今日お預かりしたのはVW の古い車に搭載されていたと伺った Bendix 製の SapphireⅠで
多分 1962年か 3年の物と想われる。 この種のカーラジオの修理に付きましてはこちらの
ホームページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
基板のパターン面はホコリで見えなくなっていた。
電源電圧 6Vのモデルで電源スイッチに問題が診られたので直接回路に加え動作を
確かめてみたが可也の電流が出力段に流れており音声出力は無かった。
回路を追ったところ低周波段は全て直流結合でドライバ段のベースの電位が高く、可也のベ
ース電流が流れ、結果コレクタが半ば ON となっており出力段のベース電流が流れ動作して
いなかった。 出力段のトランジスタ Bendix 1859-10 も B-C 間の抵抗が小さく出来れば交換
したかったが最早入手は略不可能なので諦めドライバ段のベースバイアスを調整し可也良好
な結果を得た。 しかし車では温度変化も可也有りそうなのでこの様な直流結合3段では温度
特性が気になる。
スイッチ部分に問題が診られたボリュームも同じ物が有れば交換は何のことは無いが生き
返らそうとすると可也の時間を費やす。 5時間を想定したが結局 7時間を要して仕舞った。
最後に電源電圧を 12Vにする改造を行い終わりとした。