マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

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第46話 神楽少尉

2016-11-10 21:25:01 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
神楽賢二郎と言う男が可変戦闘機パイロットに憧れ志願した切欠は一つだった。
ファイターになりたい、国民を守る翼になりたいと・・・・・

その一新で新統合軍に志願し厳しい訓練を耐え抜いた末
可変戦闘機パイロットになり、国民を守る翼となり・・・・・
日々国民を守る為に誠心誠意頑張っていた。

純粋に単純に国民を守りたいとの一新で・・・

【ニューエドワーズ基地.本部ビル.オフィスエリア】

ラウラ達が食堂で談笑している頃、大樹と神楽はオフィスエリアに向かっていた。

茂人が小隊長と副官からなる各小隊幹部を召集し定期会議を開き・・・・
今後予想される模擬戦や教練、イレギュラーの出撃任務について協議しようとしていた。

イレギュラーの出撃任務は惑星エデンに潜伏した反統合勢力・・・・
狂暴竜鳥の討伐、ゼントラーディ軍はぐれ部隊の征伐に多岐に渡り・・・
エデン軍司令部、もしくはニューエドワーズ基地からの命令・・・・
そして相手方の襲撃があった場合、茂人らは出撃し対応する事になっていた。

当然、現地のエデン軍は出撃はするが・・・・
まだまだ練度は高いわけではなく、人手不足もあり戦力低下を極力避けるべく
練度の高い茂人らも出撃しカバーしなければならない。

吉野大樹「こらぁ、何をボサッとしてるんだ?」

神楽少尉「すいません、原点の事を思い出して・・・・・」

吉野大樹「思い出すのもいいが集中力散漫はよくないな、実戦であれば自分どころか味方の命が危なくなる。」

オフィスエリアに向かう大樹は集中力散漫な神楽を注意した。

神楽の様子は何処か気が抜けてるようであり、これから会議に向かう態度ではなく
今の態度で会議に出すわけにいかないので、少し口調厳しく注意し・・・・
会議に向けて意識の改めを計った。

原点を思い出してて気が抜けてたと神楽は言ったが、それで気が抜けてたら危うい
もし実戦であれば自身どころか味方にまで死の危機に直面してしまう事になる。

本多義輝「よぉお前ら早かったな!」

エラ「中尉、吉野大尉にお前ら呼ばわりは・・・・」

吉野大樹「少尉・・・・いいよ、本多中尉・・・・桐原少佐や他の面々は?」

本多義輝「まだ来てませんよ、俺らが早すぎるわけで」

吉野大樹「なるほどなぁ、分かった少しここで待ってますか・・・」

オフィスエリアの指定された会議室前に先に到着していた義輝とエラがいた。

早く来たのか、まだ茂人ら他の幹部は来ておらず・・・・
しばらく会議室前で待つ事となった。

今日、どんな内容でミーティングが行われるのだろうか?
待っている間、大樹はいろいろと想像していたが・・・・・
少し前に聞いた幹部士官同士の会話を思い出した。

ニューエドワーズ基地から100km離れた地点で・・・・
はぐれゼントラーディ軍が潜伏し、武装反抗を企てていると・・・・

もしかしたらそれを掃討せよと命じられるのか?

と・・・大樹は想像し有力的な事案について考えるが・・・
予想外のイレギュラーがあるかもしれないし、よくてただの定期会議かもしれないので
どんな内容が来ても動けるようにしようと考えた・・・・

【2021年3月27日.8時00分.格納庫】

ラウラは朝起き点呼と朝食の後、大樹と神楽に呼び出された。

一体何のようだとラウラは不貞腐れながらもパイロットスーツに着替え・・・
愛機であるVFー1Pフレイヤバルキリーのある格納庫に出頭した。
格納庫に入るとパイロットスーツを着た大樹と神楽・・・・・
そしてミリアの夫であるマックスがいた。

なんか嫌な予感しかしない・・・・・
イレギュラーすぎるメンツにラウラは不安を覚えた。

そうした中で遅れて茂人と美弥がやってきた。

桐原少佐「すまん、遅れてごめん。」

マックス「予定より10分前ですよ、特に問題ありません。」

桐原少佐「そうか?ならいいんだ。これよりエリア6におけるはぐれゼントラーディ軍と反統合同盟系組織のキャンプに対し威力偵察の作戦内容を話す。」

ラウラ「い・・・威力偵察?」

神楽少尉「敵方の勢力や装備などを把握する為、実際に敵と交戦して能力を知る事ですよ。」

ラウラ「こりゃご丁寧にどうぞ」

今回、ラウラ達が召集されたのはゼントラーディ軍と反統合同盟系のキャンプに対し
威力偵察を行い、後続のエデン軍掃討作戦部隊の突入を支援する作戦の説明の為だ。

惑星エデンには反統合同盟残党が近距離移民船団に密航し、密かに拠点を作り
拠点を元にはぐれゼントラーディ人や非地球反社会的勢力を取り込み戦力を増強し
最終的に武装蜂起し惑星エデンを乗っ取ろうと画策していた。

