goo

柿ようかん


 もうすぐ柿のシーズンも終わります。わたし、果物はだいたい好きです。特にすきなのはスイカですが、柿もすきです。しかし、梨や柿といった秋の果物は旬が短いですね。これからはミカンの全盛期となります。わたし、ミカンのようなかんきつ類の酸っぱいのは苦手です。青みが残るミカンなど、見ただけでアゴのちょうつがいの所が痛くなります。黄色くなって充分に熟して、酸味が抜け甘みばかりとなったミカンなら喜んで食べます。
 そういうわけで、きょうは柿を使ったデザートをしつらえました。和菓子です。柿ようかんを作ってみました。さして手間はかかりません。簡単にできます。用意するものも、柿、粉寒天、砂糖。これだけです。
 まず、柿をすりおろします。フードプロッセッサを使えば簡単です。小鍋に水と寒天をいれて火にかけます。ふつふつしてきたら柿のペーストと砂糖をいれます。あとはこれを型に入れて冷蔵庫で冷やし固めればできあがりです。柿の風味がやさしいデザートです。お試しください。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

とつぜんSFノート 第49回

 本の雑誌12月号は「町から本屋が消えていく!?」という特集。確かに町からどんどん書店が消えている。小生の住まいおる町でも、個人経営の小さな書店は全滅した。また、近くの少し大きなスーパーの書籍売り場が閉鎖され、かわりに100均が入った。書籍売り場を持たない商業施設は、それだけ文化程度が低いといわれてもしかたがないだろう。
 小生が住まうのは神戸の東の端だが、中心部でも同じ。元町商店街には昔は多くの書店があった。古書店も多かったし、新刊書店も、丸善、海文堂、宝文社とあったが、海文堂がおしまれつつ閉店したのは記憶に新しい。宝文社は教科書販売がメイン。商店街の西の入り口には丸善があったが、ずっと昔に閉店。代わりにドラッグストアが店をやっている。丸善の代わりにドラッグストア?世も末じゃと思ったものである。
 また、神戸の中心地三宮にも、大丸の向かいに日東館、三宮神社の北向かいに漢口堂、サンチカにコーベブックスと、それぞれ個性的な書店があったが、今はもうない。また、つい最近、サンチカの福家書店も閉店となった。今、三宮の大きな書店はジュンク堂ぐらいだ。
 小生は古書収集の趣味はないから、古書店にはあまり足を運ばないが、新刊書店にはよく行く。新刊書店は新刊の本を扱う店だから、どこも同じだと思われるかもしれない。しかし、どういう本を売り場に並べるかで個性が出る。海文堂は「従業員は担当する棚の社長」という方針だったとか。どういう本を売るかが新刊書店の書店員の腕の見せ所だ。ジュンク堂も決して悪い書店ではない。ただ、ジュンク堂ばかりになってしまっては新刊書店に行く楽しみはなくなってしまう。
 なぜ町の書店がな絶滅の危機に瀕したのか。本の雑誌の記事によれば、次のような要因が考えられるとのこと。
 まず、コンビニの増殖。コンビニで、町の書店の大きな売り上げの柱であった雑誌と漫画を売るようになった。また、大きな駐車場を持った郊外型大規模書店がオープンするようになった。次にブックオフや古本市場といった今までにない古書店の出現。このような書店は、中古本書店といった方がいいだろう。そしてアマゾンなどのネット通販で本が買えるようになった。
 こうして見ると、手軽に週刊誌や漫画を買っていた客が減ったのが大きな要因だろう。小生のごときSFなんてマイナーなジャンルの本を好んで買っている客はあまり関係ない。コンビニに早川の背中の青い文庫本を売ってるのはあまり見たことはない。神戸という都会地に住んでるから、郊外型の書店も用はない。長年のSFファンゆえSF作家に知人友人もいる。彼らの本をブックオフでは絶対に買わない。そんな所で本を買っても彼らには一銭も行かない。
 そんな小生もアマゾンでは本を買う。書店にない本でも実に手軽に本が買える。どうも町の本屋をいちばん圧迫しているのがネット通販かも知れない。アマゾンは確かに便利だが、さて、次はどの本を読もうかなと、本屋の棚を見て回るのも実に楽しいものだ。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

