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12の楽しみ!

ここでは色んな楽しいことをランダムにアップしていきます。

陶芸活動

2022-10-12 11:11:33 | 陶磁

ブログのトップページに自己紹介があり、そこに挨拶とともに個人的な目標を表明している。

達成してもしなくても、なんともないのだが・・・

 

←ココ😁

 

と言うことで、陶芸活動を復活させようと今年は一念発起。

毎年、チラッとは轆轤(ろくろ)を挽いたり電気窯での焼成をしたりしていたのだが、

なかなか本格的な活動に繋がらなかった。

瀬戸市美術展に無鑑査での出品は続けていたものの、作品は新作ではない。

 

今年は、心機一転取り組んだ様子をご覧あれ。😁

まずは土練りして、轆轤の上へ。

 

 

轆轤の天板より大きくなるので、直径60㎝丸板を亀板代わりに固定している。

まずは叩いて、土を締めながら厚みのあるせんべい状にする。上下均一に伸ばすためひっくり返しながら行う。

 

 

轆轤に入る前に、慎重に中心を取る。

轆轤開始。久々の大きさにあまりうまく挽けない。😅

高台の削り分もあるし、全体を薄くしすぎてひずみや割れにならない厚さにする。

 

 

乾燥を待つ間に、図柄を考える。

今回は抽象文様でなく具象で行くので、手持ちの資料集から使えそうなものを選ぶ。

 

ブドウ文様で行こう!

 

 

乾きを待つ間に(数日掛かる)、軒先に放置されたままの雑木を薪にする。

まずはチェーンソーで玉切り。

 

 

結構な量がある。この後斧で薪割。中くらいの太さは、割らずに使用する。

 

 

数日後、削りに適した乾き具合を見てカンナで削り高台を作る。

直径43cmでおよそ4㎏あり、ひっくり返すのがコツもの(笑)。

 

 

ふつう表は削らないのだが、彫りを入れるために平らにしたいのでこちらも整えた。

 

 

ここまでで第1段階終了。月の奇麗な夜もあった。😄

 

 

ここから加飾に入る。ブドウ文をバランスよくトレースし描いた後彫り始める。

文様の外側を掘って文様を浮きだたせるのが陽刻。その反対に文様の方を掘り下げるのが陰刻。

今回は陰刻で行く。彫りの深さにより釉薬の濃淡で表現したい。

 

 

ほぼ完成した彫り。釉薬は灰釉で焼成の仕方で透明感のあるグリーンを狙う。

濃淡が付けばさぞかしいい感じだろうと想像する。😁

 

 

十分に乾燥させた後(都合でひと月近くあいた)、素焼きをする。素焼きとは、水分を吸っても本体の形が壊れない焼き方。

その温度はおよそ800℃。ちょうど市販の茶色い植木鉢の状態になる。

余談だが、火葬場の温度もそれぐらい。それ以上の高温になると骨が崩れて残りにくくなる。

 

次の行程は釉掛け。茶碗のように手持ちで掛けることができないので、陶芸用霧吹きを使う。

この中に釉薬を入れて、息を入れ吹く。傾け具合で釉薬の出を調節する。

陶芸用品  霧吹 小 径76 深35mm|e-gazai-tougei

 

しかしこれを大皿の表と裏に人力でやっていたら、酸欠になって倒れてしまうのでコンプレッサーを使う(笑)。

 

 

難しいのは、釉薬が粒子で作品にたまっていくのでどれくらいの厚さまでかければよいかの判断である。

これは経験値で決まる職人技(笑)。まあこのくらいだろうとストップ。😁

 

 

焼成はリハビリ陶芸の一環として、ガス窯を使用する。

というより、皿の径が電気窯に入らないのである。(素焼きは隣人の電気窯を借りた)

ガス窯使うならもうひと回り大きい皿にすればよかった。

ガス窯を使うのは数年ぶりで、アレコレ問題発生。😅

 

まず第1に台車が窯から引っ張り出せない。動かないのである。なぜ?

よくよく観察すると、車輪周り、レールも錆び付いている。

窯は工房内のコンクリート上に設置されているのだが、裏山からの水分が湧いてくるのである。

特に梅雨時はひどい状態だ。窯のレンガは何ともないが、ガス窯の金属部分はかなり錆が来ている。

台車を引っ張り出すのに、サンドペーパーで錆びを落としたり潤滑油を掛けまくりと四苦八苦してようやく出せた。

 

窯詰めは、数量がないのでスカスカ状態。友人のテストピースを入れて棚板を増やす。

皿1枚のために貴重なガスを使う。リハビリのためだやむを得ない。😂

次に困ったことに、バーナーに火が付かない!

ガスボンベから気化装置、ガス管のコックは全部オープンになっている。

バーナーのコックをひねるとスーッと気体が出ている音がするのに種火を当てても点火しないのだ。

 

                 ❓ ❓ ❓

 

何度も先ほどの流れを確認する。ボンベのバルブ、気化装置、ガス管のコック、

ガス圧メーターを見ても十分である。何故つかない?と悩んで陶芸仲間に聞いてみる。

もらったアドバイスはすでに行っていることばかり。その時ふと気が付いた。

エアーだ!

