月26日 06時00分

     (2019年4月、「桜を見る会」であいさつする
      安倍元首相=東京・新宿御苑)

 安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会前日に主催した夕食会を巡り、2020年12月に政治資金規正法違反罪で罰金100万円の略式命令を受けた配川博之元公設第1秘書(62)=山口県下関市=の刑事確定記録が25日、本紙の請求により開示された。配川氏は、費用を補塡すれば違法な「寄付」になりかねず、「後援会の収支報告書に載せることはできない」と2013年当初から認識秘書同士で責任を押し付け合った結果、収支報告書に記載しないまま放置していたずさんな会計処理が明らかになった。(小沢慧一

 配川氏の供述などによると、夕食会は地元山口県の「安倍晋三後援会」が主催し、ホテルとの契約などは東京の事務所が担当。支援者の会費は5000円と決めていたが、東京の秘書から「参加費だけでは費用が賄えないので後援会で処理してほしい」との連絡を受けて「何をやっているんだ」と不信感を強めたという。

 配川氏は後援会の実質的な会計責任者で、収支報告書に記載する義務があると認識していたが、開催後も秘書間で連絡を取らないまま、収支の記載もしなかった。翌14年以降も「記載すれば辻褄つじつまが合わなくなる」として記載を見送り続けたとした。

 一方、東京の秘書は供述で、「寄付」とみられないように参加費を受付で徴収し、ホテル名の領収書を渡していたと述べた。だが費用補塡について打開策は見つからず、収支の記載は「地元事務所がやるもの」と考え、配川氏と話し合いをしないまま「互いに相手に対応を任せる形になった」と釈明した。16年以降、ホテルからの請求書はシュレッダーで処分したという。

 安倍氏の関与について、東京の秘書は「秘書らが不正な処理をしていることを伝えられるはずがなかった」と一切伝えていなかったと述べている。補塡の原資については、安倍夫妻の個人的な支払いなどのための「プール金」を使ったとし「いちいち安倍氏の了承や報告をするお金ではなく、当然、補塡についても伝えなかった」と供述した。

 特捜部は不起訴とした安倍氏にも任意で聴取したが、安倍氏の供述調書は今回の記録には含まれていなかった。

【関連記事】安倍元首相、再び不起訴に失望の声「事件にふたをしたいのだろう」 検察は追加捜査の説明せず
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https://lite-ra.com/2022/04/post-6186.html

安倍晋三「桜前夜祭」事件で秘書たちが「違法性を認識していた」と供述していたことが判明! なのになぜ不起訴に? 安倍元首相の関与は…
2022.04.27 09:26

     (2019年の「桜を見る会」(首相官邸HPより))

 ロシアによるウクライナ侵略以降、核共有だの防衛予算増額だの火事場泥棒的発言を連発している安倍晋三・元首相だが、ここにきて、あの問題で重大な事実が判明した。「桜を見る会」前夜祭の費用補填問題で、東京地検が作成した供述調書といった刑事確定記録が一部開示され、なんと安倍氏の秘書や事務所関係者らが当初からその「違法性」を認識していたことがわかったからだ。

 ご存知のとおり、東京地検は2020年12月、安倍元首相の公設第1秘書だった配川博之氏を政治資金規正法違反(不記載)の罪で略式起訴。しかし、前夜祭の費用負担が選挙法違反、公職選挙法違反の寄附にあたるとして告発された件では容疑不十分で2度にわたって不起訴となった。一方、安倍氏は公職選挙法(選挙区内の寄附)違反容疑などで不起訴となり、その後、検察審査会から「不起訴不当」の議決を受けたが、2021年11月に再び不起訴処分(容疑不十分)とした。

 だが、今回明らかにされた、前夜祭の開催にかかわった秘書らの供述調書を読むと、当初から前夜祭の費用を事務所側が負担することの違法性を理解しながら、費用の補填をおこない、政治資金収支報告書に記載しないことで問題の発覚を防ごうという「確信犯」だったことがはっきりとしたのだ。

 刑事確定記録を開示請求で入手した東京新聞の報道、「論座」に掲載された奥山俊宏・朝日新聞編集委員による詳報など(外部リンク https://webronza.asahi.com/judiciary/articles/2022042600003.html)によると、2020年10月27日に東京地検検事が作成した供述調書において、安倍氏の地元事務所で公設第1秘書を務めていた配川氏は、桜を見る会」前夜祭をはじめて開催した2013年の段階から1人5000円の会費では賄えない費用が発生することを認識し、こう考えていたというのだ。

「後援会の持ち出しが生じ、公職選挙法で禁止されている寄附と見られかねない収支となってしまう」

 さらに、東京の安倍事務所で秘書を務める者も、配川氏と同様に、2013年の段階から以下のように危惧していたという。

「地元支援者ら有権者を夕食会に招待し、飲食の提供などを行うようなことをすれば、安倍が公職選挙法上で規制されている有権者に対する寄附を行ったなどと問題視されかねない」
「1人5000円の会費を集めたところで代金を賄うことはできないだろう」
不足分を安倍側で補った場合、公職選挙法で規制された寄附に該当し、そのことが発覚して問題視されるおそれがある。対策をよく考えておかなければいけない」
「とにかく公職選挙法上の寄附の問題については、シビアな問題となりかねないと当時認識していた」


安倍事務所の秘書たちは前夜祭の違法性を認識 安倍晋三の関与は…

 つまり、地元側の公設第1秘書である配川氏も東京側の秘書も、費用補填が選挙区の有権者に対する寄附行為となり、公選法違反にあたることを十二分に理解していた、というわけだ。そして、「そのまま後援会の収支報告書に到底実際の収支を載せることなどできない」と考えた配川氏は、2013年分の安倍晋三後援会の収支報告書の作成時、事務員に「載せんでもええけぇ」と指示したというのだ。

 これほどの確信犯で公選法違反がおこなわれたというのに、費用補填の問題では誰ひとりとして起訴されず、不問に付された──。これはどう考えてもおかしいだろう。

 前述したように、配川氏は収支報告書への不記載では略式起訴されたが、費用負担の問題では東京地検は「参加者に寄附を受けた認識がなかった」などとして不起訴にし、検察審査会が「不起訴不当」と議決したあとも再び不起訴とした。だが、そもそも最初の捜査で東京地検が聴取をおこなった参加者は約30人にすぎない上、検察幹部が〈「会費が安すぎる」という認識が参加者のほぼ全員にない限り、寄付の認識を立証できない〉(東京新聞2021年12月28日付)などと語っていたように、ハナから起訴する気がまったくなかった

 しかし、安倍事務所の秘書らがその違法性を理解し、確信犯で費用の補填と収支報告書への不記載を実行するという悪質性を考えれば、あらためてこの捜査がいかにお手盛りなものだったかがはっきりしたといえるだろう。

 しかも、最大の問題は、すべてで不起訴となった安倍元首相の関与だ

 今回明らかになった供述調書では、これまで安倍元首相がおこなった説明と同様、費用を補填していることについて秘書らは安倍氏に「伝えていなかった」と話している。

 だが、これはどう考えてもありえない話だ。前述したように、公設第1秘書の配川氏をはじめとする安倍事務所の秘書たちは、前夜祭の開催前から揃って費用補填が公選法違反になることを理解し、「シビアな問題となりかねない」と認識していたのだ。しかも、当時の安倍氏は悲願の総理大臣に返り咲いたばかりで、カネのスキャンダルを抱えるなどもってのほかだったことは言うまでもない。配川氏は「収支報告書を提出、公表すれば、マスコミなどから逐一、チェックされる」、東京事務所の秘書も「逐次安倍の行動を追っていたマスコミなども関心を寄せるだろう」と供述しており、明確に危機感を持っていたのだ。当然、総理大臣に仕える秘書たちが“バレれば即辞任”になりかねない犯罪行為を黙って実行するなんてことが、ありえるわけがないのだ

 実際、「週刊文春」(文藝春秋)2020年12月10日号では、配川氏について、地元市議はこう証言している。

「彼はお金のことに限らず、何でも安倍さんに報告します。酒席の他愛ない会話まで伝えていて、東京で安倍さんにその話を振られて驚いたことがありました。前夜祭の件も、配川氏が安倍さんに報告していないとは考えにくいのです」


「桜前夜祭」問題で辞職した安倍事務所の配川秘書が密かに復職疑惑

 むしろ、公選法違反になることを理解しながら費用補填をおこない、さらには収支報告書に記載しないという違反行為まで働いたのは、安倍氏自身が前夜祭を開くことに固執し、違法性を認識しながらもGOサインを出したということではないのか

 現に、安倍氏は、首相在職中に国会で桜前夜祭の会費をめぐり「補填していない」「ホテルとの契約主体は参加者個人」「(ホテルを)何回も使って信用できる方と、いちげんの方とでは商売の上において違う」などと実に118回以上も虚偽答弁を繰り返し、会費を補填していた事実が明らかになっても「私が知らないなかでおこなわれていた」と強弁。国会で追及を受けているときも「事務所に幾度も確認」したにもかかわらず、事務所の秘書たちは嘘の説明を繰り返し、そのために虚偽答弁をしてしまったのだと主張してきた。つまり、安倍氏は“自分は配川氏ら秘書に騙されてきた被害者”だと強調したのだ。そして、その責任を取って、公設第1秘書である配川氏と東京の私設秘書2人は「辞職」した、と説明をおこなったのである。

 ところが、配川氏が公設秘書を辞職してから半年も経たない2021年4月には、配川氏が安倍事務所に復職したと「しんぶん赤旗 日曜版」がスクープ。同紙ではスーツ姿の配川氏が分厚いファイルを片手に下関市の安倍晋三事務所に入っていく姿を写真に捉え、「配川氏が現在も安倍事務所で活動している」という複数の自民党関係者の証言を紹介。さらに、公設秘書辞職からわずか1カ月ほど経った2021年1月、配川氏が山口県内の会合に出席し「公設秘書から私設秘書になった」と周辺に説明していたことも報じた。

 自分を騙し国会で118回も虚偽答弁をさせた張本人である秘書を、クビにもせずに秘書としてそのまま働かせる──。本サイトでは安倍氏が配川氏の「辞職」を発表した時点から「なぜ懲戒解雇でないのか」と指摘してきたが、解雇どころかそのまま私設秘書として復帰させていたとしたら、これこそが前夜祭の補填について安倍氏が把握していた、あるいは安倍氏の指示のもと補填がおこなわれたことの決定的な証明と言っていいだろう。

 そもそも、安倍元首相の供述調書はいまだに開示されておらず、安倍元首相の関与について徹底追及がなされていないのが現状だ。118回も虚偽答弁をおこなったような人物がいまだに国会議員を辞職もせず、ロシアのウクライナ侵略に乗じて軍拡を叫んでいること自体が異常なのだが、そんな主張を繰り広げるより前に、政治の私物化と腐敗を象徴する「桜を見る会」前夜祭問題における安倍元首相の責任について、あらためて検証と追及が必要だ。

(編集部)
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/174158

<社説>桜を見る会 安倍氏にも政治責任が
2022年4月27日 07時44分

 「桜を見る会」の前日に安倍晋三元首相の後援会が主催した夕食会を巡る金銭問題は、二〇一三年当初から秘書が違法性を認識していた。政治資金規正法違反罪で罰金百万円の略式命令を受けた元公設第一秘書の刑事確定記録が開示され、判明した。

 もっとも安倍氏には「伝えていなかった」といい、東京地検は不起訴。検察審査会の「不起訴不当」の議決を踏まえても、不起訴は揺るがなかった。だが、安倍氏にも道義的責任はあり、その政治責任は厳しく問われるべきだ

 二〇年に罰金刑を受けた当時の公設第一秘書は後援会代表でもあった。夕食会は後援会が主催した。支援者の会費は五千円としたが、会費だけでは費用が賄えないのは明らかだった

 安倍氏側が費用を補填(ほてん)すれば公職選挙法上の違法な寄付になりうるため、「後援会の収支報告書に載せることはできないとし、政治資金収支報告書に記載しないまま放置した。言語道断である

 かつ、寄付とみられないように参加費を受付で徴収し、ホテル名の領収書を支援者に渡した。一六年以降はホテルからの請求書もシュレッダーで処分した。これらは偽装工作や証拠隠滅に等しく、極めて悪質といえる。

 安倍氏の責任は、秘書の監督はもちろん、国会での説明責任もある。だが、安倍氏はこの問題で百十八回も虚偽答弁を繰り返したことが衆院調査局の調査で判明している。後援会からの収入、支出は一切ないから収支報告書への記載は必要ない」「補填の事実はない」などとウソを積み重ねたのだ。国会も国民も愚弄(ぐろう)している。

 そもそも「桜を見る会」でも地元の支援者を招待し、安倍氏が政治家枠により年々、増やした。これも自らの支持拡大に利用した私物化に他ならない。一連の問題について、安倍氏が積極的に調査しなかった姿勢も問題である。

 森友学園問題でも政府答弁が百三十九回も事実と異なっていた安倍氏が臨時国会を長期にわたり開かなかったこととも併せ、議会政治への冒とくに対するけじめはつけなければならない
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コメント
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●アベ様のポケットマネーを《前首相に断りもなく秘書が勝手に流用…それは完全に横領》なはずなのに、配川博之氏が私設秘書に復帰?

2021年05月05日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


 (2021年04月11日[日])
野尻民夫氏による、リテラの記事【「桜前夜祭」問題で辞職した安倍事務所の配川秘書が密かに復職か! 安倍前首相が切れない理由は…河井案里の不正選挙にも関与】(https://lite-ra.com/2021/04/post-5844.html)。

 《そもそも、安倍前首相は重鎮ヅラして政治活動する資格はない。その前に責任をとるべきことがいくつもあるだろう。その一つが「桜を見る会」問題だ。なかでも「桜を見る会」前夜祭会費補填問題は、政治資金規正法違反も疑われている。…ところがここにきて、案の定、その配川氏が、また安倍事務所で秘書として働いている疑いが浮上したのだ》。

 《国民を舐めている》。数多のアベ様案件、その一つでも解決し、アベ様はその一つでも責任をとったのか?
 アベ様ときたら、《桜を見る会前夜祭問題…「説明責任を果たすことができたと胸を張り、さらには来年の衆院選出馬の意向を示した。あんな説明で国民が納得すると本気で思っているのだから、国民を舐めているとしか思えない》。そして今度は…《その配川氏が、また安倍事務所で秘書として働いている疑いが浮上》。舐めてるでしょ? さんざん国会をコケにし、主権者に息吐く様にウソをつき続けておいて。元公設秘書の横領を告発もせず、わずか3カ月で、私設秘書に。《前夜祭の補填について安倍氏が把握していた、あるいは安倍氏の指示のもと補填が行われたことの決定的な証明》。
 《■河井克行前法相が広島県議に金を渡したあと、安倍事務所秘書が県議を訪問 しかも、安倍氏が配川氏のクビを切れない理由は、「桜を見る会」問題だけではない。実は、河井克行案里夫妻の公選法違反でも、配川氏は重要な役割を担っていた》、なるほどねぇ~。自公お維支持者の気が知れないね。

   『●アベ様には一体何枚の舌? 「118回」息吐く様にウソをつき、
     国会がコケにされたのに、無《責任政党》から誰一人声を上げない…
   『●《約700万円も使途不明…私的な支払いのために預かった金を
     安倍前首相に断りもなく秘書が勝手に流用…それは完全に横領では》?
   『●《自民党の安倍擁護派は野党の質問をことごとく口汚くののしった。
      議会と国民にうそをつき、質問者をばかにし…野党批判に変えた》
   『●衆参議運での《訂正》説明後、アベ様は《「説明責任を果たすことが
       できた」と胸を張り、さらには来年の衆院選出馬の意向を示した》
    《安倍晋三・前首相は昨日25日、衆参議院運営委員会で「桜を見る会
     前夜祭問題について説明をおこなったが、終了後、記者団に
     「説明責任を果たすことができたと胸を張り、さらには来年の
     衆院選出馬の意向を示した。あんな説明で国民が納得すると本気で
     思っているのだから、国民を舐めているとしか思えない》

   『●選挙を私物化して税金投入し、私怨を晴らすためにアベ様がやったこと
             …下関市長選では《安倍派のライバル候補…》既視感
   『●アベ様マネー1.5億円の原資は? その一部はアベ様や自公に《還流》?
        そりゃぁ、賭けマージャンな黒川弘務氏を検事総長にしたいよねぇ
   『●無《責任政党》の《大物》政治屋幹事長…《影響を及ぼすほどの
     大物議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人の行動でもない》

   『●《広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った
     現金30万円を渡された際、克行容疑者から「安倍さんから」と言われた》
   『●リテラ《安倍首相と克行容疑者が面談をおこなった直後や前後に、
     自民党本部は相場からかけ離れた巨額の選挙資金を投じていた──》
   『●河井克行元法相が《安倍首相の名前で金を受け取らせたのは圧力》
     (バービー氏)…カネで同調圧力、会食で同調圧力、監視で同調圧力…
   『●《民主主義の根幹を揺るがす重大な問題》…《計1億5千万円…
     そのうちの1億2千万円は税金が元手の政党交付金》…差額の原資は??
   『●河井克行元法相買収事件…それにしても、箕部幹事長が2度目の
     他山の石発言、対岸の火事気取りな自民党の岸辺の大火事に気づかないふり

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https://lite-ra.com/2021/04/post-5844.html

「桜前夜祭」問題で辞職した安倍事務所の配川秘書が密かに復職か! 安倍前首相が切れない理由は…河井案里の不正選挙にも関与
2021.04.04 09:56

     (安倍晋三Twitterより)

 またあの男がしゃしゃり出てきている。3月29日、安倍前首相が菅首相と半年ぶりに会談、菅首相の初訪米を前にアドヴァイスをおくったと報じられたのだ。

 アメリカの黒歴史トランプ前大統領の子分だった安倍氏がまともなアドバイスができるとは到底思えないが、安倍応援団の有本香氏などはさっそくラジオ番組でアメリカ側も安倍さんという存在を、いまだにかなり重く見ている」「安倍さんはキーパーソンだとアメリカは見ている」「アメリカは安倍さんの現在の動向にも非常に注目しているなどと持ち上げまくっている。

 しかも、呆れるのは、ここにきての菅首相との会談は、安倍前首相が復権・三選の機会を狙ってのことという見方が永田町で広がっていることだ。

 政権を投げ出すほどの重病設定がどこにいったのかというのはひとまず置いておくとしても、そもそも、安倍前首相は重鎮ヅラして政治活動する資格はない。その前に責任をとるべきことがいくつもあるだろう。