往きてまた還らず


  西村寿行       光文社

 アツイ。アツイぞジュコー。久しぶりに西村寿行を読んだ。これだけの熱気でもって小説を読ませるのは、西村寿行ならではだ。
 お話は単純なモノだ。凶悪なテロリストが、新宿と上野で大規模な無差別テロを起こす。死者数千人。さらには産油国の大臣を暗殺。石油価格高騰。日本経済を圧迫。さらに大規模なテロを準備している。これが実行されれば、日本のみならず、環太平洋諸国が壊滅。なんとしても阻止しなければならない。
 最悪狂気のテロリスト僧都保行。それを追うのは、警察最強の組織公安特科隊の伊能紀之警視正と中郷広秋警視正。この二人も僧都に負けず凶悪な警官。
 ようは僧都がいかに狂気でいかに凶悪で、抜け目なく、頭が切れ、しかも強いか。これをいかに表現するのかがウデの見せ所。このあたりはまさに西村寿行の独断場。空手の総帥を一撃で倒す。サルトビの術を習得し、木の上で野生の猿を殺す。新宿と上野を大爆破して日本を震撼させる。
 これに対するは伊能&中郷の凶悪警官コンビ。違法捜査、拷問尋問やりたい放題。しかも、僧都に対抗できる警官はこの二人しかいない。首相のたっての頼みで全権を委任されている。
 寿行の熱気で読まされてしまうが、けっこう突っ込み所はある。そもそも僧都がなぜこんなことを企てたのは動機がよく判らない。それに僧都のスーパーぶりもそれを裏打ちする説明がない。伊能&中郷も凶悪ではあるが、けっこうマヌケで、たびたび僧都を取り逃している。僧都の最終目的を実行する道具にしても、空を飛ぶか海を潜るかしかないわけで、ちょっと気をつけていれば判るはず。しかし、そんなことはどうでもいい。ようは勢いと熱気で読む小説なんだからいいんじゃないかな。
 ジュコーのアツサを楽しもう。
コメント ( 9 ) | Trackback ( 0 )

気分をかえて通勤してます

 私はJRと神戸市営地下鉄海岸線を使って通勤しています。夕方の帰りは、ひと駅分散歩するので、いろんな駅で乗り降りしてますが、朝の出勤時は、2種類の乗り継ぎをしています。
 ひとつはJR神戸で降りて、ハーバーランドで地下鉄に乗り換える方法。もうひとつはJR三ノ宮で降りて、三宮・花時計前で地下鉄に乗り換える方法です。この2種類の乗り換えを随時、切り替えながら通勤しています。
 神戸ルートですと、地下鉄で座れない時があります。しかし、JRにはふた駅分多く乗っていられます。朝は6時台の電車なので、JRには必ず座れます。
前の晩、夜ふかしした時など、朝、電車の中でコックリコックリするのは、えもいわれぬ快楽です。このような場合、三ノ宮からふた駅が貴重なのです。それにJR神戸と地下鉄ハーバーランドはすごく近く5分で移動できます。ただし、地上に出なければならないので、冬はちょっとだけ寒いです。
 三ノ宮ルートだと、三宮・花時計前は始発駅なので地下鉄には必ず座れます。神戸ルートよりもふた駅手前で降りなければなりません。また、神戸→ハーバーランドよりも花時計の下まで少し歩かなければなりません。しかし、地下街を歩くので冬でも暖かいです。それに、朝の地下街を歩くって、なんだか楽しい。
 けっきょく、どっちのルートを通っても一長一短あるんですね。ようは気分を変えて通勤を楽しんでいるんです。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