たまたま密航者がいた為、規模は小さくなんとか討伐出来る事となったが
反統合同盟に加わったゼントラーディ軍の部隊もいるため、戦力は未知数であり
エデン軍掃討作戦部隊を送り込んでも多大な犠牲者を出してしまう事となる為・・
ダンシング・スカル隊長のマックスとアンサーズ中隊が威力偵察と言う名目で・・
主力部隊の犠牲を減らす露払いの役割を担う事となった。

ただ、いるメンバーはハンター小隊のみであり他の小隊は参加してない

状況を踏まえた上で説明を聞いてたラウラは不満そう浮かべながら

ラウラ「何故、ハンター小隊しかいないんですか?」

桐原少佐「威力偵察だからだよ、ベルタリア准尉。まぁ一応、早期警戒機や可変攻撃機部隊も付く」

ラウラ「と言っても戦力足りません、これから敵の・・・・・」

威力偵察すると言っても戦力は足りない。
マックスを含めて僅か4機で反統合同盟系戦力と相手にしなくてはならない。
全部相手しなくてもいいが、4機だけだと心苦しい。

せめてもう1個小隊を参加させてもらえればと・・・・・

吉野大樹「もういいだろう、ラウラ・・・・任務は任務だ。文句は言うんじゃねぇ」

ラウラ「で・・・・でも」

吉野大樹「威力偵察ぐらいゼントラーディ軍でもやったろ、3機編成で・・・」

ラウラ「・・・・・分かりました、しっかり任務に励みます。」

これは命令であり反論はしてもいいが、最後は従わなくてはいけない。
今回の任務はマックスを指揮官とした4機編成での威力偵察であり、変更はない。

もっともな話ではあるが・・・・・
ゼントラーディ軍時代のラウラは3機で監察軍に対し威力偵察を行っており
遥かに過酷なあの頃に比べたら今の方が遥かにマシな方である。

ラウラは大樹に諭され納得しつつも不満は残った。
威力偵察とも言わずに全力で叩き潰せばいいものを・・・・

桐原少佐「ジーナス大尉、ジーナス中尉は?」

マックス「今回は僕だけです、久しぶりに部隊率いて戦ってみたいもので」

桐原少佐「そうか・・・・・」

マックス「まぁ大人しくしていればの話ですが・・・・」

桐原少佐「?」

今回部隊を率いるマックスではあるが、いつも一緒にいるミリアは参加しない

何より今のミリアはテストパイロットであり、やる事が多く
戦闘に参加している暇がなく、今回は不参加と言う形になった。
ただマックスは大人しくしていればと言う意味深な事を発言しており
仕事を放り投げ出撃してくる可能性は捨てきれない・・・・・

桐原少佐「とりあえずだ、反統合同盟残党とゼントラーディ軍の拠点を威力偵察し本隊が突入出来るようにしろ!ジーナス大尉、吉野大尉期待しておるぞ!」

マックス「了解しました。」

吉野大樹「期待に応えしっかり任務を達成いたします。」

その後もブリーフィングは少し進んだのちお開きになり・・・・
ラウラは大樹やマックスの指揮の下、作戦行動に入った。

今回の威力偵察はアンサーズ中隊に配属されてからの初陣であり・・・・
自身も命を失ったり、相手の命を奪う戦場に投入される・・・・・
無論、ゼントラーディ人であるラウラとは言え・・・・
初の可変戦闘機パイロットとしての実戦は緊張してしまう・・・・

訓練生として実戦は経験はしているとは言え・・・・・
実戦部隊ともなると訳が違う・・・・・

神楽少尉「ベルタリア准尉、顔色悪いようですが体調でも悪いのですか?」

ラウラ「えっ?ううん何でもない、可変戦闘機パイロットとして初陣だから緊張してるだけですよ。心配してくれてありがとう・・・・・」

神楽少尉「皆誰だってそうです。最初は怖いから始まります、生き残れば時期には慣れますけどね。」

ラウラ「へぇありがとう、それ聞いて安心したわ。(一応ゼントラーディ人なんだけどね、私)」

不安を感じていたラウラは神楽から然り気無く激励された。

初実戦は誰でも不安であり、いきなり戦死してしまうリスクがある。
生き残れば、時期には慣れ普通に戦えるが最初は不安で上手く戦えない。
そう言う事から初実戦で不安になっているラウラは神楽から激励された。

