癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

肥満細胞腫の治療薬

2009年06月08日 | Weblog
体が痛い。
腰も少し痛い。
膝が痛かったけど、昨晩風呂上りに冷湿布しておいたら痛くない。
体重は昨日消耗した分食べたので少し減っただけ。
以上、マラソンの代償でした。

会員さんの飼い犬でも肥満細胞腫と戦っているワンチャンは結構いますが、このたびアメリカ食品医薬品局(FDA)は、犬専用の癌治療薬を米国で初めて認可したとのニュースがありました。

『Palladia』と呼ばれる同薬は、米製薬会社大手の Pfizer's animal health wingにより開発され、皮膚肥満細胞腫の治療に効果が期待されているそうです。

皮膚肥満細胞腫はイヌ科動物の皮膚癌の約20パーセントを占めていて、一部の皮膚肥満細胞腫は、比較的簡単に手術で取り除く事ができるものの、一般的には治療が最も難しいとされており、全身に転移する事で良く知られています。

従来、化学療法としてはプレドニゾン+ピンブラスチンが有効といわれていました。これに47%くらいが反応するといわれていました。しかし、ビンブラスチンは、骨髄毒性について、ドキソルビシンや、サイクロフォスファマイドと共に、重度の副作用のある薬剤です。局所皮膚毒性も、強い副作用があります。静脈内投与を行い、血管周囲に漏出すると、強い刺激性反応を起こします。骨髄抑制があり、白血球減少症を起こします。悪心・嘔吐は、投与直後に起こります。顕著な便秘などの神経学的合併症も見られます。
ということで、Palladiaがどんな薬なのか詳しい情報が分からないので興味があるところです。実験では60%もの犬の腫瘍がなくなる、もしくは縮小、成長が止まったということです。
朗報ですね。薬は2010年初旬には、市販される見込みだそうです。