派閥がない弊害

何事にも良い面と悪い面がある。100パーセント悪いものなど、そうそう有るものではない。
 自民党の派閥。派閥政治、諸悪の根源のようにいわれて、派閥解消をめざしていた。そして民主党に負けて下野し、その間に反省したのか、与党に返り咲いた現在は派閥はない(本当はどうか知らないが、そう見える)
 確かに、派閥順送り人事とか、闇で相談して決める密室政治など、派閥の弊害は多々あった。民主党などは、もともとは寄せ集め政党で、派閥争いの内部抗争が党勢下落の大きな要因だろう。しかし、このことを裏返すと、党内で議論が尽くされているといえる。
 多くの人たちの心配を振り切った形で、秘密保護法案が強行採決された。だいたいが、秘密をもらしたらお仕置き。では、なにが秘密だ。それも秘密だ。こんな法律、それを守ったかどうかは為政者が決めるということだろう。だったら為政者の思うまま。このあたりの危うさは多くの人たちが訴えているから、ここでは繰り返さない。元来、法律というモノは、できるだけ多くの国民が、安寧に幸せに暮らすためのルールだろう。しかし、国民が主権者でなかった時代、国民を不幸におとしいれた法律がかってあったことはご承知の通り。今は国民がこの国の主権者である。その主権者たる国民がいわれなき罪に問われる可能性のある法律は本末転倒といえよう。
 その秘密保護法案。与党の公明党は自民党のブレーキ役を果たさず。日本維新の会、みんなの党との、あたかもなれあいのごとき修正協議を経て衆議院通過となる。民主党、生活の党、社民党、共産党は反対の意向だが、いかんせん少数野党。巨大与党の自民党の数の力に屈する。
 かっての自民党も巨大与党だった。しかし往時は派閥があった。総理総裁が何事か考えると、必ず総理総裁の出身派閥でない派閥が、自民党内の反主流派として異を唱えて、自民党内での議論が行われた。ところが今は、総理総裁の安部晋三に面と向かって異を唱える自民党員は、原発ゼロを訴える小泉純一郎ぐらい。(小泉が何を考えているのかよく判らないが)しかし小泉は議員ではない。自民党の国会議員で、この秘密保護法案に反対している議員は寡聞にして聞かない。かって派閥があった時代の自民党なら、党内で充分議論を尽くしてから国会に法案を提出していた。ところがこの法案はそれすらもせず拙速に成立を図ろうとする。派閥がない弊害といえよう。誤解してもらっては困るが、小生はまた派閥政治をやれといっているのではない。充分に議論をつくせといっているのだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 1 )

舟を編む


監督 石井裕也
出演 松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、加藤剛、小林薫、渡辺美佐子

 原作は面白かった。辞書の編集という極めて地味な仕事を、個性的な人物を登場させて、実に軽やかなエンタティメント小説になっていた。
 この地味な作業の話をどう映像化するのか楽しみにして観た。辞書作りの作業なんて、形のない「言葉」をあつかう作業だ。具体的になにしてるかというと、紙に字を書き付けているわけ。こんな作業の映像を延々と見せられたって退屈なだけ。とても映画には向かない題材だと思う。
 桂枝雀師匠の「地獄八景亡者戯」にこんなくだりがある。
「なにしてまんねん」
「念仏作ってまんねん」
「具体的にはなにしてまんねん」
「こないしとると、なんぞ作ってるみたいでっしゃろ」
 また、小生の友人に数学者がいる。彼は無限の研究をしてるとか。
「あんた、なに研究してんねん」
「無限の研究しとる」
「具体的にはどう研究すんねん」
「無限を研究するんや」
 念仏や無限の映像化は非常に難しいと思われるが、辞書作りの作業は映像化は簡単だが、凡庸な監督の手にかかるとつまらない映画になるだろう。その点はこの映画は成功していた。
 辞書作り。この地道で長い年月がかかる地味な作業に取り組む、個性的な登場人物を配するのは原作の小説と同じだが、この映画の場合それを演じる役者が適役でうまいから、非常に好感の持てる映画に仕上がっていた。
 生真面目、言葉オタクの主人公馬締。ちょっとどこかずれているけれど、着実に辞書作りを進める。チャラ男の西岡。チャラチャラしてていいかげんそうだけれど、辞書への情熱を内に秘めている。辞書の監修者の国語学者松本。言葉の研究をライフワークとする。老人ではあるが合コンに参加したり、マクドに行ったりして若い者の言葉も積極的に収集する。そして馬締が一目ぼれして、後に結婚する若い女性板前の香具矢。
 主人公馬締役の松田、西岡役のオダギリ、松本役の加藤、みんな、ぴったりの適役でうまい。特に松田龍平。気弱そうでありながら、自分のやるべきことはきちんと果たす芯の強さを見せる。龍平、父親の優作より芸域の広い役者だな。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 1 )

