テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Wurlitzer 700 (1940)

2010-03-05 18:48:12 | Weblog

今週月曜からの熱は中々引いてくれず先延ばしも考えたが折角のお約束を反故にするのも憚
られ朝から三浦半島を南下した。 今回のご依頼主は水平対向 4気筒空冷エンジンを搭載した
車で著名なF社さんのKさんでカーラジオの修理では以前からお世話になっていた。最初場
所は横須賀と聞いていたので東京湾の横須賀を思い起していたが地図をお送り頂き、相模湾
に面した佐島と分かった。佐島なら以前ブリキのおもちゃで有名なKさんのお宅のイタリア
製ラジオ/レコードプレーヤ、スイス製電気時計を修理したお話しをしたところ昔から親交
が有り、時々ビジネスもご一緒になさっているとのことだった。

サテ正直にお話しすれば実は今回の1940年製モデル 700(生産数9,498) 78回転、24選曲に興
味が有ったからで同時代の同業他社 Seeburg 及び Rock-Ola は共に 20選曲でありました。

アンプは 6J5-6SC7-6L6G(p-p)-5U4G (本来は5Z3)で問題無く機能していた。

上の画像では見難いが左端のモーターのシャフトに付けられていたユニバーサル・ジョイン
トが外れていた。 その原因を作ったのはこのモーターを固定していた木の板が割れていて
本来のモーターの位置より低くなっていたからでこの板は出入りの宮大工さんにお願いする
ことにした。

アンプが正常なのに音が出ない原因を調べたところ何とレコード針が欠落していた。 この種
の物を扱っている米国の業者の連絡先を来週教えて頂き取り寄せることにした。 幸いカート
リッジにも問題は見られなかった。

この 1/30馬力のモーターは持った感じ 6-7 Kg だったが経年変化と輸送時のショック等で割れ
て仕舞ったのかも知れない。 思い出したがモデル 700 は 50 サイクル用も作られていたので
モーターの入手の可否もついでに尋ねてみよう。

3月7日 先日お預かりして来たユニバーサル・ジョイントに欠落していたネジを仕事場近く
のホームセンターに探しに行った。 時々行くホ-ムセンターの中ではネジ類の種類が豊富
で望みを託したが幸いユニファイの No6 のことが分かり1/2 のビスとナットを各一袋買って
来た。 しかし金属部分はアルミ・ダイキャストで分かるが、中央の屈曲部分は何と皮製なの
であります!

3月10日 ご依頼主にお願いしておいた今回の 2機種関連の資料が届いた。 これまで
ジュークボックス関連の資料と云うのは見たことも無く、早速目を通させて頂いた。

気になっていた 50Hz 電源用の記述も有ったがいまいち良く分からない部分が有る。 下のパ
ーツリストから 50Hz用も 60Hz用も同じ 36199 と云うモーターを使う様だが、次のTurntable
Drive Gear Assembly は 50Hzが 28686、60 Hz用が 27251、60Hz用モーターを 50Hzで使う場合
が 28685。  また Main Drive Gear Assembly は同じ順で 28687、27252、28681となるが元々の
モーターの回転数 1,140rpmを最終的に 78rpmとするには 14.615:1 のギア比が必要となるがこ
れを如何にして作っているのか?

50 Hz用のギアを含む一式をアイオアの会社に発注したので早ければ1週間程で着くので到着
後組み立ててみよう。 ところでターンテーブルの回転数は想像よりラフで例えば 60 Hzで
78rpmの場合に使われているギアはウォームギア 6対89 のギアが使われておりギア比で14.83、
回転数は略 76.85となり若干遅い結果となる。 

3月30日 予想を大幅に超えて仕舞ったがアイオアの店に頼んでいた部品が漸く届いた。

50 Hz用のギアセットはウォームギアが実効 5t、ファイバー製のギアが 61tなので減速比は
12.2 モーターの回転は50 Hzでは 950rpmとなるので最終的な回転数は約 77.86rpmとなる。 
4月2日にこれらを組み込むことになるが好結果が得られることを祈るばかりであります。