ガス窯焼成が終わるとバルブやコックを全部閉める。

そうするとガスメーターの針はガス管内の気圧の関係で0より下方に下がってしまう。

その針を0に戻すために1本だけバーナーのコックを開けて空気を入れ針を0に戻しておくのだ。

それが色々しているうちに、ガス管全体に空気が入ってしまったのだ。

だからバーナーから出ていた最初の気体音は、ガスではなく空気だったのだ。火なんて付くはずがないのである。

それに気が付いたのは、気体にガスの臭いがしないのを確認したからである。😎

 

その後、ガス臭が出たら普通に点火した。

やれやれである。数年放置しているとこういうことになるのだ。😓

 

 

問題なく炎が出ている。

 

 

今回は弱還元焼成。酸素をたっぷり与える酸化焼成ではなく、

釉薬や作品本体に含まれている酸素を使うように持っていく焼き方である。

焼成時間はおよそ20時間。

 

無事焼成が終了する。

しかし結果はふたを開けてみるまでは分からない。

土練りや形作り、釉掛けに神経を使い、焼成もある程度コントロールするのだが、最後は人の手が届かない部分がある。

それが面白いところでもあり、リスクでもある。

 

窯出しの日。扉を開けてみると・・・スカスカなのはリハビリなので。😅

 

 

ゆがみが出ている。土の締めが足りなかったか?

釉薬も垂れている、窯内部の熱量が少し多い感じだ・・・がっかり。😭

 

 

釉薬に結晶が出ないように急冷(焼成後、窯内の温度を急激に下げること)したにも関わらず結晶も出た。

小さい器には出てなかったので、皿にこもった熱によるものであろう。

また、グリーンの色味を狙ったけど還元が強くて青くなってしまったのも狙いとは違う。

 

 

こうしてリハビリ陶芸は幕を閉じた・・・。いや、開けたのである!

さあ、本格的に陶芸再開するぞと強く思った次第である。

しかし、今年の美術展も旧作品を出すしかないな。😅

 

💖

 


プレゼント

2021-05-25 12:22:08 | 陶磁

梅雨の晴れ間、青空が気持ちよい。

先日の大雨は、工房の中に水たまりができてビックリ。いつも落ち葉掃除するところに水たまりができてしみ込んできたようだ。

 

 

さて以前、植木鉢の試作をアップした。

白さが気になっていたのをリューターでかなり削り、まあまあと思えるところまで仕上げそのままになっていた(笑)。

 

1度植物を入れた全体の様子を見たいと思っていたのだが機会がなく月日が経った。

ふと思いついたのが母へのプレゼント。

母は、園芸が大好きで庭はバラなど花でいっぱい。

 

 

狭い庭でよくやっている。もっともこれ以上広いと手に負えなくなるだろうけど(笑)。

 

 

大きめと、小ぶりのを一つずつ誕生日プレゼント。🎁

先日帰郷した時に写真を撮った。

 

 

植木鉢が白いため、そこに露出を合わせると緑が濃い目。😅

花は胡蝶蘭。花が終わった後の植え替え鉢を探していたとのこと。

役に立って良かった。

 

 

鉢の白さと緑のコントラストが強いが、そのうち馴染んでくるかな?

花が咲いたらまた違うだろう。楽しみである。

 

 

あと2株あるから、もっとないかと聞かれた。

小さいのが1つ残っているけど2つは無い。作らないと・・・😂

今度は完成度を上げよう。個展するにはかなり数が必要だが、まあぼちぼち始めましょ(笑)。

 

 


工房にて

2021-01-19 10:50:40 | 陶磁

それはある晴れた暖かい日のことである。

すっかり葉が落ちた木々。

 

 

昨年暮れ、『秋から冬へ工房にて』を書いてその後の話し。

工房裏に溜まった落ち葉をかきだす仕事というか作業を意を決してする(笑)。

落ち葉は毎年大量に積もる。放っておくと側溝に溜まり、次第に分解して山からこぼれてくる土と相まって、えらい(大変な)事になったことがある。😁

 

 

放置して伸びてしまった竹3本も切る!

 

 

前回熊手が壊れたので、新しいのを買ってきた。これで3本目。

この日は、工房を間借りしている友人がいたので手伝ってもらった。

熊手と丈夫なナイロン箒(ほうき)でかきだすかきだす!

 

 

落ち葉は工房の前ののり面に積み上げる。

この写真の後てんこ盛りになった(笑)。

 

 

始めた時間が遅かったので、夕暮れが迫る。もうすぐ終わりだ。

そこにもう一人、隣工房の人が来て手伝ってくれた。感謝。

何とか日が沈む前に完了!

