チョコハナな日々

ちょこっとした日常のさまざまなことに対する想いを書いていきます。

Sさん親子

2009-06-15 | 障害者問題あれこれ
先月、数年前に知り合ったSさんとそのお母さんに会った。
Sさんはわたしより目上だが、お母さんはわたしの親よりはるかに若い。
Sさん親子が二人並ぶと、親子というより姉妹の感じがする。
近くのお店で休憩しながら、3人で語り合うと、Sさんのお母さんは16歳ぐらいでSさんを産んだことが分かった。

Sさんには麻痺があるが、小・中学校は通常学級で学び、短大を卒業した。
わたしは、以前Sさんから話を聞いて、Sさんもすごいなと思ったが、行かせた親もすごいなと思っていた。
だから、一度、Sさんのお母さんから直接聞きたかったのである。

「言葉は聞き取りにくいが、知的障害がないので、地域の学校、通常学級でいいといわれた」そうだ。
また、Sさんの親は自営業なので、学校のことや病院の診察なども父方の母、おばあちゃんがしてくれた。
なんとも、羨ましいことに、お姑さんは障害児を産んだ嫁をいびることなく、献身的に世話をしていたという。
「おばあちゃんが、この子をあっちこっちと外に連れ出してくれたから、この子も一人であっちこっちと出かけることが出来るんです」。

Sさんはおばあちゃん子だったのだろう。
おばあちゃんにとってもSさんは自慢の孫だったのだろう、と思う。
そんないいおばあちゃんに恵まれても、Sさんのお母さんはいろいろ苦労されたのだと想像する。
「まぁ、やっぱりいろいろ....」という言葉の間に、それはいろいろとあったのだろうと感じる。
長い年月だもの、いろいろあるよね、と思う。

Sさんは「特別支援学校はいらない」といっていたが、中学校のときはいじめがあったことを教えてくれた。
お母さんには心配掛けまいと思ってか、長いこといっていなかった。
とても頑張り屋で優しいSさんなのだ。

Sさん親子と出会ってから、わたしは尚更思った。
よし、あのお母さんがいづれ息を引きとるとき、そのとき少しでも安らかになれるように頑張ろう、と。

それに、わたしにとってSさん親子の存在は大きな励みとなっている。
これからもSさん親子とは交流を続けていきたいと思う。