チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

傷のなめあい?

2009-06-19 | 障害者問題あれこれ
娘が保育園に行っていたとき、ベテランの保育士さんがいった。
「学校は養護学校へ行ったほうがいい」と。
その一番の理由が「障害児の親同士、傷のなめあいができるから」だった。
彼女にも全盲の娘がいた。

でも、それよりも....娘が望む刺激のある地域の学校へ行った。
確かに、周りは障害のない子の親ばかりで、自分の子の悩みなど打ち明けることはできなかった。
できなかったのは、いっても相手が困惑するとわかっていたからだ。

なぜなら、友達も自分の(大したことでない)悩みは長々と話すが、こちらの悩みは熱心に聴こうとしなかった。
相手の立場になって親身に聴くというのは難しい、と思う。
まして「障害」というのは友達にとっても「未知」のものだろうから。
本音を吐露できる、そういった相手がいたら、わたし達親子はもっと楽だったのかもしれない。

先日、娘と大学病院を訪れたとき、帰りに娘の名前を呼ぶ女性がいた。
申し訳なかったが、わたしはどこかで見たことがある、としか覚えていなかった。
去る間際に彼女のネームプレートを見て「あっ、キヨちゃんのお母さん」だったことに気付いた。
中2のときの同級生だったはず。
その1週間前にもスーパーで二人のお母さんと出くわした。
ひとりは階段途中で、もうひとりはレジを終えたときに。
お互い、無視することなく、「どうしているの?」と聞く。
娘を支えてくれた子どもの親たちだ。

「傷のなめあい」よりも彼女らに出会えたことのほうが良かったかもしれないと、やっぱり思うのだ。