Brawn GP & SAF1 & HRF1 - Fan

 F1 メインっス。
 外野から好き勝手な事をギャースカ喚いています。

第2戦と第3戦を振り返る

2011年04月25日 20時54分10秒 | F1
また遅い更新ですが、それでもこんなブログを見て下さっている方には本当に感謝です。
何かと申し訳ない。
それでは第2戦マレーシアGPと、第3戦中国GPについてまとめて書いていきたいと思います。

開幕して1ヶ月しか経っていないのですが、その間で感じたのはもうレッドブル&ベッテルが絶対的な存在ではなくなってきたということです。
第2戦のマレーシアでは、KERSがなければベッテルのポールは無かったですし、中国GPではとうとう連勝がストップしました。
中国GPでは結果的にベッテルは2ストップで失敗して、正解だった3ストップを敢行したマクラーレン&ハミルトンが勝ちを奪えた感はありますが、開幕戦のあの圧倒的さがあれば、いくら2ストップ作戦でも勝ててた思いますから。

でもベッテルは負けた。
これは第1スティントでベッテルがバトンに蓋をされ、思うように逃げれなかった分が最終的にハミルトンに交わされたということもあると思います。
とはいえ、第1スティントでバトンに蓋をされていたのはハミルトンも一緒でしたし、3ストップでタイヤを酷使できる分バトンがいなくてもハミルトンはベッテルについていけたと思っています。

そしてここまでの3戦で妄想の域を出ない私の考えなんですが、
開幕戦のオーストラリアは予選でも決勝でも路面温度は20℃前後でした。
対して予選で大苦戦したマレーシアは路面温度が高かった(予選では40℃前後)。
そして今回の中国GPはぶっちぎった予選は20℃そこそこと低く、決勝は30℃くらいあった。

これらの温度との関係性はさすがに影響があるのではと思います。
まだこれからのグランプリは、路面温度が40℃を超えるようなとこはしばらくないと思います(よっぽどのピーカン照りでなければ)が、7月くらいからは晴れれば30℃は確実に超えてきます。
それまでの間でレッドブルは高温に対応できるマシンに改良してくるのでしょうかね。

しかし次のトルコは、例年路面温度が結構高いコース。
3週間空くところで、レッドブルはその辺を改良するアップデートを施してくるのかが、上位陣での一番の関心です。
逆にマクラーレンはこれからしばらくは良い状況になっていくと面白いですね。


そしてフェラーリの沈みっぷりがいよいよ深刻になってきました。
保守的なマシンでの伸び代の少なさが早くも蓄積されていってる気がします。
ただこのチームはレッドブル型の排気システムは入れれていないと思うので、それをここ2戦の間でモノにできるかでしょうね。

遅いなりにも表彰台争いができていれば何とかなると思うのですが、6位や7位じゃタイトルは争えません。
もうこの辺がシーズンを通して追いつけるタイムリミットでしょうからねぇ。
とにかく予選ですね。
レース序盤で遅いマシンに前へ出られて蓋をされたら、ただでさえ遅いのにプラスα、どんどん差が広がって勝負になれないというのが今年のピレリタイヤって感じですから。


そして中段争いも熾烈になってきました。
ザウバーとトロ・ロッソにフォースインディア。
リタイヤが無く、特に波乱も無ければ、現状ランキング上位5チーム10台で入賞の椅子は埋まってしまうわけです。

そこで今回のようなルノーの低迷や、ミハエルの落ち込みなんかがあった時に空いた1枠2枠に入り込めることが非常に大変になってきています。
そんな中、可夢偉君が非常に素晴らしい仕事をしていますね。
中国GPなんかは、終始フォースインディアに前を塞がれ続けていましたが、最終的には前に出て空いていた1枠を獲りました。

第3スティントの序盤、タイヤがグリップしている間にまずはスーティをパスし、タイヤが新しい間に出来る任務を遂行。
そしてディレスタに追いつき、今度はディレスタのタイヤが終わった時にパスしてきっちり1ポイント。
ペトロフには抜かれましたが、彼はタイヤ交換を遅らせた分タイムが1秒ほど良く、ちょっと勝負になれなかったのでこれは仕方ないかなと。(ディレスタもすぐにパスされましたし)

差がありすぎる相手を抑えることに一生懸命になってタイヤを酷使して、前のディレスタは抜けない、で、最終的にペトロフに抜かれたなんて状況だとポイントが獲得できなかったわけですから、望みの薄い勝負で2ポイントを狙うのではなく、できそうな1ポイント獲得を実現したのは非常にクレバーだと思います。
コンストランキングで相手になるのは、悔しいですけど一段上にいるルノーではなく、下のフォースインディですから。
ディレスタ1ポイント・可夢偉0ポイントと、ディレスタ0ポイント・可夢偉1ポイントでは、2ポイントの差になるわけで、ペーターさんがレース後に大喜びで可夢偉君を迎えたのも当然でしょう。

