よく勝った!
早田ひな選手、パリ五輪、銅メダル獲得、おめでとうございます!!
3位決定戦。
対戦相手の韓国のシン・ユビン選手との過去の対戦成績は4勝無敗ということだったから、普通の力を発揮できれば負けないだろうと思えた。
ところが、一昨日の北朝鮮の選手との準々決勝で、利き腕の左腕を痛めてしまった。
だから、昨日の準決勝は全く腕が使えないような卓球しかできず、世界王者の中国の孫選手に完敗だった。
一度痛めてしまった腕は、そう簡単には治らない。
今日の試合でも、立ち上がりはやはりうまく相手の打球に対処できない様子が見られた。
それなのに、第1ゲームは、7-10から9-10とあと1点まで迫った。
十分なコンディションじゃないのに、打球の緩急やコース取りなどで対抗できるところに、早田が今まで築いてきた卓球のすばらしさを見る思いがした。
第2ゲームは、その卓球で互角の展開はさすがだった。
ゲームポイントを握られても、焦らない。
ジュースでひっくり返して、このゲームを取ったところに、勝負強い早田の底力を見た。
これなら、やれるんじゃないか。
第3ゲームになると、相手の強い打球に苦しむ場面が見られ、7-10とゲームポイントを握られた早田だった。
だが、第1ゲームと同様に粘って2本取る。
9-10のここで、シンはタイムアウトを取ったが、タイムアウト後の大切なポイントを取ったのは早田。
2ゲーム連続してジュースとなったが、ここも大切なポイントを2本取ったのは、早田だった。
これで、ゲームカウント2-1と、早田がリードした。
第4ゲームになると、早田の強打が目立つようになった。
なんだか、腕が治ったように見えた。
試合前に打ったであろう痛み止めが効いてきたのか、それともアドレナリンが出まくって痛みを感じなくなっているのか。
相手を完全に圧倒していた。
11-7で取って、ゲームカウント3-1。
銅メダルまであと1ゲーム。
だが、第5ゲームは、シンが吹っ切れたようによい攻撃を見せた。
彼女は、第1、第2ゲームまではポイントをあげると金切り声を上げていたのに、それはしなくなっていた。
ゲームに集中するようになったのだろう。
早田はこのゲームもジュースに持ち込んだが、相手に連続して取られてしまい、10-12。
ゲームカウント3-2に迫られた。
第6ゲーム。
出だしからリードを奪っていったのは早田。
だが、7-2から7-5まで迫られた場面もあった。
そこで冷静にタイムアウトを取って、ラリーの主導権を握り、突き放した。
ついに11-7でこのゲームを取り、4-2,勝利を決めた。
勝利が決まると早田は、コートに座り込んで泣いた。
こちらまでじんとした。
試合後のインタビューで、早田選手は、試合前に痛み止めの注射を打ったことを話した。
腕の痛みについて「神様は、こんなタイミングで意地悪をするなんて」と思ったことを話していたが、実感がこもっていた。
神様が意地悪をしても、それを乗り越えられる努力を重ねてきたからこそのメダル獲得だ。
逆境を乗り越えて銅メダルを獲得した早田選手、本当におめでとう。
日本のチームとって、早田選手のケガで、団体戦がどうなるかまだわからないけど、この銅メダルに力をもらって、男女ともに最善を尽くしてほしいと思う、
この後も、がんばれ、卓球ニッポン!!