ただ・・・・・

ラウラは生まれながらの軍人種族ゼントラーディ人であり初実戦ではない。
可変戦闘機の実戦は一度は経験はしている。
それが故に無意識に神楽から若干馬鹿にされたかのような感覚を覚えた。

マックス「総員搭乗、各員は私に続け!」

いよいよ敵地に向けての威力偵察がマックスの号令の下開始された。

今回の任務は全部隊相手にする必要はなく、敵部隊の陣容と能力の確認と・・・
敵対空陣地を破壊すれば本隊に引き継いで任務終了と言う代物だ。

数においては敵の方が上手であるが、天才であるマックスが指揮官であり・・・・
ラウラが所属するアンサーズ中隊の精鋭ハンター小隊が指揮下に入る為・・・
上層部と茂人は損害は出ないだろうと考えていた。

吉野大樹「ラウラ、初陣だがいけるか?」

ラウラ「勿論よ、私はゼントラーディ軍の元軍人よ。それに可変戦闘機パイロットとしての実戦はこれが初陣じゃないわ。」

吉野大樹「そうか・・・・初陣を経験したのであれば心配はないな。期待しているよ。」

愛機のVFー1Pフレイヤバルキリーに乗り込んだラウラは大樹からも心配された。

ラウラは心配してきた大樹に大丈夫だと言う事と今回が別に初陣ではないと伝えると
目を閉じ安心した表情を浮かべ、期待していると言ってその場を去った。
期待しているか・・・・・不快ではないが、更に緊張感が高まったな・・・・
とラウラは苦笑した。

数分後、ラウラ達はニューエドワーズ基地から離陸した。

編隊はマックスが先頭にしたフィンガー・フォーフォーメーションで飛行し・・・
支援としてニューエドワーズ基地所属の早期警戒型のVFー5000Eが随伴した。

マックス「ニューエドワーズ基地の支援も中々ですね、早期警戒機を2機随伴させるとは・・」

吉野大樹「まぁ危険な任務ですからね、むしろあって当然と言いますか・・・・」

マックス「あって当然か・・・・確かにいつも単機で任務を遂行する私達は常に早期警戒機はついてないですね。」

吉野大樹「えっ本当ですか?」

目的空域に向かう道中、戦闘の緊張を和らげる為談笑していた。

早期警戒機2機がついてきているとは言え4機編成であり・・・・
遥かに数倍の戦力がいる敵拠点を威力偵察する任務は相当厳しく・・・・
誰か一人戦死してもおかしくない状況であった。

そんな事はここにいる誰もが分かっている事であるが・・・
無意識に厳しい現実に目を背けたくなるもんである。

しばらくするとIFFに反応する3機編隊の友軍とすれ違った。

ラウラ「ん?友軍機?見たことのない機体ね」

神楽少尉「友軍のVFー5コルセアですよ」

ラウラ「コルセアねぇ、F4UコルセアかAー7コルセアⅡなど数えて5代目かぁ。」

吉野大樹「よく知ってるな。」

ラウラ「戦争史研究していれば自然と覚えるもんよ」

すれ違った友軍機はVFー5コルセアと呼ばれる可変戦闘機であり
アドバンスド・バルキリー計画で開発された機体だ。
威力偵察の後に行われる掃討作戦において主力機体として使われる予定である。

ラウラ達が目撃したコルセアは作戦に参加する為に馳せ参じた部隊の物であり
作戦開始までの間、周辺空域の警戒警護を行っていた。

コルセアの小隊とすれ違うとパイロットはラウラ達に向かって敬礼していた。

ラウラ「この人達のためにも・・・」

すれ違ったコルセア部隊は自分達の成果次第で犠牲者生存者の数と結果が変わる

いい結果を出し少ない犠牲で自分達.新統合軍が勝利し・・・・
惑星エデンの秩序を乱し国民に仇なす反統合勢力を討たねばならない・・・・
今回の作戦は絶対に失敗してはいけないとラウラは意気込んだ。

作戦に熱心に取り組むラウラのバルキリーを左後方から神楽が見つめていた。
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