雷こんにゃく


 さあ、飲むぞ。なんぞないかいな。冷蔵庫の中を見たけど、なんもあらへん。こんにゃくが一丁無聊をかこっとるだけ。う~む。困ったぞ。ワシはつまみがないと酒が飲めんたちでな。困ったもんじゃわい。
 しゃあないな。このこんにゃくでなんぞ作るかいの。ちゃっちゃとできるもんでないとあかん。手間かけて料理しとったら、酒飲みながら料理するから、つまみはでけたけど酒があらへん、ちゅうことになるさかい。
 なにがええかな。うん、雷こんにゃくにしたろ。これやったら5分ででける。
こんにゃくをさいころに切る。フライパンにごま油を取って、こんにゃくを炒める。この時雷みたいな音がするさかい雷こんにゃくゆうんや。醤油、酒、味醂、砂糖で味付け。とんがらしをふってできあがりや。簡単やろ。さ、飲むぞ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

パイコー飯


 ハラがへった時はやっぱ肉だ。肉なら豚だ。牛もいいが、牛は高くついていかん。豚肉は貧乏ハラへり人の味方なんだ。それに日本人ならやっぱ米のめしだ。ハラへった日本人がお上品にパンなんぞ食えるか。ちゅうわけで、きょうはハラへっとるから、米のめしの上に豚肉を乗っけたやつを食うぞ。
 パイコー、排骨と書いて、骨付きの豚肉のことなんや。ようするにスペアリブやね。パイコー飯はスペアリブを使うのが言葉通りなんやけど、今回は食べやすいように、カツ用のロース肉を使った。
 まず、肉に下味をつける。紹興酒、醤油に肉を漬け込む。肉に切れ目を入れて肉の縮みをふせぐのんを忘れんように。半日も漬けておけばいい。
 さて、半日たった。肉に五香粉をたっぷりふりかける。カレー粉でもええで。それに卵を溶きいれて、片栗粉もまぶす。これを油で揚げる。160度ぐらいでじっくり揚げよう。ええ色に揚がったら、食べやすい大きさに切って、ほかほかごはんの上に乗っける。
 さて、次はアンや。きのこと野菜のアンにしよ。きのこはしめじと干し椎茸。野菜は豚肉と相性のええほうれん草だ。
 しめじと干し椎茸を炒める。きのこは炒めるとええ香りがするぞ。スープを注ぐ。味付けはオイスターソース、醤油、紹興酒、砂糖。ほうれん草を入れて少し煮たら、水溶き片栗粉でとろみをつけて、めしの上にかけたらできあがりや。
 さて、ハラがへった。ガツガツ食おう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

3人のサンタ

は~い、みんな、みんなのところにもサンタさんは来たかな。みんなはいい子だからきっとサンタさんが来て、すてきなプレゼントをもらったことでしょう。で、サンタさんですが、どんなおじいさんでしたか。赤い服着て、白いひげ、赤ら顔のちょっと太り気味のやさしい顔のおじいさんでしたでしょう。

「はい」
 はい、ともあきくん。
「違います。僕の家に来たサンタさんは、おじいさんではなかったです」
 おじいさんではないサンタさん。どんなサンタさんでしたか?
「おじさんでした。トナカイのソリではなく、ワンボクッスカーでやってきました」

 ピンポーン。チャイムが鳴ったので、玄関まで行ってドアを開けました。茶色の背広を着たおじさんが立ってました。なんだかおどおどしてます。気の弱そうなおじさんでした。
「こんばんは。あなたがともあきさんですか」
「はい」
「メリークリスマス。私、こういう者です」
 おじさんは名刺をくれました。