 その一つが「桜を見る会」問題だ。なかでも「桜を見る会」前夜祭会費補填問題は、政治資金規正法違反も疑われている。

 不記載については、昨年12月公設第1秘書だった配川博之氏が略式起訴。この結果を受け、安倍氏は12月24日会見と25日国会で釈明、これをもって説明責任を果たしたと言い張っている。しかし、その内容は「私が知らないなかでおこなわれていた」などと公設第1秘書だった配川博之氏にすべての責任を押し付けるだけのものだった。

 ところがここにきて、案の定、その配川氏が、また安倍事務所で秘書として働いている疑いが浮上したのだ。


■配川秘書が安倍事務所に出入りする写真が! 会合に出席し「公設秘書から私設秘書になった」

 配川氏の“復職”は、「赤旗 日曜版」(4月4日付)がスクープしたもの。「赤旗」は、スーツ姿の配川氏が分厚いファイルを片手に、山口県下関市の安倍晋三事務所に入っていく姿を写真に捉えた

 また配川氏が現在も安倍事務所で活動しているという複数の自民党関係者の証言を伝え、さらに公設秘書辞職からわずか1カ月ほどの今年1月、配川氏が山口県内の会合に出席し公設秘書から私設秘書になったと周辺に説明していたことも報じている 。

 これが事実だとすれば、とんでもないことだ。安倍氏は国民に大嘘をついていたことになる。

 周知のとおり、安倍氏は、首相在職中に国会で桜前夜祭の会費をめぐり「補填していない」などと実に118回以上も虚偽答弁を繰り返していた。ところが、会費補てんの事実が明らかになっても、上述のように安倍氏は、補填について「私が知らないなかでおこなわれていた」とし、国会で追及を受けるなかで「事務所に幾度も確認」したにもかかわらず、事務所の秘書たちは嘘の説明を繰り返し、そのために虚偽答弁をしてしまったのだと主張。その責任を取って、公設第1秘書である配川氏と東京の私設秘書2人は「辞職」した……安倍氏はこう説明していたのだ。

 それが、実際は配川氏は辞職しておらず、いまも変わらず安倍事務所で秘書として働いているとなれば、「知らなかった」という安倍氏の釈明はやはり嘘であったということになるのではないか。

 赤旗の取材に対し、神戸学院大学の上脇博之教授は「公設が私設になったとか、常勤が非常勤になったなどは言い訳になりません。結局、配川氏のクビをきれないのは、安倍氏自身の指示にもとづいてやっていたからではないのかという疑念が生じます」とコメントしているが、その通りだろう。


■懲戒解雇でなく辞職という処分がおかしかった 安倍首相が切れないのは損失補填が自分の指示だから

 実は、本サイトは、安倍氏が配川氏の「辞職」を発表した昨年12月の時点から、「なぜそもそも懲戒解雇でないのか」と、疑問を呈していた。

 たとえば、検察は安倍事務所がおこなった「前夜祭」費用の補填額を2016年から2019年の4年間で計708万円だと認定しているが、この補填の原資について安倍氏は昨年12月の会見でこんな説明をしていた。

「当該資金についてでありますが、資金につきましてはですね、私のいわば預金から下ろしたものを、たとえば食費、あるいは会合費、交通費、宿泊費、私的なものですね。私だけじゃなくて妻のものもそうなんですが、公租公課等も含めて、そうした支出一般について事務所に請求書がまいります。そして事務所で支払いをおこないますので、そうした手持ち資金としてですね、事務所に私が合わせているもののなかから支出をしたということであります」

 私的な支払いのために自分の預金から下ろして事務所に置いてある「手持ち資金」から、「前夜祭」費用の補填をおこなった、つまり、安倍前首相の“ポケットマネー”から出されていた、というのである。

 私的な支払いのために預かった金を安倍前首相に断りもなく秘書が勝手に流用していたとなれば、横領ではないか。懲戒解雇どころか、背任か横領罪で被害届を出すとか訴訟を起こすとかするような問題だ。

 にもかかわらず安倍前首相は、自分を欺きつづけた秘書を即刻懲戒解雇することもなく、公設第1秘書である配川氏と東京の私設秘書のふたりを「辞職」という扱い。しかも会見で、配川氏の今後について問われると、安倍前首相は「本人も当分の間、謹慎していきたいというふうに考えているということであります」と回答。いずれ復職する可能性まで匂わせていた

 そして今回、赤旗のスクープによって、会見からわずか3カ月程度で、実際に配川氏は私設秘書として復帰していたことがわかったのだ。

 これこそが、前夜祭の補填について安倍氏が把握していた、あるいは安倍氏の指示のもと補填が行われたことの決定的な証明といっていいいだろう。


■河井克行前法相が広島県議に金を渡したあと、安倍事務所秘書が県議を訪問

 しかも、安倍氏が配川氏のクビを切れない理由は、「桜を見る会」問題だけではない。実は、河井克行案里夫妻の公選法違反でも、配川氏は重要な役割を担っていた。

 周知のように、案里議員が出馬した昨年の参院選では、自民党が1億5000万円という巨額の選挙資金を提供しただけでなく、安倍首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめベテラン秘書が投入され、指南役をしていたことがすでに明らかになっている。「週刊文春」(文藝春秋)はその人数を4人としていたが、のちの新聞報道などでは、安倍事務所の秘書は5人ともされている。

 毎日新聞によれば、2019年5月12日、案里議員の陣営が使っていたLINEで、克行前法相のアカウント名「あらいぐま」から、安倍首相の山口県事務所からベテラン秘書ら5人が応援に来る予定だとし、「全員表に出て拍手で迎えるように」「明日明後日から応援に来られるのは、「安倍晋三事務所の秘書さん」ではなく、「安倍総理大臣秘書」と、表現してくださいよ」という指示が出ていたという。

 また、「赤旗」では、安倍事務所の秘書と一緒に4日間かけて広島県内の企業40〜50社を名簿片手にアポなしで訪問したという案里氏陣営関係者の証言が報じられた。

 そして、買収行為についても、この安倍事務所の秘書が関与していたのではないかという疑惑もある。2019年5月、克行元法相が広島県議サイドに金を渡したあと、安倍首相の秘書がこの県議を訪ねて案里氏への支援を求めていたことを、共同通信が報じている。しかも、この広島県議以外でもこうしたパターンが繰り返されていたという。

「克行前法相はLINEグループで、案内役のスタッフに安倍首相秘書のまわり先を細かく指示していた。つまり、克行氏がまずお金を配り、そのあとに、安倍首相の地元秘書がそのお金を渡した相手に会いに行くという流れだったようだ。検察では、この作戦を立てたのも、安倍首相の地元事務所の秘書ではないかと見ていた」(全国紙司法担当記者)

 実は、こうして河井案里氏の選挙に入り、河井克行元法相の買収行為と連動して動いた安倍事務所の秘書たちのリーダーが、配川氏だったのだ。


■河井の選挙に協力 「衆議院議員 安倍晋三 筆頭秘書 配川博之」の名刺が

 中国新聞(2020年12月24 日付)は配川氏の河井陣営の選挙への関与について、こう報じている。

〈河井案里被告の応援にも入り、顔を利かせた〉
〈配川氏も河井陣営と行動を共にした。広島県東部を中心に秘書団で企業を訪問。「衆議院議員 安倍晋三 筆頭秘書 配川博之」と記された名刺が政財界の要人の元に残っている。〉

 さらに中国新聞は「忠誠心が高く、安倍家のためなら何でもやる」という元後援会幹部の証言も紹介。

 配川氏は、父・晋太郎の時代から安倍家を支え、安倍前首相にもっとも信頼されているという筆頭秘書だったことを考えれば、河井夫妻の違法選挙でも安倍前首相の意を受け大きな役割を担っていた可能性は高いだろう。

 ここのところ安倍前首相は、上述したように外交に口出ししているほか、歴史修正主義全開でNHKを攻撃したり、極右ネトウヨ支持者固めに精を出し、三選への色気を丸出しにしている。

 安倍前首相の「桜を見る会」前夜祭の会費補填問題をめぐっては、東京地検特捜部は、3月30日、ホテル側の宴会代金の値引きは寄付に当たるなどとする政治資金規正法違反容疑について、安倍晋三前首相や、安倍氏の後援会代表だった配川氏ら4人全員を不起訴処分とした。

 しかし不記載に関する政治資金規正法違反容疑については、一部が不起訴(嫌疑不十分)となった配川氏について、3月19日、検察審査会は「不起訴不当」と議決。再捜査されることになっている。

 検察の捜査の行方も注視したいが、「桜を見る会」問題、河井克行・案里買収事件における、安倍前首相の責任をメディアはあらためて追及するべきだろう。

野尻民夫
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●息吐く様にウソをつく《稀代の“嘘つき総理”》による7年8カ月に及ぶ《憲政史上最悪と名高い安倍政権》…漸く「前夜祭」の真相が

2020年12月05日 00時00分58秒 | Weblog

[※ ↑【夕食会5年間900万円分の領収書破棄か 安倍前首相の政治団体宛てに発行<桜を見る会問題>】(東京新聞 2020年11月26日)]



リテラの記事【田崎史郎ですら批判!「桜を見る会」安倍前首相の大嘘答弁・醜態を振り返る これで「知らなかった」「秘書が…」が通るのか】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5710.html)。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/検察が安倍前首相の“悪事”を暴かなければ国民は許さない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281913)。

 《安倍前首相が否定しつづけてきた参加者費用の補填を安倍氏周辺が認めたほか、安倍氏側が差額の領収書を破棄していたこと、その領収書の宛名は安倍前首相が代表を務める資金管理団体「晋和会」だったことなどが判明》。
 《「桜を見る会」とはなんだったのか。これは総理大臣が主催する公的行事で「各界で功労・功績のあった方々を慰労する」のが目的。1952年から新宿御苑で行われていたが、安倍政権になってからは予算も招待者も急増、安倍周辺の一味が会を私物化しているとの声が上がっていた。また2013年から19年まで都内の高級ホテルで開かれた前夜祭には安倍の地元・山口県の支援者らが1人5000円の会費で参加。あまりに安すぎるため、安倍側が差額分を補填していたのではないかと野党は追及していた。安倍は「後援会としての収入、支出は一切なく、事務所側が補填したという事実も全くない」と繰り返してきたが、今回、その大嘘がバレたわけだ》。

 本件と無関係ですが、一言…司法も酷いが、アベ様のデマも酷いな…。
 リテラの記事【安倍晋三が植村隆櫻井よしこの裁判めぐり「植村記者の捏造確定」とデマ投稿裁判で捏造が明らかになったのは櫻井なのに】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5713.html)によると、《元朝日新聞記者の植村隆氏が、「従軍慰安婦」問題に関する記事をめぐり「捏造記者」などと攻撃を受け、櫻井よしこ氏らを名誉毀損で訴えていた裁判で、19日に最高裁が一審・二審に続き、植村氏の請求を棄却した。この判決が不当判決である…呆れたのは、安倍晋三・前首相がこの判決に大はしゃぎしてとんでもない行動に出たことだ。…「桜を見る会」前夜祭をめぐって真っ赤な嘘をついていたことがバレても、なんの説明責任も果たそうとしない人間が、こういうことだけネトウヨ脳まる出しでしゃしゃり出てくるのだから始末に負えない。しかも、これ、中身が完全なデマなのだ。先日、この安倍前首相のFacebookの投稿に対し、植村氏側が「事実無根」「名誉毀損」であるとして記事の削除を求める内容証明を送ったことが明らかになったが、当然だろう。断っておくが、これは判決が不当だと考えているから言っているわけではない。実際の判決の内容と照らしても、安倍前首相の「植村記者と朝日新聞の捏造が事実として確定した」という投稿は、完全なデマなのだ。…今回、そのひとつである櫻井よしこ氏との裁判で、最高裁が植村氏の請求を棄却したというわけだ。しかし、最高裁は植村氏の記事を「捏造」だなどと一言も言っておらず、一審=札幌地裁の判決を支持したにすぎない。そして、札幌地裁もまた、植村氏の記事を「捏造」だと認定していない。長い判決文の隅から隅まで読んでも、「原告の記事は捏造であった」「原告は捏造記者である」、あるいは「原告は事実と異なることを知りながら記事を執筆した」などといった記述は一切出てこない。それどころか、判決文は櫻井氏側の主張のほうを「真実であると認めることは困難」としていた》。《にもかかわらず、安倍前首相は「請求棄却」という点のみをもって、「植村記者の捏造が確定」などというまったくのデマを拡散。植村氏への個人攻撃を扇動した。安倍前首相は以前、菅直人元首相から訴えられた裁判でも、同様のすり替えデマをやっている。福島原発事故の後、安倍前首相がメルマガで〈やっと始まった海水注入を止めたのは、何と菅総理その人だったのです〉〈これが真実です〉と断言したが、これは完全にデマだった。海水注入を止めるよう指示したのは東京電力の武黒一郎氏であり、福島第一原発の故・吉田昌郎所長はその指示を無視して海水注入を継続させたというのが“真実”であり、これは吉田所長も証言していた。しかし、東京地裁が「記事は事故対応の詳細が判明する前に発信されていた上、菅元首相の資質や政治責任を追及するもので公益性があった」などとして真実相当性を認め、菅直人氏の請求を棄却すると、安倍首相は「私をおとしめようとした訴訟で、菅氏に猛省を求めたい」などと説教強盗のようなコメントを出したのである。》《なぜ根拠そのものが捏造だった櫻井氏に「真実正当性」が認められたのか?忖度による不当判決》《本サイトでは以前、安倍官邸が最高裁判事の人事にも介入していたことを報じたことがある(https://lite-ra.com/2017/03/post-2997.html)が、政権忖度によって、裁判所も歴史修正主義に汚染されてしまっているのではないか。しかも、その裁判所の不当判決を利用して、歴史修正主義勢力・ネトウヨの親玉である安倍前首相がさらなるデマを拡散するという最悪の事態。こうした状況を押しとどめるためにも、植村氏にはぜひ、内容証明で記事削除を求めるだけでなく、安倍前首相を名誉毀損で訴えてもらいたい》。

   『●《あなたが言っていることはまるっきり嘘》な 
       櫻井よしこ氏が「朝日が書いたことも嘘でしょ」だってさ!?
   『●《あなたが言っていることはまるっきり嘘》な
      櫻井よしこ氏による名誉棄損事件…で、札幌地裁の判決は??
   『●植村隆氏の札幌地裁での《悪夢のような判決》…
      櫻井よしこ氏《「捏造」の行方》はトンデモナイことに…

 さて、《「桜を見る会」前夜祭をめぐって真っ赤な嘘をついていたことがバレても、なんの説明責任も果たそうとしない人間が、こういうことだけネトウヨ脳まる出しでしゃしゃり出てくるのだから始末に負えない》というのに、相も変わらず、息吐く様にウソをつき続けています
 《このときのANAインターコンチの回答は、証拠が出てきたいま、あらためてまったく正しかったことが証明され、本来ならこの時点で安倍前首相は「詰んだ」状態にあったのだが》…。「桜を見る会」前夜祭問題、1年前のとっくの昔に解決していたはずの問題。国会で息吐く様にウソをつき続け、取り巻き連中がそれを糊塗するためにさらなるウソで塗り固める。さらには、秘書に責任押し付けで済まそうとしている。秘書のミスで済ませられる話ではない。《総理の座を追われかねない違法行為を秘書が独断で相談もなく働くとはとてもじゃないが思えない》。《こうして安倍前首相の過剰にムキになった様子や、嘘に嘘を重ねていった答弁を振り返ると、秘書に事実を聞かされていなかったとは到底思えない》。
 まずは、国会招致。主権者に息吐く様にウソをつき続けたことを「詫びろ」。《安倍周辺は補填を認めた上で、安倍には伝えていなかったと弁解した。秘書に全責任を押し付ける算段なのだろうが、ここまでは検察も想定済みだろう。「ああ、そうだったんですかあと言って引き下がるなら国民が許さない》。

   『●アベ様《国会でも「事務所側が補填したという事実はまったくない」
     「後援会としての収入、支出は一切ない」…やはりあれは真っ赤な嘘》
   『●《秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。
          告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ》!?

