ぶらり~下條村

奥ちゃんのひとりごと

養蚕日記

2010年10月21日 | Weblog
9月18日 (土)

「昨日 蚕が来たよ~」
菅野 新井裕明さん宅ご夫婦の 養蚕を覗かせて貰うことにしました~

新井さんの所では 春2回・夏1回・秋2回の 計 年5回 飼ってて
現在 村内で飼ってる家が3軒だけだそうです、かつて農家の 生活の柱だった「お蚕様」 

画像は 桑の棒を切ってるが、時には 桑を摘む・桑を扱くと 桑取りも いろいろ有ったねぇ。




9月19日 (日)

前回 夏の時の蚕も 何度か見たが 気が付いたら 出荷して終わってたんですよ~
今回は 計画を立てて 覗いて見る事にしました。

蚕って 規定の適温で飼ってると、 1日食べて眠るのを1眠(イチレイ)と 言い・2日食べて2眠
3日食べて3眠・4日食べて4眠し 他にも 蚕からさなぎと さなぎから蛾に成る時iにも眠るそう

蚕は 一生の内に 6眠するのだそうです。
来たばかりの蚕 手の平に乗せて 測ってみると  全長 2.5cm程







9月23日 (木)

前回から4日経って 覗いたら 蚕も ふっくらしてて 全長 4cm程に 育ってました。

蚕の寝床も増えて 養蚕室も 二段ベットで いっぱいに広がってました。
子供の頃は 棚に 「カゴろじ」と言って 一枚ごと 出したり入れたりして飼ってた。

現在は 桑を与えるのも 便利に 作業し易い様に合理化 進んでます。







10月1日 (金)

一週間後には 7cm程に成長してて  食欲旺盛 桑の葉を食べる音ももシャリシャリ
建物の隣に有った 背負いカゴも懐かしい カゴに桑を詰めて運んだ記憶が 思い出される。

蚕の成長は早くて 皮まで出来ないので 殻を脱ぎ、脱皮して大きくなると云う。

「あと 3日もすると すがいて おやといに なるよ」
仕事中 口で聞いて 覚えるだけだから 蚕用語の漢字となると とんと 判らない












10月4日 (月)

蚕が配られてから 17日目には 早い蚕は 好いだけ食べて 蚕がすがく
すがくと 桑を食べなくなり 繭を作る準備をするのだ。
手に乗せて見ると 蚕のお腹が 薄っすらと透けて来る、画像撮ったはずが 無い

蚕が繭を作る ダンボールの枡目の「ふかしろ」を組み立てると
養蚕棚を片付けつつ 蚕室は ふかしろが広がり 蚕か゛ 気に入った桝目に住み着く。










10月7日 (木)

蚕が 全体に 桝目に住み着くと ふかしろは 場を取るので 吊るされる
新井さんの所では 量も多いので 画像の上にも 実際には 吊るされてて2階建てになってる

前回 見てからの3日目と云うのに 早いのは もう 薄っすらですが 繭に成ってました。
繭の中では せっせと 一生懸命 糸を吐いて 繭を硬くしてるんですよね。







10月15日 (金)

そろそろ ふかしろから 繭を取り出し 出荷の準備してるかなと 出掛けると
一部 おろして 未熟の繭を 取り除いてる 作業をしてました。

櫛の歯型で ふかしろ一列づつ 繭を押し出すと 未熟繭は 潰れて 他の繭が 汚れるからね。
新井さんの所では 飼う量も多いから おやといとか、出荷準備は 作業者も頼んでいます。


10月17日 (日)

今日は いよいよ 最後の仕上げの段階、ふかしろから 未熟繭を取り除く人  
繭を押し出す人 繭の周りの 余分の毛羽をとる 繭かきの人

手分けで作業は進み 出荷準備は順調に進んでました、この作業を 納繭(しゅうけん)






次々に 繭の山が出来て 行きます。
最終的には 今回の出荷量は 300k程に なるらしいですよ。



この後 繭は 汚れたのは取り除かれ 出荷詰めされる。

以前は 下伊那 主に 天竜社に集められ そりゃー たいそうな 蚕王国でしたね~
子供の頃には 合原に 天竜社下條支社も有って 賑わってたもんです。

もっと以前には 新井の 廣見製糸とか 粒良脇の 中沢製糸が有ったと 聞くよね。 

現在は JA(農協)が 間に入り トラック輸送で 群馬県に 出荷してると聞きました。
大きい会社は 全国で  群馬県に1箇所と聞き これも驚く。

繭が17日に配られてから 出荷まで ほぼ 1ヶ月
忙しくも 短期間にお金に替わり、農家の柱だった蚕が 珍しい時代に成るとは・・・

この先も 農業は どんな風に変って行くんでしょうか。
                                        
                                                  完

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (風花)
2010-10-21 10:44:45
おはようございます。
お蚕さま懐かしいです。
子供の頃母の実家で飼っていて手伝って
夜は茶色のシートが敷いてある部屋で
お蚕さまと一緒に寝て「シャリシャリ」と
葉を食べる音を聴きました。