世界クリスマスプレゼント配布株式会社
サンタクロース部 係長代理補佐
三田九郎

「ともあきさんは変速機付の自転車をご希望でしたね」
「は、はい」
「少々、お待ちください」
 おじさんは、青い自転車を持ってきました。
「こちらでよろしかったですね」
 ぼくは緑色の自転車が欲しかったのです。
「違います」
「どう違うのですか」
「ぼくは緑色のが欲しかったんです」
 おじさんは困った顔をしました。
「なんとか青でお願いできませんか。私のノルマが達成できません。ノルマが達成できないとリストラされます」
 半分泣き顔でぼくに頼みます。ぼくはなんだか、かわいそうになりました。おとうさんぐらいの年のおじさんのたっての頼みです。
「判りました。この自転車でいいです」
「ありがとうございます。では、この受領書にサインしてください」
 おじさんはぼくがサインした紙を大事そうに持って行きました。

「おお」
 はい。りょうたくん。「おお」とはなんですか。「はい」といいなさい。りょうたくんにもサラリマンのサンタが来ましたか。
「オレとこはそんなサンタじゃなかった」

 ドンドン。大きな音でドアをノックする人がいた。オレはおとうさんかなと思った。おとうさんはよく酔っぱらって夜中に大きな音をたてて帰ってくるから。ドアを開けると知らないおじさんがいた。
 大きなおじさんです。真っ黒いヒゲが顔いちめんにはえてる。クマみたい。
「小僧、お前はこれが欲しかったんだろ」
 大きな声。耳が痛いほど。赤い自転車をそこに置いた。
「あ、おじさん、サンタさん?」
「そうだ。わがはいはいつもは山奥で木こりをやっとるが、クリスマスシーズンだけ、頼まれてサンタをやっとる。さ、小僧、自転車を受け取れ」
「オレ、黒い自転車が欲しいんだ。こんな赤いんじゃイヤだ」
「小僧、お前も男だろ。男が細かいこというんじゃない。え」
 クマおじさんはオレの背中をドンとたたいた。
「ゲホゲホ」びっくりしてセキが出た。
「うう、サンタさんってやさしいおじいさんじゃないの」
「確かにそんなサンタもおる。けんど小僧の担当になったのはわがはいだ。いいからこの自転車を受け取れ」
「でも」
「ごちゃごちゃいうんじゃない。わがはいの受け持ちは小僧の分でしまいだ。早く山に戻って仕事せにゃ雪で山に入れんようになる。だまって受け取れ」
 クマおじさんはそういうと赤い自転車を置いて行った。

「あ、あのう」
 はい。たかひろくん。たかひろくんちにもサンタさんが来たんですね。どんなサンタさんですか。りょうたくんのようなクマサンタさんですか。それとも、ともあきくんのようなサラリマンサンタさんでしたか。
「ぼくの家にきたのは、おじさんやおじいさんではなく、おにいさんでした」