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https://lite-ra.com/2020/11/post-5710.html

田崎史郎ですら批判!「桜を見る会」安倍前首相の大嘘答弁・醜態を振り返る これで「知らなかった」「秘書が…」が通るのか
2020.11.26 07:11

     (首相官邸HPより)

 東京地検特捜部が公設第1秘書らを事情聴取したという報道を皮切りに、大きく動き出した安倍晋三後援会主催の「桜を見る会」前夜祭問題。安倍前首相が否定しつづけてきた参加者費用の補填を安倍氏周辺が認めたほか、安倍氏側が差額の領収書を破棄していたこと、その領収書の宛名は安倍前首相が代表を務める資金管理団体「晋和会」だったことなどが判明。さらに、2013年にはじめて「前夜祭」を開催した前に安倍氏側が総務省に対して政治資金収支報告書の記載について問い合わせていたことも本日、新たにわかった。

 事前に問い合わせをおこなったというのに「前夜祭」の報告書への記載は一度もない。これはつまり違法性を最初から認識していたという証拠だろう。安倍氏周辺は“安倍前首相が確認しても秘書が補填はないと報告していた”などと主張しているようだが、総理の座を追われかねない違法行為を秘書が独断で相談もなく働くとはとてもじゃないが思えない

 このように安倍前首相が嘘をついてきたことがついに白日の下に晒されたわけだが、そんななか、あの“安倍首相のスポークスマン”だった男が華麗な掌返しを見せた。田崎スシロー”史郎氏だ。

 昨日25日放送の『ひるおび!』(TBS)で「前夜祭」問題が取り上げられると、安倍前首相が「収支はない」と国会答弁していたことについて、田崎氏はこんな批判をはじめたのだ。

「これは大きな問題ですよ。国会で安倍総理が当時言われていたことが間違いだったということは、もし報道どおりであればね、間違っていたということになるんで、これは何らかのかたちで安倍総理がきちんと話されて、お詫びをしなくちゃいけなくなるんじゃないかなと思いますね」

 さらに、安倍氏側の“秘書が補填はないと説明していた”という主張についても、「そこは安倍総理と秘書のやりとりですから我々にはまったくわかりませんよね」と言いつつ、「わからないんですけれども、それを秘書のせいにしてはね、これはやっぱりいけないんだろうと思うんです、それは。国会で答弁されたのは秘書じゃなくて安倍総理ご本人ですから。それはきちんとけじめはつけなきゃいけないと思います」とバッサリ切り捨てたのだ。

 あの田崎スシローが安倍前首相をド直球で批判し、至極真っ当なことを言っている……。田崎氏といえば、「前夜祭」問題が取り沙汰されると『ひるおび!』や『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)などに出演しては、安倍前首相の主張には嘘の匂いがプンプンしていたというのに「こういうときは人数の半分くらいしか食事を出していない」などと“解説”して5000円の参加費は妥当だと強調。「安倍事務所もすごい慣れているから、政治資金の処理に。みすみす公選法違反になることはするはずがない」とまで断言していた。

 ところが、補填を示す証拠が出てきた途端、この見事な変わり身ぶり。今回の検察の動きの背後には安倍氏の復権を封じ込めたい菅義偉首相の意向があるとも囁かれているが、機を見るに敏な田崎氏のこと、そうした動きを勘案して安倍批判に方向転換した可能性が高い。しかし、いずれにしろ、あの田崎氏が批判をはじめるほど、特捜部が掴んでいるとされる明細書や領収書はそれだけ“決定的証拠”だということだ。

 そして、田崎氏が「きちんと話をしてお詫びしろ」と突きつけているように、安倍前首相にはその責任がある。というのも、安倍前首相はこの間、野党からさんざん証拠を出せと言われてもそれを突っぱね、虚偽答弁を重ねてきたからだ。実際、毎日新聞ネット版25日記事によると、〈「後援会としての収入、支出はない」との答弁を少なくとも24回〉〈会費の「5000円」分を超える飲食物や会場の提供を否定する答弁を8回〉も繰り返していたという。

 しかも、安倍前首相は嘘を繰り返すだけではなく、その都度、国民をバカにしきった態度をとったり、小学生以下の言い訳を平然と口にしたり、嘘に嘘を重ねるようなことまでしてきた。安倍前首相が見せた醜態を、あらためて振り返ってみよう。


「お金の出入りは一切ない」「主催は安倍後援会だが、契約の主体は参加者個人」…あり得ない主張の数々


 そもそも、安倍前首相が嘘を言っているような“怪しさ”は、国会ではじめて「前夜祭」問題をぶつけられたときから漂っていた。「前夜祭」の追及が最初におこなわれたのは昨年11月8日、参院予算委員会での日本共産党・田村智子議員の質疑だったが、このとき田村議員が「『桜を見る会前夜祭』と翌日の『桜を見る会』がセットになって、山口県のみなさんと親しく懇親をする。そういう場になっているんじゃないですか」と質問すると、安倍首相はなぜか訊かれてもいないのに「各個人がですね、それぞれの費用によって、この、上京し、そして、この、ホテルとの関係においても、それはホテルに直接払い込みをしているというふうに承知をしているところでございます」と言い出したのだ。

 このときの安倍前首相のおどおどした態度を見ても、すでにこの時点で安倍事務所のみならず安倍前首相自身も「前夜祭」の違法性について認識していたのではないかと勘ぐらずにいられないが、この田村議員の追及がテレビでも大きく報じられるようになると、同月15日、安倍前首相は約20分間にもおよぶ異例のぶら下がり取材に応じた。

 しかし、このときの安倍前首相の態度も酷いものだった。安倍前首相は「事務所からですね、詳細について、きょう報告を受けました」と前置きした上で、「参加者1人5000円という会費については、まさに、大多数が当該ホテルの宿泊者であるという事情等を踏まえ、ホテル側が設定した価格であるとの報告を受けております」だの「夕食会費用については、会場の入り口の受付にて、安倍事務所職員が1人5000円を集金をし、ホテル名義の領収書をその場で手交し、受付終了後に、集金したすべての現金をその場でホテル側に渡すというかたちで、参加者からホテル側への支払いがなされたということでございます」だのと嘘を吐きまくったのだが、酷かったのは記者への態度だ。

 このぶら下がり取材自体、開始の約10分前に不意打でセットされたもので記者たちに準備時間を与えない姑息なものだったのだが、安倍前首相は無理がありすぎる主張を一方的に展開したあとは、記者から質問が飛んでも「いまお話ししたとおりで……最初、聞いておられました?」「つまり、お金の出入りはですね、一切ないわけですから」「(会計は)まったく問題ない」「私、もう出なければなりませんので、同じような質問はちょっと避けていただきたい」とまくし立てるばかり。しかも、記者から後日に記者会見を開く予定はあるのかと尋ねられると、「あらためて会見するというのであれば、いま質問してください」と迫ったのだ。

 だが、2019年から年をまたぐと、安倍前首相の人を食ったような態度と嘘にはさらに磨きがかかってゆく。

 たとえば、1月31日の衆院予算委員会では総務省選挙部長が「記載すべき収支の判断基準は当該団体の収支かどうかということ」「収支の結果ゼロになるかどうかは関係ない」と答弁し、現金をそっくりそのまま渡してプラスマイナスゼロになったかどうかは関係ない、という見解を示した。すると安倍前首相は、今度は「主催は安倍後援会だが、契約の主体はそれぞれ個人が支払いをおこなっている」「ホテルとの契約主体は参加者個人になる」と言い出した。

 今回証拠が出てきたことで「契約の主体は参加者個人」というのが大嘘だったことがはっきりしたわけだが、この安倍前首相の主張は、公選法で禁じられている地元有権者への接待による買収政治資金収支報告書に記載せず「会場側と参加者の契約だ」と言い張れば法をすり抜けられてしまうことになるもの。つまり、嘘をついていただけではなく脱法を正当化しはじめたのだ。


■辻元清美に決定的な証拠=ANAホテルの文書回答を突きつけられた安倍晋三は…

 まったく無茶苦茶にもほどがあるが、2月3日の衆院予算委員会では立憲民主党の辻元清美議員がこれを「安倍方式」と名付け、「ようするにそれは脱法行為と言うんですよ」と指摘。すると、安倍前首相はこう断言したのである。

「まさに領収書をお渡ししているわけでございまして、そういう意味におきましては、(自分と)同じ形式であれば問題ないということであると私は考えております」

 自分の嘘を突き通すためには「脱法」行為にさえ堂々とお墨付きを与えてしまう──。しかも、安倍前首相は自己正当化のために、こんなことまで言い出したのだ。

「これ、たいへんわかりやすいと思いますが、たとえば後援会の人たちが集まって、どこかの食堂なりレストランなり行ってですね、そこで会費を集めて、割り勘でですね、会費を払っていただいたものは、当然これは後援会の収支報告書には載せないわけでございまして、これで完結しているわけでございます。すべての政治的な会合において経費が発生したものを載せるものではありません」

 つまり、安倍前首相は都内でも指折りの高級ホテルの宴会場に約800人を招いたパーティと、後援会メンバーが町の食堂やファミレスに数十人で集まって「割り勘」にすることを同列に並べてみせたのである。

 いかに国民をバカにしきっていたかがあらためてわかるというものだが、極め付きは、2月17日の衆院予算委員会での嘘に嘘を上塗りした、あの“事件”だ。

 この日、辻元議員は午前中の質疑において、「前夜祭」の会場として使用されたANAインターコンチネンタルに問い合わせて得られた文書を安倍前首相に突きつけた。安倍前首相はそれまで「明細書は受け取っていない」「領収書はホテルの担当者が金額等を手書きし、宛名は空欄であった」と主張してきたが、辻元議員への回答のなかでANAインターコンチ側は明細書を発行しないということは「ない」とし、「宛名が空欄の領収書は発行しない」と断言。さらには「宴会代金を主催者ではなく参加者一人ひとりから会費形式で受け取ることはあるか」という質問にも、「代金は主催者からまとめてお支払いいただきます」と明言したのだ。

 このときのANAインターコンチの回答は、証拠が出てきたいま、あらためてまったく正しかったことが証明され、本来ならこの時点で安倍前首相は「詰んだ」状態にあったのだが、しかし、安倍前首相は「それは、安倍晋三事務所が、ということですか?」「そうではないんだろう」「ニューオータニ、ニューオータニ側においてはですね、安倍事務所との関係においてはそうした領収書は発行している、と述べている」などと繰り返すばかり。結局、答えに窮し、ANAインターコンチに問い合わせることを約束し、午後の質疑でその回答をあきらかにすることとなった。

 しかし、その午後の質疑で安倍前首相は、こんなことを言い出すのだ。

「私の事務所が全日空ホテルに確認したところ、辻元議員にはあくまで一般論でお答えしたものであり、個別の案件については、営業の秘密にかかわるため、回答には含まれていない、とのことであります」
「私の事務所の職員はホテル側と事前に段取りの調整をおこなったのみであり、明細書などの発行は受けていない、とのことでした。また、領収書については、一般的にあて名は『上様』として発行する場合があり、夕食会でも『上様』としていた可能性はある、とのことでありました」


■ANAホテル側のコメントまで捏造し、ANAホテルから「申し上げた事実ない」と反論された安倍晋三

 この辻元議員がANAインターコンチから得た文書とはまるで異なる回答に、野党側は口頭での回答ではなく文書で回答を得てほしいと要望。だが、安倍前首相は「私がここで話しているのが全日空側とのやりとりの真実だ」とむきになり、こう拒否した。

「これ以上、私から全日空側に要望することはいまの時点で考えていない」
「私がここで話しているのが全日空側とのやりとりの真実」
「信じていただけないということになれば、そもそも予算委員会(の質疑)が成立しない。いちいちそれに答えていたのでは成立しないということになってしまう」
「私の言っていることが間違っているのかと(野党側がホテルに)お問い合わせいただきたいと思う」
「すでにコミュニケーションがみなさんとは成り立たない」
「全日空側に『書面で出せ』というのは、いささか要求が強すぎる」
「私の口を通じて、総理大臣としてこういうことを訊いたということを述べるわけでございます」

 このように、総理大臣が言っているんだと大見得を切った安倍前首相だが、しかし、これが真っ赤な嘘だったことが判明する。当のANAインターコンチが複数のメディアの取材に対し、こんな回答を寄せたのだ。

「直接(首相側と)話をした者が『一般論として答えた』という説明をしたが、例外があったとはお答えしていない。私共が『個別の案件については、営業の秘密にかかわるため回答に含まれていない』と申し上げた事実はない
「弊ホテルとしては、主催者に対して明細書を提示しないケースはないため、例外はないと理解している」(毎日新聞2月18日付)

 安倍前首相は「これがやりとりの真実」とまで断言していたが、実際はまったく言っていないANAインターコンチ側のセリフを捏造し、堂々と嘘をついて答弁していたのだ。野党から「文書で出せ」と要求されても頑なに拒絶したのは、その内容が虚偽だからだったのだ。

 どうだろう。こうして安倍前首相の過剰にムキになった様子や、嘘に嘘を重ねていった答弁を振り返ると、秘書に事実を聞かされていなかったとは到底思えない。むしろ、その違法性をよく理解していたからこそ、ここまで感情的になって応酬を繰り広げていたのではないか。

 そして、この無茶苦茶な主張や平気で嘘をつきつづけてきたのは、いまだ真相が解明されずにいる森友加計学園問題でも同じだ。衆院調査局は24日、安倍政権が森友問題にかんして2017〜2018年の国会で事実と異なる答弁を合計139回もおこなっていたことを明らかにしたが、本当にそんな数字で済むものなのだろうか。今回、「前夜祭」問題をめぐって安倍前首相が虚偽答弁を連発していたことがわかったように、事実の究明がおこなわれれば、森友・加計問題でも同じように虚偽答弁があきらかになるはずだ。

 総理を辞任したからといって、疑惑や国民を欺いたことがチャラになるわけではない。田崎氏が言うように、安倍前首相は会見を開いて説明をおこない、その上で国民に虚偽答弁を詫びる必要があるが、それだけではなく、この稀代の嘘つき総理が繰り広げた森友・加計学園問題の検証も必要だ。

(編集部)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281913

適菜収 作家
1975年生まれ。作家。近著に「国賊論 安倍晋三と仲間たち」、「ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体 」など著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
検察が安倍前首相の“悪事”を暴かなければ国民は許さない
公開日:2020/11/28 06:00 更新日:2020/11/30 13:05

     (「桜を見る会」とはなんだったのか。安倍政権になってから、
      私物化に(C)日刊ゲンダイ)

 ついにというか、やっとというか、安倍晋三周辺に司直の手が伸びた。「安倍晋三後援会」が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、政治資金規正法違反公選法違反(寄付行為)の疑いで刑事告発が相次いだが、東京地検特捜部は安倍の公設第1秘書らを任意で事情聴取。立件も視野に入れて動いているという。

 「桜を見る会」とはなんだったのか。これは総理大臣が主催する公的行事で「各界で功労・功績のあった方々を慰労する」のが目的。1952年から新宿御苑で行われていたが、安倍政権になってからは予算も招待者も急増、安倍周辺の一味が会を私物化しているとの声が上がっていた。また2013年から19年まで都内の高級ホテルで開かれた前夜祭には安倍の地元・山口県の支援者らが1人5000円の会費で参加。あまりに安すぎるため、安倍側が差額分を補填していたのではないかと野党は追及していた。

 安倍は「後援会としての収入、支出は一切なく、事務所側が補填したという事実も全くない」と繰り返してきたが、今回、その大嘘がバレたわけだ。

 すでに領収書などの証拠が揃っている以上、逃げ切ることはできない。

 安倍周辺は補填を認めた上で、安倍には伝えていなかったと弁解した。秘書に全責任を押し付ける算段なのだろうが、ここまでは検察も想定済みだろう。ああ、そうだったんですかあと言って引き下がるなら国民が許さない。この先、検察がやるべきなのは安倍を事情聴取し、国家の私物化に関する一連の悪事の実態を明らかにすることだ。

 憲政史上最悪と名高い安倍政権を7年8カ月にわたり支えてきたのがカルトや政商、「保守」を自称するいかがわしい勢力だった。「桜を見る会」には、百田尚樹有本香ケント・ギルバートといったネトウヨライター、安倍に近い統一教会の関連政治団体・世界戦略総合研究所の事務局次長や悪徳マルチ商法「ジャパンライフ」の会長、反社会勢力のメンバー、半グレ組織のトップらが招かれていた。

 安倍は自分に近い黒川弘務を検事総長にする工作に失敗。新しく検察のトップになった林真琴検事総長は「国民の信頼を取り戻すため、検察が重い使命を全うできるよう努めたい」と述べていた。この先は国民だけでなく、世界からの信頼も取り戻さなければならない
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●《秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ》!?

2020年11月30日 00時00分36秒 | Weblog

[※ ↑【夕食会5年間900万円分の領収書破棄か 安倍前首相の政治団体宛てに発行<桜を見る会問題>】(東京新聞 2020年11月26日)(https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=70556&pid=187591)]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/不起訴なら特捜に無駄な役所認定を】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202011250000073.html)。

 《「秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ」と楽観論を解説する議員もいた》。

   『●アベ様やウルトラ差別主義者らは政治資金パーティーによる
        《荒稼ぎ》…一方、《やはりなかった「前夜祭」の記述》
   『●名門ホテルの誰か…見積書・明細書・領収書をリークして!
     アベ様に地獄に引きずり込まれ、トドメのサクラを刺される前に
   『●「桜を見る会」税金による支持者接待および「前夜祭」
      政治資金パーティー…公職選挙法違反および政治資金規正法違反
   『●アベ様らの答弁「安倍事務所では、領収書等を受け取っていない」、
       これは「ご飯論法」か何かなのか? それとも、単なるウソ吐き?
   『●政治資金パーティーによる《荒稼ぎ》…晋和会や素淮会などの
     〝ポケット〟に入り、税金とごちゃ混ぜにして、「会合費」などとして支出
    「最後に、三宅勝久さんが「晋和会」宛のいくつかの領収証を
     ツィート上に公開しておられます。以下は、ブログ主のつぶやき。
     会議(朝食会?)で186万円161万円って、朝食付きの
     政治資金パーティーのようなものか? 分からない…。」

   『●小田嶋隆さん《行政の担当者としてのあたりまえの習慣を、
     安倍晋三氏とその追随者たちは…この8年の間に完膚なきまでに破壊》
   『●ニューオータニ東京支配人《宴会の場合、見積書、明細書、
      領収証は必ず主催者にお渡しし、ホテルでも7年間保管している》
   『●《ひいては集票が期待できる》の3乗で《公金による買収》…
         《幕引きは許されない。疑惑解明の始まりにすぎない》
   『●アベ様《国会でも「事務所側が補填したという事実はまったくない」
     「後援会としての収入、支出は一切ない」…やはりあれは真っ赤な嘘》

 秘書に責任押し付け…で済ませられる話ではない。
 御病気から回復されたアベ様にはあらゆる意味で責任を果たしていただきましょう。

   『●《「その後、体調は」と問われた安倍前首相は、こう答えているのだ。
            「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」》(リテラ)…仮病?
   『●《…ほどの体調に何ら問題ない余裕ぶり…体調不良の辞任理由は、いったい
         何だったのか》? アベ様には、数多のアベ様案件解決に全力を!

 日刊ゲンダイの記事【“桜疑惑”突然の捜査…安倍応援団「菅首相裏切り」への疑心】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281801)によると、《特捜部が想定しているのは、「公選法違反」と「政治資金規正法違反」だ。すでに、安倍氏周辺から聴取を進め、安倍氏本人からも事情を聴く予定だ。野党も、安倍氏の国会招致を要求している。安倍氏は総理退陣後、体調が回復し、キングメーカー気取りだったが、一気に窮地に追い詰められている》。

 《官房長官として安倍氏を支えた菅義偉首相は「答弁を控える」を連発した》…アベ様の7年8カ月、数多のアベ様案件の責任の一端は元最低の官房長官にもある。
 日刊ゲンダイの記事【安倍命、次は菅に雪崩で国民愚弄 自民党政権は下野が当然】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281803)によると、《「逃げちゃダメだ」と何度言い聞かせても、この人には全く響かない。「桜を見る会」の前夜祭を巡る疑惑が急展開。全国の弁護士や学者ら約660人の刑事告発を受けた東京地検特捜部が公設第1秘書や私設秘書、地元の支援者ら20人以上を任意で事情聴取したことに関し、安倍前首相が24日、国会内で…》。
 アサヒコムの記事【国会軽視、前政権譲り 疑惑にも首相「答弁控える」連発】(https://www.asahi.com/articles/photo/AS20201125002498.html?jumpUrl=http%253A%252F%252Fdigital.asahi.com%252Farticles%252Fphoto%252FAS20201125002498.html%253F_requesturl%253Darticles%252Fphoto%252FAS20201125002498.html)によると、《疑惑に正面から向き合わない姿勢は、前政権と同様だった。25日の衆参予算委員会で、安倍晋三前首相側が「桜を見る会」前日の夕食会の費用を補塡(ほてん)した疑惑が焦点になった。前首相の答弁内容が疑われる事態だが、官房長官として安倍氏を支えた菅義偉首相は「答弁を控える」を連発した》。

 《疑惑を持たれた政治家は当然、国民への説明責任を果たすべきだ》…これまたお得意のブーメラン
 西日本新聞の【社説/「桜」夕食会捜査 安倍氏は説明責任果たせ】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/667340/)によると、《疑惑を持たれた政治家は当然、国民への説明責任を果たすべきだ-これは、不祥事が起こるたびに安倍晋三前首相が国会で繰り返した答弁である。「一般論」と断った上での決まり文句だったが、前首相は今こそ有言実行すべきではないか。首相主催の「桜を見る会」の夕食会を巡る問題で、東京地検特捜部が安倍氏の公設第1秘書や地元・山口の支援者らを任意で事情聴取するなど、捜査を進めていることが分かった。夕食会で安倍氏側が有権者に飲食代を提供したなどとして、公選法違反や政治資金規正法違反の疑いで、市民団体などが告発状を提出していた》。

 アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【菅首相が安倍切り!? 安倍前首相、「桜」公選法違反(寄付)でここに来て捜査の真相】(https://access-journal.jp/54518)によると、《なぜ、今ごろになって特捜部が動き出したのだろうか。林検事総長が職務怠慢で「検察官適格審査会」に罷免申し立てされケツに火がついたからとか、川上陽子法務大臣(岸田派)が次期衆議院選挙(広島3区)で岸田派が出るべきところ公明党が独自候補を立てたことに激怒してなどの見方もあるが、説得力がないことはいうまでもない。そんな動きを林検事総長、川上法相が勝手にできるわけはないからだ。だが、菅義偉首相がゴーサインを出した、すなわち安倍前首相切りを決断したのだとすれば納得行くというものだ。さる事情通はこう見る。「秘書は逮捕、安倍首相は連座制で失職か辞任、どちらにしろ政治家としてやっていけなくなる可能性が高い。山口県を仕切るのは林芳正参議院議員になるでしょう」》。
 《安倍前首相切りを決断》…スカスカオジサンの自爆になってしまうのでは?

