この機械は 海底に打ってある 杭を 引き抜くことに 使います。
昔 江川というところに 金子鉄工所 という 旋盤や鋳造に富んだ 技術屋さんが 居ました。
いわば 現代の名工でした。
一世を風靡したものが バカ貝採り用の ウインチでした。
誰にもまねできなく まねをした 鉄工所もあったのですが 金子のウインチに勝るものは 居ませんでした。
その名工が 作った 2軸式のウインチです。
一本のシャフトで 早い回転と 遅い回転を 別々に 動かすこの技術は 凄いです。
ヤンマーのエンジンの回転を 海苔乾燥機の減速ギアで 1軸に別々に 伝達するものです。
これは 海を熟知していないと 作れないもので 私の知っている限り 2台しか この世に出回りませんでした。
そのうちの一台は このように まだ 現役で とうとう 違う鉄工所の 手直しが 入って 段々 オリジナルが 薄れてゆきます。
しかし 50年以上の時を経て 海で このように 活躍しています。
終わったら 我が家に運んで 綺麗に 水洗いして 油を塗って 格納します。
大事に しないとね。