今月20日に東宝系で公開された映画、K-20【怪人二十面相・伝】にこちらのコレクションの中
から 3台が登場する。 未だ時間が無く映画館に足を運んで無いが年明け早々出掛け様。
サテ、上の (英) BUSH、TV 22は1950年製で 3台の中では唯一 9インチの電磁偏向型でキャビネ
ットはベークライト製。 英国の今は無き走査線 405本時代の物です。 因みに英国の 405本時代
の放送方式は日本等と異なり、映像信号は AM 正変調。 また音声信号も AM で音声:FM に慣
れた我々には違和感が有ります。
(米) Philco の 49-702, 1949年製 7インチ静電偏向タイプ。それまでの加速電圧最大 3KV の 7GP4
等に比べ一挙に 6KV に上がった 7JP4 が RCA から出され各社が競って使い始め 1949年頃米国で
静電偏向型のテレビを製造していたメーカーは可也の数に上りました。日本でも観測用ブラウン
管をアマチュア達が使い白黒ならぬ緑黒テレビを盛んに作っていた記事を目にしましたが東芝が
試作をしただけでこの方式のテレビは日本メーカーからは発売されることは有りませんでした。
因みにこのテレビと同一のテレビを 43年前、今や有望な若手俳優の一人佐 藤隆太氏のおじいさ
んに当る TV 修理の達人からアルバイト料代わりに頂いたモデルでした。
最後のモデルは (米) Airline の 94GSB3011で、このモデルも 7インチの静電偏向型です。
製造は Sentinel と想われ Sentinel ブランドでも全く同形のモデルが数機種発表されております。
特にこれと云った特徴は有りませんが、この時期トランスレスの機器が多い中で Philco, 49-702
共々電源トランスを使ったモデルです。 *従って 50Hz 地域ではリ-ケージ・フラックスの影響
を受けることが多く、トランスを使うのもよし悪しです。 この種のテレビの修理、改造を行っ
ておりますので詳細はこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
上の 3台は何れもレストア済みで、また BUSH, TV-22 は日本仕様に改造してあり動作するので
すが如何せん静電偏向型は加速電圧が上がったとは云っても暗く、またTV22 は電磁偏向型です
が未だメタルバックの無い時代の物なので後年の物に比べると暗く、略同じスタッフで臨んだ
【三丁目の夕日】の一作目では実際に DVD からの映像信号をテレビ信号に変換し力道山のプロ
レスシーンを映し出しましたが今回は嵌め込み合成となります。