1人でやると3時間コースだ。友人はいい汗かいていた(笑)。感謝。

 

 

綺麗になった。これでしばらくは大丈夫。

 

落ち葉は少し薪ストーブ用に確保しておく。

 

 

 

次は、工房内の整理整頓だな。本格的に活動を再開するにはもう少し片づけないと。

これも計画立てて実行だな。

今年の標語:『計画と実行』 

反省は後で。😆

 

分かります?

 

大きくしてみると。

 

ジョウビタキのメスが中央にいます。保護色で分かりずらい。スマホカメラでは限界(笑)。

工房周りでは、ジョウビタキ、エナガ、アオジ、シメ、ウグイス、シジュウカラ、カケス等々野鳥がたくさん見られる。

小鳥を撮る機材がないのでアップできないが、バードウォッチングが楽しめる。

落ち葉掃除は大変だが、雑木林があることで良いこともある。😄

 

 


秋から冬へ工房にて

2020-12-27 12:13:58 | 陶磁

もう年の瀬。

暖かい秋が続いていたけど、寒波到来で急に冬が来た感じ。

先月、冬が来る前にとダルマストーブの煙突を掃除しておいてよかった(笑)。

 

工房周りの木々の変化を記録して楽しむ。

まだ緑が見える11月のはじめ。

 

 

だんだん紅葉していく。同月中ごろ。

 

 

ここから連続3日間の様子。2枚目3枚目が紅葉のピークかな。ちなみに木はムクノキ。

 

 

 

 

さらに4日たち、だんだん色褪せて葉が落ち始める。

 

 

3日後、小枝の隙間から青空が見える。

 

 

葉が風に舞い散る様子を撮ってみた。

 

 

だいぶ落ちた11月の終わり。

 

 

12月に入り少し経った頃、奥の葉っぱもだいぶ落ちた。ということは・・・。

 

 

落ち葉掃き(笑)。

風の影響で、中央が空いて周りにたまる。

 

 

綺麗になった。

しかし最近の熊手はかき集める部分の竹が細くてすぐ壊れる。昔の丈夫な熊手はどこへ行った。

 

 

竹も切り落ち葉を積み上げた。これは工房の前で工房裏の掃除はまだこれから。

 

まだ少し木々に葉が残っているので全部落ちたら掃こうかな。

樹が葉を落とすのにはエネルギーがいるらしい。葉が落ちない樹と言うのはもうその体力がない弱った樹と言う事になる。

 

寒波が来た日。瀬戸は一瞬冬景色となった。

 

 

昼間にはほとんど融けた。翌日、朝日を浴びた木々がキレイ。

 

 

冬来りなば春遠からじ

If Winter comes, can Spring be far behind ? (英:シェリー;西風の賦)

 

良いお年をお迎えください。

A Happy New Year ! でありますように。 😊

 

 


第73回 瀬戸市美術展

2020-11-05 09:55:53 | 陶磁

先日、第73回瀬戸市美術展が開かれた。

この美術展、各部門の大賞と市長賞に選ばれた人は2年間、無審査で出品できる。

前回、陶芸部門で大賞を頂いたので、今回出品されますかという内容の案内が来た。

せっかくなので出品することにした。

しかし、無審査だから適当に出品したと言われないようにと逆にプレッシャーが(笑)。

 

 

『炭化破れ花器』

 

 

破れ方は作為と無作為の組み合わせ。

ある程度破ってから、全体をほんの少し変形させる。これで本焼きしたらひびが入ることは計算済み。

ただ、どのように入るかは窯まかせ。出たとこ勝負。

運よく立てにスッと切れたお陰で故意に破った部分よりカッコよく見える(笑)。

 

焼き方は、炭化焼成。『還元落とし』とも言う。

電気窯にガス(バナーの炎)を入れて還元を掛ける。1250℃で焼成した後冷却に入る。

冷却中もガスを入れて800℃切るところまで還元する。すると、本体に炭素が入り込む(炭化)。

電気窯の便利なところは冷却スピードをプログラムできるところだ。

ガス窯だと温度を下げながら還元をかけ続ける微妙な調整が必要になり技術が必要。

一酸化炭素中毒にも気を付けなければならない。

 

 

焼き方はそうなのだが、色合いの方はひと手間かける。

本体に2種類の化粧土をリズムよく付けて素焼きする。

その後アルミナ釉1~2種類を刷毛で塗る。

このアルミナ釉は窯の温度では溶けないようにしてある。

なので焼成後、ワイヤーブラシやサンドペーパーできれいに取り除く。

すると下から作品のような色合いが生まれる。

 

難しいのは毎回同じ雰囲気に出ないところ。

釉薬の調整と焼成の兼ね合いは、いつも難しい仕事でどの陶芸家も苦労している所である。

 

受付で名前を言うと、借用書と言うものを受け取った。初めての経験。

 

チラッと見えたオブジェがなかなか立派。大賞候補だなと思って搬入を終えた。

会期中に見に行くとホントに大賞を取っていた。

来年は伝統の仕事にしようかな。完成度の高い作品を目指そう。