 東京新聞の【社説/「桜」巡る疑惑 安倍氏は国会で真実を】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/70634?rct=editorial)によると、《「桜を見る会」前日の夕食会を巡る安倍晋三前首相の国会答弁は虚偽だった可能性が出てきた。森友問題でも事実と異なる政府答弁が百三十九回もあった安倍氏は進んで国会で真実を語るべきだ激しい憤りを禁じ得ない国会はいつから「虚偽答弁」がこれほどまかり通るような場に堕落したのか三権分立や議会制民主主義を脅かす重大事である。にもかかわらず、政府や与党の危機感があまりにも乏しい。安倍氏の後援会が主催した夕食会を巡り、安倍氏側が二〇一九年までの五年間、費用の不足分として総額約八百万円を補填(ほてん)していた疑いがあることが分かった。安倍氏周辺は東京地検特捜部の任意の事情聴取に補填を認めているという。また、特捜部はホテル側から、安倍氏側の費用補填をうかがわせる領収書を入手したという。この問題を巡り、安倍氏は在任中、国会で「安倍事務所が補填した事実は全くない」と断言し、費用は個々の参加者とホテルの直接契約により支払われ「後援会としての収入、支出は一切ない」とも主張していた。補填が事実なら、政治資金規正法(不記載)や公職選挙法(寄付行為の禁止)違反に当たるばかりか、安倍氏は国会で虚偽の答弁を繰り返したことになる》。

 それにしても、ホテルがさっさと見積・明細・領収書を公開していれば…とっくの昔に解決しておくべき問題だった。
 そして驚くべきニュース。《領収書を廃棄》!! 滅茶苦茶だ。
 東京新聞の記事【夕食会5年間900万円分の領収書破棄か 安倍前首相の政治団体宛てに発行<桜を見る会問題>】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/70556)によると、《安倍晋三前首相の政治団体が「桜を見る会」前日に主催した夕食会を巡り、安倍氏側が費用の一部を補塡した際、会場のホテル側が安倍氏の資金管理団体「晋和会」宛てに領収書を発行していたことが、関係者への取材で分かった。安倍氏側は受領後、領収書を廃棄した疑いがあるという。東京地検特捜部は、補塡に晋和会の資金が充てられた可能性があるとみている》。
 官房機密費をこそ、疑うべきでは?

   『●《官房機密費…3つからなり、このうち「調査情報対策費」
     「活動関係費」は領収書が必要となる。問題は「政策推進費」》…〝ヤミ金〟



【夕食会5年間900万円分の領収書破棄か 安倍前首相の政治団体宛てに発行<桜を見る会問題>】(東京新聞 2020年11月26日)(https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=70556&pid=187591)。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202011250000073.html

コラム
政界地獄耳
2020年11月25日8時2分
不起訴なら特捜に無駄な役所認定を

★唐突ともいえる東京地検特捜部の「桜を見る会前夜祭のカネの動きについて前首相・安倍晋三事務所関係者ら20人余りが事情聴取を受けていることが分かった。23日の読売新聞のスクープだ。しかし、この日の1面トップは「Go To札幌除外へ」で、「安倍前首相秘書ら聴取」は肩だ。普通のセンスなら1面トップを飾る記事がなぜ肩になったか。そして、その2つの記事の真ん中には「首相の厚遇 二階派の春」と題した記事。首相・菅義偉、党幹事長・二階俊博、そして安倍の扱いから複雑な政治の機微が見え隠れする。読売の後にはNHKが昼ニュースでそれ以上の材料を出してきた。いずれも親安倍メディアと揶揄(やゆ)されてきた媒体だ。

★政界ではさまざまな分析がある。ある自民党ベテラン議員は「なにしろ桜を見る会は森友・加計学園事件とは違って安倍事務所本体の疑惑だから。ほかの政治家に累が及ばない安倍案件だ。最近、元気になって露出を増やしている前首相に政権がけん制したのではないか。ポスト菅は安倍というムードを断ち切りたい」と分析する。一方、「秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ」と楽観論を解説する議員もいた。

★しかし、国会であれだけ問題になり、安倍自身が事務所からの説明として会見でも国会の答弁でも前夜祭での「安倍事務所からの支払いはない」と言い続けたものの、報道では安倍側から少なくとも800万円以上を負担したことがホテル側作成の領収書に記載されていれば、既に安倍の答弁が虚偽だったことがはっきりした。また「桜を見る会」には政府の催しでありながら怪しげな招待客たちが相次ぎ、マルチ商法の広告塔のようなありさまだったことは既に明らかになっている。これを不起訴にしたり大したことはないとするならば行革相は東京地検特捜部を無駄な役所に認定すべきだ。(K)※敬称略
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●リテラ《安倍首相と克行容疑者が面談をおこなった直後や前後に、自民党本部は相場からかけ離れた巨額の選挙資金を投じていた──》

2020年07月25日 00時00分50秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



田部祥太氏による、リテラの二つの記事【河井克行容疑者の買収に「安倍事務所」関与の新証言! 現金渡した相手を首相秘書が訪問、1億5千万円が出た時もキャリーケースを…】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5508.html)と、
【「桜を見る会」で昭恵夫人、菅官房長官と仲良く写真を撮っていた“大物半グレ”が逮捕されていた! 昭恵夫人との写真が営業ツールに】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5511.html

 《昨年5月、克行前法相が広島県議サイドに金を渡したあと、安倍首相の秘書がこの県議を訪ねて案里氏への支援を求めていたことを、共同通信がスクープしたのだ》。
 《しかも、「桜を見る会」については、例の“反社会的勢力”問題にも新たな展開があった。「桜を見る会」には暴力団関係者や半グレ集団のメンバーとみられる人物が参加していたと問題になっていたが、そのなかで、昭恵夫人や菅義偉官房長官とツーショットを撮っていた“大物半グレ”が6月、沖縄で逮捕されていたことがわかったのだ》。

   『●選挙を私物化して税金投入し、私怨を晴らすためにアベ様がやったこと
             …下関市長選では《安倍派のライバル候補…》既視感
   『●アベ様マネー1.5億円の原資は? その一部はアベ様や自公に《還流》?
        そりゃぁ、賭けマージャンな黒川弘務氏を検事総長にしたいよねぇ
   『●無《責任政党》の《大物》政治屋幹事長…《影響を及ぼすほどの
     大物議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人の行動でもない》

   『●《広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った
     現金30万円を渡された際、克行容疑者から「安倍さんから」と言われた》

 #さよなら安倍総理! #犯罪者は刑務所へ!、でよろしくお願いします。一体何件目の《安倍首相の関与が深く疑われる“安倍案件”》《総理案件》?
 神保哲生さんのブログ【郷原信郎さんと河井夫妻買収事件の本質とは何かについて議論しました】(https://www.jimbo.tv/commentary/532/)によると、《警察・検察はこれまで地盤培養行為は摘発の対象にしてこなかった…むしろ解明されるべきは首相の関与ではないか》。そもそも、アベ様の私怨であり、さらには、アベ様マネー1.5億円の一部はアベ様や自公に《還流》されていないでしょうねぇ?

 これは読んでおくべき。《それを検察が一方的に行うことが許されるべきことなのか》。
 【河井夫妻逮捕で問われる検察の本気度と「政治活動」再定義の是非/郷原信郎氏(弁護士)/マル激トーク・オン・ディマンド 第1004回(2020年7月4日)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1004/)によると、《政治の世界で「地盤培養行為」などと言いながら実質的には買収と変わらない金品のやりとりが当たり前のように横行していたのであれば、われわれ有権者としては検察がその境界線を踏み越える決断を下したこと自体は歓迎すべきことなのかもしれない。そもそも今回党から河井夫妻に渡った1億5,000万円のうち1億2,000万円は政党交付金、つまり原資は税金だ。しかし、法律が変わったわけではないのに、これまでの基準では許されてきたことをやっていたらいきなり逮捕され、「今回から境界線が変わったんだ」と言われるのは、それはそれで問題がありそうだ。公判で河井夫妻がそのような主張を展開した時、検察側は有効な反論の手立てが用意できるのだろうか。あるいは検察側は今回の河井夫妻の行為は、従来の基準でも境界線を踏み超える行為だったことを証明するつもりなのか。…河井氏逮捕で検察はどこまで本気でやるつもりなのか。政治活動と選挙運動の境界線を動かすところまで踏み込む覚悟があるのか。仮にその覚悟があるとしても、それを検察が一方的に行うことが許されるべきことなのか。また、それで裁判に勝てるのか。さらに、政治には自分たちに不都合となる法改正を期待できない時、それが検察の解釈変更によって実現することを期待することは許されることなのか。市民社会にとってリスクはないのか、などについて、公職選挙法や政治資金規正法に精通し、今回の河井氏の事件についても多くの発信を行っている郷原氏と、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した》。



https://youtu.be/speRdi-u3sQ

 「桜を見る会」・前夜祭問題もお忘れなく。《各界において功績・功労のあった方々》…どんな「界」? どんな「功績・功労」??

   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》
     だけ《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
    《森友問題の決裁文書改ざんを強要され、自殺した近畿財務局職員・
     赤木俊夫さんが遺した遺書と手記が18日に公表されたタイミングで
     昭恵氏が花見に浮かれていた、という事実の大きさだ》。《そして、
     ついに赤木さんによる悲痛な遺書と手記が明らかになったというのに、
     昭恵氏はその内容を重く受け止めるどころか芸能人らと花見に
     興じていた──一体、どんな精神をしていたら、こんな行動を
     とることができるというのだろうか》

   『●《昭恵夫人が発案し立ち上げた事業の資金提供者》であるが故に
     《「桜を見る会」に招待されていたマルチ企業》48ホールディングス社長
   『●(西日本新聞)《桜下に羽目を外さず》…《首相は、公園の桜ではなく
       飲食店の敷地内なので「花見ではない」》…桜は見たが花見じゃない
   『●《48HDについても、安倍首相・昭恵氏をはじめとした政界官界人脈との
         関係への忖度が…被害を拡大》…財務省北海道財務局も調査せず

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https://lite-ra.com/2020/07/post-5508.html

河井克行容疑者の買収に「安倍事務所」関与の新証言! 現金渡した相手を首相秘書が訪問、1億5千万円が出た時もキャリーケースを…
2020.07.07 07:00

     (河井克行公式サイトより)

 検察に逮捕された河井克行前法相河井案里参院議員の買収事件をめぐり、安倍首相の関与を物語る新たな事実が明らかになった。昨年5月、克行前法相が広島県議サイドに金を渡したあと、安倍首相の秘書がこの県議を訪ねて案里氏への支援を求めていたことを、共同通信がスクープしたのだ。

 案里議員が出馬した昨年の参院選では、自民党が1億5000万円という巨額の選挙資金を提供しただけでなく、安倍首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめベテラン秘書が投入され、指南役をしていたことがすでに明らかになっている。「週刊文春」(文藝春秋)はその人数を4人としていたが、のちの新聞報道などでは、安倍事務所の秘書は5人ともされている。

 毎日新聞によれば、2019年5月12日、案里議員の陣営が使っていたLINEで、克行前法相のアカウント名「あらいぐま」から、安倍首相の山口県事務所からベテラン秘書ら5人が応援に来る予定だとし、「全員表に出て拍手で迎えるように」「明日明後日から応援に来られるのは、「安倍晋三事務所の秘書さん」ではなく、「安倍総理大臣秘書」と、表現してくださいよ」という指示が出ていたという。

 また本サイトでも既報のとおり、安倍事務所の秘書と一緒に4日間かけて広島県内の企業40〜50社を名簿片手にアポなしで訪問したという案里氏陣営関係者の証言を「赤旗」が報じている。

 そんなところから、買収についても、この安倍事務所の秘書が関与していたのではない、という見方が流れていたが、今回の共同通信のスクープでその疑惑はさらに濃厚になってきた。

 実際、こうしたパターンはこの広島県議に対してだけではなかったようだ。克行前法相はLINEグループで、安倍首相秘書のまわり先を細かく指示していたという。

「つまり、克行氏がまずお金を配り、そのあとに、安倍首相の地元秘書がそのお金を渡した相手に会いに行くという流れだったようです。検察では、この作戦を立てたのも、安倍首相の地元事務所の秘書ではないかと見ているようだ」(全国紙司法担当記者)

 このほかにも、安倍首相の買収関与を物語る事実はいくつも出てきている。案里議員の後援会長を務めた繁政秀子・前広島県府中町議は、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った現金30万円を渡された際、克行容疑者から「安倍さんから」と言われた、と証言していると報じられた。

 また、自民党本部が、河井夫妻それぞれが代表を務める政党支部に選挙資金を振り込む前後に、安倍首相と河井克行容疑者が繰り返し官邸でふたりきりで面談していた事実も明らかになった。

 首相動静によると、昨年、安倍首相と克行容疑者が面会をおこなった回数は計12回。そのうち9回は克行容疑者が自民党総裁補佐として単独で面会をおこなっている。そもそも首相補佐官の場合、首相と要人の面会に同席して立ち会うケースがほとんどで、単独で首相と面会するというのはあまりない。この点もあまりに不自然なのだが、さらに問題なのは、面会がおこなわれたそのタイミングだ。

 たとえば、自民党が案里容疑者を公認したのは3月13日のことだが、その前後の2月28日と3月20日に安倍首相は克行容疑者と単独で面会。選挙をめぐって話し合いがおこなわれたことが推測されるだろう。

 そして、このあと4月15日に自民党本部は案里容疑者が代表を務める政党支部に1500万円万円を振り込んでいるのだが、その2日後である4月17日にも、安倍首相は克行容疑者と単独で面会をおこなっているのだ。

 しかも、その後5月20日に自民党本部は案里容疑者の政党支部に3000万円を投じているが、その3日後の23日にもまた安倍首相は克行容疑者と単独で面会。6月10日には案里容疑者の政党支部に3000万円、克行容疑者の政党支部にも4500万円が、さらに同月27日には克行容疑者の政党支部に3000万円が振り込まれているのだが、ちょうどその巨額の振り込みがなされた前後にあたる同月20日にも安倍首相は克行容疑者と単独で面会をおこなっていたのである。


■自民党本部から1億5千万円の資金が出た時、安倍首相の秘書がキャリーケースをもって

 首相が補佐官とふたりきりで面会すること自体がめずらしいというのに、安倍首相と克行容疑者が面談をおこなった直後や前後に、自民党本部は相場からかけ離れた巨額の選挙資金を投じていた──。しかも、安倍首相と克行容疑者が面談を重ねていたこの時期、まさに広島では河井夫妻による買収がおこなわれていたのである。そして今回共同がスクープした、安倍首相の秘書の広島県議訪問も、やはりこの時期なのだ。

 これはようするに、安倍首相自身が票集めの動向を克行容疑者に逐一報告させ、それに合わせて合計1億5000万円もの選挙資金を党本部に投じさせたのではないか。いや、これだけ頻繁にふたりきりで面談して、そのたびに選挙資金が投じられていた事実からは、安倍首相自身が金で票をかき集める行為に発破をかけていた構図すら浮かび上がってくるだろう

 さらに、安倍首相の秘書については、自民党から交付された1億5000万円をめぐっても疑惑がささやかれている。この金が出た時期に、安倍首相の地元事務所秘書2人が大きなキャリーケースを持って現れたというのだ。

 これは、安倍首相宅の火炎瓶事件の裏側など、地元・下関の安倍事務所をめぐる疑惑に食い込んでいる「アクセスジャーナル」が最初に書き、その後、「週刊朝日」(朝日新聞出版)のオンライン限定記事も事情聴取を受けた県議のこんなコメントを掲載した。

「案里容疑者の選挙に自民党本部から1億5千万円の資金が出た時でした。私がお連れした方ともう一人の総理秘書官が、キャリーケースを持参してきていた。宿泊もしなかったはずなのに、どうしてそんな荷物が必要なのかと不思議でした。検事から事情聴取を受けたとき、雑談で総理秘書官のキャリーケースのことを話したら『何が入っていたか見ていないか』『現金は見なかったか』と何度も聞かれました」

 このキャリーケースについては、安倍事務所が現金で活動資金を持ち込んだものという見方がある一方で、逆に、自民党から出た金の一部が安倍事務所に還流したのではないか、という噂も流れている。

 いずれにしても、安倍首相と安倍事務所秘書が買収工作と買収資金に深く関与していることは間違いない。しかも、注目すべきは、これらの情報が明らかに検察や取り調べを受けた県議から出てきているということだ。

 検察は明らかに、安倍首相の周辺にまで捜査の射程を伸ばしている。首相の刑事責任まで問うことはさすがにないだろうが、地元事務所秘書の立件の可能性は十分ある。河井事件捜査の行方については、もうしばらく注視する必要がありそうだ。

田部祥太
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https://lite-ra.com/2020/07/post-5511.html

「桜を見る会」で昭恵夫人、菅官房長官と仲良く写真を撮っていた“大物半グレ”が逮捕されていた! 昭恵夫人との写真が営業ツールに
2020.07.08 11:20

     (2019年の「桜を見る会」(首相官邸HPより))

 河井克行前法相・案里参院議員の買収事件で地元事務所の秘書の関与が報じられ、検察捜査がその周辺に伸びる可能性も指摘されている安倍首相だが、もうひとつ、刑事事件化する可能性があるのが、「桜を見る会」私物化問題だ。検察は今年1月に憲法学者らが背任で安倍首相を告発した件については不受理にしたが、5月には安倍後援会主催の前夜祭を公職選挙法や政治資金規正法違反などで告発。「桜を見る会」についても、再び告発する動きがある。

「1月の告発を不受理にしたのは、黒川(弘務)がまだ検事長に在任中で睨みをきかせたためといわれている。しかし、黒川氏が賭け麻雀で失脚したわけですから、検察が『桜』や『前夜祭』についても捜査に動く可能性は十分ある」(司法担当記者)

 しかも、「桜を見る会」については、例の“反社会的勢力”問題にも新たな展開があった。「桜を見る会」には暴力団関係者や半グレ集団のメンバーとみられる人物が参加していたと問題になっていたが、そのなかで、昭恵夫人や菅義偉官房長官とツーショットを撮っていた“大物半グレ”が6月、沖縄で逮捕されていたことがわかったのだ。

 逮捕されたのは、大阪で「地下格闘技」団体を主催していた興行師で、大阪の半グレ組織のトップに君臨していたとされるY容疑者。

 Y容疑者が「桜を見る会」に出席していたことは、「桜を見る会」の私物化問題が噴出した2019年11月の時点ですでに話題になった。SNSに「桜を見る会」に参加しているY容疑者らの写真がアップされていたことから、週刊誌が「半グレ集団のリーダーが参加していた」と一斉に報道。Y容疑者の企業舎弟といわれている人物と菅官房長官ががっちり握手をしている写真も出回った。

 さらに、12月には、写真週刊誌『フラッシュ』(光文社)がY容疑者本人と安倍首相の妻である昭恵夫人ががっちり握手しているツーショット、そして菅官房長官とY容疑者、Y容疑者の妹のスリーショットを掲載した。

 そのY容疑者が今回、沖縄県警に逮捕されたというのだ。Y容疑者は現在、沖縄県石垣市で飲食店やマリンスポーツの会社を経営しているのだが、飲食店で働いていた30代男性従業員の退職の申し出に対し、脅迫して労働を強制。労働基準法違反容疑で逮捕されたという。

 もっとも、Y容疑者にとってこの程度の犯罪は序の口ともいえるかもしれない。2010年には、住宅ローン名目で金融機関から約4600万円をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕。14年には、知人の頭をビールジョッキで殴るなどしたとして傷害容疑で逮捕。2017年3月には、約5千万円を恐喝した容疑で山口組系の組長とともに大阪府警に逮捕されている。

 そもそも、こんな人物を「桜を見る会」に招待し、首相夫人や官房長官がツーショットを撮っていることが異常なのだ


■逮捕された“半グレ”は昭恵夫人とのツーショットを営業ツールに使っていた

 しかも、昨年末の『フラッシュ』の報道によると、Y容疑者は昭恵夫人と撮った写真を仲間の半グレや取引先にばらまき、“営業ツール”として利用していたという。つまり、税金で接待したばかりか昭恵夫人や菅官房長官がそのビジネスの広告塔になっていたというわけだ。宮迫博之ら吉本芸人が反社会勢力のパーティに参加して糾弾されたが、その責任悪質性は、宮迫らの比ではない

「Y容疑者の場合は、首相枠ではなく、大阪の自民党関係者からだったようだが、とにかく『桜を見る会』にはほかにも、こうした反社会的勢力と呼ばれる連中がかなりの数、参加している。実際、山口組の元組員や現役暴力団幹部が目撃されたとの週刊誌報道もありましたしね。安倍政権が参加者名簿を出すことを絶対に求めず、わざわざ『反社会的勢力の定義は困難』と閣議決定したのも、こうした実態が出てくるのを恐れたため。もし現役の暴力団幹部が入っていたら、それこそ内閣が吹っ飛びかねないと恐れたんだと思う」(週刊誌記者)

 テレビなどではいつのまにか追及が立ち消えになっている「桜を見る会」問題だが、検察の動きとともに、この出席者問題も徹底的に検証する必要があるのではないか。

田部祥太
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●《広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った現金30万円を渡された際、克行容疑者から「安倍さんから」と言われた》

2020年07月09日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]




リテラの2つの記事【安倍首相の秘書が河井案里陣営とともに溝手陣営の切り崩しに動いていたとの新証言!河井克行・案里事件はやっぱり“安倍案件”だ】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5490.html)と、
【「安倍さんからと言われた」河井前法相から現金を受け取った町議が証言! 安倍首相と河井克行は9回も単独面談、その度に金が…】(https://lite-ra.com/2020/06/post-5491.html)。

 《やはり、逮捕された河井克行・前法相と案里参院議員の選挙は、安倍首相主導だった。それをあらためて裏付ける新証言が出てきた。「しんぶん赤旗」(電子版6月21日付)が案里議員の陣営関係者に取材、安倍首相の地元事務所の秘書らが果たした役割に関する証言を報じたのだ》。
 《河井克行・前法相と河井案里参院議員の買収事件をめぐり、とんでもない証言が飛び出した。案里容疑者の後援会長を務めた繁政秀子・広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った現金30万円を渡された際、克行容疑者から安倍さんから」と言われた、と証言していることを中国新聞デジタルが報じたのだ》。

 《繁政秀子・広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った現金30万円を渡された際、克行容疑者から安倍さんから」と言われた》…爆弾証言。アベ様マネー《安倍マネー》、《安倍案件》《総理案件》だったことが透けて見えてきました。当時、アベ様の秘書たちは広島で何をやっていたのでしょうね。
 アベ様マネー1.5億円の原資は? 税金でしょ? アベ様のポケットマネーな訳がない。《安倍マネー》の原資は、まさか、税金? #素淮会方式? 官房機密費? 河井夫妻の捜査が進めば、その辺も掘り繰り返されるのかな? しかも、そもそもアベ様の《私怨》を晴らすために選挙を私物化…《刺客を放った》トホホなニッポンのリーダー。
 さらに問題なのは《1・5億円の一部が還流!?》 それを自公に《還流》してやしないでしょうね?

   『●選挙を私物化して税金投入し、私怨を晴らすためにアベ様がやったこと
             …下関市長選では《安倍派のライバル候補…》既視感
   『●アベ様マネー1.5億円の原資は? その一部はアベ様や自公に《還流》?
        そりゃぁ、賭けマージャンな黒川弘務氏を検事総長にしたいよねぇ
   『●無《責任政党》の《大物》政治屋幹事長…《影響を及ぼすほどの
     大物議員でもなければ、そんなに大騒ぎするような立場の人の行動でもない》


 一方、別件についての既視感あり…アベ様の私怨に税金投入…「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」(いわゆる“#ケチって火炎瓶”)の下関市長選では《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を反社会勢力にも通じる人物》に依頼。《将来のアベ様自身の「落選脅威」…選挙妨害をしてでも下関市長選候補者を落選させ、政治生命を絶つ必要が》あったようです。山岡俊介さんは、《安倍さんが直接関わった疑惑民主主義の根幹を壊す犯罪行為》と言います。選挙を私物化して税金投入し、私怨を晴らすためにアベ様がやったこと…その原点。

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https://lite-ra.com/2020/06/post-5490.html

安倍首相の秘書が河井案里陣営とともに溝手陣営の切り崩しに動いていたとの新証言!河井克行・案里事件はやっぱり“安倍案件”だ
2020.06.24 02:30

     (河井案里氏の応援に入った安倍首相(河井あんりtwitterより))

 やはり、逮捕された河井克行・前法相と案里参院議員の選挙は、安倍首相主導だった

 それをあらためて裏付ける新証言が出てきた。「しんぶん赤旗」(電子版6月21日付)が案里議員の陣営関係者に取材、安倍首相の地元事務所の秘書らが果たした役割に関する証言を報じたのだ。

 周知のとおり、河井前法相と案里議員は昨年夏におこなわれた案里議員の参院議員選挙をめぐり、合計約2570万円の現金を地元議員らに渡したとして買収容疑で逮捕された。

 逮捕を受け、安倍首相は「我が党所属であった現職国会議員が逮捕されたことについては、大変遺憾であります。かつて法務大臣に任命したものとして、 その責任を痛感しております。国民の皆様に深くおわび申し上げます」などと他人ヅラのコメントをしていたが、どういう神経をしているのか。

 本サイトでも繰り返し報じてきたように、今回の河井夫妻の違法選挙事件は安倍首相の関与が強く疑われる“安倍案件”であり、違法選挙は安倍自民党ぐるみ、安倍首相主導だったのではないかというのは最大の焦点のひとつだ。

 それを示すのが、自民党本部が河井夫妻それぞれが代表を務める政党支部に振り込んだ異例の1億5000万円、そして案里氏の選挙に指南役として投入された安倍事務所の秘書たちの存在だ。

 これまでに、安倍首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめ少なくとも4人の秘書が、案里容疑者の選対に投入されていたことがわかっている。

 安倍事務所の秘書は具体的にどのような活動をしていたのか。今回、赤旗は実際に安倍事務所の秘書と活動をともにした案里陣営関係者の証言を報じたのだ。

 その陣営関係者は、安倍事務所の秘書と一緒に4日間かけて広島県内の企業40〜50社を訪問したといい、その際の様子について、こう証言している。

「名簿を片手に事前の約束もなしに回りましたが、社長さんに応対してもらえた企業も多かった。秘書は『安倍晋三事務所から来ました』と名刺を差し出してあいさつしていました。相手も総理の秘書だということで好意的な反応だった」

 アポなしで回っても、わざわざ社長が出てきて対応。これは、明らかに安倍晋三事務所という名前の威光によるものだろう。

 案里氏が立候補した広島選挙区ではもともと現職の溝手顕正候補が単独で立候補する予定だったにもかかわらず、安倍首相の鶴の一声で新人の案里氏を2人目の候補として擁立。広島県連の意に反し自民党本部がゴリ押ししたものだ。そのため、すでに県内の企業や地方議員の多くは溝手支持で固まっていた。いくら国会議員とはいえ、パワハラ体質で人望がないことで有名な克行前法相の名前だけでは、その溝手支持を突き崩すことは無理だっただろう。そこに、「安倍晋三事務所」の名前を存分に利用することで割って入ったということになる。

 安倍事務所の秘書が、いかに案里議員の選挙に深く関与し大きな役割を果たしていたか──。そのことを証明する、きわめて重要な証言だ。

 さらに23日放送の『バイキング』(フジテレビ)では、溝手陣営からもこの赤旗報道を補強する証言が飛び出した。

 広島県連の県議A氏が『バイキング』の取材に対して、こう証言したという。

「選挙が終わった後、みんなで企業に挨拶回りしたら、溝手さんを応援していた企業の元に安倍首相の秘書が来ていたことがわかったんです。話を聞くと「案里さんを応援してほしい」と頼まれたと。みんな溝手さんを応援しなくていいのだと勘違いをしていたみたいです」

 溝手支持で固まっていたはずの企業を、安倍首相の秘書が直々に訪れ、案里支持にくら替えさせていたというのである。

 また、赤旗の報道によれば、〈首相の秘書は公明党の支持母体である創価学会の施設や公明党市議の自宅も訪問。「選挙区では河井案里をよろしく」と支援を依頼していた〉という。公明党は溝手・案里両名を推薦していたのだが、「選挙戦の序盤は現職の溝手さんが優勢だったが、案里陣営には公明党の票が入れば勝てるという確信があった」と陣営関係者は語っている。

 いずれも、票の上積みというより、もともとある与党票を溝手氏と分配するのではなく案里氏に集中させようという動きだ。

 つまり、安倍事務所の秘書がやっていたことは、安倍首相や党本部が表向き説明していたような「2人擁立することで票を上積み」ではなく、溝手支持を切り崩して溝手票を奪うことだったのだ。


■安倍事務所の秘書が溝手支持を切り崩し!河井選対への秘書投入は安倍首相自身が指示

 安倍事務所の秘書については、「週刊文春」(文藝春秋)でも、広島県議が「溝手支持で決まっているところにも手を突っ込もうとして動いとった」と語っていたが、それが裏付けられたかたちだ。

 しかもこうした秘書の動きは、安倍首相自身が指示したものである。実際に安倍首相も19日、総理会見で質問できなかった報道各社の追加質問に対し「私の指示により秘書が広島に入ったことは事実だ」と回答。安倍事務所の秘書を河井選対に投入したのは、安倍首相自身の指示によるものだったことを認めている。

 ここまで安倍事務所が案里候補の選挙に深く関わっていたとなると、やはり疑われるのが買収への関与だろう。

 買収をめぐっては、溝手氏を含む多くの自民候補に配られた選挙資金の10倍に当たる1億5000万円という異例の安倍マネー”が、その原資になったのではないかという問題がすでに取り沙汰されている。

 それに加えて、買収という資金の使い方そのものについても関与していたかどうかということも追及が必要だろう。

 これだけ案里氏の選挙に深く関わっていたとなれば、安倍事務所の秘書は、買収についても、知っていて黙認していた可能性は高い。さらにいえば、黙認というレベルよりもっと積極的に関与していた可能性すら考えられるだろう。

 実際、赤旗や『バイキング』が報じた安倍事務所の秘書の動きや2570万円買収も、単に案里氏の票を上積みするということではなく、溝手支持で固まっているところをいかに突き崩すか、という同じ目的のもとにおこなわれたものだ。

 たとえば、安倍事務所が溝手支持の企業を訪問したときに持っていたという名簿これは誰が用意したものなのか。今回の買収事件の捜査では、現金配布先のリストの存在が捜査の局面を変えたとされているが、その現金配布先リストと溝手支持企業の名簿は、連動して作成されたものではないのか。そうした検証も必要だろう。


■違法選挙直後に河井克行氏を法相として初入閣させた安倍首相

 いずれにしても、この赤旗や『バイキング』での証言であらためて明らかになったのは、案里氏の擁立について、安倍首相や自民党が語ってきた“2人区で2人擁立して票を上積みする”“2人当選を目指した”という建前が、まったくの嘘であったということだ。

 安倍首相の秘書がやっていたことは、2人擁立して票を上積みするということではなく、溝手支持を切り崩して溝手氏の票を奪い、案里氏に集中させることだ。

 『バイキング』の取材に応じた県議A氏は、案里氏擁立について党本部がいかに強引だったかについても、こう証言している。

「去年の参院選前、自民党本部から「河井案里さんが出馬する」と連絡をうけ県連の幹部たちはパニックを起こしました。広島は自民党で2議席獲得したことなないので「2人当選は絶対に無理です」と言ったそうです。だけど自民党本部は「じゃあ案里さんは党本部が公認するから県連は溝手さんの応援に専念してほしい」と譲りませんでした」

 言うまでもなく、これは党本部というより安倍官邸の意向だろう。

 案里氏擁立については、安倍首相の溝手氏に対する個人的な恨みがあったというのが永田町では定説になっている。溝手氏は第一次政権下の参院選で自民が大敗した際、安倍首相の責任に言及、下野時代には安倍氏を「過去の人」と批判していた。これに恨みを持った安倍首相が溝手氏を追い落とすために案里氏を新人として立たせたというのだ。

 そして、安倍首相は、自民党の代表として2人当選を目指して票割りしたり票を上積みさせるのではなく、溝手支持を切り崩し落選させるような選挙活動を、自分の秘書にさせていた

 安倍首相は河井前法相について「かつて法務大臣に任命した」とまるで昔話のように語っていたが、安倍首相が克行氏を法相として初入閣させたのは、問題の参院選直後におこなわれた昨年9月の内閣改造でのことだ。もしかして、案里氏を当選させ溝手氏を落選させたことに対する論功行賞人事だったのではないか、とすら思えてくる。

 安倍首相の関与についても、徹底追及するべきだろう。

(編集部)
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https://lite-ra.com/2020/06/post-5491.html

「安倍さんからと言われた」河井前法相から現金を受け取った町議が証言! 安倍首相と河井克行は9回も単独面談、その度に金が…
2020.06.25 12:31

     (河井克行公式サイトより)

 河井克行・前法相と河井案里参院議員の買収事件をめぐり、とんでもない証言が飛び出した。案里容疑者の後援会長を務めた繁政秀子・広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った現金30万円を渡された際、克行容疑者から安倍さんから」と言われた、と証言していることを中国新聞デジタルが報じたのだ。

 繁政町議によると、参院選公示前の昨年5月、克行容疑者から案里容疑者が広島市中区に設けた事務所に呼ばれ、ふたりきりになった際に白封筒を渡された。繁政町議は〈気持ちの悪さを感じてすぐに「いただかれません。選挙できんくなる」〉と断ったが、そのとき、克行容疑者は「安倍さんから」と口にしたのだという。結局、繁政町議は封筒を受け取ったが、その理由について、〈自民党支部の女性部長に就いており「安倍さんの名前聞き、断れなかった。すごく嫌だったが、聞いたから受けた」〉と述べているという。

 河井夫妻の買収事件は、自民党本部から得ていた1億5000万円もの巨額の選挙資金が買収の原資として使われたのかどうかが焦点となっているが、克行容疑者が「安倍さんからと言って金を握らせていたというこの証言からは、安倍首相が買収を容認していた可能性も高まったといえるだろう。

 実際、この新たな証言にくわえ、安倍首相の関与を裏付けるような証拠も出てきた。というのも、自民党本部が河井夫妻それぞれが代表を務める政党支部に選挙資金を振り込む前後に、安倍首相と河井克行容疑者が繰り返し官邸でふたりきりで面談していた事実を、昨日24日付のしんぶん赤旗が報じたからだ。

 首相動静によると、昨年、安倍首相と克行容疑者が面会をおこなった回数は計12回。そのうち9回は克行容疑者が自民党総裁補佐として単独で面会をおこなっている。そもそも首相補佐官の場合、首相と要人の面会に同席して立ち会うケースがほとんどで、単独で首相と面会するというのはあまりない。この点もあまりに不自然なのだが、さらに問題なのは、面会がおこなわれたそのタイミングだ。

 たとえば、自民党が案里容疑者を公認したのは3月13日のことだが、その前後の2月28日と3月20日に安倍首相は克行容疑者と単独で面会。選挙をめぐって話し合いがおこなわれたことが推測されるだろう。

 そして、このあと4月15日に自民党本部は案里容疑者が代表を務める政党支部に1500万円万円を振り込んでいるのだが、その2日後である4月17日にも、安倍首相は克行容疑者と単独で面会をおこなっているのだ。

 しかも、その後5月20日に自民党本部は案里容疑者の政党支部に3000万円を投じているが、その3日後の23日にもまた安倍首相は克行容疑者と単独で面会。6月10日には案里容疑者の政党支部に3000万円、克行容疑者の政党支部にも4500万円が、さらに同月27日には克行容疑者の政党支部に3000万円が振り込まれているのだが、ちょうどその巨額の振り込みがなされた前後にあたる同月20日にも安倍首相は克行容疑者と単独で面会をおこなっていたのである。

 首相が補佐官とふたりきりで面会すること自体がめずらしいというのに、安倍首相と克行容疑者が面談をおこなった直後や前後に、自民党本部は相場からかけ離れた巨額の選挙資金を投じていた──。しかも、安倍首相と克行容疑者が面談を重ねていたこの時期、まさに広島では河井夫妻による買収がおこなわれていたのである。

 これはようするに、安倍首相自身が票集めの動向を克行容疑者に逐一報告させ、それに合わせて合計1億5000万円もの選挙資金を党本部に投じさせたのではないか。いや、これだけ頻繁にふたりきりで面談して、そのたびに選挙資金が投じられていた事実からは、安倍首相自身が金で票をかき集める行為に発破をかけていた構図すら浮かび上がってくるだろう。


■ 1億5000万円の使途をめぐる安倍首相の説明は大嘘だった!

