アブリコのCinema散策

のんびり映画でも観ませんか

ニノの空 ’97 フランス

2005-10-16 | ドラマ
男女の脳の違いにより、女性は現実的で、男性はロマンティストであるといわれる。

ここに出てくる二人の男たち。
スペイン人のパコと、自称ロシア人のニノ。
ひょんな珍事件(?)から、二人の友情が始まる。

知り合った女からパコは手紙を渡される。
あなたの愛情を確かめたいの、と。
3週間旅に出て、その間、絶対に連絡をしてこないで、と。
旅から戻ってきたときに、お互いの大切さがわかると思うから、と。

ふむ、パコは試されたわけだ。
彼は素直に、ニノと一緒にあてもない旅に出る。

旅先でのパコは女性たちの人気者。
だがニノの方は、気に入った女からも相手にされない。
「俺はなんでいつもこうなんだ!」
ついにキレてしまったニノに、パコはある方法を提案する。
「こうすれば、きっと理想の女性に出会えるぞ」

この作品は、二人の交流に焦点をあてており、温かみを感じさせる場面が幾度となく出てくる。
単調ながらも、本音の詰まったセリフが奥深い。

そこそこの自信家であるパコが、3週間後には神妙な顔になっていた。
一方で、まったくの三枚目のニノが、真実の愛を求めさすらい、辿り着いた場所とは・・・

気を張っている時よりも、自然体でいるほうが、案外うまくいったりするものなのかもしれない、ニノのように。