goo

読売ジャイアンツ優勝おめでとう

 読売ジャイアンツが優勝した。まことにおめでとうございます。小生は阪神ファンではあるが、ここは素直にお祝いの言葉を贈る。
 原監督の手腕によるところが大きいのではないか。さすがWBC優勝の世界1の監督だと、虚心に原監督を賞賛しよう。
 原さんの若手育成のたまものといえよう。坂本、松本、山口、越智といった若手を一人前に育てて、1軍の戦力としてお釣りがくるほどの選手に育てたわけだ。投手では山口、越智といった投手を中継ぎに抜擢、おさえにクルーンを置いて、かってのJFKを彷彿とさせるリリーフ陣を構築した。
 また、谷、小笠原、といったベテラン、ラミレス、ゴンザレス、グライシンガーといった外国人、これに加えるに、先ほどの若手、と、各層各種の選手を実にバランスよく、うまく使い分けた。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

SFマガジン2009年10月号


SFマガジン2009年10月号№643      早川書房

雫石人気カウンター
1位 祝宴     宮風耕治訳 アンドレイ・サロマトフ
2位 星魂転生   谷甲州
3位 クリエイター 合田直美訳 オレグ・オフチンニコフ
4位 雨ふりマージ 新城カズマ
 
 神林長平・谷甲州・野阿梓デビュー30周年特集。今号は及第。よくできました。丸。二重丸、花丸をめざしてがんばりましょう。
 3人の作家特集の企画は、なかなかまとまった好企画だった。本人へのインタビュー。神林長平論、谷甲州論、野阿梓論と、一人一人への評論とエッセイ、著作ガイド。3人それぞれ並列に扱って、同様の構成で3本の企画を並べていた。これにより、3人の作家の違い、個性、魅力がよく判った。
 この3人、作風が全く異なる作家ではあるが、現代の日本SFを牽引している作家であることは間違いない。その3人がそろってデビュー30周年を迎えたということで、タイムリーな企画だ。
 神林さん、野阿さんとは面識はないが、谷甲州とは、彼が作家になる前からの知り合いだった。甲州は西秋生や小生と同じく、チャチャヤングの常連だった。甲州という名前は眉村卓さんの放送を通じて知っていた。
 本人とあったのは、奇想天外賞を彼が受賞した直後だった。そのころ、小生たち元チャチャヤング常連たちは、大阪は阿倍野区の眉村さんの仕事場で勉強会をしていた。メンバーは小生たち元チャチャヤング組、星群、創作研究会、岡本俊弥、中学生の菅浩江といった面々。この中に大阪工大SF研だった柊たんぽぽがいて、柊も甲州も工大SF研だったから、この勉強会に連れて来た。
 そのころ、甲州は大阪在住で、たびたびいっしょに飲んだ。ウィスキーのビール割りなんぞという強いのか弱いのか判らないもんを飲んでいた。それにやたらタコヤキを食いたがる。一度、山中温泉でのSF大会にいった時、確かこの時は彼が、「火星鉄道19」で星雲賞をとったときだった。二人で歩いていたら、タコヤキが食いたいな、といいだした。こんな北陸の温泉町にタコヤキはないやろ、というと、すぐそこにタコヤキの屋台があった。恐るべし甲州のタコヤキ探査能力。彼が石川県に引っ越してから、あまり会う機会もなくなった。
 去る6月27日の「谷甲州作家生活30周年記念パーティ」のお誘いを受けていたのだが、誠に残念ながら欠席した。40周年、50周年。60周年の時は必ず出席するからね甲州。
 ロシアSF小特集。これは非常に良い企画だ。こういう企画をやってこそSF専門誌といえる。また、大森望の「新SF観光局」で韓国のSF事情を紹介していた。こういうことはぜひやってもらいたい。ややもすると、海外SFというと英語圏一辺倒になりがち。あまりなじみのない国のSFをもっと紹介して欲しい。小生たち日本のSF者が知らない宝の山が世界にはまだまだあるに違いない。
 このロシアSF小特集の1篇。「祝宴」これは傑作だ。ある男が友人を招いてパーティーをする。孤独な男の哀愁がただよう、哀しい哀しいお話。ひょっとすると、SFマガジンに今年掲載された海外SFで一番の傑作かもしれない。来年のSF大会参加者のお歴々、この作品をお忘れなく。星雲賞海外SF短編部門はこれだ。もし、受賞すれば英語以外で書かれた、始めての星雲賞海外部門ではないだろうか。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

桂枝雀 貧乏神

 NHKの「関西想い出シアター」で放送された、桂枝雀の「貧乏神」を観る。この演目は先日放送の「浪速の爆笑王再び 生誕70周年 桂枝雀の至芸」で、NHKが集計したファンが選ぶ枝雀落語ベスト3に入っている。
 桂枝雀はカチッと組み立てられた精密機械のような落語だと小生は思っている。その計算と落語を造る作業が、高座にかいま見える時が時々ある。この時の「貧乏神」にはその作為が観えた。特に手の所作がわずらわしく感じる瞬間があった。
 この演目の主役の貧乏神は、しんみりと哀しいキャラだが、枝雀落語の真髄はこういうキャラの噺よりも、こっけいなシーンの多いキャラの噺の方が、例えば代書の松本留五郎なんぞはその代表だが、よりいっそう発揮できるのではないか。疑問の残るベスト3であった。
 今日のNHKハイビジョンは1日中落語。前半は、どっか田舎の方の落語で小生は興味なし。後半は桂枝雀特集で、9席一挙放送。これは楽しみだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )