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夜明けがやってきた?

2010年07月09日 20時16分11秒 | F1
え~、お久しぶりです。
生きてます。一応。
本当に更新しなさ過ぎで駄目駄目ですね。
ていうか、もうイギリスGP始まってるし。
ですが、約1ヶ月半ぶりに振り返っていきたいと思います。

その間、トルコ、カナダ、バレンシアと3戦もあったわけですが、今回はグランプリ毎の振り返りではなく、ドライバーについて書いていきたいと思います。
そりゃあやっぱり、可夢偉君の大活躍が嬉しいわけです。

まずはマレーシア・スペインに続く、トルコGPでの3度目のQ3進出。
今年のザウバーのマシンは、合うサーキットと合わないサーキットでの戦闘力差が極端なので、本当に少ないチャンスをモノにしなければいけない可夢偉君の今シーズンなんですが、彼は本当に結果を出していると思います。
決勝でポイントを獲るのが一番大事ではあるんですが、長丁場のレースではマシントラブル等不確定要素が多いので、速さを結果に結び付けられないことがままありますから、速さの証明は予選が一番だと思います。
そして彼はその予選では、合っているコース(特にトルコとスペイン)で、Q3進出という速さの証明は存分に出してくれています。

事実上、レッドブル・マクラーレン・フェラーリ・メルセデス+ルノー&クビカでQ3の10席の内9つがほぼやる前から埋まっている今季、残りの1枠を取るのは本当に厳しい戦いですからね。
そこで可夢偉君は、多くのコースでは9番目の速さでしかないザウバーのマシンで、9戦中3戦でQ3に進出しているんです。
スーパーで素晴らしい仕事をしていると思います。
チームメイトのデ・ラ・ロサが一度もQ3に進出できていないことからも、マシン的には苦しいと言えるわけですから。

で、あとは決勝でトラブルが出なければの連続だったここまでの可夢偉君だったのですが、何とかセーフというか、結果が出せましたねぇ。
ソフト側のタイヤでレースの8割くらい走り切るとか、いくらブリヂストンのタイヤが優秀でもイスタンブールサーキットではかなりやりすぎたと思います。
最後の5周くらいは、3秒落ちとかのペースで、デ・ラ・ロサが空気読んでくれて抜かずに後も蓋してくれて、今季初入賞を果たしてくれました。

やっと掴めた1ポイント。
去年までなら何でもない10位完走なんですが、今季は入賞です。
でも信頼性が馬鹿みたいに上がったうえ、4強が普通に完走すれば上8台は固定の現在(クビカも入れれば9台固定)、『10位まで』ってのは良いと思います。
毎回まったく一緒のメンバーで順位の入れ替えやっているだけってことが起こりうるわけですから、そこの後ろの争いが保守的になって、見る方(下位チームファン)も『ここで抜いてもどーせポイントじゃないんだし・・・』ってなるでしょうからねぇ。
少なくとも私は、今年の『10位まで入賞』には毎戦少なからずドキドキしているクチです。


とにかく傷だらけというか、難産すぎる1ポイントを獲得した可夢偉君。
ここから流れは変わる! って思ったんですが、カナダは一転して残念でした。

まあ、ストップ&ゴーのジル・ビルヌーブサーキットは合わないと思っていたので、予選結果はまあ仕方ないかなという部分はありましたが。
それでも新興チームを抜いたら最下位はさすがに予想していなかったので、Q1敗退はかなりショックでした。

でも決勝ではいつも決めてくれるスタートでまたもや頑張ってくれて、「うぉぉぉぉっ!」って思ったんですけどねぇ。
ちょっと無理をしすぎました。
あの突っ込み&チャンスのある位置で早々に終了で、代表のペーターさんは相当お怒りになられたようで・・・
確かにあれは無理をしすぎたかもかもしれません。
でも普段は非常にクリーンなバトルをしてくれる可夢偉君ですし、今回は経験を積むための先行投資として堪えてくれたと思います。


そしてこの間のヨーロッパGP。
このコースもザウバー的には苦しいだろうという予想通りの予選結果。
しかも2戦連続のQ1敗退。
この時のペーターさんは、かなりコメカミの辺りがピクピクいっていたのではないかと思います。

ですが決勝では違いました。
見違えました。
変身したと言っても良いくらいでした。

確かにSC出動があったからという展開の利はありました。
そして、SC明けの時点で3番手走行。
予選結果を見るに、ここからは後続を蓋してトレイン状態となるのでは? と思った方も多かったのではないかと思います。
私もそうなるのは仕方ないにしても、何とか粘って後続の誰かがもっと遅くて可夢偉以上に蓋してくれって思いましたよ。

しかし彼は凄かった。
ベッテルと遜色ないタイムを出していた時間帯もあったくらい、3番手の位置に相応しいタイムを刻み続けたのです。
後続も悪くないタイムを出しているのですが、可夢偉君の方が全然上。
バトンはさすがに離せませんでしたが、それ以下はジリジリと差をつけていきましたから。
ほんと、どうなってるんだ? と驚きまくりでした。

信じてやれなくてごめんよ。
でもこの速さは当人達ですら信じられなかったらしいですから、やっぱりどうにかなってたんだと思います。(笑)
路面温度も予選より決勝の方が高かったとはいえ、2℃程度でしたからねぇ。
もう興奮しまくりました。

そしてノーピットストップのまま53周もタイヤをもたせて、入賞は確実なマージンを築いてピットイン。
タイヤ交換義務を果たします。
でも個人的にはタイムは落ちていなかったですし、後続よりはまだ良いペースを刻んでいたので、ピットインはゴール直前まで粘ってみた方が良かったのではないかと思います。
あと3周頑張れば、ピットストップ後にブエミの前で戻れた可能性は充分にありましたからねぇ。

でもその判断が、逆に可夢偉の凄さを更に世界に知らしめることになったんですから、結果オーライでしょうか。
本当にバレンシア決勝での可夢偉君は凄まじかった。
あの抜きにくいコースで、ラスト2周で2台抜いたんですから。
しかも1台はフェラーリ&アロンソで、もう1台はファイナルラップの最終コーナー。

もう映画ですよ。
出来過ぎで怖い。
本当に彼はバトルがスマートで、恐ろしいくらい上手いですよね。
一発でズバッと決めちゃうんですから。
なんか、日本の夜明けが来たと言ったら大袈裟かもしれませんが、それくらいの衝撃を受けた57周でした。


もうフリー走行は始まっていますが、今週は伝統のシルバーストーン。
このコースはザウバーのマシンに合ってるでしょう?
震える感動を再び、2戦連続で見たい。
その可能性は充分にあると思っています。