先日、東京国立近代美術館で開かれていた生誕120年「小野竹喬展」へ行って参りました。
皇居や千鳥が淵のソメイヨシノは花吹雪でしたが、北の丸周辺の枝垂れ桜がちょうど満開でした。
【Tさん、いつもご招待券を頂いて有難うございます】
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ワルポンは絵画への理解度と云う点ではちょっと薄いのですが、写真撮影の初心者として大家の風景画を拝見させて頂くことは、自然の中から一枚の画面として切り取った構図や時刻を表現する色使いなど、本当に学ぶものが沢山あります。
代表作《奥の細道句抄絵》は、芭蕉の「奥の細道」の芭蕉が句を詠んだ同じ場所で、芭蕉が見た同じ場面を描いたものだそうです。
田一枚 植えて立ち去る 柳かな (栃木県那須町芦野)
笠島は いずこさつきの ぬかり道 (宮城県名取市)
まゆはきを 俤(おもかげ)まして 紅粉(べに)の花 (山形県尾花沢市)
五月雨を あつめて早し 最上川 (山形県新庄市本合海)
涼しさや ほの三日月の 羽黒山 (山形県鶴岡市羽黒山)
暑き日を 海に入れたり 最上川 (山形県酒田市)
象潟や 雨に西施(せいし)が ねぶの花 (秋田県にかほ市象潟)
荒海や 佐渡に横たふ 天の河 (新潟県出雲崎町)
あかあかと 日は難面(つれなくも) あきの風 (石川県金沢市)
浪の間や 小貝にまじる 萩の塵 (福井県敦賀市)
東北の生まれとしては、やはり何処かで見た風景でした。
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ところで、皆さん! 風力発電をどう思われますか?
「化石燃料を使わない、無限のエネルギー源である」として、全国各地に建設されています。
でも、低周波音の騒音公害、稀少のオオタカなどが回転羽根に衝突して死亡する、強風による折損や倒壊などの事故の問題も多くあります。
中でも景観への影響は重大問題です。
“暑き日を 海に入れたり 最上川”
この句と絵の画面中央に、風力発電の“デッカイ風車”をオッ建てた奴がいるのです。
芭蕉も竹喬も草葉の陰で、“なんで”と驚き、“えっ”と嘆き、“ああっ”と悲しみ、“フン”と呆れていると思います。