[問 10] 相殺
AはBに対して土地を1,000万円で売却し、その代金債権を有している。一方BはAに対して同じく1,000万円の貸金債権を有している。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
(1)土地代金の支払い場所が鹿児島、貸金の返済場所が青森となっており、両者の債務の履行地が異なる場合は、相殺することはできない。
(2)両者の債権が相殺適状になった後、Aの代金債権について消滅時効が完成した。この場合には、Aのほうから相殺を主張することはできない。
(3)両者の債権が相殺適状になった後、AがBに対して相殺の意思表示をしたときは、その効力は相殺適状が生じた時にさかのぼって発生する。
(4)両者の債務の履行期限が異なる場合は、双方の債務の弁済期が到来した後にのみ相殺が可能である。
問 10] 解説ーーー正解(3)
(1)誤り。相殺は決済を便利にするための制度なので、債務の履行地が異なる場合でも相殺することができる。
(2)誤り。相殺は一方の債権について時効が完成しても、その当時(一方の債権について時効が完成した当時)相殺し得る状態(相殺適状)にあれば、後になっても、相殺できる。AもBも相殺できる。
(3)正しい。相殺の意思表示の効力は、相殺の意思表示をした時から発生するのではなく、相殺適状が生じた時にさかのぼる。
(4)誤り。相殺は、『相殺される者の債務』が弁済期になればできる。相殺する者の債務が弁済期になっていなくてもできる。
AはBに対して土地を1,000万円で売却し、その代金債権を有している。一方BはAに対して同じく1,000万円の貸金債権を有している。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。
(1)土地代金の支払い場所が鹿児島、貸金の返済場所が青森となっており、両者の債務の履行地が異なる場合は、相殺することはできない。
(2)両者の債権が相殺適状になった後、Aの代金債権について消滅時効が完成した。この場合には、Aのほうから相殺を主張することはできない。
(3)両者の債権が相殺適状になった後、AがBに対して相殺の意思表示をしたときは、その効力は相殺適状が生じた時にさかのぼって発生する。
(4)両者の債務の履行期限が異なる場合は、双方の債務の弁済期が到来した後にのみ相殺が可能である。
問 10] 解説ーーー正解(3)
(1)誤り。相殺は決済を便利にするための制度なので、債務の履行地が異なる場合でも相殺することができる。
(2)誤り。相殺は一方の債権について時効が完成しても、その当時(一方の債権について時効が完成した当時)相殺し得る状態(相殺適状)にあれば、後になっても、相殺できる。AもBも相殺できる。
(3)正しい。相殺の意思表示の効力は、相殺の意思表示をした時から発生するのではなく、相殺適状が生じた時にさかのぼる。
(4)誤り。相殺は、『相殺される者の債務』が弁済期になればできる。相殺する者の債務が弁済期になっていなくてもできる。
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