マレーシアでは予選でちゃんとQ3に進んだ上に、まったくタイム的に無駄だった2ストップ作戦だったにも関わらず8位でゴールしたわけで、本当にベテランよりベテランな職人の仕事をこなしています。
しかも今年はエースドライバーということで、フリー走行でのニューパーツの評価は彼が一人で行っている状況です。
その分、自分のセッティングの時間がチームメイトに対して削られているのに結果を出している。
本当に歴代の日本人ドライバーよりレベルが1段高いところにいると思います。

ザウバーはスペインでレッドブル型の排気システムの投入を目指しているで、ここできちんと機能する(コンマ5秒アップするといわれている)ことを願い、今からすごくワクワクしています。
中国ではそのシステムの試作第一弾を彼が評価していますし、次のトルコでは更に改良された試作品のテストも任されることでしょう。
ここで使える目処がたってほしいです。

次のトルコまでは日が空きますが、チームには開幕3戦で蓄積されたデータの解析や、より良いニューパーツの開発に大期待して、3戦連続入賞(本当は4戦連続)を果たしてもらいたいものです。

開幕戦オーストラリアGPについて

2011年04月06日 23時02分18秒 | F1
今年も遅~い更新です。(笑)
開幕戦オーストラリアGPについて振り返らせていただきます。

勝者は戦前の下馬評通り、レッドブル&ベッテルの圧勝でしたね。
特に予選。
2番手に0.8秒差って・・・

開幕戦ということで、チームによってはタイヤを使えていないとこもあったとは思います。
アルバートパークサーキットは市街地コースでかつ、路面のμが低いことも読めない部分はあったでしょう。
しかし、0.8秒て。

これって、数字だけ見たら今後の開発云々で追いつける差ではないですよね、常識的に考えて。
しかも今年のレッドブルは、昨年までの弱点であった信頼性にかなり力を入れてきてます。
どーしたんですか、ニューウェイさんらしくもない!(笑)
信頼性まで高かったら、今のところ死角を探したくても探せない感じですねぇ。
昨年以上にブッチギリなんでしょうか?

しかし、そうは言ってもまだまだ解らない部分はあります。
まずはタイヤの持ち。
開幕戦は路面温度が20℃を僅かに超える程度でした。
しかしこれからは路面温度がどんどん上がっていく季節ですし、真夏のグランプリなんて40℃後半までいく場合がありますからね。

低温と言って良い今回でしたが、それでもレッドブルのレースペースは予選程の速さが感じられませんでした。
まあ後続との差をキープして、抑えて走っていた部分もあったとは思いますが、それでもここでもっとプッシュしなければいけないんじゃ? と思う場面でもそれほど上げれなかったかなって思いました。
タイヤが温まりやすいマシンだとするなら、一発は熱を入れやすく馬鹿みたいに速い。
でもレースペースになると、他のチームもこれくらいの路面温度でも熱を入れれて差が縮まる。
そんな可能性も考えられるではと。

そこからさらに路面温度が倍くらいになって、決勝ではレッドブルのタイヤが早くタレて、ピットストップ回数が増える。
そして混戦。
そんな状況も考えられる? というか、個人的にそうなって欲しいだけなんですが。(笑)

なので、次戦マレーシアではスコールが降ることなく、高い路面温度でのレースを見たいですねぇ。
そうなれば、各チームの戦力分布図が見えると思います。


そして2位がビックリしましたねぇ。
マクラーレン&ハミルトンでした。
個人的にはマクラーレンは5番目のチームと予想していましたが、見事に裏切られました。
オフのテストでの、あのロングランのタイムの落ち方は一体なんだったのか? と。(苦笑)

色んな意味で、レッドブルの独走を阻止できるとしたら、このチームしかないような気がします。
フェラーリはコンサバなニューマシンですから、それを素人考えだとどうしても大幅にマシンを変えてきたマクラーレンの方が伸び代があると思いますからねぇ。
しかもマクラーレンは過去、シーズン中での開発能力の高さから盛り返してきた実績も充分ですし。
あの外見が今後のトレンドになるかもと思うと複雑ですが、マクラーレンの、特に個人的にはバトンの逆襲に期待したいです。


