12の楽しみ!

ここでは色んな楽しいことをランダムにアップしていきます。

熊野古道へ再び・その2

2022-08-08 11:31:39 | 

旅の1日目。無事に『大雲取越』を歩きキャンプ地についた。

その夜は星空がキレイで蛍が1匹優しい光を放ちながらふわりと飛んでいるのを見かけた。

食後にウヰスキーを飲みながら明日の行程を考える。

 

始発か、その次ぐらいのバスに乗って町に戻ろう。

海沿いには、まだ歩いていない道がある。

しかしそのメイン『高野坂』は前回歩いた。残りは町中のルートになるので割愛する。

次の目的地はジオサイトの一つ、理科の教科書で見たことのあるアレである。

 

翌朝、太陽がまぶしい。今日もいい天気だ。

予定通りにバスに乗り町に戻る。なんとここで、スマートウォッチをバス中に落としてしまった。

というのを後で気付く。😅

目的地に着く前に寄り道を楽しむ、どれもジオサイトになる。

この小島、左右から波が寄せて浅瀬になっている中央でぶつかる。

 

 

それが、恋人岬である。😄

 

 

ブーゲンビリアが植えられていて綺麗だった。なかなかの演出、というのは花言葉が『情熱』。😆

 

 

近くの浜に降りる。この岩だけでもなかなかの景色だ。

 

 

目前の平らな岩場は、なぜゴツゴツしていないのか確かめたい。しかし海に入らなければ渡れない。

 

 

すぐ目の前なのに~、残念!😂

 

 

いきなりですが、コレ!!

 

 

今日一番の目的。

フェニックス褶曲(しゅうきょく)である。教科書で見覚えのある方もいるかもしれない。

圧倒的な迫力である。地層が折れ曲がっている!

 

 

角度を変えて。

 

〈南紀熊野ジオパークサイトより〉

この褶曲は、海洋プレートの沈み込みによって付加体となる時に形成された。砂岩層が完全に固まる前に陸側に押し付けられ折りたたまれたものである。地層は全体として上下が逆さまになっている。世界的にも有名な褶曲。(図:広辞苑より)

 

 

付加体:簡単に言うと海洋地殻の上の堆積物や陸地がプレートの沈み込み時に大陸側に押し付けられて剝ぎ取られたモノ(図:地質調査総合センター)

 

図:付加体

 

 

その大きさはこんな感じ。地球の力は偉大だ!

 

 

動画を撮ってみた。

 

 

しかしココ、一般向けの観光地にはならない。

というのも、ご覧の通り滝右側の森の中を抜けてこないといけない。ちょっとしたトレッキングである。

しかも満潮時には岩まで行くのは困難になる。

今回はたまたま引き潮で見ることができた(笑)。

 

 

次に訪れたのが、『鳥毛洞窟(志原海岸)/とりけどうくつ(しはらかいがん)』。

ここはスニーカーで行ける。バイクのヘルメット持った兄ちゃんが歩いてる。😄

ただしここも干潮時でないと入れない。

 

 

奥まで深く浸食されている。今しか入れないので、探検気分で。

 

 

映画『インディージョーンズ』のテーマ曲が脳内を巡る(笑)。

 

 

なんか見ているだけで楽しめる地層。後でわかったがここもジオサイト。

『シガラミ磯』と変わった名前。

この辺り釣りの絶好ポイントらしく釣り人の姿もチラホラ見かけた。

 

これら不思議なジオサイトがどのようにできたのか調べてみた。話は1600万年前になる。

当時は今よりず~っと温暖な気候であったらしく南極の氷が大量に解けてかなりの陸地が沈んでいたそう。

この頃に広がった海の底に砂や泥がたまってできた地層が、田辺~白浜付近(田辺層群:たなべそうぐん)と

串本~熊野地方(熊野層群:くまのそうぐん)。

やがて隆起して、色んな景色を作ったってことらしい。日本が大陸から切り離され始める時でもある。

🙄

 

場所を変え二つほど滝を見に行く。

『琴の滝』この辺りは遊歩道になっていて色んな滝が見られる。時間の都合で一番奥にあるこれだけを拝見。

 

 

あともう一つは、『雫の滝』2段になっていてこちらの方が好みかな😁

 

 

どこを撮っても沢が美しい!

 

 

最後は、『まだら岩』

なんとも不思議な文様である。砂岩と泥岩が交互に重なっているらしい。

 

 

何でも海底に大規模な地滑りが起きると、それまでに溜まっていた堆積物を巻き上げる。

そして小石や砂など重たいものが先に沈み、その後粘土などの細かいものが沈んで層ができる。

それを何度も何度も繰り返すことによってシマシマになる。😲

専門用語では、砂岩泥岩互層(タービダイト)という。

普通はゴツゴツした層なのだが、地球の熱水作用と水の流れで磨かれてご覧の通り。

白は砂岩、黒は泥岩、それに酸化鉄の黄褐色が付加されたまだら岩が城川の清流に映える。

 

 

 

この渓谷にて、ロックバランシングで遊んでみる。

すごい大岩に見えるのは写真の撮り方でなので悪しからず(笑)。

 

 

自然に溶け込んで。😄

 

 

なんとも自然豊かである。

 

 

良い旅ができた。

まだまだ、奥が深いジオパーク。科学的知識はなくてもその摩訶不思議な地球の造形は、見ていて飽きない。

ジオサイトは日本中、世界中にあるのだが、その本質は地球科学(略して地学)である。

その自然から様々な文化が生まれている。

実に興味深い、自然と人間の関係は。

 

追記:
落としたスマートウォッチは、帰宅後バス会社に連絡を取るとちゃんと保管されていた。
着払いで送って頂き、感謝!また、和歌山に出かけたくなった。😊

 

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