 実際、本サイトでも繰り返し言及してきたように、安倍首相の地元事務所の筆頭秘書をはじめとする少なくとも4人の秘書が、案里容疑者の選対に投入されていたことがわかっている。そして、安倍事務所の秘書たちが「安倍晋三事務所」の名刺を持って広島県内の企業や創価学会の施設、公明党市議の自宅などを訪問し、現職の溝手顕正候補の支持票を切り崩しにかかっていたこともさまざまな証言から判明している。安倍首相自身が「私の指示により秘書が広島に入ったことは事実だ」と述べているとおり、こうした秘書の動きも安倍首相の指示によるものだったのである。

 となれば、当然、選挙区を舞台に河井夫妻が繰り広げた露骨な買収も、指南役として入った安倍事務所の秘書たちが黙認、いや、積極的に関与していた可能性すら十分ある。

 どんどんと濃厚になってゆく、安倍首相が買収に関与した疑い──。しかもここにきて、1億5000万円の使途をめぐって、安倍首相と自民党が嘘をついていたこともわかった。

 1億5000万円問題について、18日におこなわれた総理会見で安倍首相はこう述べていた。

「自民党の政治資金につきましては、昨日、二階(俊博)幹事長より、党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして、事後的に各支部の支出をチェックしているところであり、巷間言われているような使途に使うことができないことは当然でありますという説明をおこなわれたというふうに承知をしております」

 また、20日に生出演した『NewsBAR橋下』(AbemaTV)でも、安倍首相は「政党助成金の使い道は自民党は相当厳しくやっている」「事後的にもちゃんとチェックしている」と胸を張っていた。

「政党助成金の使い道においては自民党は相当厳しくやっています。公認会計士を入れて、きっちりと使い道を限定して、出口のほうにおいてもですね、基本的には党本部から、たとえば広島の支部に(お金が)行ったら使い道をこちら(支部)で決めるんですが、どういうことに使ったかということを事後的にもちゃんとチェックをします。政党助成金の場合はですね。ですからこれについても、すでに党から説明があったと思いますが、党の機関紙を相当多くの方々に複数回配布したということが明らかになっているというお話をされておられたと」

 だが、この二階幹事長による「合計1億5000万円は支部の立ち上げに伴う党勢拡大のための広報誌を配布した費用に充てられたと報告を受けている」という説明に対しては、自民党内からも「そんなもので1億5000万円もかからない」というツッコミが出る始末で、当初から疑問が呈されていた。


■河井夫妻は1億5000万円の使途を報告書に記載していなかった!

 さらに、1億5000万円の使途について、河井夫妻が代表の政党支部が今年5月までに広島県選挙管理委員会に提出した政党交付金使途等報告書と政治資金収支報告書に記載していなかったことも判明。報道によると、河井夫妻側は「家宅捜索で領収書を押収されたことが理由」で使途を記載しなかったと説明しているという(東京新聞20日付)。

 当の河井夫妻が捜査で領収書を押収されたことを理由に使途を報告できなかったと主張しているというのに、自民党はどうやって「事後的にちゃんとチェック」したのか。こうした説明の食い違い、矛盾が露呈すると、23日になって、なんと二階幹事長はこれまでの説明を平然と覆したのだ。

〈二階氏は、夫妻の関係先が家宅捜索され、関係書類が検察当局に押収される中でどうやって党支部の支出を確認したのかを問われると、「党として支出した先がどうなったか細かく追及しておらず、承知していない」と話した。〉(中国新聞デジタル23日付)

 二階幹事長はもちろん、安倍首相も前述したように「公認会計士を入れて、きっちりと使い道を限定して、どういうことに使ったかということを事後的にちゃんとチェックしている」と述べていたというのに、矛盾が露呈すると、「細かく追及していない」と言い出したのだ。

 これは自民党自身が安倍首相の説明が嘘だったと認めたようなものだが、またも安倍首相は嘘を国民についていたのである。そして、こんなすぐにバレるような嘘をついたのは、この事件と自分の接点をなんとしても覆い隠そうとした結果だろう。

 本サイトでは既報でお伝えしたように、検察はこの安倍首相の関与についても捜査で踏み込もうとしている。18日発売の「週刊文春」(文藝春秋)も〈司直のメスは安倍首相周辺にまで向かおうとしている〉とし、捜査関係者がこう述べている。

「河井夫妻の捜査で、いま検察が重大関心を寄せているのが、安倍秘書軍団の動き。彼らがどこをどのように回ったのか、入念に調べているのです。安倍秘書軍団に関する調書も作っています」

 果たして、捜査は安倍首相の足元まで及ぶことになるのか。ともかく、平気で国民に嘘をついて追及から逃れようとする安倍首相の姑息な態度に対して、もっと批判・検証が必要であることは言うまでもない。

(編集部)
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●山岡俊介さん「安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為」…未だにニッポン国の首相…

2018年10月25日 00時00分09秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



日刊ゲンダイの記事【安倍首相“#ケチって火炎瓶”スクープ 山岡俊介氏が真相語る】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239872)。

 《まず、世間で流されている事実誤認を指摘。…「ケチな話ではなく、選挙妨害をされた人はもともと代議士で市長選に通った後、安倍さんの選挙区で出馬して戦う可能性のある有力な人だった。安倍さん自身この人を脅威に感じ、何としてでも市長となることを阻止したかったという大変な理由から安倍事務所がやったのではないか」と事件の重大性を説明…「選挙の妨害を頼んだ後、安倍さんとこの反社(反社会的勢力)につながる人が2人で会っているんです。僕これ断定します」と発言》。

 アクセスジャーナルの山岡俊介さんの記事【<記事紹介>安倍首相重大疑惑を知らしめた「♯ケチって火瓶」(SNS)の功罪(『月刊タイムス』11月号。本紙・山岡)】(https://access-journal.jp/12227)。《正式なタイトルは「連続追及ーー安倍首相宅放火事件の深い闇」という約3頁の『月刊タイムス』11月号(株式会社月刊タイムス発行)の記事。…例えスピードは遅くても、着実かつ正確に真相は伝えるべき。それが報道に携われ者の最低限の矜持という考えからだ。月刊タイムス社の香村啓文編集長のご好意で、この記事すべてを無料部分に開放した。是非、ご覧になっていただき、真相を口コミでもお伝えいただければ幸甚だ》。
 上記URL、または、以下にリンク:
   1ページ目: https://access-journal.jp/wp-content/uploads/2018/10/1-86.jpg
   2ページ目: https://access-journal.jp/wp-content/uploads/2018/10/2-83.jpg
   3ページ目: https://access-journal.jp/wp-content/uploads/2018/10/3-52.jpg

 将来のアベ様自身の「落選脅威」…選挙妨害をしてでも下関市長選候補者を落選させ、将来脅威になるであろう政治家の政治生命を絶つ必要があったわけですね。それにしても暴力団につながるような方に、しかも、違法な選挙妨害を依頼する…唖然とします。そんな方がいまだに国会議員、自民党総裁選三選、さらに哀しいことに、ニッポン国の首相。メチャクチャです。
 《安倍さんが直接関わった疑惑民主主義の根幹を壊す犯罪行為で、これが本当であれば安倍さんは辞めるべきだ》。一刻も早く、実現しなければ。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
   『●「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? 
                またしても、アベ様、ダークすぎます
   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
      暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
   『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
     「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」

   『●政治家失格な…アベ様の「ダーティな政治手法」
       「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ
   『●「安倍と小山氏が直接面会して“秘密会談”をおこなった」… 
                  どんなダークなことを話し合ったのかな?
   『●「カジノより学校にエアコンを! …被災者を助けて!」… 
            どこら辺が議場の秩序を乱し、品位を傷つける?
   『●《 #ケチって火炎瓶 》…「選挙妨害を暴力団に発注する」アベ様が 
                      国会議員、自民党総裁、ましてや首相?
   『●「個人攻撃」の何が問題? 「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」が
                         国会議員、自民党総裁でいいのか?
   『●「権力の監視」「番犬ジャーナリズム」を発揮せよ…
       「鎮火」不可な「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」
   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
       「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、
      「安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を暴力団に発注する 
             アベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?
   『●「私の妻や友人が関わってきた」と自ら暴露… 
      「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」実行せよ!
   『●将来のアベ様自身の「落選脅威」…選挙妨害をしてでも
        下関市長選候補者を落選させ、政治生命を絶つ必要が
   『●「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」を終わりに…
          《正気を忘れていない沖縄の有権者たちのおかげ》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239872

安倍首相“#ケチって火炎瓶”スクープ 山岡俊介氏が真相語る
2018/10/19 14:50

     (2018年8月、自民党山口県連の集会で、気勢を上げる
      安倍首相(C)共同通信社)

 1999年の山口県下関市長選を巡る安倍晋三事務所の“火炎瓶騒動”。安倍事務所が支援候補を当選させるため、暴力団に対立候補の中傷ビラまきを依頼、500万円の報酬を300万円に値切ったため、自宅に火炎瓶を投げ込まれたとされる事件だ。国会でも取り上げられ、「#ケチって火炎瓶」のツイートが話題になっている。

 この事件をスクープしたジャーナリストの山岡俊介氏が18日、FMラジオ「J―WAVE」の番組「JAM THE WORLD」に生出演し、疑惑の詳細を明らかにした。

 まず、世間で流されている事実誤認を指摘。

 「(安倍事務所が選挙妨害を)頼んだ人は暴力団とつながっているが、組員ではなく地元の土建業者の人」だと話した。「#ケチって火炎瓶」についても、「ケチな話ではなく、選挙妨害をされた人はもともと代議士で市長選に通った後、安倍さんの選挙区で出馬して戦う可能性のある有力な人だった。安倍さん自身この人を脅威に感じ、何としてでも市長となることを阻止したかったという大変な理由から安倍事務所がやったのではないか」と事件の重大性を説明した。

 続けて山岡氏は「選挙の妨害を頼んだ後、安倍さんとこの反社(反社会的勢力)につながる人が2人で会っているんです。僕これ断定します」と発言。2人は事後処理を話し合った疑惑があり、4年前の取材で、事件当時の安倍首相の筆頭秘書だった人物も認めたという。

 「これはモリカケと違って安倍さんが直接関わった疑惑民主主義の根幹を壊す犯罪行為で、これが本当であれば安倍さんは辞めるべきだ」と語気を強めた。

 臨時国会でこの事件が追及されることになれば、安倍首相は説明責任を免れないだろう。
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●「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」を終わりに…《正気を忘れていない沖縄の有権者たちのおかげ》

2018年10月19日 00時00分12秒 | Weblog


日刊ゲンダイの斎藤貴男さんのコラム【二極化・格差社会の真相/正気忘れない沖縄の有権者 玉城デニー氏当選に一筋の光明】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239117)。

 《沖縄県知事選で玉城デニー氏が当選して、本当によかった彼の政治姿勢に筆者が共感しているから、ばかりではない。この国の社会で生きるあらゆる人々にとって、最善の選択だったといえる》。

   『●沖縄県知事選「象とアリの戦い」…
      「象」は最大の争点で旗幟不鮮明、「辺野古が唯一の解決策」を強制
   『●玉城デニーさん勝利…でも、アベ様や最低の官房長官らは
            すぐにでも辺野古破壊を再開しても不思議ではない
   『●沖縄県知事選「象とアリの戦い」…
       「象」は最大の争点で旗幟不鮮明、「辺野古が唯一の解決策」を強制
   『●「将来の子や孫の世代が、あの時、つまり
        今の我々が頑張ったおかげで、平和な島になったんだよ」、と…
   『●「デマ」「ヘイト」の害悪と選挙…
     名護市長選や新潟県知事選の教訓を、沖縄県知事選の次にもつなげたい
   『●民主主義を破壊し、倫理観の欠片もない醜悪な選挙戦術…
                記憶し、教訓を沖縄県知事選の次にもつなげたい
   『●「空疎で虚飾に満ち」た弔辞を代読する最低の官房長官に怒声
                   …「翁長氏の遺志に応える唯一の道」とは?
   『●沖縄では、《「飴と鞭」で手なずけられる
       と高をくくったようなその態度こそ県民の気持ちを遠ざけた》
   『「県知事選で勝とうが負けようが、辺野古移設は粛々と進める」
                   と嘯く最低の官房長官らが民主主義を破壊
   『●鈴木耕さん《デマゴギーとの戦い…沖縄の民意は
      デマには屈しなかった》…沖縄県知事選の次にもつなげたい

 鈴木耕さん、《デマゴギーとの戦い沖縄の民意がどこにあるのかを、はっきりと示した…沖縄の民意はデマには屈しなかった》と仰っています。「象とアリの戦い」を見事に制しました。三上智恵さんは、アベ様や最低の官房長官らの《飴と鞭」で手なずけられると高をくくったようなその態度こそ県民の気持ちを遠ざけた》と言います。そして、斎藤貴男さんも、《この国の社会で生きるあらゆる人々にとって、最善の選択だったといえる》と。また、《正気を忘れていない沖縄の有権者たちのおかげで、最悪の時代にも一筋の光明が見えてきた》とも。
 この素晴らしい《沖縄の民意》《最善の選択》《正気を忘れていない沖縄の有権者たちのおかげ》…を、是非、本土にも。沖縄県知事選の次にも、つなげていきたいもの。

   『●「この国は今、とてつもなく恥ずかしい」(斎藤貴男さん)…
              「倫理観のかけらもない男」が自民党総裁三選


 そして、アベ様政権の《終わり》にもつなげたいし、必ずつなげましょう。
 斎藤貴男さんも、「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」について言及。《ところで安倍晋三事務所は、かつて1999年の下関市長選で子飼いの候補者を当選させるため対立候補への選挙妨害暴力団に依頼し、実行させた事件は最近、ジャーナリストの山岡俊介氏と寺澤有氏が完璧な裏を取って詳細を公表。国会で自由党の山本太郎氏が追及もした。…エサで政府と一体化した大手マスコミは、なお見て見ぬふりのまま私たちはつくづく不幸だ》。

 「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」が国会議員で居続け、自民党総裁を三選、でっ、いまだにニッポン国の首相…。《私たちはつくづく不幸だ》。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
   『●「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? 
                またしても、アベ様、ダークすぎます
   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
      暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
   『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
     「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」

   『●政治家失格な…アベ様の「ダーティな政治手法」
       「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ
   『●「安倍と小山氏が直接面会して“秘密会談”をおこなった」… 
                  どんなダークなことを話し合ったのかな?
   『●「カジノより学校にエアコンを! …被災者を助けて!」… 
            どこら辺が議場の秩序を乱し、品位を傷つける?
   『●《 #ケチって火炎瓶 》…「選挙妨害を暴力団に発注する」アベ様が 
                  国会議員、自民党総裁、ましてや首相?
   『●「個人攻撃」の何が問題? 「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」が
                       国会議員、自民党総裁でいいのか?
   『●「権力の監視」「番犬ジャーナリズム」を発揮せよ…
       「鎮火」不可な「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」
   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
       「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、
      「安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を暴力団に発注する 
             アベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?
   『●「私の妻や友人が関わってきた」と自ら暴露… 
      「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」実行せよ!
   『●将来のアベ様自身の「落選脅威」…選挙妨害をしてでも
          下関市長選候補者を落選させ、政治生命を絶つ必要が
   『●「この国は今、とてつもなく恥ずかしい」(斎藤貴男さん)…
              「倫理観のかけらもない男」が自民党総裁三選

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239117

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」(朝日新書)、「機会不平等」(岩波現代文庫)、「国民のしつけ方」(インターナショナル新書)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
正気忘れない沖縄の有権者 玉城デニー氏当選に一筋の光明
2018/10/10 06:00

     (史上最多の39万6632票を獲得し勝利した玉城デニー氏(C)日刊ゲンダイ)

 沖縄県知事選で玉城デニー氏が当選して、本当によかった彼の政治姿勢に筆者が共感しているから、ばかりではない。この国の社会で生きるあらゆる人々にとって、最善の選択だったといえる

 それほどまでに玉城氏に対する誹謗中傷は酷かった。大麻だの隠し子だの中国のスパイだのといった大嘘の数々が、選挙期間中を通してSNSで全世界にバラまかれた

 与党の全面支援を受けた対抗馬の佐喜真淳氏も、一定の被害は受けたらしい。ただ、「琉球新報」が9月9日から投開票前日の29日までに発信された投稿20万件以上(リツイート含む)を調査したところ全体の9割が玉城氏に関する内容だった

 デマの多くは、与党の国会議員やアベ政権のいわゆる御用文化人らによっても拡散された陰惨なバッシングは選挙後も続き、玉城氏の殺害予告まで相次いでいるという。

 誹謗中傷にとどまらない。前回知事選の倍以上にも増えた期日前投票では、いつ、何人が、どの投票所で等々の報告を求める調査票が、建設業界の団体などに配布されたと聞く。指示通りに投票した証拠を写メで送れと言われたとの証言まで現れ、これでは投票の自由が成立しないと憂慮した弁護士らの指摘で、県選管が各市町村選管に写真撮影をさせないよう通知する一幕もあった。

 ところで安倍晋三事務所は、かつて1999年の下関市長選子飼いの候補者を当選させるため、対立候補への選挙妨害暴力団に依頼し、実行させた。だが約束通りの報酬を支払わず、アベ氏の自宅に火炎瓶を投げ込まれてしまう。当時はそれなりに報じられた事件だが、いつの間にか、なかったことにされて今日に至った。