 ルルル。ぼくの携帯が鳴りました。ぼくは塾へ行く関係で携帯を持ってるんです。
「はい。アライです」
「はい。たかひろくんですね」
「はい」
「私、クリスマスプレゼンを配布している、株式会社サンプレゼンスの五木谷といいます。これからプレゼントを持っていきます。よろしいですか」
「はい」
「10分後に行きます」
 きっちり10分後にチャイムがなった。ドアを開けると大学生ぐらいのおにいさんがいました。グレーの背広を着て、細いネクタイをしてました。
「20秒遅れてしまった。申し訳ありません」
 そういうとおにいさんは、黒い自転車を車から出しました。ちなみ車はBMWのワゴンでした。
「これが、たかひろくんのリクエストの自転車ですね。ご確認ください」
 ぼくは白い自転車が欲しかったのです。
「違います。ぼくは白い自転車に○をつけました」
「そんなはずはありません。これをごらんください」
 おにいさんはスマホを見せてくれました。メール受信の履歴にアライとありました。そこに、品目、自転車、希望色。黒とありました。
「あの、このアライは隣町のりょうたくんです。ぼくではないです」
「おかしいな。事務の間違いかな」
 そういうとおにいさんはスマホで電話した。
「はい。アジア日本コシエン担当の五木谷です。シンハン町のあらいたかひろさんの自転車、色は白になってますか。うん、はい。白で受付されている」
 おにいさんは別の所に電話しなおしました。
「五木谷です。倉庫のヒヤマさんお願いします。あ、ヒヤマさん。あらいたかひろさんの自転車の出庫伝票を見てください。色はなんですか。あ、黒。事務所からのメールを見間違えましたね」
 おにいさんはメガネをキラリと光らせると、とつぜんガバッと地面にしゃがみこみました。額を地面にすりつけて土下座しました。
「まことに申し訳ありません。弊社の倉庫の手違いでした。ほどなく自転車の在庫管理担当のヒヤマも来ます。いかようにもおわびします」
 それから小太りのおじさんが白い自転車を持って来ました。それから二人そろってまた土下座しました。
「申し訳ありません。リクエストの白い自転車です。それからこの黒い自転車はおわびのしるしです」
「自転車2台もいりません。りょうたくんが黒いのが欲しいといってました。りょうたくんに回したら」
「りょうたさんは担当が違います。りょうたさんには木こりのクマゾウがいってます」
「でも、自転車2台も」
「どうしても受け取ってください。それが弊社の気持ちです」

 きみのところにはどんなサンタさんが来ましたか?
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

JR 須磨海浜公園


 2008年開業だから大変に新しい駅である。夏に海水浴に行くにはこの駅では、少し歩かなければならない。次の須磨駅なら、駅から出たら、すぐ目の前が海岸である。
 須磨海浜水族園に行くには、この駅が一番近い。駅を出て300メートルほど南へ歩く。国道2号線にあたる。すぐ目の前に大きな三角屋根が見える。これが須磨海浜水族園。
 ウチは水族館好きで、関西の水族館は一通り行った。大阪の海遊館、鳥羽水族館、姫路市立水族館、城崎のマリンワールドなど。その中でも、この須磨海浜水族園は最盛期は月に一度は行っていた。いろいろ水族館は行ったが、この須磨海浜水族園は、規模はそれほど大きくはないが、非常に充実した水族館ではないか。
 阪神高速を愛車インテグラで走って若宮で降りるというコースでこの水族館に来ていたが、リストラされ貧乏になってインテグラを手放し車がなくなってしまった。それからは山陽電車の月見山から、トコトコ歩いて水族館に行っていた。
 最近はあまり水族館には行かなくなった。水の生き物が大好きなのは変わらないが、子供も大きくなったし、小生も土日がつぶれることが多くなった。だから、この須磨海浜公園駅で降りて水族館に、まだ行ったことはない。機会があれば、また須磨海浜水族園に行きたいものだ。この駅が出来てから行きやすくなった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

火の鳥 望郷編


 手塚治虫               角川書店

 新婚のロミとジョージは、二人だけの新居の地として、惑星エデン17を購入して移住した。ところが悪徳不動産屋にだまされた。エデン17はとんでもない未開の荒野の惑星だった。ジョージは地震で死に、ロミと赤ん坊だけが生き残った。エデン17はなんの価値もないクズ惑星。救助なんかこない。ロミは赤ん坊とともにこの惑星で生きていく覚悟をする。
 赤ん坊の世話をロボット託し、ロミは冷凍睡眠に入る。目覚めたとき、赤ん坊は成人の男に成長していた。ロミは息子カインと交わり子をもうける。男の子が生まれた。ロミは、冷凍睡眠を繰り返しながら、こうして自分の子や孫との間に子供をつくっていった。ところが生まれてくる子はみんな男の子だった。
 見かねた火の鳥が、不定形生物ムーピーをエデン17に連れてくる。人間の女に変身したムーピーはロミの孫の一人と交わる。
 エデン17はこうして人間とムーピーの混血児で人口が増えていき、ロミはいつしかこの惑星の女王となった。
 女王ロミはおさえ難い望みがある。故郷地球に一度は戻りたい。ロミは少年コム、途中で会った地球人牧村とともに地球を目指す。
 後半、宇宙商人ズダーバンなるキャラがでてくるが、こいつがなかなか秀逸。たった一人で、口先三寸で、清廉潔白のできすぎ惑星エデン17を悪徳の惑星に変えてしまった。
 
