怖いのきらい

なぜ子供はお化け屋敷が好きなんでしょうね。

僕はきらい。

怖がりだから。

でもね、子供たちと入ると怖がってばかりもいられないのです。

だって父としての威厳があるでしょ。

だからどんなに怖くても子供の前では、

ぜんぜん怖くないもんね、笑っちゃうよ、というところを見せなければ

ならないのです。

本当はできるだけ早く出口に向かって、そう、ちょっと小走りくらいで

さーっと潜り抜けたいんだけど、子供がいるとそうもいかないのです。

がっしりと腕をつかまれ、恐怖で足をもつれさせている子供と一緒では

さーっと、という訳にはいかないのです。

そんなに怖いんなら入らなきゃいいじゃないの、と思うのですが、

お化け屋敷のアトラクションをみると必ず「入りたい」と言うのです。

お父さんは入りたくない、

やだ、入りたい、

それじゃ一人では入れ、

一人じゃやだ

それじゃお母さんと入れ、

お母さんもやだよ、

お父さんだってやだ、

入りたい、入りたい、入りたい、入りたい、入りたい、、、、

そんなやり取りを五分ほどしたあと、仕方なしに一緒に入ることになるのです。

ほんとにもう。

誰だ、お化け屋敷なんて物を考えたやつは。

だいっきらいだー。