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Wurlitzer, 3800 Americana (1974)

2010-03-05 18:40:04 | Weblog

 

今日拝見したもう1台は陸軍の防空壕を改装したライブハウスのバーに置かれていたAmericana
3800? (松下電器貿易さんのラベルにはアメリカーナ 160と記されていたが) でこちらは昔、自
由ヶ丘に在った店で購入したものの 2、3度聴いた後壊れて仕舞い見て貰ったが直らずそのまま
となっていたとのことだった。 実際に動かしてみたがノイズは若干聞こえるがそれだけで、調
べたところステレオアンプの片チャンネルしか動作しておらず、もう片方は殆ど死んでいた。 
他にレコード針も欠落していた。

未だ全て確認した訳では無いが幸い選曲機構等には問題は見られなかった。

アンプユニットの修理が必要なのでこの部分は持ち帰った。

3月7日 補足ですが今回の物は上のラベルの通り Deutsche Wurlitzer 製です。米国 Wurlitzer
の最後の製品となった 3800 (160選曲モデルなので正しくは 3860)、1974年の後ドイツで引き
続き生産された訳ですが年度に付いては調べる必要が有りそうです。

3月13日 夕方時間が出来たのでアンプの修理に取り掛った。   左チャンネルは問題無く動作
していたので右チャンネルのトランジスタの電位を診ていったところ2段目のエミッタの電位
が可笑しいので外してみたところ E-B 間がオープンとなっていた。  回路図上では BC167B と
なっていたが実際は BC168H が使われていた。  これらの違いを知らないが最悪国産の物でや
ってみよう。

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日本ビクター Audiola BR-37 (1960's)

2010-03-05 18:37:20 | Weblog

岡山の方からお預かりしたビクターの Audiola BR-37 (RCAと同様の命名方を採った様です)
でラジオ部分は問題が無いもののステレオ・アンプとしては機能しないと云うお話しでした。
回路図が貼られていてそれを息子さんの手もかりてスキャナーに掛けプリントアウトした物を
別便で送るとのことでそれを待ってから取り掛らせて頂く事にした。 この種のステレオ装置
アンプ、ラジオの修理に付きましてはこちらの HP  https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い
合わせ下さい。

他にリバーブユニット、レコードプレーヤも送って頂いたので極力これらも活きかえらせたい。

3月6日 どうも重い物や複雑な物は無理そうなのでプレーヤー(これも少なからず複雑では
あるのですが)に取り組んだ。 モーターの回転には問題が無かったがターンテーブルは全
く回転しなかった。

リムドライブ用ローラー(アイドラ) の軸が油で固まっており一度外しグリスアップを行った。

元気良く回り始めて呉れたが実はまだまだ問題満載だった。

クリスタルカートリッジは上の ST. LP と下の SP の切換えになっているが ST. LP 側はレバー
部分で曲がっておりまた針が欠落していた。

SP 側は問題無さそうだったので実際にレコードを掛け確認したところ右チャンネルは一応出
力が出ていた。 次にトーンアームが宙に浮いている感じの不安定な状態となっていたのは下
側向けのテンションを作っているスプリングが固定されてなかったからで欠けていたネジを
加えた。

次はモーターを固定している生ゴム製のブッシングで、当然と云えるが既に解けって仕舞っ
ており類似の物に交換した。これで回転数表示と実際の回転数が合い 16~78rpmまで良好と
なった。 *今回のモデルには 50/60 Hz切換え型のモーターが使われており助かった。

使われているペーパーコンも念の為交換した。 サテ今日はこれ位で終りにしよう。

実はこれで終わりとせず、その後も本体側のコンデンサ類の交換に取り組んだ。 回路図が
土曜の夕方には届くのでは無いかと期待していたが届かなかった!

3月7日 昨日からの作業でコンデンサ類の交換を終えた。 

動作試験に本来の OPT が必要となり送って頂いた物が届いたので早速全体の動作確認を行っ
た。 アンプ部分も良好に動作しており、リバーブ・ユニットもキチント機能していたが無信
号時のハムが気になったので電源回路のケミコン 4個の容量を増やした。

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