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

3代目桂文之助の「口入屋」を見る

 NHKのEテレ日本の話芸、桂雀松改め3代目桂文之助の「口入屋」を観る。10月に行われた襲名披露興行にて行われた高座。襲名披露ということで、文之助さん、おお張り切りで、チャンスに打席に立った新井のおにいちゃんのごとく、力入りまくりの高座かなと思った。ところで、さすが大きな名跡を継ぐほどの人、アライさんとは違う、いつに変わらぬ雀松さんの高座であった。
 この噺は、男の集団のお店にやってきた女衆が、えらいべっぴんで、番頭はじめ店のもんが大騒ぎするという噺。大騒ぎの中心人物が、店の実質的責任者の番頭。その番頭、新入りのべっぴんの女衆の気をひくため、店のことは自分の裁量でどないでもなる。あんたには商売もんの反物でもお金でもどないでもしたる。それを表現するのに「筆の先でドガチャガドガチャガ」というが、この「ドガチャガドガチャガ」を強調する噺家もいるが、文之助さんはここのところは、あっさり、さらりと流してはった。
 後半、番頭、二番番頭杢兵衛、久七らが、このべっぴんの新入り女衆に夜ばいをかけるわけだが。もちろん三人ともへま。番頭と杢兵衛は膳棚を落として肩にかたげる。久七は井戸の中に宙吊りになる。文之助さん、ここのところで、思いっきり笑わせてくれた。三人のまぬけ具合、それを目撃したごりょんさんのあきれ具合。じつにええ塩梅やった。
 小生、師匠枝雀の爆笑王のタイトルは雀々が継いでいると見る。文之助さんは枝雀の計算して演じる落語を継いでいるのではないか。いや、どっちかというと叔父弟子の吉朝に似ているのかもしれない。
 同じ枝雀の弟子でも雀々が狂気一歩手前の爆笑なら、文之助さんは軽妙洒脱といっていいだろう。歳取って60代70代の文之助さんが楽しみだ。70を超えた笑福亭松喬師匠を楽しみにしていたが、残念なことに松喬師匠は亡くなられた。代わりといっては語弊があるが、これからは桂文之助さんを楽しみにしよう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

男はつらいよ 望郷編


監督 山田洋次
出演 渥美清、長山藍子、井川比佐志、杉山とく子、倍賞千恵子、森川信

 このシリーズは、本作で終わる予定だったとのこと。だから、さくらの長山藍子、博の井川比佐志、おばちゃんの杉山とく子、とテレビ版の主要メンバーがマドンナ、気のいい若者、旅先のおばちゃん、と、このシリーズで欠かせない役どころを演じている。
「額に汗して油まみれになって働く」本作の寅次郎は、本気でテキ屋をやめる気でいた。昔、世話になった親分さんのさみしいかなしい末路を知った寅は、自分の来し方行く末に思いをはせ、心を入れ替えたのである。
 本作は当初はシリーズ最終回の予定だったためか、なぜか「終」を意味する「死」の影が垣間見える映画であった。上映開始直後、おいちゃんの死から映画は始る。例によって寅次郎の夢だったが、夢から覚めた寅次郎は、おいちゃんが本当に死んだものとはやがってん、葬式の手配を独断でやってドタバタ騒ぎ。それに、北海道の親分さんは本当に死んだ。
 映画の後半は寅次郎自身が、彼岸の国へと旅立ったような印象を受ける。江戸川に浮かぶ小船でうたた寝していて、そのまま流され、千葉の浦安まで流れ着く。これは、三途の川を渡っているということではないか。寅次郎が流れ着いたのは浦安ではなく、彼岸、黄泉の国ではないだろうか。そこには、ありえたかもしれない、別の次元のさくら、博、おばちゃんがいた。その時点で、フーテンの寅は死んで、豆腐屋の寅となったのだ。と、同時に柴又のさくら、博、おばちゃんは、最初から存在しない存在となったのだ。そして、「額に汗して油まみれになって働く」豆腐屋の寅があげを揚げているところで、「男はつらいよ」シリーズは終わる。という幻想をいだいてしまった。
 ところが、黄泉の国の寅次郎に、存在しないはずの柴又のさくらが逢いに来る。かくして、寅次郎は黄泉の国たる浦安の豆腐屋から、現世(うつしよ)へと戻って、豆腐屋の寅から、フーテンの寅へとなって、また、漂泊の旅へと旅立ったのである。
 