 暴力団にも劣るチンピラ集団に最高権力を与えてしまっている私たち日本国民は異常に過ぎる。政治学者の白井聡氏はしばしば、アベ政権を組織的犯罪集団のレベルと形容しているが、同感である。

 事件は最近、ジャーナリストの山岡俊介氏と寺澤有氏が完璧な裏を取って詳細を公表。国会で自由党の山本太郎氏が追及もした。だが軽減税率と東京五輪スポンサー契約のエサで政府と一体化した大手マスコミは、なお見て見ぬふりのまま私たちはつくづく不幸だ

 だからこそ余計に、玉城氏の勝利が喜ばしい。正気を忘れていない沖縄の有権者たちのおかげで、最悪の時代にも一筋の光明が見えてきた。チンピラ政権は今後もどんな汚い暴力を仕掛けてくるかわからない日本中で玉城県政を支えよう
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コメント
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●政治家失格な…アベ様の「ダーティな政治手法」「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ

2018年07月15日 00時00分03秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



リテラに掲載された山岡俊介さんのスクープ記事。その前編と後編。
【安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(前編)/安倍事務所が暴力団に通じる人物に選挙妨害を依頼していた決定的証拠! 「安倍代議士に選挙妨害を報告」の記述も】(http://lite-ra.com/2018/07/post-4108.html)と、
【安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(後編)/安倍首相は選挙妨害を依頼した前科8犯の男と密室で何を話したのか? 全容が記録された秘書の署名捺印入り文書が】(http://lite-ra.com/2018/07/post-4111.html)。

 《厚顔にも3選を狙っている安倍首相。しかし、そのダーティな本質はいくら隠しても隠しおおせるものではない》。
 《小山は、安倍事務所が選挙妨害を依頼し、その交渉に安倍首相も関与していたことを裏付ける3通の文書を…》。

 アベ様の「ダーティな政治手法」「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ。なぜかマスコミはダンマリ。何故に、何時もの如くバカ騒ぎしないのですか? 過去の話し? でも、決して日本のリーダーにしてはいけない人がその座を奪取してしまったことを、恐ろしく後悔させるスクープなのですが…。《議員辞職》という大見得・啖呵を切ったアベ様、でも、そもそも議員失格で、国会議員のままで居させてはいけなかった。
 「秘書が…、秘書が…」な議員ばかり。でも、アベ様御本人が「対応」していた点が重要なポイント…アベ様の「ダーティな政治手法」そのもの。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
    「《安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団「統一協会
     ファシスト団体「日本会議と密接な関係にあることは周知の通り……
     もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係があります。
     先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された九州最大の
     ヤクザ「工藤会」密接な関係》……。「とある暴力集団」との関係でさえ
     ウンザリなのに、「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、
     ダークすぎます。ますます国際社会の印象が悪くなる一方です」

   『●「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? 
                またしても、アベ様、ダークすぎます
   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
     暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
   『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
     「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」

    「Youtubeの映像資料【安倍晋三宅放火未遂事件の真相】
     (https://www.youtube.com/watch?v=dJWkIDHMRJE&feature=youtu.be)によると…」

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http://lite-ra.com/2018/07/post-4108.html

安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(前編)
安倍事務所が暴力団に通じる人物に選挙妨害を依頼していた決定的証拠! 「安倍代議士に選挙妨害を報告」の記述も
2018.07.06

     (決定的物証の念書)

 嘘と開き直りでモリカケ問題に蓋をして、厚顔にも3選を狙っている安倍首相。しかし、そのダーティな本質はいくら隠しても隠しおおせるものではない。ここにきて、とんでもないスキャンダルが新たに浮上した。それは、リテラでも何度か記事にしてきた安倍首相の地元・下関の自宅が18年前、工藤会系暴力団組長らに放火された事件に関するものだ。
 実はこの放火事件には、安倍首相の事務所がこの暴力団組長らと通じ、一緒に逮捕された前科8犯のブローカーに対立候補の選挙妨害を依頼。ところが、安倍サイドが見返りの約束を破ったため怒ったブローカーが暴力団を使って、犯行に及んだという裏があった。
 これだけでも大問題のはずだが、根拠が証言にとどまっていたためか、この一件は、休刊した月刊「噂の真相」などごく一部のメディアしか報じていなかった。
 ところが、今回、その決定的な物証が出てきたのだ。
 決定的な物証とは、当時、安倍事務所とこのブローカーが交わしていた3通の文書。そこには、安倍事務所が選挙妨害工作を依頼していた事実はもちろん、安倍首相自身がこのブローカーと会い、選挙妨害工作の見返りについて密談していたことを示す記述もあった。
 つまり、選挙妨害という犯罪をめぐる裏交渉に安倍首相自身が直接、関与していたというわけだ。しかも、相手は暴力団と深いつながりのある人物である。
 この文書の存在をスクープしたのは、ジャーナリスト・山岡俊介氏。安倍事務所による選挙妨害事件は、前述したように、休刊した月刊誌「噂の真相」が最初に報じたのだが、そのとき、現地で取材を担当したのが山岡氏だった。山岡氏は「噂の真相」休刊後も、この問題を追い続け、最近になって、出所してきたこのブローカーに直接取材。自らが主宰するウェブメディア「アクセスジャーナル」で報じたのだ。
 リテラでは今回、安倍首相の犯罪関与の決定的証拠であるこの文書を公開するとともに(右写真)、改めて山岡氏に疑惑の全貌をレポートしてもらった。
(編集部)


●安倍首相宅を放火した工藤会系暴力団と「安倍先生の支援者」を名乗る男

 筆者は、この問題を15年にわたり、取材してきた。そして、この6月、安倍事務所から選挙妨害の依頼を受け実行に及ぶも、裏切られて放火未遂事件を引き起こした主犯、小山佐市に2回にわたりインタビューすることに成功。安倍首相自身が選挙妨害という犯罪に直接関与している物証をつかんだ。
 その具体的な内容を紹介する前に、まず事件の背景を説明しておこう。問題の発端は2003年、当時、自民党幹事長だった安倍晋三の地元・下関で、6人の男が福岡県警・山口県警の合同捜査本部に逮捕されたことだった。容疑は、下関にある安倍の自宅に火炎瓶を投げ込み、車庫の車3台を全半焼させたという「放火未遂」容疑。逮捕されたのは、特定危険指定暴力団「工藤会」系暴力団組長と組員、そして、前述の元建設会社社長でブローカーの小山佐市だった。
 しかし、この逮捕劇は不可解なことだらけだった。事件が起きたのは3年も前。発生当初から地元では事件が噂になっており、安倍の北朝鮮に対する強行姿勢から北朝鮮関係者の犯行ではないかというデマも流れたが、なぜか当の安倍事務所や山口県警は一切沈黙。新聞やテレビもまったく報じていなかった。
 ところが、それから3年経って、いきなり容疑者として暴力団関係者が逮捕されたのだ。しかも、主犯と目される元建設会社社長・小山は前科8犯、地元では公共工事や土地買い占めに暗躍して手数料を稼ぐブローカーとして有名で、「わしは安倍先生の熱心な支援者」と公言している人物だった。
 筆者は、事件発覚後、すぐに「噂の真相」編集部の依頼で、下関に入ったのだが、ほどなくとんでもない裏があることがわかった。逮捕前に小山と接触していた地元関係者に取材することができたのだが、この地元関係者が、小山から直接、「あれ(安倍宅への放火事件のこと)はわしが工藤会にやらせた」「選挙妨害を頼んでおきながら、安倍事務所が約束を守らんかったからや」と聞かされていたことを証言したのだ。


■安倍事務所が子飼い市長を当選させるため依頼した選挙妨害と見返りの約束

 小山の言っていた「選挙妨害」とは、1999年の下関市長選でのことだった。この市長選では現職市長の江島潔(現・参院議員)と元市長の亀田博(現・下関市市議会副議長)、元国会議員で野党系の古賀敬章(のちに衆院議員、引退)が立候補していた。
 このうち、現職市長の江島は父親の代から清和会や安倍家との関係が深く、その後、安倍のバックアップで参院議員になった典型的な子飼い市長。この市長選でも、安倍の秘書が選対本部長をつとめるなど、安倍事務所あげて支援していた。しかし、今回の市長選は野党系の古賀が追い上げており、結果はどう転ぶかわからないといわれていた。
 そこで、安倍事務所は工藤会系組長らとともに逮捕された小山に、市長選の対抗馬である古賀を攻撃する怪文書工作を依頼したというのだ。
 小山は前述したように、ブローカー的な仕事をしていたうえ、前科8犯で暴力団にも通じている。こんな人物に大物国会議員の事務所が選挙妨害を依頼していたとは信じがたいが、この地元関係者によると、小山は自分にの古賀の選挙妨害を依頼してきた「佐伯」という安倍事務所の秘書の名前も口にしていた。実際、筆者が調べたところ、当時安倍の事務所に佐伯伸之という秘書は実在しており(後に下関市議に、昨年死去)、小山と頻繁に会っていたことが確認された。
 そして、市長選では、選挙の半年前、と選挙期間中の2回、古賀を攻撃する怪文書が大量にまかれていたこともわかった。ひとつは、週刊誌に掲載された古賀の女性スキャンダルのコピー、もうひとつは、古賀が市長になったら、下関は朝鮮支配の街になる、など、在日差別、いまでいうヘイトスピーチそのものの内容だった(しかも、古賀は在日でもないし、新井と親戚でもなく、完全なデマだった)。
 さらに、別の建設業者への取材で、小山の語っていた「小山と安倍事務所の約束」の中身も明らかになった。下関市では当時、川中地区というところで土地計画整理事業計画が進んでいたのだが、小山は市に大型ショッピングセンターのジャスコを誘致しようとしていた。安倍事務所はこの小山の利権参入計画に協力する約束をしていたのだ。
 ところが、小山が逮捕前、地元関係者に語っていたように、市長選で江島市長が当選したというのに、安倍事務所は一向に約束を果たそうとしなかった。小山は依頼してきた佐伯秘書の上司である安倍事務所・筆頭秘書の竹田力にまで直接掛け合い、念書まで取っていたというが、それでも安倍事務所はのらりくらりと小山の要求をかわし続け、挙句は裏切りの姿勢まで見せたという。
 そこで、怒った小山は知己の工藤会系暴力団組長に依頼し、安倍の自宅に放火させたのだった。安倍首相の自宅以外も、事務所を含め計5度、関連施設に火炎瓶を投げ込ませた。これが筆者がつかんだ、放火事件の全貌だった。


■「これがあるかぎり絶対に捕まらん」とブローカーが口にしていた念書の存在

 放火事件の裏には、安倍事務所のとんでもないスキャンダルが隠されていたわけだが、さらに警察関係者に取材を進めると、この事件は、当初、闇に葬り去られるはずだったことも明らかになった。実際、放火された時点で、安倍サイドは小山が犯人であることは察しがついていたはずだが、警察に捜査を依頼せず、山口県警も地元の名士である安倍を忖度して動こうとしなかった。その結果、小山は3年もつかまらなかった。
 それは、おそらく、小山が前述の竹田筆頭秘書がサインしたとする念書をもっていたためだろう。もし事件化して小山が取り調べや法廷で念書を持ち出したら、安倍事務所の選挙妨害が明るみに出かねない、そう考えたのではないか。
 実際、小山は前出の地元関係者にこの念書をちらっと見せ、こううそぶいていたという。

   「これがあるかぎり絶対に捕まらん」

 事件から3年経って、小山や実行犯の工藤会系組長らがいきなり逮捕されることになったのも、安倍の地元の山口県警でなく、福岡県警が暴力団・工藤会の一斉摘発をしている過程で、この事実をつかんだためだった。政治家とは関係のうすい暴力団担当の部署が捜査していたため、しぶる山口県警を押し切って、事件化に踏み切ることができたのだ。一応、メンツを立てるために山口県警と合同捜査ということにしていたが、実質は福岡県警が捜査を仕切っていたという。
 だが、経緯はどうあれ、福岡県警が捜査に動いたことで、闇に葬り去られるはずだった安倍宅放火事件は明るみに出た。そして、筆者の取材をもとに、「噂の真相」がトップ特集で、この事件の裏に安倍事務所の選挙妨害依頼があったことを記事化し、大きな話題を呼んだ。
 おそらくこれで一気に火がついて、週刊誌はもちろん、新聞やテレビも安倍のことを徹底的に追及するだろう。筆者も「噂の真相」編集部もそう考えていた。
 しかし、現実は逆だった。どこのメディアもこの記事を後追いしなかったのである。筆者や編集部には、新聞や週刊誌の問い合わせが何件もきたが、結局、報道したマスコミは皆無だった。
 当時、「なぜ記事にしなかったのか」とメディア関係者を問い詰めると、必ず返ってきたのが、「当事者の小山が収監されていて、証言が取れないから」「物証である念書があれば」という答えだった。しかし、他の政治家のケースでは、当事者証言のないまま、記事にしているケースはいくらでもある。実際は、飛ぶ鳥落とす勢いだった安倍晋三に腰が引けたというのが真相だろう。
 実際、2006年10月、安倍第1次政権が誕生したタイミングで、「共同通信」がこの件を記事にしようとしたことがあった。共同通信は拘留中の小山氏に面会し証言を取っていたというが、上層部の判断で結局、記事は潰されてしまった。記事がつぶされたいきさつは月刊『現代』(06年12月号)で元共同記者の魚住昭青木理のふたりが「共同通信が握りつぶした安倍スキャンダル」と題してレポートしている。
 しかし、そうはいっても、もっと決定的な証拠を提示しなければ、マスコミが動かないのも事実だった。鍵になるのは、小山自身が「これがあるからワシはつかまらん」といっていた念書の存在だった。念書の現物があれば、マスコミも動くだろう、そう考えた筆者はその後もしつこく取材を続けた。
 3年前には、念書にサインしたとされる筆頭秘書の竹田の自宅を2日続けて直撃したこともある。竹田は念書の存在は認めたが、内容は読まなかったとシラを切った。さらに取材を繰り返すつもりだったが、竹田は一昨年に死去し、取材は叶わなくなった。
 拘留中の小山にもアプローチしたが、反応はなかった。小山は裁判でも一切、念書のことは持ち出さなかった。そして、懲役13年の実刑判決を受け、刑務所に収監されたため、その後、小山とは連絡を取れなくなってしまった。


■安倍宅放火未遂事件の”主犯”小山佐市への6時間の取材、提示された3通の文書

     (念書の重要部分)

 もはや万策尽きたか、と絶望に打ちひしがれていたが、今年5月、奇跡としか思えないことが起きた。小山から突然、連絡がきたのである。小山は今年2月、13年の刑期を終えて満期出所。以前からアプローチしていた筆者に「真相を話したい」と連絡があったのだ。
 さっそく小山に会って2回にわたり計6時間以上に及ぶ取材を行った。小山はすでに80歳だが、かくしゃくとして、記憶にはよどみがなかった。取材してみて改めて認識したのは、筆者のこれまでの取材内容、「噂の真相」の記事が間違っていなかったことだ。当時、安倍事務所の佐伯秘書から古賀の選挙妨害工作の依頼を受けていたこと、安倍事務所が見返りの約束を反故にしたこと、その約束を書いた念書が存在していることなど、主要な疑惑をすべて認めたのである。
 また、怪文書については、「ゴム手袋して何万部もコピーして、自分も部下と車で回って各家に投函した。佐伯秘書も手伝ったことがあった」と語るなど、当事者しか知りえないディテールも語っていた。
 ただし、小山がまいたのは、女性スキャンダルのほうだけで、「北朝鮮出身」と差別デマ攻撃を行った怪文書については、「あれはワシやない」と否定した。だが、一方で小山はこうも言っていた。

   「とにかく、安倍事務所の佐伯秘書が『古賀は朝鮮人で、当選させたら
    下関は朝鮮に支配される』としきりにいっていた。だからワシも協力したんや」

 ようするに、安倍事務所の秘書が怪文書と同じ差別デマ、ヘイトを口にしていたというのだ。
 しかも、この悪質な選挙妨害は最初から、佐伯秘書の個人的な裁量によるものでなく、安倍事務所や安倍首相も納得ずくのことだったと、小山は言う。

   「佐伯に選挙妨害の依頼を受けた時、佐伯では信用できないから
    (上司で筆頭秘書の)竹田に電話して確認した。その時、竹田は
    “この件は安倍さんも含め安倍事務所全員の総意”と言うたんよ」

 もちろん、小山の言うことをすべてうのみにすることはできないし、その証言だけでは、これまでの繰り返しで、マスコミは絶対に記事しないだろう。しかし、今回、小山は、筆者がどうしても現物を入手したかった安倍事務所と小山の間でかわした、小山が「これがあるからわしはつかまらん」と言っていたという「念書」を出してきた。
 小山が出してきた文書は計3通。正確には、「念書」ではなく、1通目が「確認書」、2通目は「願書」、3通目はもう一度「確認書」と銘打たれているが、そのすべてに、安倍事務所の筆頭秘書だった竹田力の署名と捺印があった。
 小山は筆者が取材していた通り、下関市長選で安倍事務所の推す江島市長が当選したにもかかわらず、一向に「見返りの約束」を果たそうとしないことに業を煮やし、筆頭秘書の竹田にねじ込み、安倍と直接面会して、見返り条件について秘密会談を行っていた。
 3通の文書はその過程で決まったことを書面にし、署名捺印したもので、市長選挙から4カ月後の平成11年6月17日、6月22日、7月13日の日付が入っている。
 そして、特筆すべきなのは、3通すべてに、安倍首相がこの問題に直接、関与していることを示す記述があったことだ。
 たとえば、冒頭に掲載した画像は1通目の文書だが、そこには〈古賀潰しの件(佐伯氏よりの依頼)も安倍代議士に報告し、代議士含め小山会長とお話をさせて頂きたいと思っておりますと言われた事〉との記述があった。これは、古賀潰し=選挙妨害を安倍首相が知っていたというと明らかな証拠だろう。
 この文書は他にも様々な疑惑をが裏付ける事実が書かれていた。さらに、2通目、3通目の文書にも、衝撃的な記述がある。その具体的な内容については、後編でお届けしたい。また、興味にある向きは、筆者が主宰している「アクセスジャーナル」も読んでいただければ、幸いだ。
(後編に続く/文中敬称略)

(山岡俊介)
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http://lite-ra.com/2018/07/post-4111.html

安倍首相宅放火未遂事件「18年目の真実」●山岡俊介(後編)
安倍首相は選挙妨害を依頼した前科8犯の男と密室で何を話したのか? 全容が記録された秘書の署名捺印入り文書が
2018.07.07

     (安倍晋三公式サイトより)

