バリアフリーの話です。
今様の建物は、高齢化社会の進展に伴って、バリアフリーの概念でデザインされることが多いですよね。
ところが先日訪れた建物は、バリアフリーの概念から大きく逸脱した建物でした、しかも観光施設となっていますから最悪と言っても過言ではないかと思います。
建物の名前は、旧松代町(現十日町市)の、ほくほく線まつだい駅近くにある「松代ステージ農舞台」です。
何がひどかと言いますと、トイレです。
美人林の帰り道、大地の芸術祭作品を見るために寄ったのですが、トイレに入ったらツマズイテしまって、右足首を痛めてしまいました。
建物外観は前衛的なデザインなのですが、建物内も同じコンセプトで造られているようで、細い通路、暗い照明です。
トイレはそんな環境の上に、入り口は暗い色と明るい色で塗り分けられていて、色の境目が段差になっているんです。
こんなところでツマズクノは私だけかも知れませんが、視力が落ちた年寄りには勘弁して欲しい環境です。
最初から苦言を呈しましたが、ここは大地の芸術祭で作られた常時展示作品を見る拠点です。
屋上に上がると(この階段も暗くて、急で困りました....ただしエレベーターもありますので、年寄りはエレベーターを利用しましょう)、正面に棚田の景色が広がっていて、そこへ農作業をモチーフとした作品を見ることができます。
ちょうど稲穂が出る時期なので、如何にも里山の棚田風景を眺めることができました、作品も棚田に溶け込んでいますね。
館内には、洒落たレストランと販売コーナーがあります、レストランは地元の食材を使った食事が提供されていますし、販売コーナーは地元の物産がずらりと並んでいますので、作品鑑賞以外にも楽しめます。
この「松代ステージ農舞台」を起点とする山道に沿って、各種の常設展示作品が展示されています。
実は、この山道は美人林へ抜ける近道です、同行した親戚が教えてくれて抜けてみましたが、確かに近道です。
ただし、都会と違って2車線の広い道ではありません、舗装はされていますが曲がりくねった山道なので、運転には細心の注意が必要です。
途中で何台か行き違いをしましたが、飛ばしている車(地元以外のナンバーが多いかな)が多くて、冷や汗ものでした。
まあ、山道に慣れていない方は、まともなコースを走ったほうが良いでしょう。
本来は車で移動しないで、まつだいステージ農舞台へ隣接した駐車場へ車を入れて、ゆっくり散策するのがベストな楽しみ方だと思います。
撮影した画像がぼんやりと見えるのは、景色が雨で煙っているためです。
ここは標高がそこそこあるので、森に雲がかかったような状態になります、これはこれで良い眺めですけどね。
室内から棚田を撮影したシーンは、洒落たレストランを見通して撮影したものです。
色鉛筆は、実際は丸太で作られた作品です、実物は色鉛筆の何百倍の大きさなんですが、何だか不思議な眺めですね。
一番下の酒瓶は、販売コーナーに展示してあった商品です、中々凝ったディスプレーでした。
余り文句を言いたくないけど、あのトイレだけは何とかして欲しいなと感じました......