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ガトーショコラ

 

 ワシは酒も飲むが、甘いもんも食う。お菓子も作るぞ。今日はガトーショコラなんぞを作ろうぞ。これだけのもんを用意した。

スウィートチョコレート 100g
生クリーム       55mL
バター         55g
グラニュー糖      110g
卵           3個
ココアパウダー     55g
薄力粉         20g
ドライフルーツ     適当

 これで6㎝の型、12個できる。お菓子作りは適当は禁物じゃ。ドライフルーツ以外はちゃんと正確に計量せにゃならんぞ。
 まず、ココアパウダーと薄力粉を合わせて振るっておくんじゃ。そんで、でっかい鍋に湯を沸かせ。浅くて広い鍋が作業がしやすいぞ。
 ボールにチョコレート、生クリーム、バターを入れて湯せんする。なめらかになるまで溶かすんだぞ。下は熱湯だからやけどせんようにな。
 グラニュー糖を加えるんじゃ。といだ卵を少しづつ入れていく。少し入れて、よくかき混ぜ、少し入れてよくかき混ぜを繰り返すんじゃ。あ、卵の殻を割るのを忘れたらあかんぞ。卵をコロンコロンと三つボールに入れたって、なかなかガトーショコラはできんぞ。
 次に、ココアパウダーと薄力粉を入れようぞ。で、なめらかになるまで、よっく混ぜて、型に入れるんじゃ。飾りにドライフルーツを乗っけて、170度のオーブンで12分も焼けばできあがりじゃ。
 ドライフルーツの代わりにナッツを乗っけてもうあうんじゃないかえ。ホロ苦くてうまいぞ。ウィスキーを飲みたくなるな。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

卯の花の炒り煮


 大昔、テレビでまだ時代劇が棲息していたころ、「素浪人 花山大吉」という番組があった。主演は近衛十四朗。松方弘樹のお父さんである。松方も殺陣は上手いが、お父さんの近衛の殺陣はものすごかった。松方とは比べ物にならないくらい上手かった。
 その「素浪人 花山大吉」は、前作「素浪人 月影兵庫」と同じく、共演の品川隆二とのかけあいが面白く。コメディ時代劇といっていい。お笑いと近衛の迫力ある殺陣が見ものの時代劇だった。この番組の主人公花山大吉の大好物が、おから。卯の花である。きらず、ともいう。
 その卯の花の炒り煮を作った。用意するものは、まず、おから。そして具として干し椎茸、にんじん、鶏ひき肉、青ネギ、かつおぶし、しょうが。干し椎茸は水で戻して切っておく。にんじんも刻んでおく。青ネギも同じ。あと、調味料として、出汁、砂糖、醤油、酒、酢。
 鍋に油を取って、鶏ひき肉を炒める。色が変わったら、しょうが、にんじん、干し椎茸を加える。出汁(かつお昆布だしと椎茸の戻し汁)を入れて、おからを投入する。砂糖、醤油、酒で味付け。ある程度汁が少なくなったら出来上がり。汁が完全に飛んでしまったら、パサパサしておいしくない。そのへんは様子をみながら調理する。鰹節と青ネギを混ぜこんで、最後に酢を少し入れれば出来上がり。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