こちらの勘違いで今日午前中に届くと考えていたTEN のカーラジオの出力に 2SB41 が使われている
画像を添えて頂いた。 伺った症状からこのパワー・トランジスタに原因が在る可能性が高いので探
したところその前身の 2S41 を使ったスピーカー・ユニットが見付かった。 この種のラジオの修理、
改造に付きましてはこちらのホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
検 33 と云う検印が幾つか捺されていたがこの 33 は昭和33年の意味と想われる。
昭和34年にトランジスタの型番の命名法が統一されPNPの低周波用には2SBが使われる様になった
がこのユニットに使われていたのは未だそれ以前の2S41と云う型番が使われている。
このユニットは以前RCAの大型受信機を修理した山梨の方から頂いた物だがその時からスピーカーは
無かった。 構成は低周波2段で前段(ドライバ段)は下の画像の2S34で為され、入力に使われている
トランスの1次側の直流抵抗は約1.5KΩ、2次側は約150Ωだったので本体側は真空管で構成されてい
た可能性が高い。 (一体本体はどの様な物だったのか興味津々)
どうせならと動作を診てみた、想いの他ゲインは高く、また音質も良好だった。
ネットで本体の画像を探してみたところ初代観音クラウン用と云う物が見付かった。 本体の型番は
RS21 58120B で想像ではこれ以外にバイブレータを使った電源ユニットが在ったハズだが。
この機種では無いが以前トヨタさんからメーカーに修理依頼が有った同一デザインの全真空管モデ
ル RSD-58120 (昭和32年9月製)を修理したことを思い出した。
気になったので同じ時に頂いた本体(高周波ユニット)を診てみた。 コイル・ユニットとIFTにCAPITAL
と記されていたが全体のメーカーがCAPITALかどうかは不明。 真空管は12BD6と12BE6が使われて
おり高周波増幅と周波数変換が為されている様だった。 このことから他に中間周波増幅、検波、低
周波増幅、それと肝心要の電源部が在ったことになる。