 18年前に起きた暴力団組長らによる安倍首相自宅への放火未遂事件。その“主犯”とされた男が初めて口を開いた。
 男の名前は小山佐市(80歳)。前科8犯、地元・下関では公共工事に介入するブローカーとして有名だった小山は、1999年の下関市長選で、安倍事務所から依頼を受け、安倍首相子飼いの現職市長を当選させるため、対立候補を攻撃する選挙妨害工作の依頼を受けていた。ところが、安倍事務所が見返りの約束を果たさなかったため、翌2000年に暴力団を使って、犯行に及んだとされる。
 小山は2003年に実行犯の工藤会系組長らとともに逮捕されたが、マスコミは当事者の小山が収監されてしまったこと、そして、物証がないことなどを理由に、この問題の裏側にある安倍事務所の選挙妨害事件を全く報道しなかった
 しかし、13年の実刑判決を受け服役していた小山が今年2月に出所。5月になって、この問題をずっと追及し続けているジャーナリスト・山岡俊介の取材に応じたのだ。そして、小山は、安倍事務所が選挙妨害を依頼し、その交渉に安倍首相も関与していたことを裏付ける3通の文書を目の前に出した。3通の文書にはすべて、当時の安倍事務所の筆頭秘書で山口県警警視出身の竹田力の直筆署名、捺印があった。
 前編では、山岡が事件の全容を改めてふりかえりながら小山の実際の証言内容をレポートしたが、後編では、問題の核心であるこの3通の文書の詳細について解説する。なお、山岡は自らが主宰する「アクセスジャーナル」でも、この文書の存在を報じているので、あわせて読んでほしい。
(編集部)


●安倍事務所と選挙妨害を依頼したブローカーがかわした3通の文書

 筆者の取材に、1999年の下関市長選挙で、安倍事務所の佐伯伸之秘書の依頼を受け、選挙妨害を働いていたことを認めた小山佐市。安倍の推す子飼いの現職・江島潔市長(現・参院議員)を激しく追い上げていた野党系候補・古賀敬章(のちに衆院議員、引退)の怪文書を配布したと語った。

   「ゴム手袋して何万部もコピーして、自分も部下と車で回って各家に投函した。
    佐伯秘書が作業を手伝ったこともあった」

 さらに、小山は、この選挙妨害が佐伯秘書の個人的な裁量によるものでなく、安倍事務所や安倍首相も納得ずくのことだったと証言した。

   「佐伯(秘書)に選挙妨害の依頼を受けたとき、佐伯では信用できないから
    上司の竹田(筆頭秘書)に電話して確認した。その時、竹田は“この件は
    安倍さんも含め安倍事務所全員の総意”と言うたんよ」

 安倍首相や安倍事務所が積極的に不正に手を染めていたことを証言したわけだが、しかし、証拠は小山の言葉だけではなかった。小山は筆者に安倍事務所と交わした3通の文書を見せてくれた。
 99年4月の選挙で安倍事務所が推す江島市長が当選したにもかかわらず、安倍事務所は小山に約束した「見返り」を実行しようとしなかった。そこで、業を煮やした小山サイドが依頼窓口の佐伯秘書では埒があかないと、上司の筆頭秘書・竹田と交渉。さらに、安倍と小山が直接面会して、見返り条件について秘密会談を行ったのだ。
 安倍本人が前科8犯の暴力団と通じているブローカーと秘密会談を持っていたとは驚きだが、3通の文書はその交渉過程で、小山サイドと安倍事務所双方が交渉内容を確認したうえ、署名捺印した記録文書だった。


1通目の文書ではブローカーの要求に筆頭秘書が「安倍先生共々、最大限の努力」

     (決定的物証の念書)

 ひとつひとつ解説していこう。1通目は平成11年(99年)6月17日の日付のある「確認書」。前編で画像を公開したものだが、この文書には、小山サイドが安倍事務所に書面で要求を突きつけた上、6月14、15日の2日間にわたって、安倍事務所を訪問して、竹田筆頭秘書に対して回答を要求。それに対して、竹田筆頭秘書が返答した内容が記されていた。
 「竹田先生発言内容」という見出しの下に①から⑦まで並んだ項目がそれだ。まず、ひとつめにはこんな記述がある。

〈① 此の度の佐伯氏(安倍事務所含)の一件、謝罪され、謝罪(佐伯氏をクビ)して済む問題ではないと思っておりますと言われた事。〉

 この平身低頭ぶりをみるだけでも、安倍事務所が小山に相当な借り、後ろ暗さがあることがよくわかるが、衝撃的なのは前編でも触れた2つめの項目だった。

〈② 古賀潰しの件(佐伯氏よりの依頼)安倍代議士に報告し、代議士含め小山会長とお話をさせて頂きたいと思っておりますと言われた事。〉

 「古賀潰しを安倍代議士に報告」、これはつまり江島市長の対立候補である古賀候補への選挙妨害を安倍本人も知っていたことの証明ではないか。小山は選挙妨害の依頼を受けた際、“この件は安倍さんも含め安倍事務所全員の総意”と言われたと証言しているが、その証言の信憑性を裏付けるものと言えるだろう。
 そして、こうした背景があるためだろう、③では、安倍と直接、会わせろという小山の要求に対して〈此の度の件(古賀問題含め)安倍代議士と小山会長がお会い出来るよう必ず調整しますとの事〉と、全面的に実現を約束しているのだ。
 この文書には、ほかにも、安倍事務所が小山からさまざまな要求をつきつけられている様子がうかがえる。⑤の〈亀田先生の件、(中略)小山会長と一緒に話合いをし、亀田先生の今後を安倍先生共々、最大限の努力をしますとの事。(後略)〉もそうだ。
 亀田先生とは、下関市長選の第三の候補者、亀田博・元下関市長(現・下関市市議会副議長)のこと。実は、小山は市長選では、江島ではなく亀田を応援していた。安倍事務所の依頼で古賀への選挙妨害を行ったのは、佐伯秘書から古賀への攻撃が亀田への支援になるかのかのように騙された結果だったという。
 だが、市長選で安倍は亀田のことを一切支援せず、自民党は推薦を江島に一本化。結局、亀田は最下位で落選した。その事に腹を立てた小山が、亀田の再就職の世話、さらに亀田の債務の肩代わりを安倍事務所に要求していた。当時、亀田は市長時代に立ち上げた日韓高速フェリーで行政訴訟を起こされ、敗訴。個人で8億5千万円の損害賠償支払いの命令が下されていた(のちに最高裁で逆転勝訴)。

 (もっとも、この点については、亀田の名前を利用しだだけとの説もある)。

 これに対して、竹田筆頭秘書は〈亀田先生の今後を安倍先生共々、最大限の努力をします〉と回答している。


2通目は、安倍事務所から前科8犯の男に「安倍代議士と11で話し合いを」

 さらに文書には、小山の逮捕直後から「安倍事務所が見返りを約束したのに反故にした」と噂されていたあの話も書かれていた。⑥の〈新下関西土地区画整理事業内 都市計画道路 南側変更依頼の件について〉がそれだ。小山は安倍事務所の力を使って市に都市計画道路を変更させ、大型ショッピングセンターのジャスコを誘致しようとしていた。
 ただし、この時点では〈中司氏(安倍事務所の事務局長=筆者注)が役所関係交渉したが、現在の所、変更は難しいとの事。〉と安倍事務所が市に働きかけたものの、色よい返事がもらえなかった事がうかがえる。
 ⑦はもっと露骨だ。小山は、下関新水族館と唐戸市場の土木工事に自分たちを参入させるよう安倍事務所に求めていた。竹田秘書は〈新水族館及び唐戸市場工事につき竹田先生自身、親しい人に状況依頼(五洋・戸田建設)の結果、土木・基礎工事等(鉄骨含む)に関しては、既に下請け業者が決まっているとの事。〉と回答しているが、小山サイドは納得せず、文書には〈上記⑦に関して、寿工務店受発注工事の全て我々(安倍・亀田先生支援者)へ変更(受発注)強く求む。〉と付記されていた。ちなみに寿工務店というのは、江島市政で公共工事を大量に受注するようになった典型的な安倍・江島系企業だ。
 そして、この7つの項目の後に、〈以上、上記事項、間違いが生じない為、双方確認の上、署名捺印致します。〉として、〈衆議院議員 安倍晋三事務所 秘書 竹田力〉の直筆サインと捺印が押されていた。
 この1通目の文書をみるだけで、安倍事務所側に選挙妨害を小山に依頼したという明らかな認識があり、そのうえで、佐伯秘書が約束したダーティな見返り条件を無下に断れず動いていた事がうかがえる。しかも、その経緯は安倍にも「報告」され、その結果、安倍と小山が直接、話し合う段取りが進んでいたことも記されていた。
 実は、平成11年6月22日という日付が書かれた2通目の文書は、その安倍と小山の話し合いの開催を安倍事務所が小山に通知するものだった。

〈有限会社 恵友開発  会長 小山佐市 殿
 平成11年7月3日(土)午前10時 下関市東大和町1丁目8番16号 安倍晋三事務所において平成11年5月1.10.11日付け書面及び5月15日付け書面につき、小山会長・安倍代議士(1対1)で話合いする事、勝手ながら決めさせていただきました。大変お忙しい中、お手数おかけいたしますが、安倍事務所へお越し頂けますよう、何卒、宜しくお願い申し上げます。
          衆議院議員 安倍晋三事務所 秘書 竹田力 印〉

 前科8犯、暴力団とも通じているブローカーに、安倍のほうから1対1で会う、と言ってきたのだ。これも前述したように、安倍サイドにいかに後ろ暗いところがあったかの表れだろう。


3通目の文書では安倍自身の「最善を尽くしたい」の言葉、選挙妨害の口止めも

 そして、2通目の文書どおり、安倍と小山は99年7月3日に下関の安倍事務所で1対1で会っている。
 小山は「安倍事務所の奥には防音装置のついてる部屋があってそこで2人きりで密談した」という。いったい何が話しあわれたのか。その記録が3通目の「確認書」だ。
 この文書は平成11年7月13日、〈小山佐市殿〉という宛名のあとに、〈別紙 平成11年7月3日付要望書について平成11年7月3日(安倍代議士)・平成11年7月6日(竹田先生)と小山会長と下記話し合いを行いました。本件につき双方一切他言しない事、約束を交わした。〉とあり、4つの項目が並んでいる。

〈①【亀田先生について】
平成11年7月3日 午前10時〜11時45分(安倍事務所)安倍代議士発言『今後、亀田さんの希望あれば、就職について最善を尽くしたい』との事。(後略)〉

〈②【古賀問題について】
この件については、安倍代議士と諸々のお話をされていますが、代議士より小山会長と話合いをする様、指示を受け、本件につき小山会長と話合いを行い、中谷弁護士に話合いのご依頼を致しました。(後略)〉

〈③【新下関ジャスコ出店希望路線変更について】
安倍代議士、本件早急に調査した上、下関の活性・発展の為にも最善を尽くすとの事(竹田先生同)。

この件(都市計画変更)については、現段階では極めて難しい問題でありますが(有)恵友開発より地権者等とのお話合いをされ、基本となる地元・区画整理組合の方々が挙って計画変更したい旨のご意向であれば、行政サイドに要請する様、最大限努力致します。(後略)〉

〈④【税金の無駄遣い・公共事業工事等、他差別について】
〈下関の活性・発展の為、最大限なるご尽力頂きたいとの件、よく判りました。〉

 そして、最後にはやはり、1通目、2通目の文書と同様、〈安倍晋三 秘書 竹田力〉のサインと捺印があった(当初は「秘書」の部分が「代理人」になっていたが、二重線で修正されていた)。
 この文書を読む限り、安倍首相は小山の要求のほとんどについて、前向きな回答をしている。小山によると、実際の話し合いはもっと突っ込んだ話をしていたらしい。
 たとえば、亀田元市長の8億5千万円の損害賠償の肩代わりについても話し合われ、小山は亀田が所有している絵画の買取などを提案したというが、これも安倍は拒否しなかったという。また、ジャスコ出店のための新下関西土地区画整理事業の計画変更については、当初、安倍が難色を示し、「雇用が増えて下関が発展するのに何を言ってるんだと思い、思わず出されたコーヒーカップを投げた」(小山)という一幕もあったらしいが、最終的には、小山が持参したジャスコ計画地図を広げ、道路変更位置を確認。安倍から計画図を預かりたいと言ったという。
 そして、安倍は小山に、「竹田(力秘書)に後のことは絶対に最善を尽くす、約束は守らせますので、本日を持って古賀の件は口に出さないで下さい」と懇願、小山も「よく分かりました」と応じ、お互い堅い握手を交わしたのだという。そして、小山が帰るとき、安倍を先頭に竹田筆頭秘書、事務員総出で見送った。
 安倍事務所が依頼した違法な選挙妨害をなんとか口封じするために、安倍首相自身が小山の突きつけたグレーな要求に「努力する」「約束は守る」と答えていたのだ。


■安倍との密談した後に、ブローカーを山口県警に逮捕させた安倍事務所

 しかし、それから、約1年後の2000年8月、工藤会系暴力団による安倍の自宅や事務所の放火未遂事件が起きた。安倍が直接、協力を約束したにもかかわらず、小山はなぜ、工藤会系暴力団を使って報復に及んだのか?
 その裏には、安倍サイドの裏切りがあった。実は小山は、この安倍との密談の翌月、99年8月に下関署に逮捕されているのだ。容疑は驚いたことに、安倍事務所・佐伯秘書に絵画を無理やり買わせたとする300万円の恐喝だった。しかし、小山によると、これはでっち上げ逮捕だったという。

「(選挙のすぐあと)たしかに佐伯はワシに300万円を渡そうとした。しかし、当時ワシはカネに困ってなかったので、断った。そうしたら、今度は知り合いの安倍の後援者である元会社社長が、ワシが当時、コレクションしていた石井薫風という画家を、その社長の女房が大ファンでどうしても彼の絵が欲しいと日参する。最初は佐伯のダミーやろと言って断ったが、あんまりしつこいので、絶対に佐伯とは関係ないなと念押しして譲ってやった。それが、安倍に会ったあと、いきなり佐伯から告訴されて、逮捕されたんや」(同)

 実際、下関署に逮捕された小山だったが、その後、検察で起訴猶予になり、釈放されている。また、筆者は小山からこの300万円の領収証のコピーを入手したが、その宛先は佐伯秘書ではなく、小山の証言通り別人だった(日付は選挙翌月の99年5月20日)。
 もちろん、小山の主張をすべてうのみにはできないし、この元会社社長がダミーで、元は佐伯秘書か安倍事務所の金だった可能性もある。だが、すくなくとも、安倍事務所が裏切って佐伯に小山を告訴させたことは間違いないだろう。
 小山を逮捕した山口県警、下関署は父親の代から安倍の影響力が非常に強いうえ、筆頭秘書の竹田は元山口県警の警視だった人物。おそらく安倍との密談で小山から突きつけられた要求が実現不可能なものだったため、追い詰められた安倍事務所は、佐伯に告訴させ、山口県警に働きかけて、小山を口封じ逮捕させたのではないか。
 起訴できなくても逮捕させるだけで小山には脅しになる、山口県警に手を回せば、表沙汰にはならないという計算もあったのだろう。実際、マスコミはこの事件をほとんど報じなかった。
 しかし、小山はひるむどころか、協力を約束しながら一転、口封じを図った安倍サイドの裏切りに激怒した。工藤会系暴力団を使った放火未遂事件は、その報復だったのだろう(小山自身は、放火についても明確に指示を出したわけではないと、無罪を主張していたが)。
 その怒りは、逮捕されて実刑判決を受け、収監されても変わらなかった。裁判では安倍事務所による選挙妨害依頼の詳細や念書のことは一切語らなかったが、その一方で、小山は獄中からも、安倍に対して、抗議の書面や要求の手紙を送り続けていた。こうした書面や手紙には、今回、紹介した文書よりもさらに生々しい事実も書かれている。筆者が主宰する「アクセスジャーナル」で詳細を紹介しているのでぜひ、読んでいただきたい。
 しかし、安倍の側は小山がいくら書面を送ってもなしのつぶて、全く相手にしなくなった。小山が服役している間に一強体制を築き、メディアまで支配した安倍はもはや、小山のことなど恐れる必要はないと考えるようになったのだろう。実際、どのマスコミもこの問題を報道することはなかった。前編でも紹介したように、唯一、この問題を報じようとした共同通信も、途中で潰されてしまった。


■「週刊新潮」のインタビューの直前に突如、姿を消した小山佐市

 おそらく、出所した小山が筆者に連絡を取ってきたのは、こうした状況に直面して、安倍に最後の戦いを挑もうとしたのだろう。
 実際、小山は筆者の取材だけでなく、筆者の仲介で「週刊新潮」のインタビューにも応じる予定だった。新潮が大々的に取り上げれば、新聞やテレビも動く可能性がある。もしかすると、安倍首相を本格的に追及する機運が生まれるかもしれない、筆者自身、そんな期待を抱いていた。
 ところが、事態は急変した。その小山が突如、態度を豹変させ、「週刊新潮」の取材を断り、途中から筆者とも連絡が取れなくなってしまったのだ。いったい、小山になにがあったのかはわからない。まさかとは思うが、安倍サイドに懐柔されて、寝返ってしまったのか
 しかし、筆者は小山の意思とは関係なく、自分の主宰する「アクセスジャーナル」はじめ、オファーのあったメディアで、小山の取材内容や小山から預かった念書、膨大な書面や手紙を公開することにした。
 こうした証言や文書は、この国の最高権力者である総理大臣が「選挙妨害」という不正に関与し、暴力団とも通じる前科8犯のブローカーと裏取引をしていた決定的証拠であり、その存在を国民に広く知らしめるのは、ジャーナリズムの責務だと考えたからだ。
 しかも、安倍政権はいま国会を延長して、IR法案=カジノ法案を強行採決しようとしている。カジノ法案については、暴力団や反社会的勢力の介入を招く危険性が指摘され、政府与党は「暴力団員の入場禁止」という条項をつくることで「反社会的勢力は排除できる」などと強弁している。
 だが、この問題によって、カジノ法案を通そうとしている最高責任者の安倍が平気で反社会的勢力に通じた人間に選挙妨害を依頼していたのだ。しかも、その選挙妨害のおかげで市長になった江島潔が安倍の後押しで、参院議員になって、いま、カジノ法案を審議する内閣委員会の委員におさまっている。こんな政権が、暴力団、反社会勢力の介入を阻止できるわけがないだろう。
 しかし、国民の多くは未だ安倍首相のダーティな本質を知らないでいる。安倍政権の暴挙を食い止めるためにも、一人でも多くの国民にこの事実を知ってもらいたい、そして、そのために小山にマスコミの前で口を開いてもらいたい、と切に願っている。(文中敬称略)

(山岡俊介)
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