今日も損切り!徒然なる列車

損切続きの人生ですが、そんな事は忘れて鉄道旅や鉄道模型とかの話、日常生活での発見や思い浮かんだ話とか書いてみます。

KTMカツミ製キハ82系レストア 6

2020-05-24 15:00:24 | 鉄道模型 キハ82系

自作キハ80の製作 その5

 床板を車体に取り付けます。まず車体に取り付けたアングルにビス止めするために床板の端から2mm弱の位置に2mmネジの下穴と同じΦ1.6のドリルで穴を開けます。

 穴あけ作業には、ずっとピンバイスを使用しています。ボール盤があれば楽なのですが、たまにしか使用しない物に無駄な出費はできませんし占拠する場所の余裕もありません。ただ、1mm厚ともなるとピンバイスでは長時間の作業になって手や指が痛くなるのも経験しています。それで何か良い方法はないかと調べて見つけたのがプロクソンのミニルーター用小径ドリルチャックです。これなら0.5~3.2mmのドリルで穴開けができます。ミニルーターはかなり以前から所持していましたが、回転数が高すぎて穴開けなんか無理だろうと思っていました。使用に当たっては行き成りルーターで穴を開けるのではなく以前ご紹介した方法でポンチ穴を開けてΦ1とΦ1.6ドリルでピンバイスを使って軽くガイド穴を開けてからルーターを使用しました。少し面倒ですが手指への負担は軽減されました。

 

 次に車体に取り付けたアングルの上に床板を置いて、先ほど開けた穴をガイドにしてΦ1.6ドリルでアングルにピンバイスで穴を開けて行きます。使用したドリルの刃がこのキハ80を作り出した頃から折れもせずに使っているためにかなり切れ味が悪くなっていて作業時間も延びてしまいました。EF58の床板取付作業も後に控えていますのでその時までには新しいドリル刃を用意しようと思います。なお、アングルと同様に床板もドアーと給水口部分の欠き取りをしてあります。

 2mmのタップをハンドルに取り付けてアングルに開けた穴にネジ切りをします。使用したタップとハンドルは真鍮板で自作を始めたころに行きつけの模型店で購入したものです。タップは3本セットになっていて1、2番を使用しています。このアングル程度の板厚でしたら2番(中)一本でも事足りますし、今では2番の1本売りがネットで買えます。一方、ハンドルは1mmタップから使用できる物も売られていますが、私が持っているような5×5cmの小さなものが現在では入手困難なようです。そのためでしょうか、模型製作ではピンバイスで代用すると言う記事も見受けられます。

 床板をアングルの上に載せてネジ止めする前に床板側のΦ1.6の穴をΦ2ドリルで広げておきます。アングルに開けたネジ穴とうまく合わない時はヤスリで調整します。床板の穴とアングルのネジ穴が正確に合わさるために、最初に車体中央のアングルに下穴を開けてネジ切り後にネジで床板を固定し、次に前後どちらかの側に同様にネジ穴を開けて固定し、最後に残った側のネジ切りをするようにしますとネジ穴と床板側の穴とのずれが小さくなると思います。

 床板を取り付けて車体全体がしっかりとした状態になったところで最後の修正作業に入ります。前回、帯板を車体裾の折り曲げ位置の裏側にハンダ付けしましたが、この折り曲げ部分の作業が中心になります。実物車両の画像を見ていると、車体の窓下から下端にかけてのカーブがどこから始まっているのか分からないくらいに滑らかな曲線を描いています。また、カツミ製もこの辺りはさすがに上手く表現しています。一方、私のキハ80は、滑らかな曲線ではなく「へ」の字に折り曲がったように見えます。製作当時は実車を見たり実物誌を見る機会も少なかったのと、この辺りのカーブの表現が金属製自作の泣き所で、技術的にも未熟な時でしたので仕方ないところではあります。この問題を解決しようとすればしっかりとした型を作る必要がありますが、現実的には困難な作業になります。簡単な方法としては折り曲げの際に車体を挟む角材にボール紙を挟んで曲線を緩和する方法が考えられます。ただ、t 0.4の板では折り曲げの際に窓下あたりに歪みの膨らみが生じないか不安が残ります。実際にこのキハ80でも膨らみが生じたところがあって、その修正で逆に凹みがでたりしました。その再修正でこの凹み個所にはハンダを薄く盛っています。

これらの修正のためにヤスリがけを行いますが、作業が完了して次の作業に移るまで少し時間がかかりそうです。