そして3位。
なんとビタリー・ペトロフですよ。
ルノーはオフから速い速い言われてきましたが、まさか彼の方がくるとは正直、露塵ほども思っていませんでした。

昨年のとっ散らかりぶりは悲惨でしたからね。
もちろん、昨年のハンガリーGPのように、決まればクビカとも対等にやれるところはあるんですが、今回のグランプリは週末を通して、一貫して非常に力強く、頼もしい仕事ぶりに映りました。
もしこのまま、ここらへんの位置で毎回レースをするようなら、『後ろに強い奴がいるともの凄く集中する』らしいビタリーの相乗効果での高パフォーマンスが続くかもしれません。

個人的にはニック派で、次こそは歯車が噛み合って、ペトロフの前で決めてほしいですがねぇ。


そしてフェラーリです。
どうしちゃったんでしょうか。
オフはレッドブルの次はフェラーリだという下馬評でしたが、レッドブル・マクラーレンからえらく離された3番手という位置でしたね、今回は。
フリー走行から見ていて、マシンが全然思い通りに動いてくれないと、ドライバーが四苦八苦しているように見えました。

レースではアロンソのペースが予選に比べて随分良かったようには見えましたが、それでも3ストップだったことを考えれば、まだまだだと思います。
まあ今回考えられるのは、路面温度の低さが一番の原因だったのかなとは思いますけどね。
特に予選は路面温度が18℃とかでしたから。
そこから決勝では5℃ほど上がり、トップとの差が劇的に縮まった気がします。

早速フェラーリは次戦、タイヤの熱を入れやすくなるアイテムを投入することを言っています。
マレーシアは灼熱の地で、さらにそんなパーツを入れたら、逆にタイヤがタレやすくならないことを祈ります。(笑)
とにかく、フェラーリは次ですね。
コンサバなマシンで挑んだ今年、伸び代がいかほどか心配ですので、ここでは並ぶくらいには来てほしいんですが。

しかしマッサ・・・
彼は今年ピレリタイヤに変わって、逆襲を期待していたのですが、あんだけクルクル回っていてはと思ってしまいます。
このままではアロンソはタイトル争いに踏ん張れても、マッサは全くの蚊帳の外になりそうで。
奇跡的なピレリタイヤへの理解を期待したいです。
ホント、すがりたい気持ちです。



さらには可夢偉君が所属するザウバー。
いや~、速かったですね。
今年は素晴らしいスタートだと思います。

昨年のバーレーンで跳ねまくっているマシンを見て絶望したのが懐かしい。(笑)
しかも昨年思いっきり弱点だったトップスピードも劇的に改善されていますし。
今回はとにかくいけるとこまでということで、予選ではソフトタイヤを惜しげもなく投入し、Q3では新品のソフトタイヤが無くなってしまい9番手となりましたが、今後はその辺のタイヤの使い方も考えていけるでしょう。
Q3進出は毎戦狙える戦闘力はありそうなので、本当に楽しみです。

とはいえ、せっかくいきなりW入賞したのにリアウィングが規格違反で失格・・・
大きすぎる10ポイントが無くなってしまいました。
痛すぎるのは当然です。
ですが、

速さはあるんです。
すぐに次戦で取り返しくれることでしょう。
今年もザウバーチームはドライバーが二人とも安定感がある感じですので、確実にポイントを重ねていってくれる可能性大だと思っておりますよ!

あと、可夢偉君がいきなり1ストップ作戦を成功させたペレス君の後塵を拝した形になりましたが、全然大丈夫でしょう。
可夢偉君は決勝ではシームレスギアが使えなかったとのことですからね。
しかも金曜日のフリー走行ではマシンの評価ばかりで、全然自分のセッティングをやらせてもらえなかった。

可夢偉君はまだまだ高いレベルで戦っていると思います。
それらを総合的に考えると、タイヤに優しいマシンだということも解りましたし、このマシンでの予選の進め方も把握できたでしょう。
ザウバーのエースに指名された期待に応えるだけの仕事は充分出来る能力はあるなと、贔屓目抜きでも思えます。
私は結構自信満々でそう思ってるんですがねぇ。

もちろん、ペレス君も非常に良いドライバーだと思います。
特に第2スティントのペースは並の新人のものではなかったでしょう。
彼も経験を積んでの伸び代は大きいと思いますが、可夢偉君も成長が凄くて、ちょっと鳥肌立ちましたからねぇ。
特に予選で。
とにかく、二人で切磋琢磨していってほしいですね!


次のマレーシアGPで、天気がまともなら大体の戦力差が計れると思いますが、あいにく雨予報が続いてます。
あ~、晴れて欲しいですね。