数年前「かわらんべ」で○十年ぶりに会って
講座用のを分けて頂き6匹育てたのです。
自分で育てて全部繭になった時は感慨無量でした。
勿論、記録はカメラで撮ってあります。
その年報告に行ったら今度は黄金色の繭になる
のを頂きこれまたちゃんと育ってくれて
何と我が家にその分だけの桑の木があったんです
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Unknown (通行人)
2010-10-21 11:57:57
こんにちは。
今日は、あいにくの雨降りです。
お蚕の部屋、桑を食べる音・匂い、子供の頃の五感が蘇ります。
大切に育てられ「絹の繭玉」に、中の「さなぎ」(通名「ひび」?)は甘辛に料理をして食用に、栄養も高く“香ばしくて”美味しかった。
お蚕さまは、なんて無駄のない生涯でしょう!
(それに比べ、牛や豚や鶏は、無理やりに殺されて食用にされるわけで…時々目の前に、豚や牛を積んだトラックに出くわすと、何とも言われぬものを感じます。当然、何処へ行くのか分かるのですが。
血管を切って、血液を抜くのだとか……食卓に並ぶまでの過程は阿鼻叫喚…)
話がまたそれてしまった。
>1日食べて眠るのを1眠(イチレイ)……
これは知らなかった!初耳。
ここでちょっと疑問が…、野菜などは「種撒き」があるけれど、
お蚕は「幼虫になるまでの過程」って、どうなっているのかなぁ???
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あれ? (通行人)
2010-10-21 12:07:40
コメント欄でウロウロしていたら、
画面が変わっている?
今日は「ロングラン」?
この後も、楽しみに拝見しま~す
返信する
お疲れさまでした。 (通行人)
2010-10-21 15:39:42
今では殆ど見ることのできない、「貴重な作業工程」の写真に説明文を添えられ、専門用語も文字にすると分かりやすいですね。
…蚕のお腹が、薄っすらと透けて来る、思い出しました!
それに、「背負いカゴ」も、本当に懐かしい…。
あれだけ盛んだった時代が、今は群馬県だけとは寂しいことですねぇ。
返信する
風花さん こんにちわ ()
2010-10-21 15:40:42

コメント 遅くなってすみません。

蚕そのものが 懐かしくなりました。
我が家でも 子供の頃 蚕の間に寝た事もありました。

今 時々 子供が 観察目的で飼ってて
桑を欲しいって云う事も あります。

風花さんも 経験したのが 良かったですね。
返信する
通行人さん 遅くなってすみませんでした。 ()
2010-10-21 16:20:13

区切るより 通した方が 判り易いかなと
テレビ見つつ 外は 雨ですし のんびりしてて すみません。

・・・
そう言えば 私も 部屋を閉めて 練炭で温めてる部屋 そしてあの匂いも
今 なんとなく 感じ着てます。

やっぱり 体が 覚えてるんですね。

さなぎ・・ひびは 現在 お店では絹のしずくと称して販売してて 
時々 無性に食べたくなり 利用させて貰ってます


忘れぬ内に・・ 幼虫の過程・・・

これは 一般の養蚕農家では 見られなかったです

さなぎ→蛾→卵→ 

この過程は 種の 大竜社とか 農家でも種屋をしてる家が有りましたからね。

時々 ダンボールの様に 丈夫な和紙A4位の
上に ビッシリ卵が付いてるのを時々 他で見た事有ります。

良い成虫を育てる環境は 病気とか 適温とか手がかかるんでしょうね。

時々 子供の頃 天井とか 残った繭から 蛾が出て 舞ってたなぁ


農家の作業って 身体で耳で聞きつつ 自然に身に付いて行くから
いざ 文と成ると どんな漢字に成るのかーと迷います。

すがく・・白い蚕が何となく 透けて黄味を帯びて来てたよねぇ

米と蚕は 農家の生経の柱だったのに
衰退し 数が減り 逆に貴重になりました

今の子供さんには 全然 不思議がられるよね~

そして 小さな製糸会社は 幾つか 山形県にも有るらしいが
大きい会社は 全国でも ひとつと聞くと将来どうなっちゃう

と 思いますよね~

纏り悪くて すみませんね
返信する
Unknown (三穂の柿)
2010-10-21 17:49:00
こんにちは。
蚕・・ほんとに懐かしい作業の様子です。
我が家でも平成5年まで蚕を飼っていました。
嫁いでから始めてやる作業、最初は素手で蚕をつかむ事が出来ない私でした。
日一日と大きくなっていく蚕はだんだんかわいくなっていくものでした。
蚕って、新幹線みたいに見えるでしょ!!!
返信する
有難うございました。 (通行人)
2010-10-21 18:03:43
へぇぇぇ、さなぎは「絹のしずく」で販売!?
時代とともに垢抜けて、
また~、洒落たネーミングに変身とは、ビックリですわ(爆笑)
「幼虫の過程」さなぎ→蛾→卵→(納得!)
繭玉を残して置きさえすれば、循環してくれるんだね。
生物の中で、これ程まで手が掛らない、
しかも、人間に利益をもたらし貢献してくれるなんて、偉い
凄いよね~~~お蚕さまは……全く無駄が無いものねぇ。
返信する
三穂の柿さん こんばんわ ()
2010-10-21 18:27:05

懐かしく成ってしまう 蚕産業
40年前には 考えられなかったね~

・・・・ン
次々 支社が統合されてた事思うと
上層部には 将来が 判ってたのかも 知れませんね。

初めて 蚕に触れるのが 怖いと 以前そん人結構 聞いた事あります。

やっぱり 虫だからね~

 新幹線?
見える 見える 目から先が特に
それに 離れて上から見てると もう 走ってるみたい 
返信する
通行人さんありがとうございます。 ()
2010-10-21 19:16:49
さなぎ 都会人には 敬遠されますが
長野県では 結構スーパーで見られます。

何たって 長~い 付き合いだったからね

所で 通行人さんの コメント見てて 確かに動物の淘汰と違い
無駄なく 無理なく循環してますね~

さなぎの商品 絹のしずく から 宇宙のしずくになるかも~

以前 テレビ番組見てたら・ね

将来 宇宙で栽培する食で 一番適したのが 蚕のさなぎだったんです。

詳しい事は ボーとしてるから 忘れたが
通行人さんが思ってる事は 宇宙学博士と 同じって事・無駄が無い事でした。

な・なんと 凄い人 通行人さんは 実は・・・
 
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