あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

寒い冬はブツでも撮るか

2012年05月22日 00時33分58秒 | 写真

冬は撮る物がないので主に物(ブツ)を撮ってます。

業界用語で”ブツ撮り”と言います。

えっ、冬でも撮る物があるだろうって?

寒い思いをして撮影する根性がもうないもので・・・・

 

ブツを作品のクオリティまで上げて撮影するのには、それなりの

テクニックがいるんですよ。

ポスターとかカタログとか、消費者の購買意欲をかき立てるような

写真じゃないとただの”メモ”と同じですからね。

 

おばけライティング編

人物のあごの下からライトを照らすことをおばけ屋敷でよく使われる

ことから通称”おばけライティング”といいます。

でも実際、本物の人間でやると何ともマヌケな写真になります。

そこで何とか作品になるような写真にならないか工夫した作品です。

 

西洋雑貨店にて仮面を購入。

たしかイタリア製だったと思います。5000円くらいしました。

この写真撮影だけのために買ったのですよ。

黒いマット(つや消し)紙に仮面をセットし、目の部分に穴を開けます。

穴を開けた部分に赤色LEDをセットし配線します。

部屋の電気を消して下から懐中電灯をあてます。

このままですと懐中電灯の色温度が低いため、全体的に赤くなって

しまいます。

赤かぶりを抑えるため、ブルーフィルターをレンズにつけます。

デジカメから写真を始めた方には、”ホワイトバランスを調整する”

と言ったほうがわかりやすいですね。

ここまで出来れば、もう9割終了です。

カメラを三脚にセットし、マクロレンズを装着します。

マクロ域は被写界深度(ピントが合う範囲)が浅いため、絞りを深く

します。深くとは絞りの数字を大きくすることです。

この状態で撮影すると黒い部分がかなり多いためカメラが”暗い”と

判断し露出をオーバーぎみにしてしまいます。

すると黒が締まらなくなってしまいます。

なのでここで露出をアンダーに補正するという作業が必要になります。

どれだけ必要かは、何カットか撮影してみるしかないです。

「とりあえず撮って、あとでレタッチすればいいんじゃね?」

と思ったあなた、甘い!

撮影時に写っていないものは、どんなにレタッチしても出てきませんよ。

アンダーで潰れたものや、オーバーで飛んでしまったものは救えますが、

無から有は生じないのです。

この1枚の撮影に3時間くらいかかってます。

けっこうかかるもんでしょ。

撮影データー

Canon EOS-1HS EF100mm macro f2.8 f8 AV -2/3EV PKR ポジをスキャン

Kamen074

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
神秘的な写真ですね (yuki)
2012-05-22 17:58:51
神秘的な写真ですね
3時間の価値の凝縮ですか
現物をこの状態で常時展示出来れば面白いかもね
少なくとも現物と写真同時展示なんてね (^.^)
返信する
yukiさん (abechan)
2012-05-22 21:21:25
yukiさん

現物をみると以外とつまらなかったりします。
写真という演出がなせる技ですね。
返信する

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